爆 乳 良 秀   作:薬指盛るペコ派


原作:Limbus Company
タグ:R-15 ギャグ キャラ崩壊 良秀が爆乳 独自解釈
良秀が爆乳だったら地慧星との親子関係がマシになるのでは?というアホの発想から生まれた謎時空の蜘蛛の巣。
一発ネタで終わりそうな気もするけど...最後の最後で許してくれるか?

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はち切れない

「...びゃ!」

赤い糸で吊り下げられた揺り籠の中心で、赤子が手を伸ばしている。

まだ伸びきっていない指を何とか開き、かたつむりのように小さな手で空を掻いていた。

そのくりくりとした大きな目が見つめる先には、照明に引き寄せられた一匹の蛾が飛んでいた。

「お前が欲しいのはあのひらひら飛ぶ蛾か?それとも、お前も光に焦がれるのか?」

私のように。

そう言いかけた言葉を飲み込み、揺籃を覗き込んだ。

遮る物のない仰向けの世界に現れた見知らぬ顔に、まだ幼い世界の主は不思議そうに首を傾げ、

「...きゃ!」

笑った。

元から返答など期待していない。

蜘蛛の子供が蛾のように光に焦がれるならば、酷い話だと思っただけだ。

「ま...ま?」

未熟な声帯からの舌足らずな言葉。

それでも意味が分かってしまったのは、血の繋がりがあるからだろう。

望まずできた娘でも、突然なんの前触れもなく生まれた娘でも、私の血を分けた私の娘なのだから。

それが、どうしようもなく憎らしかった。

「母としての...最初で最後の頼みだ。どうか私に似るな。」

「お前ができたとき、私の全身が皺で覆われ始め、取り返しのつかない損傷が私を覆ったんだよ。」

「きっとお前が育つほどに、私は醜く老いていく。」

「そして、最後にはしわくちゃのガワだけが残ってしまうだろう。」

「だからお前は、私に似てはならないのだ。」

「お前が私に似るほどに、私はお前に奪われた人生に絶望してしまうから。」

「だから、決して私に似るな。」

「分かったな?」

伸ばした皺くちゃの小指に、柔らかく小さな小指が近づけられる。

二本の指の間に、赤い糸が見えた気がした。

 

─────

 

まるで人魂のように青白い灯りに照らされ、さながら幽世のような雰囲気を漂わせる和室。

小指親方の領域で、その者たちは向き合っていた。

白無垢を思わせる着物を纏った妙齢の女と、ジャージを着た若い女。

「わざわざ何「ワン!ワン!」の用で来たんだ?忌まわしい奴め。」

「はっ、自分の娘に「ハッハッ」よくそんな言葉を「ワン!」吐けるな?」

「まさか傷付いたなんて言う「ワン!ワン!」つもりじゃないだろうな?お前が生まれたせいで「ワン!ワン!」私がどれだけ...」

そして、立派に育った茶色の犬である。

「...犬を静かにさせろ。」

「サル。ボケが進んでるな。いっそ娘の名前も忘れたらどうだ?地慧星。」

「黙れ。わざわざ呼ぶまでもなかっただけだ。サルを静かにさせろ。」

ジャージの女は胡坐をかく自身の隣で元気に吠える犬を頭から首にかけてワシワシと撫で、自分の膝の上に座らせた。

「...それで、私に何の用があって来たんだ?お前如きが。」

ベールを被っているため表情は読み取れないものの、地慧星の視線は相手の胸元に向かっていた。

「ここまで露骨に嫉妬されると滑稽だな...そんなに"コレ"が妬ましいのか?」

ジャージの女は前屈みになり、重量感のある豊満な胸をサルの頭の上に載せて、勝ち誇った様な笑みを浮かべた。

「ヨシヒデッ!!!」

地慧星が刀に手をかける。

その手には血管が浮き出ており、苛立ちに歪んだ口元からはぎりぎりと音が鳴っていた。

「こんな重いだけのモンに興味なんぞないが...あんたのそのザマを見れるのは面白くはあるな?」

地慧星が白鞘から刀を抜き放つ寸前、サルは良秀の膝から駆け出し、良秀は立ち上がりながら勢い良く大太刀を振り下ろした。

刀と鞘が衝突し、甲高い金属音が響いた。

火花が散り、刃が滑る。

そして、鍔同士がぶつかって止まった。

両者は身を乗り出して力を込め、鍔迫り合いの形になる。

一瞬生まれた均衡はすぐに崩れ、押し込まれた地慧星が後ろ向きに飛び退いて逃れた。

「貧弱だな。胸だけじゃなく身体も干からびたか?」

「余計な部分ばかり肥太った馬鹿娘の分際で!!!」

後退しながら、地慧星は刀を素早く二度振るった。

ただそれだけのことで空気が裂け、迸る斬撃が良秀を襲う。

間一髪で跳び上がって避けた良秀だが、先程足場にしていた床には深い十字の剣痕が刻まれた。

「クソ...刀の腕前一つだけは、いつ見ても大したもんだな」

地慧星はその場で刀を振るい続け、斬撃を飛ばし続ける。

その狙いは良秀の立っている地点ではなく、その周囲。

使える足場を減らし、今立っている地点を守るしかなくなるように誘導する。

僅かに残った足の踏み場がむしろ足枷となるように。

「チッ...ジリ貧だ。気に入らんが、酔っぱらいの技を借りるか。」

良秀は大太刀を適当に放り投げ、背負っていた包みを解いて二本のレイピアを取り出した。

そして胸の前で腕を交差させた前傾姿勢となり、矢のように一直線に地慧星へと踏み込んだ。

迅速かつ優美に、躍動する二本の残光は飛び来る斬撃の雨を撃ち落としながら疾走する。

セッチォナトゥラ・デル・チェルヴォ。

鹿の解体を意味するこの剣技は、パレルモ剣術の一種である。

その舞うような連撃の最後は本来、敵を切り裂く十字の斬撃で締めくくられる。

実際、手の内を知っている地慧星は上体を逸らして斬撃をすかし、姿勢が崩れたところを逆袈裟斬りで刈り取る算段だった。

良秀が遂に肉薄し、その目が赤く輝く。

「静寂の中心を突いて、記憶を貫け。」

切っ先が点に見える、水平の構え。

それが意味する攻撃は...

「...突き!?」

閃光のような鋭い一突きを辛うじて刀で受け止めたものの、無理な姿勢だった為に刀が後ろへと弾け飛ぶ。

()った。」

良秀は再びレイピアを引き絞り、心臓を貫こうとする。

しかし、その僅かな溜めの時間にあろうことか無手の地慧星が踏み込んできたのだ。

「!」

反射的に繰り出された刺突を地慧星は半身になって躱し、手首を捻りあげてレイピアを落とす。

「...チッ!」

すぐに振り降ろされたもう一本の剣は良秀の頭の上で腕を掴んで止め、即座に足元を払って背中から床に叩き付けた。

そのまま取っ組み合いの体勢になり、息を荒くした地慧星が口を開く。

「そんな無駄なものをぶら下げているから足元が見えなかっただろう?ええ!?確かに私に似るなとは願ったが、よりにもよってなぜ...!」

「聞くに耐えないな。あんたの結末は俺のせいじゃない。あんたがまな板なのもなおさらだ。」

「この...!」

ピピ。

地慧星の怒りが頂点に達しかけたとき、電子音がした。

「会う度に喧嘩ばかりしているな。そろそろ諦めたらどうだ?シオミ。」

声のした先には、端末機を持つ美形の男。

その脚にはサルがかぶりつき、染み込んだ涎がじわじわと広がっていた。

「あなたの血縁なのだから、似るしかないだろう?(ピピ)...その胸の大きさ以外は。」

良秀に馬乗りになっていたシオミが立ち上がり、リアンの頬を引っぱたく。

サルは何を思ったか噛む力を強くした。

「サル。腹壊すぞ。」

飼い主が手招きし、飼い犬は尻尾を振って飼い主の元へ走っていく。

そして、ワシワシと撫でられ始めた。

「俺の心配はしてくれないんだな、娘。(ピピ)...父さん、涙が出そうだよ。」

「自業自得。」

「指令に従っているのに(カルマ)が溜まるのか...やってられないな。あとシオミ、俺にずっと煙を吐くのはやめてくれないか?このスーツ洗ったばかりなんだ。」

地慧星はタバコを口元から離し、リアンの手の甲に押し付けて消した。

痛みに跳ね上がった手を押さえながら、リアンは娘の方を向く。

「今の見たか?愛しい娘。灼熱痛はすごく痛いんだ。それをイジられただけで人にやるような大人にはならないでくれ。」

良秀は無視してサルを撫でている。

「娘、無視はやめてくれ。ここが、ちょっとズキンとするんだ。」

良秀は無視してサルを撫でている。

「リアン。さっさと用件を言ったらどうだ?どうせまた指令だろう。お前が私を尋ねてくる用なんてそれだけだ。」

「...娘から何も聞いていないのか?シオミ。」

「聞いていない。あとシオミって呼ぶな。」

「(ピピ)...しおみん。」

しおみんはリアンの足を踏みつけた。

「...呼び方は一旦置いておくとし(ピピ)...それはそれということにしておくとして。指令が来たんだ。今から読み上げる。」

 

しおみんへ。

住んでいる部屋の照明を暖色系に変え、ガスコンロを電熱式に買い換えること。メーカーは問わない。期限は一週間。

 

「は?」

しおみんは、困惑して立ち尽くした。

青白い照明が、朧気にその姿を照らしていた。




「9章をクリアし、SAIKAIで涙ぐんでおきながら、このようなゴミを投稿するとはな。」
「お前は管理人の恥だ。ボニャテッリ家はお前から愛を取り上げる。」
「ついでに夜の錐は今夜中に粛清するように。」

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