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ずっと考えていた。何で自分がこんな目に合わなければならないのか。
お母様は私を生んだせいで死んだ。
お母様を心から愛し尊敬していた家族は私を死んだ原因としてずっと罵ってきた。
おまけに私は王族のくせに魔力のコントロールが全くできず周囲の人間からも「出来損ない」と言われる始末。
何故こんな目に合わなければならないの。
ただこの世に生まれてきただけなのに。
ただそれだけなのに何で存在を否定されるの?
何故?何故?何故?何故?何故?何故?何故?
そして一番上の兄から放たれた言葉が私の心を砕いた。
「何故貴様のような者の為に母様は死ななければならなかったのだ…」
誰も私を愛してはくれない。
私が「ノエル・シルヴァ」だから愛されない。
「ノエル・シルヴァ」はこの世に存在しちゃいけない。
そんな考えの果てに結論に至った。
『あぁ、ノエル・シルヴァをこの世から消せばいいんだ』
私は城の宝物庫にある魔道具で髪色を灰色に変えた上長い髪を切り城を出た。
城下町に出るとゴミ捨て場を漁り汚れたボロボロの服に着替え王都を出た。
とにかく王都から家族から離れたくてひたすら走り続け途中で転んだ拍子に顔を気づ付けたがそれでもかまわず走り続けた。
何日も飲まず食わずで走り続けたのか近くに村が見えたあたりで体が動けなくなり私は倒れた。
目を覚ますと私はベットの上だった。
「おぉ!目が覚めたのか。私はオルジ神父。ここはハージ村の教会だ。君は村はずれで倒れていたんだ。とにかく良かったよ自分の名前は分かるかい?」
「…、私はノエル。ただのノエルよ」
「そうか、ノエルか。いい名前だね。それで、君のご両親は何処かな?」
「私、家出してきたの。家族のもとに帰りたくない…」
「…、悪いことは言わん。家族と何があったかは知らないが家族はどんな時だって君を愛してくれる「そんなの嘘よ」…、え?」
「私の母は私を生んだせいで死んだ。そのせいで私は「母殺し」といつも罵られた。兄弟にいじめられ、父親にも罵倒を浴びせられ、魔力のコントロールができないせいで周りからも「出来損ない」と呼ばれてきた。あの場所に私の居場所無いんて生まれた時から無かった!!だから私は家を出た。もう金輪際家族と関わらないためにね!!」
私は胸にしまい込んだ本音を吐き出した。
そんな私を神父は抱きしめてくれた。
「すまない。軽率な発言で君の心を傷つけてしまって…。だが、君のお母さんが死んだのは君のせいじゃない!!ただ生まれてきただけで存在を否定されるなんてあってはいけない事だ!」
「っつ…!」
私は堪えていた涙があふれだし神父様の腕の中で泣きじゃくった。
「君さえよければここに住まないかい?ここは孤児院でもあるんだ」
「いいの?」
「あぁ。もう君はこの家の家族だ」
「ありがとうございます」
こうして私は孤児の「ノエル」として生きていく道を選んだ。
孤児院にはすでに私と同い年の男の子が二人いた。
一人は大人しい黒髪のユノ。もう一人は暑苦しい白髪のアスタだった。
「これからよろしくなノエル!!」
「よろしく」
二人に歓迎され私は心から安心したのだった。