昭和二十一年‥‥西暦で言えば1946年の秋‥‥38歳の産屋敷輝利哉は地獄の戦争から復員した。
この年は、鬼殺隊解散から三十年の年月が経った頃だった。
産屋敷輝利哉は、自身がかつて住んでいた屋敷に帰還するものの、そこには瓦礫のみがあった。
彼は、途方に暮れるものの、そこにある男が現れる。
男は‥‥鬼殺隊解散の年の大正五年(1916年)から昭和二十一年に至るまでの三十年に渡る出来事を語るのだった。
その中には彼が知らぬ事柄もあったし‥‥その上、彼が葬り去っていた過去の事柄もあるのだった‥‥
そうして‥‥その中で竈戸炭治郎や栗花落カナヲ、嘴平伊之助、我妻善逸、その他、多くの鬼殺隊の生き残りの数奇な運命が語られるのだった‥‥
| 藤の花の下にて |