5回の転生を経て元の世界に戻ることに成功した俺、脳を焼かれた奴全員登場して大変なことになった件。   作:黒芋炒め

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第11話 人質体験①

 拝啓、お父さん、お母さん、お元気でいらっしゃいますか?

 毎日美味い飯、生活費や趣味に使えるお金などを払っていただき本当に感謝しております。

 これからもお変わりなく元気でいらしてほしいと本気で思っております。

 さて、そんな中で悲しい報告をしなければならないのですが─────

 

 

 

「やだ!リーダーは私たちのところに戻るの!」

「何をふざけた事を言っているんだ!カズヤは俺たちと一緒に過ごすんだっ!」

「盲信はそこまでにしてもらおうか小娘共。私たちが、先生を養い続けるんだ。」

 

 

 

 

 俺はもう、ダメかも知れないです。

 

 

 

 

──事態は、一時間前まで遡る。

 

 元の世界に戻ってきてから一度も外に出ていなかったこと(愛理が何から何まで世話をしていた)による体の鈍りの解消も兼ねて、俺はのんびりと街を散策していた。

 ちなみに愛理は幼馴染達と大事な話し合いがあるらしく、泣く泣く俺と一緒に散策する事を断っていた。

 

 街は元にいた世界と何の変わりもなく人が多く、昔よく遊んでいた公園には桜の蕾がほころび始めていた。

(何というか…本当に全部終わったんだな)

 

 風に靡くコートを見ながら、季節の移り変わりとともに辛かった闘いも終わった安心感に包まれていた。

 

 散策中にふと気がついたのは、公園で子供達が魔法少女ごっこをしていた時のことだった。思えば電光掲示板やニュースでもよく魔法少女がルース団を壊滅させたということを大々的に取り上げるものをよく見かける。

 

(やはりここは魔法少女の世界か)

 

 愛理との距離感の近さや、その他の異常なことを報じていない分、ここが4回目に転生した魔法少女の世界である事を確信。

 

(となると、一応俺もあまり騒ぎにならないような行動をしないとな)

 

 まあただの一般市民なので問題はないと思うが、一応これでもルース団幹部の生き残りである。素性がバレれば俺が叶えたい青春なんて全て無に喫すだろうし、それに庇ったとはいえ市民殺人未遂事件もある。未成年とはいえ流石に実刑判決は不可避だし、気をつけないと。

 

(そういえば、財布に金がないんだった)

 

 小腹が空いたからたこ焼きでも買おうかと思ったが、財布にお金が全く入っていないという事を思い出した。

 焦る必要もないので、ゆっくりと近くの銀行に向かう。手数料がかかっちゃうんでね。

 

 銀行に入店し、ATMの前へ移動する。さてと、カードを入れて暗証番号を─────

 

 突如、何発か銃声が銀行内に響き渡る。

 

「全員伏せろっ!!!!!」

 

 

 俺学園以外で目立ちたくないんですけど?

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