お気に入りが50を突破しました。本当にありがとうございます!
前回のあらすじ
①なでしこ「しぐれ焼きうまー!」
②杏子「アソビニキタゾ---」
リン・桜「!?」
↑No Side
☆☆☆ーーー☆☆☆
↓なでしこ Side
なでしこ「富士川駅到着!」
しぐれ焼きを食べ終えた後、私は西富士宮駅に戻り電車を乗り継いで、キャンプ場の最寄り駅にたどり着いた。
ここからキャンプ場までは5.5 km歩く予定だ。なんと、駿河湾が一望できる場所にあって、なおかつ利用料が無料というスゴイキャンプ場!ありがたやありがたや。
なでしこ(夕飯の食材も富士宮で買ったから大丈夫!)
なでしこ「よし、キャンプ場まで歩くぞーっ!」
ーーーーーー
なでしこ(だいぶ登ってきたかな。)
歩き始めて50分、距離にしては半分くらいだろうか。キャンプ場に近づくにつれ坂の角度が徐々に緩くなってきた気がする。それにしてもいい景色~。
なでしこ「はっ!?ここで見ちゃうと、キャンプ場から見下ろした時の感動が薄まっちゃう!!」
私は景色が視界に入らないように両手で目をふさいでその場を去る。
なでしこ(この先はまっすぐかな?)
このあたりからだんだんと自然が増えていき、気が付いたら森の中を歩いていた。夜歩いたら怖いだろうなぁ......
やがて目の前に開けた土地が現れる。車が停まっているってことは、ここは駐車場なのかな。近くには「野田山健康緑地公園」と書かれた看板が置いてある。
なでしこ「おーっ、キャンプ場に着いたー!!」
事前に調べた感じ公園の中にキャンプ場があるって書いてあったけど、本当に公園にキャンプ場があるんだぁ。なんか面白いや。
なでしこ(お、ふじさんも何とか見える!)
私は早速キャンプ場の中を散歩する。緑地公園ということもあってか、公衆トイレはとてもきれいだった。これなら安心かも。
次に訪れたのは炊飯棟。ここのキャンプ場は炊飯棟以外火が使えないので、外で焚き火をすることができない。とはいえ、今日はそこまで寒くはないから大丈夫だろう。
なでしこ(お~、雨でもキャンプできそうだ。ここは
あ、そうだ!明るいうちに絶景スポットに行っておかなきゃ。
ということで、東屋を離れて丘の上に移動する。道中で1組のキャンパーさんがいたので挨拶をした。他にキャンパーさんがいると安心する。私1人じゃなくてよかった~。
なでしこ(これは絶対、夜景綺麗だよね。)
丘の上からは富士市街や駿河湾、遠くには富士山と伊豆半島が一望できる。
なでしこ(いい景色......)
こんな広い丘を独り占めできるのも1人でいるときの醍醐味なんだろうなぁ。
なでしこ(___さて、そろそろソロキャンを始めよう。)
ーーーーーー
なでしこ、テント設営中___
ーーーーーー
なでしこ「テント設営よぉぉし!!」
野クルに入ってからだいぶたったのもあってか、最近はテントをたてるスピードが速くなった気がする。だけど、1人で設営するのはちょっと大変かも。
なでしこ「あとはー...」
「ソロキャンは目的が無いと暇」って、この前リンちゃんが言ってから色々考えた。その中で私が選んだのは___
なでしこ「アウトドア実験料理!」
リンちゃんのソロキャンプが読書キャンプなら、私のソロキャンプはやっぱりこれだと結論づいた。美味しかったらみんなでキャンプするとき、キャンプ飯のレパートリーに加えられるのと、私だけだから失敗しても迷惑かからないしね。
なでしこ(もう夕方だし、そろそろ準備しなくちゃ!)
☆☆☆ーーー☆☆☆
あたりが暗くなり寒さが増す中、怪人ブランケットとなった私は炊飯棟の一角で料理が出来るのを待っていた。焚き火台の手前には、私がバイト代で買ったガスランプの炎がゆらゆらと燃えている。
今日の夕飯はアウトドア実験料理、野菜のまるごとホイル焼きだ。作り方はいたってシンプルで、まずは野菜を軽く洗い、湿らせた新聞紙とアルミホイルで包んだら、焚き火の中に入れて待つだけ!根菜類は細くて小さめのものを選ぶとしづらいって聞いたので、サツマイモとかは欲を我慢して小さいものを買ってきたんだよねぃ...
ピピピピッ!ピピピピッ!
なでしこ「!!」
具材ごとに加熱する時間が違うから、こうしてキッチンタイマーを使って焦がさないようにする。あとはハーブ塩やオリーブオイルなど、お好みの調味料で軽く味付けすれば完成だ。
なでしこ(うん、いい感じ!)
今できたのはトマトの丸焼き。いい感じにホイル焼きできて美味しそ~~~!!!
なでしこ「うま~~~......およ?」
ホイル焼きに夢中で気づかなかったが、炊飯棟の入り口で小学生くらいの女の子と男の子がこちらを見ている。男の子の方と目が合い、彼は私に走って向かってきた。
???「.......
どうやら男の子の名前は【ひろと】くんって言うらしい。
拓人「ねぇねぇブランケットのお姉ちゃん、僕もそのトマト食べていい?」
そうだ、せっかくだし一緒に食べるのもいいよね!
なでしこ「いいよ~。はいどうぞ。」
拓人「ありがとう!いただきまーす......ん!めちゃうま!」
なでしこ「えへへ~。」
拓人「お姉ちゃん、焼きトマトめっちゃうまいよ!!」
???「いつのまに!?」
ーーーーーー
なでしこ「へぇー、じゃあ遥香ちゃんと拓人くんはお父さんと3人で初キャンプしてるんだ。」
拓人「うん、ママは友達と旅行に行ってるんだ。【主婦のお休み】なんだって。」
あれからお互いに自己紹介をして、2人が姉弟であることもわかった。
なでしこ「それで、初キャンプは楽しい?」
拓人「う~ん分かんないや。お菓子食べながらアニメ見てただけだし。」
なでしこ「そっかぁ~。」
ピピピピッ!
おっ、次のができたみたい!私はアルミホイルと新聞紙を慎重にはがしていく。
遥香「茄子だ...」
なでしこ「じゃがいももあるよ~。」
拓人「いただきまーす......ん、おいしい!なすってこんなにトロトロになるんだ!!じゃがいもも皮がパリパリでポテチみたい!」
遥香「じゃがいもは中より皮の方がおいしい...」
なでしこ「それじゃあ次はアボカドだねぃ!」
私たちはホイル焼きにしたアボカドを一口放り込む。
なでしこ・遥香・拓人(これは生の方が美味しいかも...)
私はふと、遥香ちゃんのそばにあるフライパンがそのままになっていることに気づく。
なでしこ「そっちで作っている物はいいの?」
遥香「うーん、もうちょっと煮た方がいいかな。」
蓋を開ければ、そこからお弁当が現れた。
なでしこ「へぇ~、お弁当ってこうやって温める方法があるんだね。」
遥香「アウトドアの料理って難しそうだったから、キャンプっぽくはないけど...」
なでしこ「そんなことないよ。キャンプで食べるとなんだって美味しく感じるし、私もキャンプで食べるカップ麺とか大好きだよ~。」
ピピピピッ!
お!どうやらホイル焼きの定番物ができたようだねぃ。
なでしこ「じゃあそんな遥香ちゃんに、とっておきをあげましょう。」
遥香「......っ!焼きいもだ!!」
私が遥香ちゃんに渡したのは、ホイル焼きの代表格ともいえる「炭火焼きいも」!
なでしこ「うまく焼けていると思うよ~。」
遥香「い、いただきます。」
遥香ちゃんは出来立ての焼きいもを一口かじる。
遥香「うわっ!すっごい甘い!?」
なでしこ「アルミホイルで包んで焚き火の中に入れただけなんだよ?」
遥香「これって、いいお芋つかったんですか?」
なでしこ「ううん、スーパーで買った特売のお芋だよ。」
たしか1袋100円だったはず。安いよねぃ。
遥香「.........」
なでしこ「...はじめはね、お肉焼くだけでもいいんだ。キャンプで作る料理って楽しいよ。それに、失敗して変なのが出来ても面白いし。」
あはは、と私は笑う。
拓人「そっか...ってなでしこお姉ちゃん!ニンジン真っ黒になってるよ!!」
なでしこ「うわっ!!やりすぎた~~~~~~!!!」
拓人くんと焦げたニンジンをかじるが、案の定炭になっているせいで結構苦かった。
遥香「...ふふっ。」
なでしこ・遥香・拓人「あははははっ!!!」
遥香ちゃんにつられて私と拓人君も思わず笑う。3人の笑い声は夜のキャンプ場に大きくこだましていた。
ーーーーーー
2人と別れたあと、テントでしばらくダラダラした私は夜景を見るために再び丘の上へ歩く。街灯はもちろんなく、明かりを照らすのは私のランプだけだ。
なでしこ「おぉ......やっぱりいい夜景だ。」
昼間とは打って変わり、車や電車のライトが動いていたり、たくさんの街明かりが眼下に見える。伊豆半島と駿河湾は輪郭だけかすかに映っていた。みんな自分のお家に帰っているのだろう。
なでしこ(そういえば、杏子お姉ちゃんはもうお家に帰ったのかな。)
私はふと、杏子お姉ちゃんとの会話を思い出した。
△△△ーーー△△△
杏子「ほい、ココア。」
なでしこ「ありがとう~。」
家族からソロキャンの許可を得た夜、私と杏子お姉ちゃんの2人はリビングに集まっていた。
なでしこ「お姉ちゃんから行っていいよって許可得れてよかったぁ~。」
杏子「な?アタシの言った通りだったろ。」
なでしこ「えへへ、そうだねぃ。」
あたたかいココアを飲みながらまったりと過ごす。お互い夜遅くまでバイトが無い日に限るけど、杏子お姉ちゃんが我が家にやってきてからのルーティンとなっていた。
杏子「にしても、桜さんって眉間にしわを寄せてるときマジで怖いわー。」
なでしこ「それよく言われるんだよねぃ。」
杏子「あんま笑っているとこ見たことないんだよな。笑っている時はすんげー美人なのに、なんかもったいないっていうか。」
なでしこ「あはは...」
杏子お姉ちゃんの義理の姉に対する評価にあまり否定できず、私は苦笑いをする。
それからしばらくは言葉を交わさず、静寂な時間がゆっくりと流れる。あたたかいココアを啜る音がときどきするくらいだ。
なでしこ「ねぇ、杏子お姉ちゃんはさ......私がソロキャン行きたいって言ったとき賛成してくれたけど___」
杏子「本当はどう思ってたかって?」
なでしこ「うん。」
杏子「確かに心配はしてる。でもな......アタシはなでしこにはいろんなことを経験してもらいたいって思うんだ。」
なでしこ「杏子ちゃん...!」
杏子「.................ま、これはアタシの罪滅ぼし?ってのもあるんだけどな。前は...色々やらせるってことすらできなかったから......」
なでしこ「え......」
杏子ちゃんは前世、彼女以外の家族を無理心中で亡くしたとクリキャンのとき言っていた。でも、その時は「前世の親父がアタシ以外の家族を心中に巻き込んだ」としか説明されていない。
なでしこ「......杏子お姉ちゃん、もしかして...」
杏子「あぁ、そういえば言ってなかったね___アタシ、前世はモモっていう妹がいたんだよ。」
なでしこ「......!」
私のなんとなくな予感は正しかった。杏子お姉ちゃんは前世、妹がいたのだ。
杏子「モモはアタシと同じように前世の親父が大好きでさ。アタシとよく教えを広められないかなって話してたよ。ちっこいのに本当にいい子だった。」
なでしこ「......」
杏子「っと、湿っぽい話しちまった。ごめんな。」
そう言って杏子お姉ちゃんは私の頭を優しくなでる。
杏子「ま、晩飯作った写真とかそろそろ寝るとかの連絡はしてくれよ?アタシだってなでしこの身に何かあったかなんて考えたくないからな。」
なでしこ「......うん。」
△△△ーーー△△△
今思い返せば、杏子お姉ちゃんは寂しかったのかもしれない。私はあの時、優しいけどどこか悲しそうな顔をしていた杏子お姉ちゃんが忘れられないのだ。
なでしこ「そうだ。今度キャンプするときは、杏子お姉ちゃんを絶対に誘おう。」
本当は杏子お姉ちゃんも一緒に行きたかったのかもしれないし。それに、今日のキャンプでご飯のレパートリーが増えた!2人でやれば楽しさも美味しさも2倍だよね!!
なでしこ「......あっ!!杏子お姉ちゃんたちに連絡してなかった!!」
そういえば、最後に連絡したのはスーパーで買い出し終わったときだっけ?もぉ~私のバカバカ!
なでしこ「この画角でいいかな......よっと。」
私は夜景をバックに自撮りし、杏子お姉ちゃんたちにメッセージを送ろうとする。しかし...
なでしこ「ここ電波ないの!?」
どういうわけか、たまたま電波が繋がりにくい場所だったらしい。私は少しでも電波を拾える場所を見つけるために、スマホを空に伸ばして歩きながら探す。しばらくすると、ペコン!とスマホの画面に電波の線が1本生えた。
なでしこ「よし!」ムフフ
これで送信完了っと。明日も早いし、そろそろ寝ようかな。
なでしこ「って、だいぶ前にリンちゃんから連絡来てたねぃ___えぇっ!?なんでお姉ちゃんと杏子お姉ちゃんが一緒にいるの!?」
↑なでしこ Side
☆☆☆ーーー☆☆☆
↓リン Side
リン「なんだ、やっぱ電波が届かなかっただけか。」
私はあの後雨畑湖のほとりにある入浴施設で温泉を浴び、マッサージチェアでリラックスをしていた。ただ、しばらくなでしこから連絡はおろか、私が送った写真をも数時間既読していなかった。ただの思い過ごしならいいんだけど、私がソロキャンを勧めたっていうのもあるから、念のため様子を見に富士川のキャンプ場に来たのだ。
リン(それにしても、もう誰かと仲良くなってるし。やっぱりなでしこはすごいや。)
ふ~、こんなんだったら気にせずに雨畑でキャンプしとけばよかった。
リン(そうだ、夕飯は帰りに......)
駐車場に戻ると、バイクの近くに黒い人影にぼんやりと白く光るメガネ?のようなものが鎮座していた。
リン「イィッ!?」
で、出た!?ここも出るのかっ!?やばいやばい早くここから脱出しないと!!
いそいで私のバイクのもとへ駆け寄ろうとしたとき、メガネの隣でランタンのような明かりがボゥ...と点く。
???「うぅらめぇしやあ゛ぁぁぁぁぁぁぁぁ」
リン「ヒィィィィィィィィッッッッッ!?!?!?!?」
ーーーーーー
リン「さ、さささ桜さんと杏子も来てたんですね。ハァ...ハァ...」
桜「ごめんなさい。驚かせちゃった?」
光るメガネの正体は桜さん、「うらめしや」と言ったのは杏子だった。
杏子「うぅぅぅ...何も殴らなくていいじゃないですかぁ!」
桜「さすがにやりすぎよ。リンちゃん怖がってるじゃない。」
杏子「う......すまん、リン。大丈夫か?」
リン「い、いや、もう大丈夫。」
口でそう答えるが、私の足は未だにガクガクと震えている。四尾連湖で牛鬼が出た時のトラウマがよみがえってしまったのだ。
桜「......もしかして、リンちゃんもなでしこのこと心配してくれたの?」
リン「!」
「も」ってことは、2人もなでしこが心配で様子を見に来ていたのか。
リン「その、何というか......私が余計なことを言ったせいでもあるので......」
私が申し訳ない声色でそう言うと、2人は目を合わせて軽く笑い合った。
桜「ありがとね、リンちゃん。」
杏子「アタシからも礼を言うよ。ありがとな。」
リン「......っ」
2人からお礼を言われて私は照れてしまう。やっぱりこういうの慣れないな...
リン「2人はこれからどうするんですか?」
桜「私は帰るわ。なでしこ1人でも大丈夫そうだし。」
杏子「アタシもバイクに給油してから帰るよ。リンはどうする?」
リン「私も帰るよ。今日はなでしこのソロキャンプだから。」
そろそろ帰ろうとヘルメットを持ったとき、丘のあたりにあるベンチが目に入る。そこで私は2人にある誘いをかけた。
リン「せっかくですし、上に登ってみませんか?ここ、夜景で有名みたいですし。」
ーーーーーー
杏子「おぉ......こりゃすげぇな。」
桜「なかなかの夜景スポットね。」
リン「ですよね。」
富士市と沼津市が織りなす街明かりに駿河湾、遠くからは伊豆半島が私たちを迎える。絶景を一望するとは正にこのことを言うのだろう。
自分も今度キャンプで行ってみようかなと思いをはせていると、杏子は「げっ」と彼女の口からもらしていた。
杏子「なでしここっちに来てんじゃん!」
リン・桜「!?」
ここで見つかってしまうと「なでしこのソロキャン」が成立しなくなってしまう。彼女にバレないよう、私たちはその場から離れ急いで近くの茂みに隠れる。幸いにも草の横幅と高さがそれなりにあったので、3人がしゃがんでも上手い具合にカモフラージュしてくれた。
リン「......何してるんですかね?」
桜「スマホでも壊れたのかしら?」
杏子「さぁ...?」
なでしこは私たちに気づくこともなく、スマホを空に掲げながら通り過ぎていく。そのタイミングを生かし、私たちはビュースポットからそそくさと駐車場へ移動した。
杏子「あぶねー、バレるとこだった。」
リン「だな。」
私と杏子はヘルメットとインカムを装着し、各々のバイクのエンジンを起動する。
桜「下まで私が前を走るから、2人ともゆっくりついてきてね。」
リン・杏子「『わかりました。』」
明かりのない冬の山道を1台の車と2台のバイクがトコトコと進む。周りの木々が少なくなってきたところで、車の窓からストップの合図が出た。
こんなところでどうしたのだろう、と不思議に思いながら桜さんのもとへ駆け寄ると、彼女は苦笑いを浮かべながらスマホを私たちに見せてくれた。
なでしこ{電波があまり届かないけど、楽しくソロキャンしてるよ!
そこには1枚の自撮り写真とメッセージが。私と杏子も桜さんと同じく苦笑いを浮かべた。
杏子「って、アタシたちのところにも来てんじゃん。」
リン「ホントだ。」
杏子は彼女のスマホでメッセージを確認すると、「はぁ~~~~。」と深いため息をついた。
リン「どうしたの?」
私が聞くと、杏子は安堵したような表情で
杏子「ほんと、心配かけさせやがって......」
と吐き出しながらスマホの画面を見せる。
なでしこ{料理に夢中になってて連絡忘れてた
なでしこ{ごめん~~~!!!
リン「......あいつ、電波以前に連絡忘れてたのかよ。」
桜「相当夢中だったのね。」
なんだかんだソロキャンを楽しんでいるなでしこに対し、私たちは思わず「やれやれ」という感情がこぼれる。
桜「ねぇ、少しだけ富士宮の市街地寄って行かない?夕飯おごるわ。」
杏子「いいんすか!」
桜「あ、でも杏子ちゃんはどうしようかしら。」
杏子「え。」
リン「お前なんかやらかしたのかよ。」
杏子「いやいやいや!?」
桜「じゃあ条件を呑んでくれたら奢ってあげる。」
杏子「......っ」
桜さんから「条件」と言われ、杏子は唾をごくりと飲み込む。
桜「条件はね______私たち家族に対して○○さん呼びをやめること。あと敬語禁止ね。」
杏子「____へ?」
桜「杏子ちゃん、うちに来てからなでしこ以外にはずっと敬語でさんづけでしょ?目上の人だってかしこまりすぎなのよ。」
杏子「で、でも...」
桜「義理とはいえ私たちは家族なんだから、ね?」
杏子「......わかりましt」
桜「.........」
杏子「......わかったよ、さ...”桜ねーちゃん”...」
杏子は恥ずかしそうに「桜ねーちゃん」と言う。
桜「...改めてよろしくね。じゃあ、行きましょうか。」
杏子「...おう。」
リン「はい。」
富士宮に向けて、1台の車と2台のバイクは再び走り出す。幾千万の星が輝く冬の夜空は、今日も私達を優しく見守っていた。
ーーー(おまけ)ーーー
杏子{(不在着信)
杏子{(不在着信)
杏子{(不在着信)
杏子{(不在着信)
杏子{(不在着信)
杏子{(不在着信)
杏子{(不在着信)
杏子{(不在着信)
杏子「こんなに電話かけたの初めてだぞ...」
リン「めっちゃかけてんじゃねーか。」
桜「す、すごい数ね...」
桜(温泉から出たとき「なでしこと連絡が取れない!どうしよう桜さん!!」って焦っていたけど、彼女の顔を見たらものすごく強張っていた......昔何かあったのかしら...?)
44話でした。ようやくなでしこのソロキャンまで進みました。アニメ1期にあたる部分より2期の方が話数多いってことあるんですね()
次回もよろしくおねがいします。
番外編を書こうかな~って考えてます!どのお題がいいか選んでください!!
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ほむらの断髪式
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少女の突発弾丸旅
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球技大会 in 3月
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その他(感想欄に記載をお願いします)