スーパーロボット大戦 無限戦争 マリ・ヴァセレート包囲網 作:ダス・ライヒ
性別:男性
年齢:44
所属:大宇宙大和帝国海軍
階級:帝国海軍准将・第三遊撃戦隊司令官
乗艦:金剛改級宇宙戦艦「霧島」
武器:10口径拳銃6型(FO4の10mmピストルがイメージしやすいかも。)
概要:大宇宙大和帝国の栄えある海軍の指揮官の一人。
常日頃から、冷静に相手の力を確認し情報を徹底的に調べ上げ、己の勝ち筋を導き出す。
悪運が強く、かつて大宇宙大和帝国の大海戦において多大なる戦績を上げ、准将に昇級した。
帝国男児らしい偉丈夫。いわゆるイケオジである。黒髪黒目。髪はサイドを短く刈り、ツーブロック・オールバック。
キャラ提供はサットンさん
マリ・ヴァセレート包囲網から端を発したフォルコメンハイト・カンゼンダーとディバイン・ドゥアーズの勇者たちの戦いは、諦めることなく勇気を持って戦い続けることで勇者たちが勝利を収めた。
以前より歪んだ完璧主義者であるカンゼンダーを嫌っていたヴィンデル・マウザーは、己の代わりにカンゼンダーを排したディバイン・ドゥアーズの勝利を認め、その舞台となった惑星ファウンから連邦軍と同盟軍に手を出さないように両軍の総司令部を介して伝えた。
事の発端であるマリ・ヴァセレートは、一度限りのファイナルフュージョンでガオライガーと一体化することが出来たが、その代償として勇者王の力を失い、凄まじい疲労で長い眠りについた。
カンゼンダーを排したことで、ファウンには無いと思われていた平穏が訪れ、現地の人々は安堵する。
ディバイン・ドゥアーズに参加するGGGはこの平穏を利用し、ファウンの先駆者である三重連太陽系の難民たちが残した遺跡の調査を始めた。
戦闘の際に確保したルーク・アルフィスやルザー・ヴァハーク、エムリス・ナイドレイブンなどの連邦軍や同盟軍の負傷兵や将兵に関しては、それぞれが所属する軍へと兵器共々返還した。
中にはディバイン・ドゥアーズに志願する者達がおり、そんな彼らに対し、より多くの人員を確保したいディバイン・ドゥアーズは受け入れた。
ゾンダー人間にされ、浄解されたヒルド・ルートヴェル、バギ、ウォルマ・デュレイドはそのままディバイン・ドゥアーズに参加する。ヒルドとバギは戦意を完全喪失しているので、GGGの雑用係となった。ウォルマはレジスタンス軍のXウィング部隊に志願し、同じく現地志願したレヴィア・ヴェノムと共にそのまま補充人員となった。
ファウンには平穏が訪れたが、フォルコメンハイト・カンゼンダーの敗北とその死は、かつて狙撃手を務めていたアギダの報告を介して全世界に知らされ、カンゼンダー家が実質的に支配する惑星モスコーソでは、彼の死に乗じた大規模な反乱が起きた。
その反乱は共産主義革命であり、共産主義者たちによる富裕層や上流階級を対象とした粛正という名の大量虐殺であった。
アギダは重要というか、名誉や英雄と言うポストを欲し、カンゼンダー家を裏切ったのだ。裏切った理由は、フォルコメンハイト・カンゼンダーの先が無いと見据えての事である。
「フォルコメンハイトは、フォルコメンハイトはどうした!? ラクサスもだ! 奴は、あの老いぼれ執事はどこに居る!?」
恐ろしい血に飢えた共産主義者たちからの襲撃を受けているカンゼンダー家の邸宅では、老いさらばえたカンゼンダー家の前当主が、フォルコメンハイトや長年に仕えていたラクサスの名を叫んでいた。
だが、両名とも既にこの世にはおらず、ファウンでの戦いでラクサスは二度も殺され、フォルコメンハイトは勇者王が引いたゴルディオンアローで射抜かれ、光へと変えられた。
それを知らない前当主は、二人が何処かと叫び続けるのであった。
「おい、親父よ。呆けちまったのか? 二人とも、ファウンって言うごみ溜めでおっ
「お、お前は!? 出来損ないのズガン! な、何をしに戻って来たんだ!?」
「何って、革命に来たのよ。もうこのモスコーソは共産主義国家で、お前ら惰眠をむさぼる上級国民や貴族共はお払い箱って訳だ」
「ふ、ふざけるな! きょ、共産主義は存在しない! いるとしても、ワシらが鬱憤晴らしに殺し、罪を擦り付けた哀れな庶民共だ!!」
そんな前当主に向けて散弾銃を担いで入ってきた不愛想な中年男が、フォルコメンハイトと執事のラクサスが死んだことを伝える。
前当主は彼を知っており、不愛想な男が息子であるズガンであることに気付き、驚いていた。
何をしに来たと問うと、ズガンは革命をするために戻ってきたと答え、惑星モスコーソは共産主義国政権となり、前政権とそれを裏で操る貴族たちはお払い箱とだと告げた。
これに前当主は激怒して共産主義は存在せず、居るとしても、自分たちが鬱憤晴らしで殺した何の罪も無い者たちだと言ってしまう。興奮するあまり、自分が犯してきた蛮行を口にしてしまった前当主は、直ぐに口を塞いだ。
「ハハハッ、呆けたな。うっかりと自分の罪を言っちまったな」
「あぁ、あぁぁ…! そ、それは嘘…」
「おっと駄目だぞ。誇りある貴族なら罪を認め、反省しなきゃならんよなァ? でも、もう処刑コース決定なんだよなァ! これがァ!!」
自分の犯した蛮行を嘘だと言い訳する前当主に、ズガンは下劣な笑みを浮かべ、今の発言を録音したと録音機を見せびらかしながら告げる。
誇りある貴族なら己の罪を認め、反省すべきだと言うが、共産主義政権がカンゼンダー家の罪を許すはずが無いので、処刑されることは確実だと言う。
「お、お前は…!? お前はカンゼンダー家の人間じゃないか!? 親の罪は子の罪だ! 大金を掛けて作ったのに、制御不能になったあの化け物とは違い、あのアパズレの腹から生まれた愚息だ! お前も共産主義者共に殺されるのは確実だぞ!!」
親の罪は子の罪だと宣い、共産主義者に殺されるのは確実だと告げた。
フォルコメンハイトとは違ってズガンは自然出産で生を受けており、前当主は父親だ。だが、ズガンは大いに嗤い、自分は処刑されないと返す。
「残念! 俺は有能な共産主義者で、共産政権では重要なポストに就くことになっている。よって粛正はされず、のうのうと暮らせるって訳だ。これも、お前がグークと馬鹿にしてたアギダって奴のおかげだな!」
「ヌァァァッ! そ、そんなことが、そんなことが起こる、なんて…!? ごふっ!!」
ズガンは自身が有能な者であり、そのおかげでこれから樹立される共産政権では重要なポストに就くことになり、粛正はされないと自慢気に語った。
散々愚息として馬鹿にしていたズガンが自分を追い詰め、自分の罪を正当化するための共産主義となったことを認められず、前当主は彼を殺そうと机に向かおうとしていたが、これまでのショックと興奮の余り老体が持たず、血反吐を吐いて床に倒れた。
「なんだ、面白くねぇ。もう死ぬのか」
「た、助けて…!」
「いや、もう手を出すまでもねぇや。今までの罪を反省しながら、苦しんで死にな」
これにズガンは自分が手を下さなくとも、死ぬことが分かったので、前当主が助けを求め、薬が保管してある引き出しに手を伸ばそうとしていた。
当然、ズガンはそれを許さず、引き出しから取り出した薬の入った瓶を屋敷の外に投げ付け、苦しみながら死ねと言ってから部屋を後にした。
「嫌だ…! 死にたくない…! ワシは、ワシはまだ…ぶはっ!!」
既に死に体であるが、前当主は生に縋り付いていたが、死神から逃れることが出来ず、あの世へと連れて行かれる。
「さて、俺も上級国民や貴族狩りにしゃれ込むか」
自分の父親が息絶えたことを音で分かったズガンは、屋敷を出て革命に戻った。
アギダのフォルコメンハイト・カンゼンダーが死んだと言う知らせだけで、これほどまでに共産主義革命がスムーズに進むはずが無いが、民衆が共産主義勢力についたのが要因であった。
民衆側が共産主義者たちに着いたのは、カンゼンダー家が陰から支配している傀儡政権の怠慢と圧政の所為だ。
独裁政治を行う傀儡政権は情報統制を行い、自分たちに都合の良い者たちやいわゆるネット右翼と呼ばれる者たちで周りを囲み、民衆を恐怖で支配していた。これはカンゼンダー家の前当主から続く支配であり、事実上モスコーソの民は彼らには逆らえず、気紛れに殺されても、交通事故や災害死、あるいは運が無かったと思って受け入れるしかなかった。
鬱憤晴らしに殺戮や蛮行を執事のラクサスと共に行う前当主は、その仕業を全て共産主義に擦り付け、自分らはあたかも善良な貴族を演じ、ネット右翼には耳心地が良い言葉を囁いて支持を得ていた。気付く者もいたようだが、その者に共産主義者の烙印を押してしまえば、かつての仲間でも平気で仲間意識も無い彼らは罵り、言い訳も聞くことなく殺した。
フォルコメンハイトの代でもこの歪んだ支配は続いており、操り易い人選ばかりの傀儡政権は彼無しでは真面に政権運用が出来ず、完全に依存しきっていた。
苦しめられてきた民衆を味方につけ、そのカンゼンダー家の支配を打ち破ったのが、モスコーソに全く存在しないと思われていた共産主義者と言うのは、何たる皮肉なことだろう。
圧政を正当化するために反逆者の烙印として利用していた共産主義に追い詰められた傀儡政権は、直ぐにフォルコメンハイトに助けを求めるが、勇者たちによって光に変えられた後であり、どうすることも、対策を考えることが出来ない彼らは一目散にモスコーソから逃げ出そうとしていた。
民衆のみならず、軍までもが共産主義者たちにつき、守るべきはずの頭脳を失った傀儡政権の者たちを捕らえ、怒りに燃える民衆と共にリンチして無残に殺した。一部の部隊は政権側についていたようだが、多勢に無勢と分かるなら否や、処刑を恐れてモスコーソから逃げ出した。
連邦軍や同盟軍もモスコーソに駐留していたが、フォルコメンハイトの横暴ぶりや傀儡政権の悪裂さに嫌気がさしていたようで、この共産主義革命に何の対応もせず、静観を決めて見ているだけであった。尚、助けを求めて来た上級国民と呼ばれる富裕層やカンゼンダー家に付き従う貴族らを、攻撃をするなという条件で共産主義者たちに差し出したと言う。
両軍が介入しないことで、共産主義者たちもいらぬリスクを負いたくないのか、双方の駐留軍基地には攻撃せず、モスコーソの傀儡政権のみに攻撃を集中した。
かくして、モスコーソに共産主義政権が誕生し、かつての支配者たちはその場で殺されるか、別の惑星へと難民として脱出した。
新政権は連邦や同盟のどちらにも着かず、前政権と同じく中立を継続する。継続理由は、誕生間もない混乱の収束や治安回復などの安定化を図る為である。両軍も新政権の動向に警戒し、軍の駐留を継続するのであった。
だが、この血塗られた共産主義革命は、新たな悲劇を生んだ。
遠く離れた連邦勢力圏内にある連邦参加勢力の「ユナイテッド」の領土である八基のコロニーで構築されたドレスコロニー群の一つ「ドレス2」にて、労働者たちによる待遇改善を要求する大規模なデモが発生した。
何処から流されたのか、デモ隊は雑多な兵器で武装していたが、正規軍のユナイテッド合衆国軍とやり合えばただでは済まないと思ってか、武力行使せず、抗議デモと言う形で政府と話し合いを求めていた。
労働者側のリーダーたちは流血を伴い武力による反乱は行わず、政府との話し合いで自分たちの最悪過ぎる労働環境を良くしようとしたが、ユナイテッド政府の大統領は超が付く程のタカ派、否、極右思想を持つ大統領であり、この労働者たちの抗議デモがモスコーソで発生した共産主義革命に呼応し、行われた共産主義者たちによる共謀と決め付け、軍にその制圧を命じた。
普通なら、現場の部隊指揮官はその命令に躊躇するはずだが、当の派遣部隊は一兵卒に至るまで極右思想が浸透した大統領の親衛隊とも言える部隊であり、大統領の命令を意気揚々と実行した。支援部隊として彼を崇拝する民兵組織まで参加しており、労働者たちは実戦経験と装備不足も合わさり、一方的に蹂躙されて虐殺された。
自分らの言い分も聞かず、待遇改善を要求するデモを共産主義革命と決め付けて弾圧するユナイテッド軍に激怒した労働者たちは激怒し、ドレスコロニー群の全体に渡る大規模な反乱にまで発展した。
彼らは武器商人から入手した兵器で武力制圧に乗り出したユナイテッド軍の艦隊に挑むも、計器は正常だが、火器が作動しないと言う異常な事態に陥り、コロニー内と同じく一方的に蹂躙されるばかりであった。
それもそのはず、この武力制圧は最初から仕組まれた物であり、ドレスコロニー群の不穏分子制圧を目的としたユナイテッド政府と軍による作戦であった。自分たちに不満を抱く労働者たちを爆発させて一掃し、各地で多発している難民などを新しく労働者として入れ替えることを目的としていた。
労働者たちの蜂起を共産主義革命と評したのは大統領のアドリブであり、下がり続ける支持率を回復させるべく、モスコーソの社会主義革命を利用したのだ。
制圧作戦は見事成功し、残った労働者たちは投降したが、ユナイテッド軍の暴走で全員が惨たらしく嬲り殺された。
連邦軍もチィムとラランが属する部隊を支援部隊として派遣していたが、何もすることなく、味方の蛮行すら止めず、静観するばかりであった。
そんな労働者たちに武器を流していたのは、ポスト・ディザスターの世界で死んだはずのノブリス・ゴルドンであった。
コズミック・イラの世界で死んだロード・ジブリールと共に復活したノブリスは、彼と同じくヴィンデル・マウザーに忠誠を誓い、彼が理想とする永遠なる闘争を継続すべく、各地で暗躍を続けている。
新たなる火種の一環として、ノブリスは密かにユナイテッド政府と結託し、労働者たちに武器を横流して騒動を誘発させたのだ。
前の世界は思わぬ事態が生じて失敗したが、作戦は見事に成功してユナイテッド政府との関係構築に成功し、ノブリスは武器商人でありながら、大統領の友人として執務室に招かれる程の信頼を得ることに成功した。そればかりか、自由に出入りする権限まで与えられる。
この数週間後、ヘルガーンの大敗を覆い隠したい連邦軍が、同盟軍参加勢力であるウィルティネクスの領域内にある惑星「トーニ」侵攻作戦を実行するのだが、それはまた別の話。
「仲間たちのところへ帰るのか?」
「あぁ。そろそろ帰らねぇと、親父の奴に身体を好き放題されそうなんでな」
暗い話はここで終わりにし、惑星ファウンで遺跡の調査を続けるディバイン・ドゥアーズの視点に移そう。
勇者王である獅子王凱の問いに、サムライトルーパー「灼熱のガイ」にして仁の心の後継者である凱は、彼らに別れを告げていた。
「どういう意味なのか分からないが、君は
「そのさーヴぁんとってのは分からねぇが、どうやら俺は違うみてぇだ。それよりもこんな激アツな体験だったぜ」
「細かいことは置いておくか。あぁ、君が居なければ、俺たちも負けていたところだ。感謝するぜ」
凱の言っていることに、勇者王の凱は自分らと同じ英霊では無いのかと問うが、当の彼は否定する。お互い、細かいことを言えばキリがないと割り切ってか、互いに拳を合わせて健闘を称え合う。
「さぁて、行くとするか! あんた等に教わった激アツな勇気は忘れないぜ!」
「君に俺たちの勇気を知って貰えて大変うれしいよ。また何処かで、会えると良いな!」
「あぁ! 戦いの場じゃなく、平和の場でな! じゃあな!」
そろそろ別れの時なのか、凱は別れの言葉を告げる。別れ際に勇者王の凱は、自分たちの勇気を知ってくれたことに礼を言って、また何処かで会えることを願う。
これに凱は戦いの場ではなく、平和の場で会えることを願い、彼らに背中を向けて去って行った。その際、凱の背後に、五人の男の幻影が見えた。
「仁の心の後継者は一人じゃないようだな。頑張れよ、仁の心の後継者! 君も行くのか?」
姿を消した。即ち自分の世界へと帰った凱に、勇者王の凱はその健闘を祈った。
勇者王の凱だけでなく、サムライトルーパー「烈火のケンジロー」となったケンジロー・カブトも凱の去る時を見ていた。勇者王の凱は、ケンジローも旅立つのかと問う。
「あぁ。俺も行こうかと思う。まだ目覚めていない彼女には悪いが…」
「無理もない。ヘル・アンド・ヘブンからぶっ続けで戦ったんだ。寝込むのが無理も無いことだろう。目覚めたら、伝言は伝えておこう」
これにケンジローはもうすぐ行こうかと思っていると返答する。マリ・ヴァセレートと共に行こうと思っていたが、彼女はガオライガーでの戦闘で数日も寝込んでおり、未だ目覚めていなかった。
サムライトルーパーの力を手に入れた自信もあるが、何よりマリに対する不信感が拭えないこともあった。共に行動するにも不安が残り、何よりこれ以上は借りを作ることはしたくないので、こうして一人で旅立とうと言うのだ。
「そうだな。助けてくれたり、この力をくれてありがとう。それと借りは返したからチャラだと」
ケンジローはマリと長く付き合うつもりは毛頭なかった。最初に会った時、長い付き合いはしたくないと思っていた。
これには父親の亡命騒動で信頼していたはずの上官や同期たちに嫌悪の対象とみられ、差別された経験から来るものである。それに利害関係で協力していたので、今回の戦いでお互いの借りは返したので、これ以上、マリと慣れ合うつもりは無かった。
関係はここまでだと言わんばかりの伝言に、凱は少しばかり困った表情を浮かべていたが、そんな彼の気持ちを察してか、ケンジローはあることを伝える。
「最後には、偶然会った時は知らんぷりしないし、困った時は頼ってくれて構わないとでも伝えてくれ」
「分かった。彼女が目覚めた時には必ず伝えておこう」
偶然会った時は知らん振りはしないし、困った時には頼ってくれて構わないと伝えると、凱は笑みを浮かべて必ずマリに伝えると約束した。
「そちらも忙しいようだから、俺もそろそろお暇しよう。また会えると良いな」
「あぁ! 俺たちGGG、いや、ディバイン・ドゥアーズは危機ある所には何処にでも行く。また何処かで会えるだろう。その時はよろしく頼むぜ。烈火のケンジロー」
「そちらもな。勇者王・獅子王凱!」
別れの言葉を交わした後、ケンジローは旅の装備一式を持って異世界へと向かう。
どうやって異世界へ行くのかは、ファウンで発見された封印されているギャレオリア・ゲートである。ジェネシックガオガイガーのギャレオリア彗星と同じく、次元を超えて異世界へ通じるゲートを開くことが出来る装置だ。
三重連太陽系の科学力であれば、開発者のカイン無しでもギャレオリア・ロードを再現できたようだ。尚、再起動させた古参で構成されるグリーンチームのGGGの面々は、安全だと分かっていても通ることを頑なに嫌っていた。
理由は後継者であるブルーチームも知っていることだが、ここは敢えて語らないでおこう。
GGGを初めとする勇者たちに手を振るケンジローは己の居場所を求め、ギャレオリア・ロードを通って異世界へと行った。
かくしてこのヴィンデル・マウザーの歪んだ理想郷から出ることに成功したケンジローであるが、彼の生家である兜家がそれを許すはずがなく、直ぐに追っ手を解き放つのであった。
この話は、また別の機会にしておこう。
「あの程度の戦力に、これほどまでに手こずるとはな」
大宇宙大和帝国軍の金剛改級宇宙戦艦「霧島」の艦橋内にて、この戦艦の艦長にして戦隊指揮官である偉丈夫の
「本隊の第四艦隊、以前敵防衛網を突破できず!」
「敵に優秀な指揮官が居るんだろうな。側面攻撃を仕掛けても、容易く返り討ちにされる」
「やはり強引に突破すべきでしょうか?」
「止めておけ、一瞬で潰される。例えこの霧島でもな」
白鷺は自分の戦隊と本隊の第四艦隊と共に攻撃を行っているが、個々の戦闘能力の前に阻まれている。その大半はレジスタンス軍の戦闘機類だが、巧みな戦術で装備と物量に勝る大和帝国軍の侵攻を防いでいる。
その報告を通信士から聞いていた白鷺は、敵に優秀な指揮官が居ると認識する。副官は強引に火力を持って突破すべきと提案するも、双眼鏡でディバイン・ドゥアーズにスーパーロボットが居ることを確認し、突撃しようものなら一瞬で粉砕されると返した。
なぜ、大和帝国の艦隊が惑星ファウンを攻撃しているかは、三重連太陽系の技術を奪取する為である。
指導部がその高い科学力に魅力を感じ、奪取するために艦隊を向かわせたのもあるが、フォアランナーの科学力だけに飽き足らず、これまで見付けられなかった三重連太陽系の科学力にもヴィンデル・マウザーが目を付けたからだ。
同盟軍所属の大和帝国軍のみならず、連邦軍も三重連太陽系の科学力を手に入れるため、艦隊を向かわせることだろう。
「第四艦隊旗艦より入電! 第三遊撃戦隊は第四遊撃戦隊と共に敵防衛線に突撃すべし!」
「そんな命令、受け入れられるか!」
どう攻めるか悩んでいる中、艦隊旗艦より他の遊撃戦隊と共に突撃しろとの命令が来た。当然、白鷺は命令を拒んだ。
だが、逆方向から攻める遊撃戦隊はその命令を実行し、ディバイン・ドゥアーズのⅩウィングやYウィング、対艦攻撃機であるBウィングの攻撃を受けて大損害を被っていた。
「言わんこっちゃない…!」
『ダブルフュージョン!』
「なんだ!?」
逆方向から攻めた遊撃戦隊が大損害を被る中、艦内に勇者王・獅子王凱と天海護の声が響いた。
「あ、あれを!」
「な、何をしようというのだ!?」
その声に一同が驚く中、艦橋の外を双眼鏡で監視していた士官の一人が知らせ、白鷺もそちらに双眼鏡を向けて確認する。
双眼鏡に映っていたのは、ジェネシックギャレオンと凱と護がダブルフュージョンし、ファイナル・ガイガーとなった姿であった。
『ファイナル・オブ・ファイナルフュージョン!!』
『ファイナル・ドラァァァーイブ!!』
ファイナル・ガイガーにダブルフュージョンしている凱と護が合体の合図を出せば、プロテクトガオーにフュージョンしている卯都木命は合体に必要な言葉を叫んだ。
「しゅ、主砲発射!」
「はっ?」
「早くしろ!」
驚きの余り固まっていた艦橋内の者たちに向け、白鷺はファイナル・ガイガーに向けて砲撃を命じる。砲術長が呆ける中、白鷺が急かせば慌てて霧島は砲撃を始めた。
高い破壊力を持つ主砲が放たれるが、それに臆する勇者たちではない。ファイナル・ガイガーが放つジェネシックより受け継がれたジェネシックオーラで砲撃を無効化し、合体を継続する。
「おぉっ!? 霧島の主砲が!?」
自分の戦艦の主砲による砲撃を全く受け付けないことに驚愕する白鷺を余所に、ファイナル・ガイガーは下半身を高速回転させ、EMトルネードを発生させる。
艦艇を止めれば、左脚に土竜型のストレイトガオー、右脚に同じく土竜型のスパイラルガオーを装着して完全固定。ガオガイガーと同じく合体する際に両腕を背部へ移動させ、開かれた穴に新幹線の代わりとなる右腕の鮫型のブロウクンガオー、左腕には命がフュージョンしているイルカ型のプロテクトガオーなどの両腕を通す。
最後に翼に金と緑、青の三色のGで構成された「GGGギャザリングマーク」というエンブレムを付けた黒鳥型のガオーマシンであるガジェットガオーが背部に取り付き、ファイナル・ガイガーの頭部に兜を被せれば、ジェネシックガオガイガーを超える破壊神を超えた至高の存在、勇気の究極を超えた姿、最終最後の勝利の鍵を持つ勇者王が爆誕した!
『ファイナル! ガオ! ガイ! ガーッ!!』
その名はファイナル・ガオガイガー。
先にも述べた通り、破壊神を超える至高の存在、勇気の救国を超える姿、最終にして最後の勝利の鍵を持つ究極にして最強の勇者王である!
原典の勇者王であるジェネシックガオガイガーと外見は同じでマイナーチェンジではあるが、その性能は七人の勇者による勇気により、原典を上回るのだ!
「う、ウワァァァッ!? ば、化け物だァァァッ!!」
外見はジェネシックの変わらないため、大和帝国海軍の将兵らはその凶悪な面構えに恐怖を覚え、戦意を喪失する。
最強の破壊神の姿を受け継ぐファイナル・ガオガイガーの爆誕により、第四艦隊は総崩れ寸前となる。何隻かの戦艦が怯まず、主砲による艦砲射撃を行うが、自慢の大艦巨砲主義は、最強にして最後の勇者王の装甲に傷一つ付けることすら叶わない。
「しゅ、主砲が…!?」
「か、艦隊が総崩れとなっております!」
「ば、馬鹿な…!? 我が艦隊が、大宇宙大和帝国海軍の栄えある艦隊が、たった一機の特機に…!!」
大艦巨砲主義の究極とも言える大戦艦の主砲を全く受け付けないファイナル・ガオガイガーに、第四艦隊は総崩れとなった。提督も白鷺も含め、全艦隊の将兵が本能で分かってしまったのだ。
あのスーパーロボットには、決して勝てないと…!
「おのれ! ならばこの三島で特攻だ!! この大戦艦の特攻であるなら、あの化け物を道連れに!!」
だが、愚かにも誇りを捨てられない者が居た。
戦意を喪失している乗員を巻き込み、ファイナル・ガオガイガーに特攻する一隻の戦艦があった。
全長三千メートル級の大戦艦であり、この質量を持って特攻すれば、あのファイナル・ガオガイガーを道連れに出来ると思ったのだろう。だが、それは愚かしい選択だ。
「特攻だと!? そんな無駄に命を散らすことを!」
乗員たちを巻き込んで特攻を行う戦艦の艦長に激怒するファイナル・ガオガイガーのメインパイロットである獅子王凱は、勇者王より巨大な戦艦に向け、勇気を込めた拳を叩き込む。
「俺たちも含め、誰も死なせはしない! その力を奪う!」
誰も死なせないことを固く誓う凱の拳は、全速力で突っ込んでくる戦艦の艦首に炸裂した。
「オォォォッ!? き、機関停止!」
「か、艦が動きません!」
「な、なんだと!? たった一発の拳骨で、この三島を止めたと言うのか…!?」
ファイナル・ガオガイガーのパワーであれば、その戦艦を一撃で葬り去ることは出来たはずだが、殺戮を好まない凱は一発の拳に込めたジェネシックオーラで特攻を行う大戦艦を止めたのだ。誰一人、死なすことなく。
「か、艦長…!?」
「撤退だ! 戦艦を拳骨一つで止めるような化け物に、勝てるはずがない!!」
このファイナル・ガオガイガーが行った一部始終を見ていた白鷺は、聞いてくる副官に向けて即座に撤退を指示する。
大艦隊をもってしても、決してファイナル・ガオガイガーに勝てないと本能的に思ったからだ。本隊である第四艦隊の提督も勝てない事を理解し、指揮下にある全部隊全てに撤退命令を出して惑星ファウンから撤退を始めた。
それから数日後、目を覚ましたマリ・ヴァセレートは、ケンジローと同じくギャレオリア・ゲートを通り、異世界へと来ていた。
形は違うが、ようやくヴィンデル・マウザーが支配する歪んだ理想郷より脱出することが出来た。
目覚めた直後、獅子王凱の口からケンジローの伝言を伝えられたが、マリは素っ気なく答え、早くこの世界から出たいと願い出た。
その際、ルリ・カポディストリアスを探す傍ら、GGGやディバイン・ドゥアーズに参加しないのかと誘われたが、誰かに縛られることを嫌うマリはそれを拒み、自分にとっては無用であるGストーンとガオライガーを誕生させるに必要なキャレオンなどのガオーマシン各種を託し、ギャレオリア・ゲートを通ってその世界から去った。
なぜ、ガオライガーを残していくのは、あのヴィンデルの世界にルリが迷い込んでしまった際、状況を打破できる力とするためである。
凱などのGGGにそれら一式を託したのは、必ずルリに渡してくれることを信じたからである。なんだかんだで、マリは彼らを信用しているのだ。
次に会った時も、出来る限り共闘すると言ってギャレオリア・ゲートを通ってマリが彼らと別れると、ヴィンデルやそのほかの者たちに利用されないようにするため、GGGとディバイン・ドゥアーズはギャレオリア・ゲートを破壊した。
見知らぬ異世界へと飛び出たマリは、愛しのルリを探しに今日も彷徨い、彼女の写真を見せながら居場所を知っているかどうかを尋ねる。
「この
こうして、彼女は愛しの少女を求め、様々な場所や世界を彷徨うのであった。
エムリス・ナイドレイブン
https://syosetu.org/novel/223795/40.html
ルザー・ヴァハーク
https://syosetu.org/novel/223795/81.html
ルーク・アルフィス
https://syosetu.org/novel/223795/146.html
オリーブドラブさんの烈火のジャブローより、それぞれが活躍している回を挙げてみました。
https://syosetu.org/novel/223795/
ついでに本編の方も。
ルークに関しては、原案者であられるヒロアキ141さんが書いた三次元創作もありまするので、下に挙げます。
https://syosetu.org/novel/223795/146.html
取りま、エピローグでサットンさんの応募キャラを出してみました。
まぁ、共産主義革命や大虐殺、ファイナル・ガオガイガー爆誕という詰め込みなエピローグでの登場で、申し訳ない。
自分からしてこの読者参加型SSは失敗かな。自分で言うのもなんだけど。
まぁ、マスター・オブ・ユニバースのように、前向きに考えよう。
では、次の応募でも、よろしーく。