四楓院夜一と俺の話   作:四角いトマト

7 / 7
AI利用しての執筆になります。
何卒ご容赦ください。
皆様のイメージと著しく乖離することがあります。
ごめんなさい。



第7話 浦原商店

「浦原商店」の看板が掲げられた古びた店内に、二人の影が滑り込むように飛び込んだ。

 

背後で引き戸が閉まる音と共に、佐藤カズキは膝をついて激しく肩を揺らした。

 

「……ハァ、ハァッ……。よ、夜一……速すぎますって…」

 

「喜助! おるか、喜助!」

 

夜一の鋭い声が響く。

 

店の奥から、カポ、カポと気の抜けた下駄の音が近づいてきた。

 

緑の縞模様の帽子を深く被り、甚平を羽織った男——浦原喜助が姿を現す。

 

「おやおや、夜一さん。ずいぶんと派手に霊圧を垂れ流しましたねぇ。これじゃあ技術開発局に捕捉されかねませんよ」

 

「ふん、背に腹は代えられなんだ。それよりカズキを隠せ。わしの霊圧を感知された可能性がある以上、追っ手がここを特定するのも時間の問題じゃ」

 

「そうしたいところなんですが……アタシもいろいろ立て込んでましてね。まさか、夜一さんが霊圧を解放するとは思ってもなかったっスから」

 

軽薄そうに笑う浦原喜助の表情は帽子の陰によってよく見えないが、只事ではない雰囲気を漂わせていた。

 

「わしのせいと言いたいのか…喜助」

 

不機嫌な声で浦原喜助に対する感情を隠そうとしない夜一は呟く。

 

「いえ、そうではなく…このタイミングでの虚の出現に少し引っかかるんっスよ」

 

「愛染の奴が関係していると?」

 

「憶測の域を出ない程度ですがね……まあ、立ち話もこれくらいにして地下に行きましょうか、黒崎さんのこともあるっスから」

 

聞き馴染みのない愛染や黒崎という名にカズキの中で謎が生まれたが、どうにも浦原喜助にそれを聞ける雰囲気ではなかった。

 

カズキ達は浦原に案内されるまま、店の地下にある広大な修行場へと降りた。

 

梯子を下りきったカズキは、思わず息を呑む。

 

そこには、地上の住宅街を丸ごといくつも飲み込んでしまえるほどの、圧倒的な広さの空洞が広がっていた。

 

「……なんだよ、ここ……。地下にこんな場所があるなんて……」

 

天井は遥か高く、見上げても闇に溶けて境界が定かではない。

 

驚くべきことに、そこには「空」があった。

 

地上の夜とは違う、淡く発光するような白磁色の空だ。

 

本物の太陽はないはずなのに、空間全体がうっすらとした朝靄のような光に包まれ、地面は、どこまでも続く赤茶けた岩石と砂地で覆われている。

 

「広すぎる……。商店の地下どころか、空座町が丸ごと入るんじゃないか?」

 

カズキが歩き出すと、踏みしめる乾いた砂の音だけが静寂に響く。

 

端が見えない。

 

遠くには霞んだ岩山のシルエットが幾重にも重なり、まるで別惑星の荒野に放り出されたかのような錯覚に陥る。

 

空気は乾燥しており、かすかに「霊子」の密度が高いせいか、肌がピリピリと震えるような独特の圧迫感があった。

 

地下の壮大さに感心しているのも束の間、浦原喜助が話を切り出す。

 

「カズキさん…アタシはこれから夜一さんと今後のことで相談することがありまして…申し訳ありませんが少しここに居てもらいます」

 

「すまんの、カズキ」

 

一般人の俺には話に割り込む隙などあるはずもなく、二人はそそくさと何処かへ行ってしまった。

 

「愛染とか黒崎とか、俺の知らないこと聞けなかったな…」

 

仲間外れにされた疎外感を受け入れられず、されど今の自分に出来ることもない現状に、カズキはただ広大なこの地下をわけもなく歩き回ることしかできなかった。

 

あても無く歩いていると、死覇装を纏い、身の丈程の大剣を背負ったオレンジ色の髪の少年が立っていた。




感想、評価ぜひお寄せください。
創作の励みになります。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
点
一言
0文字 一言(任意:500文字まで)
※評価値0,10は一言の入力が必須です。参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。


  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

読者層が似ている作品 総合 二次 オリ

双白の花(作者:心ここにあらず)(原作:BLEACH)

原作では悲しい別れになってしまった松本乱菊と市丸ギン…この2人の中にもう1人幼馴染が居たら…あの時乱菊を助けられたんじゃ…ギンが愛染を相手に1人で立ち向かわなくても良いんじゃないか。▼そう言う思いを書き詰めた作品です。オリ主モノで恋愛描写も有るかもです!苦手な人は回れ右です!またBLEACHの知識で知らないこともあるかと思います。どんどん指摘して無知な私めに…


総合評価:324/評価:9.25/連載:16話/更新日時:2026年07月30日(木) 07:16 小説情報

絶対の先制(作者:幻影の塔)(原作:BLEACH)

護廷十三隊どこにでもいる平隊員、だがその実力は最強格あえて実力を隠し平穏に生きてる。これはしがない平隊員が、絶対の先制をもって敵を葬る物語である


総合評価:196/評価:5.33/連載:110話/更新日時:2026年10月04日(日) 03:40 小説情報

神域の料理人が往く食戟のソーマ(作者:あさやん&あさやん)(原作:食戟のソーマ)

▼【グルメ界】の『エリア6』に住む『貝王 ジャイアントシェル』。その中にある文明『ブルーグリル』で、気が遠くなるほどの長きに渡り『魂の交換』を行ってきた男。▼『美味なる食材』と『優れた調理技術』を求め『人間界』『グルメ界』と旅を続け………………遂には【食戟のソーマ】の世界までやってきてしまう。▼全ては『人生のフルコース』を完成させるために!!!▼※【トリコ】…


総合評価:8688/評価:8.06/連載:43話/更新日時:2026年10月02日(金) 18:00 小説情報

映像機画版携帯獣世界転生物語(作者:こうすけ増田劇場版)(原作:ポケットモンスター)

なんか知らんがアニポケの世界に転生してた。


総合評価:2665/評価:7.42/連載:33話/更新日時:2026年09月06日(日) 00:05 小説情報

魔法科高校の劣等生 四葉の火の鳥(作者:ペンギン豚)(原作:魔法科高校の劣等生)

世界とは理不尽である。▼少年はそう思った。だからこそ人を救い続けないといけないと感じていた。▼物語は囚われの少女を少年が救出するところから始まる。▼※初めての投稿になります。


総合評価:642/評価:5.96/連載:63話/更新日時:2026年06月17日(水) 00:45 小説情報


小説検索で他の候補を表示>>