今年ものたくさんの小説を読んでくれてありがとうございます。
来年もよろしくお願いします。
ココ「むむむむむ…」
ココは、体を捻りながら手を頭に当て唸っている。
ルツ「お嬢、どこまで体を捻るんだ?」
ツバサ「さぁな。けど、向こうも随分と手が早い事。流石に驚いたな」
ココがここまで唸っている理由は1つ。ココのいく先々で、調達委員会で会ったアマーリアが先に交渉していたのだ。いく場所全てで既に彼女と話がついており、ココの話はほとんど聞いてもらえなかったのである。
ツバサ「武器商人に関しては素人だが、女優時代のパイプが凄いな」
ツバサは、彼女の人脈の強さに感心していた。
ルツ「だな。お嬢をここまで悩ませるとは驚きだ」
ツバサ「その通りだ。ココはキャスパーと一緒で、武器商人としては世界で上位に入るだろう。だが、今回は場所が悪いな」
ルツ「何でだ?」
ツバサの言葉に、ルツは疑問に思った。
ツバサ「向こうは、武器商人としては駆け出しだが、今回マーケティングが行われたのはここだ。そして、彼女は元女優であり、ヨーロッパでは知らない人はほぼいないだろう。見事にその部分を活かしている」
ルツ「なるほどね~」
ツバサ「ああ。途中であった警察も、もしかすると彼女の仕業かもしれないしな」
ツバサは、商談に向かう途中で警察に止められた事を口にしたのだ。
ココ「もう1件!もう1件行こう!」
こうしてツバサ達は別の商談に向かった。
ツバサ「ま、結果は見えてたがな」
最後の1件も、アマーリアが手回ししており契約には至らなかった。
ルツ「なんかお嬢って、あのポーズ似合うよな!」
ウゴ「でもなんか諦めっつーより、スゲー案を考えてそうな気がするぜ」
ルツ「オッ!言うねぇ」
ツバサ「ま、ココの性格上このまま引き下がる事はないわな。この場合のアイツに引くって文字は、辞書にねぇからな」
ルツ「言えてる」
取り合えず俺達は、今日はホテルに帰った。翌日、起きるとココから作戦を聞き、B国にレーム達を送り込んだ。イギリスに残ってるのはココは当然として俺、バルメ、チナツ、ワイリ、ルツだ。とはいえ、向こうにも
B国国際空港
アール「レームのおっさんよぉ」
レーム「ん?」
アール「大丈夫かよ?イギリスにはチナツと
レーム「別段不安はねぇけど?俺達は俺達の任務をやろうぜ?」
ツバサ?「だな。バルメにワイリがいるんだ。ルツもヘマしなきゃ大丈夫だろ」
マオ「こっちだって気は抜けないぞ。尾行されてんだぜ、ユーログループの方々に」
アール「マジで!?」
レーム「ツバサの言う通り、5人いりゃ大丈夫だろ。仲間の実力ってのは信用するもんだぜ」
トージョ「要するに、俺がサッサとB国との交渉を纏めちまったら、万事OKっつ〜事だろ?」
『ハハハッ!ムリムリ、そりゃ〜無理だ!』
レーム「ココでも手こずってるのにヨ」
当然だな。ココが交渉できてないのに、トージョには無理だな。
イギリス・ロンドン
っとまぁ、俺の分身が向こうにはいる。んで、俺は今現在ココの為に食事を作っている。交渉初日から2日間、奥の部屋でTVを付けながらずっとPCをイジっている。その間食ってるのがお菓子だ。
ツバサ「おし出来た!」
簡単だがサンドイッチとスープを作った。それを部屋に持っていくと声が聞こえた。
バルメ「…ココ?運動しないでお菓子ばかり…太っちゃいますよ?」
ココ「胸だけバルメ並みにふくよかになる方法はないだろうか?」
バルメ「いいえ!ココはそのままが丁度いいんです‼」
ココ「んも〜、何言ってんだか」
ツバサ「全くだ」
ココ「ツバサ、どうしたの?エプロンなんかして」
ツバサ「お前がこの2日間お菓子ばっか食ってるからだろうが。ほら、サンドイッチとスープだ」
ココ「うわ〜!ツバサの手料理!」
ツバサ「分かったら食え。後、お残しは許しまへんで?」
ココ「は、はい!」
ココは怯えながらサンドイッチとスープが乗ってるお盆を受け取った…見るとバルメも怯えていた。飯を食い終わり、ココは携帯で誰かと話し出す。
ココ「もしもし、ショコラーデ!」
電話の相手はショコラーデか。
ココ「ダメ!全然ダメ‼今回のUAV売り込み戦、私の負け‼」
「「!?」」
そんな事を突然言い出すココ。
ココ「隣のA国を刺激しないように、プレデターをイタリア経由でB国に流す私のプラン。イタリアのマスコミにバレちゃったのはマズかったよ。トロホブスキーさんのコネクションでしょ、絶対。あれで身動き取れなくなった!」
ツバサ「……」
ココの奴。あれは盗聴されてると分かってワザと言ってるな。だが、相手は元女優…芝居等で培った演技を見抜く感覚は、ココ…下手すればココをも上回る可能性がある。
ココ「我がHCLIは本件から手を引く!明日の決議には、挨拶くらいはするけどね」
そしてショコラーデとの電話を終わらせる。それと同時に、ココは俺とバルメを見て…
ココ「嘘デース!」
ツバサ「だろうな」
ココ「おっ!やっぱりツバサにはバレちゃったか♪」
バルメ「わ、私は本当に諦めてしまったのかと」
ココ「かく乱だよ。効いてるといいけど」
ツバサ「それは大丈夫だろ。他の連中は知らないが、あの人はお前の演技を見抜いている筈だ」
ココ「だよね〜!ま、それこそが本命なんだけどね♪」
ツバサ「ま、伊達に女優業を長い事していないってこった」
ココ「そうそう。後でショコラーデが書類取りに来るから」
ツバサ「はいよ」
俺は食い終わったお盆を持って部屋を出た。暫くして、ホテルから電話がありフロントにショコラーデが来た事を伝えられた。俺は彼女と面識あるから俺が行く。
ツバサ「大変だなあんたも」
ショコラーデ「うぅ…ツバサさんだけッスよ」
ツバサ「……」
泣き出されて、流石に同情するわ…
ツバサ「これがココから受け取った契約書だ」
ショコラーデ「うわ〜…メッチャいっぱいあるッスね」
ツバサ「まぁな」
ショコラーデ「分かったっす。今回は報酬も貰ってますし」
ツバサ「悪いな」
ショコラーデ「そんじゃ、私は行くッスね」
そしてショコラーデは出て行った。
ツバサ「…さて」
俺は物陰に隠れ、もう一体分身を作る。
ツバサ「頼んだぞ」
ツバサ2「任せろ」
分身はショコラーデの後を追い掛けた。さて、本体は戻るか。