いやはや筆が遅すぎて申し訳ない。
では最新話どうぞ。
オールマイトと悟空の活躍により商店街の騒動も幕を閉じ、事件を引き起こしたヘドロも警察に身柄を拘束された。
オールマイトは周りにいる野次馬たちに囲まれ、称賛の嵐。金髪の少年も人質になってなお恐れず敵に抗ったそのタフネスと爆破という良い”個性”を買われ称賛された。
一方で悟空はというとヒーローの制止も聞かず飛び出してきたということで緑色の髪の少年と共に現場にいたヒーローに叱られた。
日も落ち始め、周りの建物もオレンジ色に染まり出した時ようやく悟空と緑色の髪の少年はヒーローの説教から解放されてた。
悟空「いやぁ長かった!鼓膜破れるんじゃねぇかと思ったぞ!」
説教の長さに文句を言いながら道を歩く悟空。後ろには緑色の髪の少年もいた。
悟空「そういやおめぇ、なんていうんだ?」
悟空が緑色の髪の少年に話しかける。
少年「!?」
いきなり話しかけられたからか少し驚いた様子を見せる少年。
悟空「オラは孫悟空。よろしくな!」
少年「ぼ、僕の名前は緑谷出久。よろしく。」
お互いに自己紹介を済ませた悟空と緑谷は少し雑談という形で会話していたが不意に緑谷がさっきの騒動について話し始めた。
緑谷「改めてさっきは本当にありがとう。おかげで助けられたよ。」
悟空「気にすんな!怪我なくて良かった!」
緑谷からの御礼に笑って返す悟空だが緑谷は俯いたまま言葉を紡いだ。
緑谷「君はすごいね・・・。」
悟空「ん?」
緑谷の言葉に聞き返す悟空。
緑谷「僕はヒーローを目指してるんだ。笑顔で守るそんなヒーローになりたい。でも僕は”個性”を持ってないから諦めるしかなくて・・・だから君がちょっと羨ましいよ。」
緑谷はそこまで言ったのち顔を赤くして恥ずかしそうに言った。
緑谷「いやいや出会ったばかりなのに何言ってんだろう僕!?ごめんね!混乱させたよね!?」
腕で顔を隠しかなり恥ずかしそうにしている緑谷だが悟空は自分が思ったことをはっきりと伝えた。
悟空「いやでもオラもおめぇのことスゴイって思ったけどな。」
緑谷「え?どうして?」
悟空「だってあの場でお前が誰よりも先に助けに行っただろ?」
緑谷「!?」
悟空の言葉にハッとしたような顔をする緑谷だがその時、悟空が驚いたような声を上げた。
悟空「緑谷!今何時だ!?」
緑谷「え、17時くらいだけど・・・」
悟空「もうそんな時間なんか!?これから家探さなきゃなんねぇからオラもう行くわ!」
走り出す悟空。だが去り際、悟空は緑谷に別れの言葉を叫んだ。
悟空「また会おうぜ!緑谷!じゃあな!!」
緑谷「ま、またね!悟空くん!」
こうして悟空は緑谷と別れを告げ家探しを始めた。
神龍に渡された紙を見て用意されたという家を探す悟空。地図など見慣れていないためかなりの時間がかかっている。
悟空「緑谷に一回、見せときゃ良かった・・・。」
愚痴りながらフラフラと歩き回る悟空。
完全に日は完全に落ちた上に街の郊外にまで足を進めてはみたがそれらしき建物もない。
悟空「腹が減って死にそうだ。」
今日は野宿かと思ったその時、奇跡的にも見覚えのある建物が姿を現した。
球体の上半分のような見た目。真ん中に『寿』と書かれたドア。
そう用意された家は悟空が前の世界で家族と暮らしていた家と一緒なのだ。
悟空は急いで中に入ると内装まで一緒だった。
悟空「うわ〜!」
しかも端には10tやら5tといった様々な重さのダンベルなどが置かれてあった。
悟空「修行用の重りまで・・・。これが神龍の言ってたサービスっちゅうやつか。サンキュー神龍!」
ここにいない神龍にお礼を言った悟空はふと机の方に目をやる。するとそこには紙の束があった。
悟空「なんだこれ?」
どうやら神龍が用意してくれた物のようだ。紙の束を手に取って見るとそこには『雄英』の文字があった。
悟空「この文字・・・神龍が言ってた『ユーエイ』ってところじゃねぇか?」
そこで悟空は『ユーエイ』ではなく『雄英』ということに気づくのだがもう一つすごく大事なことに気づくことになる。
雄英の後にはまだ続きがあった。よく読んでみるとそこには『雄英入学の手引き』と書かれてあった。
悟空「ん・・・?」
字面を見て何か嫌な予感がする悟空。紙の束をめくりどんどん読み進めていく。
そして悟空はとある事実を知り叫んだ。
悟空「雄英って学校なのか!?」
悟空からしたら思ってもない事実である。雄英、正式名称を『国立雄英高等学校』。
そこは自らの”個性”を悪用し、私利私欲のために略奪や殺人行為をする犯罪者勢力『
だがここで問題がある。悟空は前にいた世界で一度も学校というところに行ったことがないのだ。
勉強なんて少年時代に亀仙人に教わった時ぐらいでそれからは全くと言っていいほどしてない。
悟空「神龍のやつオラが雄英を学校だと知ったら嫌な顔すっから言わなかったな。いやぁまいったぞ。」
困ったような顔をする悟空だが神龍の頼みを引き受けた以上、やらないわけにもいかないため覚悟を決めるしかなかった。
悟空「でも今更、元の世界に帰してくれとも言えねぇしな。やるしかねぇ。」
覚悟を決め、悟空は書類を確認する。見ると10ヶ月後に雄英入学試験があるそうだ。
学校だと知っても行くしかない今、悟空は気持ちを改めて高らかに叫んだ。
悟空「こうなりゃあ頑張るしかねぇな!入学試験まで残り10ヶ月、目指せ合格!」
悟空は本格的に雄英に行くことを決めたのであった。
それから時は過ぎ10ヶ月後。
吐く息も白くなる寒い日。悟空はとある場所の門を潜り、歩いていた。
目の前には巨大な建物。悟空の周りにはたくさんの学生がいた。
そう今日は数多の学生が待ちに待った『雄英 一般入試』の実技試験の日だった。
悟空「ここが雄英・・・。」
建物をまじまじと見ながら歩く悟空だがそんな時、見知った学生が見えて笑顔で挨拶しに行った。
悟空「お〜い緑谷!」
なんとそこにはヘドロ事件にて一緒にヒーローに叱られた仲でも緑谷だった。
緑谷「ご、悟空くん!?どうしてここに!?」
悟空「決まってんだろ!オラも雄英に入るためだ!にしても久しぶりだなぁ!」
緑谷「本当にそうだね!久しぶり!」
悟空「!!」
互いに再会の挨拶を交わしていた時、悟空はあることに気づいた。
悟空「緑谷、おめぇ・・・」
『試験説明会まで後少しですのだ受験者は直ちに会場内に入ってください!』
悟空は気づいたことについて聞こうとしたが緑谷は係員の説明を聞き、慌てた様子で言った。
緑谷「うわっ!もうそんな時間なのか!そ、それじゃあ悟空くん!お互い頑張ろうね!」
先に中に入っていった緑谷。1人になった悟空は先程気づいた違和感について考えていた。
悟空「ありゃあ本当に緑谷の”気”か?」
”気” とは悟空が感じられる人間のエネルギーのようなモノだが緑谷場合、普通とは少し違かった。
普通、1人の人間から感じられる”気”はひとつであるが緑谷からは複数の”気”を感じた。
数にして7つだろうか。まるで7人の人間の意識を交じり合っているような感じがした。
悟空「ん〜?」
だが本人がいない以上、ここでずっと考えていては説明会に遅れると考えた悟空は急いで校内へと入った。
『みんな今日は俺のライヴにようこそ!エヴィバディセイヘイ!』
説明会にて叫ぶおちゃらけた様子の謎の男。今年度の実技試験を担当する講師の1人であるボイスヒーロー、プレゼント・マイクだ。
プレゼント・マイク『入試要項通り!リスナーにはこの後!10分間の「模擬市街地演習」を行ってもらうぜ!持ち込みは自由!プレゼン後は各自、指定の演習会場へ向かってくれよな!』
どうやら今回の実技試験は各自、指定されたA〜Fまでの会場にそれぞれ移動し、そこで試験を受けるシステムのようだ。
プレゼント・マイク『演習場には”仮想敵”を3種・多数配置してあり、それぞれの「攻略難易度」に応じてポイントを設けてある!各々なりの個性で”仮想敵”を行動不能状態にしてポイントを稼ぎまくるのが君達の目的だ!もちろん他人への攻撃等、アンチヒーローな行為はご法度だぜ!』
???「質問よろしいでしょうか?」
プレゼント・マイクの説明中、1人の少年が手を挙げ立ち上がる。メガネをかけており口調からしてもTHE真面目みたいな少年だった。
メガネ少年「プリントには4種の敵と記載されております。誤載であれば日本最高峰たる雄英において恥ずべき痴態!我々受験者は規範となるヒーローのご指導を求めてこの場に座しているのです!」
一通り言い終えた後、少年は緑谷の方を睨みつけた。
メガネ少年「ついでにその縮毛の君、先程からボソボソと・・・気が散る!物見遊山のつもりなら即刻、雄英から去りたまえ!」
緑谷「す、すいません・・・。」
注意され萎縮する緑谷を周りの人間は腹で笑うがその時、もう1人が声を上げた。
「そこまで言うことねぇんじゃねぇのか?」
皆んなの視点が一点に集まる。
見ると悟空が立っていた。
メガネ少年「いきなりなんだ君は?」
突然の横槍に驚きながらも悟空を睨むメガネの少年。しかし悟空はそんなの意に介さず話を続けた。
悟空「緑谷も悪いところはあるけんどおめぇたちも緊張しすぎだぞ。ほら笑え!」
そう言うと悟空はまるで曲芸のように体を躍らせ、渾身の変顔を披露した。
悟空の行動に説明会中の人たちは笑い、先ほどの緊迫した雰囲気とは一変して和やかな雰囲気となった。
悟空「こういう時は確かに緊張感も必要だ。だけんど緊張しすぎてっと思うように動けねぇぞ?だからほんの少しでいいから笑え。」
悟空の言葉に皆が感心してる時、プレゼント・マイクが言った。
プレゼント・マイク『受験番号4559くん!君のおかげで受験生の緊張もいい感じに和らいだようだ!そして7111くん!ナイスなお便りサンキューな!4種目の敵は0P!そいつは言わばお邪魔虫!スーパーマリオブラザーズやったことあるか?あれのドッスンみたいなもんさ!各会場に1体!所狭しと大暴れしている「ギミック」だよ!』
メガネ少年「有難う御座います!失礼致します!」
そしてプレゼント・マイクは最後にこう説明会を締め括った。
プレゼント・マイク『俺からは以上だ!最後にリスナーへ我が校”校訓”をプレゼントしよう!かの英雄ナポレオン=ボナパルドは言った!「真の英雄とは人生の不幸を乗り越えていく者」と!』
『”
プレゼント・マイク『それでは皆、良い受難を!』
プレゼント・マイクの入学実技試験説明会も終わり悟空は演習会場Dへと足を運んだ。
そこにも様々な”個性”を持ち、皆んな雄英に入ろうと気合を入れていた時、プレゼント・マイクの声が聞こえた。
プレゼント・マイク『ハイ、スタートー!』
その言葉に皆んなが呆然としているとプレゼント・マイクは叫んだ。
プレゼント・マイク『どうしたあ!?実戦じゃカウントなんざねえんだよ!走れ走れぇ!賽は投げられてんぞ!』
その言葉に皆んなは焦って走り出す。だが悟空はスタートの時点で誰よりも早く走り街中を駆けていた。
いよいよ模擬市街地演習開始である。
街を爆走する悟空。その時、曲がり角から謎のロボットが出現した。
速いが脆い1P敵だ。
悟空「こいつが今回の敵ロボットか。オラの知ってるロボットとだいぶ違うな。」
1P敵『標的補足!ブッ殺ス!』
殴りかかってくる1P敵。だが悟空も同じように拳を繰り出した。
ぶつかり合う拳。しかし直後、1P敵の腕部が粉砕され活動を停止した。
悟空「どんどん行くぞ!」
その頃、雄英のとある一室では教師陣が敵を倒しPを稼ごうと奮闘する受験者をモニター越しに見て、受験者を吟味していた。
「今年の受験者も中々やるな。」
「そうだな。あの受験番号7321、爆豪勝己。現時点でもう51Pだ。ずっと敵を迎撃し続けている。ありゃあタフネスの賜物だ。」
「おいおいそっちもいいけどDにもっとヤバいやつがいるぞ。」
その言葉に皆んな演習場Dを映すモニター見た。
「受験番号4559、孫悟空。67Pで現在1位。それなりの耐久値を誇る3P敵をも粉砕するパワーに目にも止まらないスピード。挙げ句の果てには少しの汗をかいてない。受験生の中でもトップクラスの強さだ。」
「だが真価が問われるのはこれからさ。」
そういうと教師陣の1人があるボタンを押した。
その瞬間、地面が揺れ出す演習場。何かがこちらに向かってきているのは明白だった。
周りに立つ建物を壊しながら現れたのは0P敵だった。
大きさからもう他の仮想敵とは一線を画すほどデカいそれは巨大すぎる腕部を振り下ろしながら迫ってくる。
もはや一発で地形が変わるほどの威力。
周囲の人間はその圧倒的な脅威を前に逃げるように走った。
だが悟空は違った。
悟空「ほんとにでけぇな。神龍ぐらいあっかな?」
そんなことを呑気に考えていると悟空はあることを感じた。
悟空「ん?誰か逃げ遅れてんな。」
“気”を感じ、0P敵の足付近に誰かいることを察知した悟空。
悟空「他に逃げ遅れたりは奴は・・・居ねぇみたいだな。」
悟空はそのまま舞空術を使い、0P敵の方へ向かう。
砂埃の中、進むと転んだのか倒れている少女を発見した。
悟空「あいつか。」
逃げ遅れた少女を見つけた悟空だがその時、0P敵が前進しようとしていた。このままでは少女は潰されてしまう。
悟空「よっと!!」
だが悟空はそうなる前に急加速し、少女を抱えることに成功した。
抱えたまま悟空は空中に制止した。
悟空「いや〜あんなのに潰されたらペチャンコだ。」
地を割りながら進む0P敵を見ていると突然、少女が叫んだ。
少女「うわー!浮いてる!」
目を開けたら空の上という突然の状況に驚いたのか大声を上げる少女。
悟空「暴れんなって!落ちちまうぞ。」
悟空の言葉に冷静を取り戻そうと深呼吸する少女。
悟空「でも無事で良かったな。」
悟空は笑いながら少女に話しかける。
少女「ありがと。助けてくれて。」
悟空「気にすんな!そういや名前聞いてなかったな。おめぇの名前は?」
少女「私の名前は耳郎響香。あんたは?」
悟空「オラの名前は孫悟空だ。」
耳郎「悟空か。珍しい名前だね。」
悟空「そうか?」
そんな会話をしてるとプレゼント・マイクから試験終了まで3分のアナウンスが入った。
悟空「お、もうそんな時間か。じゃあ下ろすけど走れるな、耳郎?」
耳郎「走れるけどあんたはどうするの?」
悟空「あれを倒す。」
悟空の言葉に驚く耳郎。
耳郎「倒すってあんたまさかアレを破壊する気!?」
悟空「そうだ。」
耳郎「あんなデカいの無理だって!しかも0Pなんだよ!逃げた方がいいじゃん!?」
悟空「そんなこと言ったって危ねぇだろ?あんなでっけぇ奴。実際、おめぇも潰されそうになってたしよ。」
耳郎「それはそうだけど・・・。」
悟空「まぁ任せろって!」
そう言うと悟空は耳郎を安全なところへ下ろし、0P敵の方へと向かった。
悟空「じゃあ行ってくる!」
悟空は0P敵の近くまで行くとそのまま更に上へと飛んでいき、0P敵の真上で制止した。
そして悟空は両手を開き、手のひらの間に空間ができるよう形で構えた。
「か〜め〜は〜め〜」
そう唱える悟空の手のひらの間には水色の光球が現れ、さらにそれがどんどん大きくなっていった。
そして手のひらの間から光が漏れ出るほど大きくなったその時、悟空は手を突き出し叫んだ。
「波ぁぁぁぁぁ!」
瞬間、放たれた光に0P敵は包まれその衝撃に地面は大きく揺れ割れた。
悟空のかめはめ波により舞い上がった土煙が晴れ、ようやく見ることができた景色に他の受験生は驚くしかなかった。
0P敵は原型を留めてないほど破壊されているだけでなく地面には大きな穴が空いていた。
これが俺たちと同じ受験生がしたことなのか。そう思っているうちにプレゼント・マイクから試験終了の合図がなされた。
これにて模擬市街地演習は終了した。
だがモニター越しに先ほどの様子を見ていた教師陣は興奮冷めやらぬといった様子だった。
「0P敵をあそこまで破壊するとは・・・」
「だが彼はどんな”個性”なんだ?」
「規格外のパワーだったから増強型だと思っていたが空を飛び、謎の光線を放っていた。複合型の”個性”なのか?」
「どちらにせよ、楽しみだよ。もちろん同じく0P敵を破壊した彼もね・・・。」
実技試験を終えた悟空。果たして無事、雄英に合格できるのだろうか?
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ではまた次回!