若村麓郎は一度死んだ。ありふれた死因―――交通事故に巻き込まれ、逝って戻ってを繰り返し、そして意識を取り戻した。
だが、意識を取り戻したその人間は―――決して、若村麓郎本人ではなかった。
自分は若村麓郎ではないという自覚、自分が若村麓郎を殺したという現実。此処が何処で、自分が何者であるのかも分からない『人間』は、ボーダーで何を為すのだろう。
だが、意識を取り戻したその人間は―――決して、若村麓郎本人ではなかった。
自分は若村麓郎ではないという自覚、自分が若村麓郎を殺したという現実。此処が何処で、自分が何者であるのかも分からない『人間』は、ボーダーで何を為すのだろう。