抜きゲーみたいな島に住んでるボッチはどうすりゃいいですか? 作:くももん
仙波と名乗る痴女の拘束が解かれ、身嗜みを整える。
本当に酷い目にあった⋯
「いや、すまない。あまりに驚いてな⋯⋯」
仁浦知事は俺をインポだと言ったことを謝罪する。
この人は一体何なんだ。数日前は路地裏で血まみれで倒れていたと思えば、今は俺を痴女に襲わせて、あげくの果てインポ呼ばわりをしている。
これがあれなんですかね。県知事なりの恩返しってやつですか。だとすると、俺は数日前に仁浦知事を助けたことを一生後悔することになりそうだ。
「しかし、しかしだ。君はついこの前まで中学生だったのだろう?」
「⋯⋯ええ、そうですが。何か?」
自分でも驚くようような半ギレ気味の声がでる。
それも当然。俺は今日家の中でゴロゴロして、春休みライフを満喫するという大事な予定があったのだ。それを潰されて怒らないやつはいない。
なに?それは予定に入らないって?君のように感のいいガキは嫌いだよ
そうすると本当訳がわからないように顎に手を当て、首を傾げながら仁浦知事は言う。
「つまりは、思春期の真っ只中だ。そんな君が女に一切の反応を示さないのは、どう考えても可笑しい」
「いえ仁浦様、顔を近づけると顔を真っ赤にして照れてました。子供みたいで可愛かったです♡」
「⋯⋯照れてない」
いや、本当に照れてないし。均整の取れた美女と見えなくもない顔近づけられて、直視できなかったとか本当にそんなことはない。そう、あの痴女の決めつけ、妄想だ。そうだ。ハチマンウソツカナイ
「⋯⋯一般的な中学生の性欲は持っていることは君のパソコンの閲覧履歴を見れば分かる。故に疑問なのだ。何故、性の赴く間に彼女を犯さない?据え膳食わねば男の恥という言葉を知らんのかね?」
今、さらっととんでもないこと言いませんでした?俺のパソコンの閲覧履歴がどうこうとか。県知事パワーで俺のパソコンの閲覧履歴にアクセスしたとか。こっわッッッ。これからはそういうサイトの閲覧履歴は削除するように心に誓った。
そして、俺はハッと鼻で笑いながら
「その『据え膳』に毒が入っていたら誰も食いたいと思わんでしょ」
相手を小馬鹿にするような笑みを仁浦知事向ける。
こちとら親父に小学生のころから『美人局には気をつけろ』と言われて育ったんだ。
どうせ、俺がこの痴女を犯したとたんに「この腐った目の男に連れ込まれて犯されました!」とか言って冤罪をかけられるのが目に見えている。そんな見え透いた罠に誰が引っ掛かるか。
そうすると、スンッと仁浦は表情を変えた。
「そうか、なら安心しなさい。この『据え膳』には毒は入っていない。助けもらった私から君への礼だ。食べなさい」
どこか命令口調で仁浦知事は言う。
その表情は無に近く感情を一切感じさせない。
そして、まるで虫をみるような目を仁浦知事はしていた。
それと仙波さんは頭に????と言う文字が浮かべ、首を傾げていた。恐らく『据え膳』の意味が分かっていないのだろう。
「⋯⋯断ります」
「⋯何故だね。私が信用できないかね?」
信用?あるわけがない。急に家に押しかけてきた痴女とおっさんに信用がある方がおかしい。だが何となく分かる。これは美人局とかじゃない。美人局っていうのは、性行為に及ぶ前、それか及んだ後に目的がある。
しかし、この男は違う。何が目的か分からんが俺に性行為をさせること自体が目的である。それが単なる観察か、それとも実験かは分からんが、俺がこいつの言う事を聞かない理由はたった一つ。たった一つのシンプルな答え。
「嫌いだからですよ。あなたの人を、その他大勢を猿だとしか思っていないような目が」
「・・・・・・・」
仁浦知事の目が大きく見開かれる。驚いていると誰が見ても分かる表情だ。
そして、驚いた表情をしたのも束の間、その後何を思ったのかニヤリと面白いものを見つけた魔王のような笑みをし、問いかけてきた。
「その目は・・・、
このおっさんは何を言ってる?脇腹撃たれたときに頭も打って脳内年齢が中学2年生くらいまで退化したんじゃないか?
そして、仁浦知事はボソボソと独り言を呟く。
「バレるはずがないんだ。たかだか中学生のガキに政界で培った私の仮面が。それを意図も容易く彼は見破った。推測するに彼は相手の心理を読み解くことに特化した、そんな・・・」
「・・・仁浦様?」
仙波が仁浦知事の顔を覗き込み、心配する声音で呼びかける。
「・・・・・・・・・いや、何でもない。心配をかけたね、光輝君。それに八幡君。君には迷惑をかけた。恩を仇に返すような真似をして申し訳ない」
「いえ、そんなんいいんで早く帰ってください。俺と関わらないでいてくれることが一番の恩返しになりますから」
失礼だと思いながら、シッシッと手を払うような動作をする。
「いや、そうはならない。私がそうしないからだ。八幡君、また会おう・・・」
そうして、仁浦知事と仙波は帰っていった。
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それから何週間か経って春休みが終わり、遂に新学期が始まる。
俺は新学期となり、期待に胸を膨らませているわけではないが、何となく早く目が覚めてしまい家を早めに後にした。
自転車を漕ぎながら、これからどんな高校生活を送るのかを考える。恐らく俺は変わらずのボッチだろう。クラスの奴らが騒いでいても、隅っこの席で腕を枕にして寝たふりをする日々。
それでいい。それがいい。俺の高校生活に薔薇色はいらない。ただエリートボッチとして1人を満喫するんだ。
そうこうしている内に、総武高校が見える。そして、その校門前には黒色のリムジンが止まっていた。
(うっわ。すごっ、貴族でも通ってんのか、この高校に・・・)
そんなことを思いながら、自転車で校門前を通り過ぎようとするとリムジンの扉がガチャと開かれる。
出てきたのは女性だった。かなりスタイルがいい。服装の色は水色が基調で胸元やスカートは白い。そして、胸元はこれでもかというくらいに開かれている。そして髪色はピンク色。彼女の表情はニコニコしており、その顔は数週間前に見た痴女のものと酷似していた。というか痴女本人だった。
「・・・対象確認できました♪捕縛を開始します♡動かないでね?痛くしないから♡」
「・・・は?」
そうして、俺は分けも分からないまま目隠しをさせられ拘束それ、リムジンに拉致され、降ろされたとおもったら次はヘリに乗せられて、あれよあれよと青藍島に着いた。いや、着いてしまった。
そして、SHOビルとかいうところの最上階に言われるがままに連行され、そこには仁浦知事が座っていた。
「また会ったな、八幡君。ヘリの乗り心地はどうだったかな?」
「・・・・・・」
何も言わない。俺はこの時実感した。人は本当に怒るときは、言葉が何もでないものだ。
ただ、仁浦知事が俺の絶対に許さないリストを最上位に入ったことは言うまでもない。
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「ちょっと光輝ちゃん、その服どうしたの?動物の毛がいっぱい付いてるじゃない」
「あっ先輩、お疲れ様です!これは本島に行った時に車から犬を助けた後に付いちゃいました♪あ~、可愛かったな〜♡青藍島では犬を見かけないので、思わずじゃれ合って時間を忘れるところでした♪また会いたいなー、サブレちゃん♡」
忙しくて、投稿が遅れました
仙波さんの口調が分からない。両作品共に記憶のままに書いているので間違っていたらすみません。