なんかやばい物とか生きものとか集めてる秘密結社に拉致られたんだが   作:テンページ

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第5話 世界を貪るものと対話するお話

俺は今までに聞いたことのないサイレンでその日は目を覚ました、何かとんでもない事が起きたのかもしれない。

まだ眠気のある目を擦りながらベットから起きて、スーツに着替える。

携帯から通知を知らせる電子音が鳴り、それがグラス博士からだ。

 

「ハロルド君、あと五分で準備できる?」

 

「こっちはもう準備できています、何があったんですか?」

 

「重大な事案が起こった、としか、ブライト博士から君を呼ぶように言われているから今収容室に向かっているから出る準備しておいて。」

 

かなり切羽詰まった状態だ、何があったというのか?

同僚や先輩たちが慌ただしく走っている中、俺は何も聞かされないままグラス博士に連れられて輸送機の中に連れ込まれるのだった。

 

輸送機の中にはブライト博士と機動部隊員が大勢乗っていた、全員がまるで死地に向かっているような表情をしていた。

特にブライト博士もいつもへらへらしている表情とは違って焦りと緊張が表情に表れていた。

 

かなりやばいことがうかがえる、そんな中携帯に通知が来た。

財団のトップ、O5評議会からだった。

メールの内容を要約すると、【今回の事案は全人類の運命が掛かっているけれどあなたならできるって信じてる、頑張ってね】である。

しかもこれを送ってきたO5‐1のでいかに今回の事案がどうあがいても絶望なのか思い知らされる。

そして今回の事案、つまり相手にしなければならない相手の報告書が送られてくる。

画面には【一時的にO5と同じ権限を与えます】と表示され、05が見れる報告書が表示された。

SCP‐2317‐K、■■■■、世界を貪るもの、オブジェクトクラス、無(・)意(・)味(・)

 

「………」

 

いかにもやばそうな名前が付けられている、でオブジェクトクラス無意味がさらに絶望感を際立たせるがとりあえず報告書を読み進めていく。

 

「………」

 

報告書を読み終わり、深呼吸した。

 

いや無理だろ、今回ばかりは無理ですよと思いながら輸送機を降りる。

冷汗が止まらないままSCP‐2317に指定される扉を一人でくぐっていった。

 

報告書によると中は半径数キロに及ぶ塩田が広がっているとのことだったのだが、中は一つ様子が違った。

空は真っ赤になっていた、やはり復活していたのかとおもったのだがそれらしき実体が見えない。

報告書によると実体は数百キロに及ぶデカい巨人らしいのだが。

『アセムの子孫、予言の子、やっと来たか』

 

と脳内に聞いたことのない女性の声が聞こえた。

 

『来い、早く来い、この日を何万年も待ちわびた。』

 

どういうことかわからないが奴は俺の存在を知(・)っ(・)て(・)いるらしい、脳内にささやかれるまま彼女の示す道に沿って歩いて行った。

 

ついにSCP‐2317‐Kが封印されていた直上付近に到達したのだが、ひどいありさまだった。

どでかい穴が開いており、その穴の近くに奴はいた。

 

『来たか、予言の子。』

 

深紅の衣を羽織り、頭には大きな鹿の角が生えており瞳が血の色よりも赤く、黒い鱗が体の所々に生えていた、目は顔に三つあり額に一つと左右に二つあった。

そして身長は俺よりやや低い、そしてなぜか女性の体だった。

 

『なんだ、まじまじと見て、この体が気に入ったか?』

 

「いや、報告書とは全然違う風貌だったから吃驚しただけ。」

 

『あの無駄に大きい風貌は我の権能で図体を大きくしただけだ、世界征服を効率よくするためにな。』

 

「世界征服?」

 

『まぁ…その話はどうでもいいとして、とりあえず上着を脱げ』

 

「え、なんで?どうしてまた…」

 

『気づいてないのか、君、あの不潔で貪欲な肉の神に祝福(のろわれ)ているぞ。』

 

「なに、なんかヤバいの?」

 

『ヤバいって言うか、分かりやすく例えると気になる女の子の内股に「正」の文字がついていたような、脳が破壊されるような不快感を我は感じてる。』

 

「いやなんか嫌だなぁ…、心当たりはあるけど…。」

 

SCP‐2317‐kと呼ばれる彼女はそのあとも俺の体のあっちこっちをまさぐり始めたので俺はどうすればいいかわからなくて混乱し始めた。

 

『ふう…満足満足』

 

「ただ俺の体をまさぐっただけじゃねぇか!!」

 

『別に良いではないか、減るものではあるまいし』

 

「俺の正気が減るんだよ……ん?」

 

その時ピシピシを何かがひび割れていく音が鳴った、空間に亀裂が入っているように見えた。

 

『悠長に話過ぎた、急いで入り口まで我を抱えて走れ。』

 

「はぁ?!」

 

『この空間はそもそも我を封印するための空間じゃ、封印が破られた今、この空間は崩壊するのが道理だろう』

 

「嘘だろ、糞っ」

 

そのまま2317‐Kである彼女を抱えて急いで張ってくるときに使ったドアめがけて走る。

 

『もっと優しく抱えてくれないか、腰が痛いんだが』

 

「だったらもっと早く言ってくれなかったかなぁ!!」

 

『いやん、そんなに激しく…♡』

 

「あ‘‘あ‘‘あ‘‘あ‘‘ーッ、腹立つこのロリババァーッ!!」

 

『正確には違うぞ、我は悪魔の始祖なので性別の概念が…』

 

「うるさいうるさいうるさいうるさいーッ!!!!!!!」

 

すぐ背後では空間が崩壊し虚無が出現していた、全力で走りついに扉が見えて猛烈ダッシュでそこに飛び込んだ。

 

ドアを蹴破ったせいでドアは粉々になったが、あの空間からは出られたようだ。

 

 

「フーッ」

 

『いやはやスリリングだったなぁ』

 

「お前、ずいぶん余裕そうだな」

 

『まぁ…その気になれば我は自力で出られるし?』

 

「はぁ…」

 

そうして世界の危機があっけなく去っていった。

 

そのあと俺とSCP‐2317‐Kはブライト博士率いる機動部隊に回収され、彼女も俺が収容されているサイトに収容された。

 

 

 

 




タイトル: ブライト博士の人事ファイル
原語版タイトル: Personnel Director Bright's Personnel File
訳者: Dr Devan
原語版作者: AdminBright
ソース: http://scp-jp.wikidot.com/dr-bright-s-personnel-file
原語版ソース: http://scp-wiki.wikidot.com/dr-bright-s-personnel-file ライセンス: CC BY-SA 3.0
タイトル: グラス博士の人事ファイル
原語版タイトル: Dr Glass' Personnel File
訳者: Ikr_4185
原語版作者: Pair Of Ducks
ソース: http://scp-jp.wikidot.com/dr-glass-personnel-file
原語版ソース: http://scp-wiki.wikidot.com/dr-glass-personnel-file
ライセンス: CC BY-SA 3.0

タイトル: SCP-2317 - 異世界への扉
原語版タイトル: SCP-2317 - A Door to Another World
訳者: boatOB
原語版作者: DrClef
ソース: http://scp-jp.wikidot.com/scp-2317
原語版ソース: http://scp-wiki.wikidot.com/scp-2317
ライセンス: CC BY-SA 3.0
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