YAMA育ちの妖怪王   作:スルメ文庫

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 第三十一話のあとがきにて触れたアゲランクシステムについて敢えて詳しく記述していなかったシステムがありますので今回はそれに触れる話となります。
 今回は前回よりも短い話となります。


第三十四刻目 妖怪ウォッチを更新せよ!

 さくらニュータウンの石田邸の自室にて、俺たちはユキノの新しいメダルを囲んで悩んでいた。何故なら───

 

高成「こりゃ、参ったな・・・」

ウィスパー「参りましたね・・・」

ユキノ(ゆきおんな)「ごめんね、高成・・・」

高成「ユキノは悪くないさ。まさか、Sランクの中でも神妖怪の称号に認められると普通の妖怪ウォッチでは召喚できなくなるなんてな・・・」

 

 そう、俺の持っている市販の妖怪ウォッチでは、今回更新されたユキノの妖怪メダルでの召喚が不可能になってしまったのだ。

 どうしてこうなってしまったのか、発端はこうだ。

 ユキノがシズミ(にんぎょ)とキリカ(こえんら)という俺の従妹にあたる妖怪たちのアゲランク試験の付き添い序でに最後の特別アゲランク試験《Sランク試験・神》を受けて、これに合格した事が発端だ。

 合格したユキノは妖怪史の中でも稀にみる神妖怪の仲間入りを果たしたのだが、その際に妖怪メダルをSランクメダルから特別仕様の神妖怪メダルに更新したのだ。

 しかし、神妖怪メダルは市販の妖怪ウォッチでは扱えない代物だったのだ。

 

ユキノ(ゆきおんな)「まさか、強くなりすぎることで弊害が起こってしまうなんて・・・」

高成「まあ、起こってしまったことは仕方ないから、対処法を探してみよう。」

ウィスパー「といいましても、神妖怪に王族以外の妖怪が神妖怪クラスになる例は滅多にないですから、ヨップル社に問い合わせるしかないのでは?」

高成「となると、ヒキコウモリが適任か・・・ヒキコウモリ、ヨップル社に問い合せてくれないか?」

ヒキコウモリ「お任せ下さい。これでも私、シャッチーバーグ社長とは『シャッチー』、『ヒッキー』と呼び合う仲ですので。」

高成「そうなのか・・・!」

 

 流石はヒキコウモリ、妖怪ワールドでも数パーセントの大富豪なだけはあるな。

 そう思い、ヒキコウモリに連絡を任せ、出かける支度を済ませていると・・・

 

ヒキコウモリ「大変です皆さん!」

高成「どうかしたのか、ヒキコウモリ。」

ヒキコウモリ「シャッチーバーグ社長が数日前から行方不明になってるそうです!」

高成「なっ・・・!?」

 

 行方不明、だと・・・!?

 

ウィスパー「ええっ!?」

ユキノ(ゆきおんな)「行方不明ってどういうこと!?」

ヒキコウモリ「私にもなぜそうなったかは分かりませんが、社長が帰ってこないと神妖怪用妖怪ウォッチ更新プログラムを起動できないそうです!」

 

 なんだってこんなタイミングで・・・!

 

・・・

 

 一方その頃、上空にて・・・青犬妖怪と黄猫妖怪が話していた。

 

青犬妖怪「シャッチーバーグは彼処に隠した。そう簡単には、見つけられないワンよ?」

黄猫妖怪「あの小僧と小娘は人間と妖怪の要になりつつある。人間と妖怪が仲良くするなんて、言語道断だニャン。」

 

 そう言い残すと、二匹の妖怪は妖気に包まれて消えていった。

 

・・・

 

 俺たちはヒキコウモリの紹介状を借りて人間界のニューヨークにあたるニュー妖魔シティにあるヨップル社の本社に来ていた。

 警備スタッフにヒキコウモリの紹介状を見せると、客室に通された。

 

ヨップル社員1「申し訳ありません・・・神妖怪召喚更新プログラムのパスワードは、社長だけが知ってるのです。ですが・・・」

ヨップル社員2「社長は一昨日の19時から急に行方をくらましまして・・・今も捜索していますが、見つかっていないのが現状です。」

 

 何かきな臭いな・・・

 

高成「シャッチーバーグ社長は、人間界に来たりすることはありますか?」

ヨップル社員1「いえ、ですので捜索からは外していますが・・・」

高成「念には念を重ねるべきでしょう。俺たちで人間界のニューヨークを調べてきます。」

ヨップル社員2「よろしいのですか!?」

高成「ええ。こちらとしても出来るだけ早く解決したいですからね。」

 

 そして、カゲローの力を借りて影を薄くしてもらい、ニューヨークの海周辺を探し回った。

 

高成「にしても、色々な物が大きいなUSAは!」

ユキノ(ゆきおんな)「だけど、そのせいで見なきゃいけない場所も多いね。」

ウィスパー「そうでウィ・・・ええぇーっ!?」

 

 ウィスパーが驚いたので何事かと思い、ウィスパーの方向を見ると・・・

 

高成「は?」

ユキノ(ゆきおんな)「なんで、シャッチーバーグ社長がイルカショーに!?」

 

 まさか水族館のイルカショーにシャッチーバーグ社長が居たのだった。

 

シャッチーバーグ「いやー、ヒッキーの友達かー。悪いね、わざわざ探してもらっちゃって・・・」

高成「社員さんも探してましたからね、謝っといてくださいよ。」

シャッチーバーグ「ああ、そうだった・・・」

 

 シャッチーバーグ社長も顔を顰めたようだ。

 

シャッチーバーグ「いやー、にしても凄いねキミ。神妖怪クラスになるなんて500年ぶりの大快挙じゃないか!」

 

 ・・・まあ、何はともあれ、これでまたユキノを召喚できるようになったのだった。




 読んでいただきありがとうございます。
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