原作:ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか
タグ:R-15 ガールズラブ オリ主 残酷な描写 アンチ・ヘイト ソード・オラトリア15巻ネタバレあり レヴィス レヴィナス・ダルダ 百合 オリ主はエルフ
一言だけ言わせてください。筆者は倒錯した百合カップルが大好きで候!!!(魂の咆哮)
これは今から900年以上も前の
どこにでもあるような白の同胞たちが集う妖精里で気が付いた時には存在していた黒の
まるで白い紙にただ一点存在するかのようなただ独りの
禁忌だと罵倒され、里の恥のように扱われ、隔離され虐待されていた。
だからだろう自我を持ってもすでに何も感じれなくなっていた。
それでも感じ入るものがある。
【熱】だ。
どれほど虐げられても思考を鈍らせる【熱】が頭の裏に蔓延する。
そしてある日、一段激しく体を壊され、片目を欠損した時ふいに疑問に思った。
頭の中を支配するこの【熱】を目の前の白の同族にぶつけてみたらどうなるだろうか?
試してみた。
だから何度も試した。
気が付けば森には自分以外誰もいなくなり赤く染まっていた。
ただ、最後に運よく殺し返すことができた里一番の戦士。
その戦士との戦いでは今までと異なる【熱】を体感した。
傷つけられ、肉が
『あぁ、君、
曰く先天的なのか後天的なのかは分からないが、苦痛も快感も感じない体質になっていると。
それに伴って感情も生まれづらく、感動とといえるものも味わえないと。
己の主神の言葉を聞いても、感じ入るものはやはりなかった。
それでも【熱】への疑問は止まらず、唆される形で意地の悪い神の眷属となり【熱】の正体を探った。
答えは生存本能。
それが己が唯一受信できる信号で己の生を色づかせる方法。
だから【熱】を求めた。
つまり闘争を。永劫に戦い続けられる力を
戦い続ければ【熱】を感じ、快感を感じることはなかったが【不快】は分かった。
それしかなかったから、それが自分の行動指針となった。
だってそれがあればより強い【熱】を生じさせることができるから。
心と体が悲鳴を上げるような、ひりつくような闘争を味わうために。
闘争を求めるうえで戦うのは迷宮の化け物だけじゃない。
他派閥の屈強な冒険者たち。
特に
あの時代、その中でも抜きんでて強かった眷属どもとよく衝突した。
奴らは強かったが、それ以上に
いかなる時でも技と駆け引きを駆使し、勝利する勝負強さが、仲間と罵りあいながらも笑いあい肩を組む姿が。『英雄の歌』なんていう咆哮が
何故かはわからないが怒りを覚えさせる。
いつかはいつかはいつか。
ずっと勝って下してやる。そう思って戦い続けた中で奴はいた。
凄まじい女傑たち。その中に独りいた。
肌の色こそ違うが同じ妖精。
ある日奴と
◇◇◇
ある日、
仲間達と気が合わない一匹狼。
むしろ気が合わなければ、同派閥の眷属同士だろうと殺し合いに発展し本当に命を奪っていた。
だから一人でのうのうと出歩いていた奴を当然の如く自分独りで襲撃した。
だが奴は
当たり前かのように襲撃は失敗し、返り討ちに会った。直剣で体を切り裂こうとしたが技と駆け引きで剣を取り上げられ返す拳で空き家に叩きつけられた。
苦痛は感じなかったが心肺機能に影響が出る。
呼吸が止まる。視界が暗転しかかる。
そんな無様を晒す
『君、名前は?』
『…?』
『君の名前が知りたいんだ』
奴は
だから自分の名前を尋ねてきた。
邪なる眷属、本来敵対していていますぐ殺さねばならない
いいだろう。知りたければ教えてやる。
息を整えた私《そいつ 》は
『レヴィナス・ダルダだァ!!…グッゥ!?』
自分の名前と引き換えに、同じく片目の一つでも奪ってやろうとしたが顔面を鷲掴みにされ雑に地面に叩きつけられ昏倒した。
石畳みを粉砕し一撃で昏倒させた同じ妖精である奴は
『レヴィナス・ダルダ…レヴィナス・ダルダね…覚えておくことにするよ』
そうけらけら笑いながら去っていく奴を視界の隅に置きながら意識を手放した。
いつか見返してやる。いつか勝って殺してやる。そう誓いながら。
◇◇◇
白妖精でありながら
奴の特徴の中で特筆するものを上げるとするなら
婚姻を司る女神の眷属でありながら、
同胞たる妖精どころか、神、
さらには声をかけてきた相手なら女子供であろうと問わない色情魔。
妖精というにはあまりに低すぎる貞操観念の低さ。
過去にはこの股の緩さを利用して暗殺を企てた
だがどういうわけか情報網が厚いのか、企てた実行犯は血糊となりはて消え去った。
他にも気持ちいいからという理由で風呂上りに全裸で
そんな同胞どころか同族とも呼びたくない女に。
それは最初の
奴はこちらを逆に襲撃に来た。
『ヤッホーレヴィナスちゃん。遊ぼうゼッ!!』
まるで顔見知りの友人の元に遊びに来たような、そんな親愛と友好さを言葉ににじませながら闘争を仕掛けてきた。
『ック!?何しに来た!聖婦!?』
『だから言ったじゃ~ん。遊ぼうゼッ!!』
『貴様本当に何を言ってるんだ!?』
驚愕とも呆れともとれる返答をした
直剣と
その繰り返しの中先に疲弊するのはもちろんLvの低い
そもそもこちらから先に襲撃するから
それが先方からの逆襲撃。そんなものをされたらすべての前提として圧倒的不利である。
『戦うの好きなんでしょ?目を見ればわかるよ。だからこのシエラ様が付き合ってあげちゃうよーん!!』
『ぬかしたな貴様!。いいだろうなら私が今日ここで殺してやる!!』
ヘラヘラ戯言をほざく奴に対して心の底から
腸が煮えくり返る。
脳内を強く染め上げる【熱】に身を任せながら直剣で切りかかる。
『Lvを考えても技と駆け引きの点数は100点中14点てとこかなー。うっわ赤点じゃんwww』
『馬鹿にしやがって!!あと赤点ってなんだ!?』
やつの憎たらしい笑顔から放たれる言葉が理解できない。口からペラペラ出される単語一つ、一つが腹正しい。
このふざけた今ここで殺してやりたい。
だができない。
理由は単純明快で、奴の方が強いから。
今の
だというのに奴は私を絶対に殺そうとしなかった。
そうして弄ばれるだけ弄ばれて日が落ちかけたころ先に限界を迎えたのは
『クソがァッ!』
体力が底を尽き倒れ伏し動けなくなった。せめてもの抵抗で顔上げ怒りのまま奴を片目しかない顔でにらみつける。
いつか絶対殺してやる。お前だけは
視線に意味を持たせながらにらみつける
『終わっていると思ってるとこ申し訳ないけど、まだ付き合ってもらっちゃうよん。』
そう真顔で言い放つと奴は
まるで赤子でも抱き上げる様に軽々ともちあげながら。
どこかへ目指し歩みを続ける。
『離せェ貴様!!私をどこへ連れていくつもりだァ!?』
『敗者は勝者に従うものでしょ?』
『イヤナヨカンシカシナイ!!!』
最早キャラ崩壊しかけながら連れ込まれたのは安宿だった。
思い出したくもないので結果だけ言おう。
貪るだけ貪った後、奴は意気揚々と安宿を後にした。
羞恥と快楽と悔しさを覚えながら体を震わせ腰砕けになった
数時間後、漸く立てる様になった
だから独りで
強くならなければならない。奴に受けた屈辱を返し、傷つけられた
そう誓いながら【熱】の赴くまま迷宮に住まう化け物共や他の冒険者に暴力を開放し続けた。
そうすると確かに強くなった。恩恵を更新するたび身体能力が上がり、魔法も火力を増していく。
確かに強くなった。
だが少なくとも100年君臨し続けた
そんな中派閥内闘争を繰り広げる奴は私以上の速度で強くなり続けた。
なにより腹立たしいのは、
『雑ァ魚♥雑ァ魚♥クソ雑魚レヴィナスちゃん♥役立たずの
『煽り散らすなァ貴様ァッ!!あとなんなんだ、予定が何もかもうまくいかないが死にはしないみたいなそのあだ名はァッ!!』
奴は
まるで自身の存在を忘れることは許さないなんて言うように。
そうしてふとした瞬間に表れて、毎度の如く蹂躙され体を貪り喰われ続けた。
ならばと寝屋でスキを見せた瞬間隠し持っていた刃物で突き刺してやろうと思ったが、そんなのとっくに分かってたというようにいともたやすく小指で打ち払われた後、結局肉体に快楽を刻み付けられた。
だが今にして思えばこれは奴なりの洗礼だったのだろう。寝屋での行為は絶対趣味だろうが。後で知ったが奴は
ともかくとして奴に蹂躙され貪り喰われ続ける内、一つの事実に気づいた。
ある時、邪なる主神に許可を得て
…ともにしたが、何も感じるものはなかった。
ならばと金にものを言わせ女と寝てみても結果何も得られなかった。
奴だけだ。奴だけがこの身に【熱】と不快以外の快楽を教えられるのは。
だからだろうか。いつしかその快楽に抗えなくなったのは。
『あるぇー?最近レヴィちゃん寝る時全然抵抗しないじゃーん?』
『………敗者は勝者に従う。これは貴様の言った言葉だ。腹立たしいが今はお前の方が強い。私は強さを求めている。だから今は我慢して従ってやる。だが忘れれるな!!貴様は必ず私が殺す!!』
『何々新手の誘いマゾ?いいよいいよ乗ってあげる。私は優しいからね。このシエラ様がイけるだけイかしてあげちゃうゼ!!』
『!?おいやめろ。気持ち悪く指をわしゃわしゃ動かしながらこっちに近寄るな!おい本当にやめろ!あ、あ、アァーーーーーーーーッ!♀』
口に舌をねじ込まれ、その日、
気づけば奴は
聖と邪の眷属の関係だというのに。
本来敵対し秩序の維持と混乱と崩壊という本来混ざり合わない目的意識を持つ派閥同士だというのに。
奴は
『シエラ!!今日こそ貴様を殺してやる!!』
『今日は別件で忙しいのでゼスティウムアッパァァァ!!』
『…グハァ!!』
直剣で切りかかろうとしてカウンター気味に下顎部に拳による突き上げた一撃を喰らい意識が闇に沈む。
ムカつく。奴を殺そうと挑み続ける内、
決して友人と呼ぶことができない奇妙で絶対に相いれない関係性。
だというのに体を重ねる爛れた関係性。
それがレヴィナス・ダルダとシエラ・L・バーランドだった。
そんな生活が10年も続いていく。相も変わらず
そんな中、奴はいつもケラケラと笑いながら『狩り』を行っていた。ちょっとは自重しろ馬鹿。
今も脳を支配する鈍い【熱】は走り、衝動の赴くまま奴らに挑みに行き衝突した。
だがこの身に宿る強さは確かに顕在化していった。
奴らがよく使う技、飛ぶ斬撃なんてものを賊の如く盗みだし己がものとした。
ようやく己がものとし使いこなせるようになったこの技を初めてぶつけるのは無論、奴。
『…その技…』
『そうだ私が貴様らから奪い取った技だ!、今日こそシエラ、貴様を切り殺してやる!!』
軽く試し切りで繰り出した技に奴は目を丸くする。驚きに満ちた表情をしながら。
そうして奴に直剣を振りかぶり奪い取った飛ぶ斬撃を叩きつける。今日こそ殺す。そう何度でも思った怒りの感情をこめ【熱】のなすままに。
だというのに奴は
『あー私達の技盗んだんだ。いっけないんだー、泥棒じゃん!…でもね…』
そして自身が持っていた
『練度が甘いよレヴィちゃん、使うならちゃんと極めないと』
鳴り響いたのは建物が倒壊するほどの轟音。散乱する木々と土埃。そして倒れ伏す
こちらが繰り出した飛ぶ斬撃を自身が繰り出した飛ぶ斬撃で消し飛ばしそのままこちらを切り飛ばす。
そしてその余波で周りの建造物を破壊する。言葉の通り練度が違い過ぎた。
極まっていた。自身が盗み奪い取った技が稚児の業としか思えないほど。
『駄目だよレヴィちゃん使えるだけのままなんて、だったら魔法か魔剣でいいじゃん』
『糞が!!シエラ貴様いままでわざとその技使わなかったな!舐め腐るな!!』
『だって今までレヴィちゃんに使う理由なかったし』
使えなかった君に見せてもしょうがないでしょと。こちらに冷ややかな見下す視線を送る。
だから君が最低限出来る様になったから見せてあげたと。
見下されていた。実力が相も変わらず違いすぎる。
同じ
他派閥の眷属とも鎬を削るほど力をつけたというのに。
屈辱の泥なんてもの噛みしめながら震える体を奴は掴み引きずり出した。
一撃を喰らった自身の肉体が一瞬呼吸を忘れ、気絶しかかるのを無理やり意思の力で縫い留める。
ああまただ。また奴の褥に引きずり込まれる。
この10年ずっとそうだった。
最早こいつと夜を共にすることに抵抗感も薄れてしまった。
だがこの10年で奴…シエラ・L・バーランドという女に気づいたことがある。
おそらくこいつは子が産めない不能者であると。
子供ができないからこそ、性行為という子をなす行為が手段ではなく目的になってしまった女。
それが誰とでも寝ると噂される貞操観の緩さの真実。
それを寝屋にいる時暴露と罵倒したら、奴は泣きも笑いもせずただ真顔でそうだと肯定した。
ただ不興を買ってしまったのか、その夜は朝方まで寝ることを許されないほどの激しく攻められた。
『前々から思ってたが
『私が誰と夜を過ごそうが、私の自由じゃーんwww』
『……体裁というものがあるだろうに』
『ダイジョブダイジョブ!秩序の維持とか世界の救済とか、きっと他の誰かがやってくれるよ。頭のいい
『適当すぎるだろ貴様!!。後最後だけなぜやけに具体的なんだ!?。頭おかしいんじゃないか!?』
『……私の頭がおかしいのは否定しないよ』
なぜだか最後の頭のおかしさを問う質問に、ただ黙って肯定した。
全く変わらない関係性。蹂躙され、貪られ、朝を迎える。今日も又そうだと思ったが、変化が訪れた。
それは一頻り貪られた後の出来事。
『ねえレヴィちゃん。君はどうして強くなりたいの?』
『…
『それは後付けの理由でしょ。わたしが言っているのは最初の理由』
つまり原点。恩恵を刻み冒険者になろうとした原初の願い。
それを問いかけている。
『邪神の派閥だったら、欲望の限りを尽くしたい。混沌をもたらしたい。もっと単純に人を壊したいって人が多いけど、君はちょっと違うように私は思う。だから知りたいんだ君の来歴とか願いとか』
『貴様に私を語れるほど深い付き合いをした覚えはない。だが…そうだな…』
癪に障る女だが奴に己の真実を教えることにした。
己が白の里で唯一の黒妖精だったこと。
禁忌だと罵倒され、里の恥のように扱われ、隔離され虐待されていたこと。
自我を持ってもすでに何も感じれなくなっていたこと。
闘争の中で傷つけ傷つけられるやり取りで肉体が火照る。生存本能に結び付いた。
主神にすら無感症と評されるほど何も感じない己の肉体で唯一受信できる信号。
そして強くなればより強い【熱】生じさせるのができること。
それを目の前の白妖精にすべて打ち明けた。
全てを聞き届けた奴は幾ばくか考えるそぶりを見せた後、いつも浮かべているケラケラとした笑顔を止めていた。
そして口を開く。
『…レヴィナス
いつものふざけ倒した気配を消しいつものあだ名ではなく
本当に何もわからないのかと問いかけながら。
だがこちらからしても何が言いたいのか分からない。
『貴様は一体何が言いたい』
『このまま君の言う【熱】の赴くまま行動し続ければ、君はロクでもない最後を迎えるよ。間違いなくね』
そしてそのまま言葉を続けていく。
曰く、
己は来歴上、誰にも必要とされなかった、隠され覚えてもらえなかった、誰にも愛されなかった。
ゆえに生きるために無感症となった君は本当に他者から愛を内心で切に切に欲していると。
だから独りで戦う君は徒党を組む
だから【熱】の衝動のまま行動すればただ独り誰からも記憶されず無様な最期を迎えてしまうと。
そう奴は語った。
『…それが本当だったとして、私はどうすれば良いんだ?…』
滔々と告げられる受け入れがたい己の真実に困惑した。
頭の名が錯綜する。答えが見いだせない。
『簡単だよ、愛を知ればいい』
悩みだす
至極単純明快だとでもいうように。
『私が君を愛してあげるし、必要だって言ってあげる』
うつむき悩む
まるで最愛の恋人を前にしたかのように。
悩みだす
『抱きしめてあげる、だからね……レヴィナス・ダルダ、私をちゃんと見てね』
こちらの唇に指を押しあてると、今度は両手を顔に添えて。
『私も君だけを見続けるよ。
それを聞いて出した
『……分かった……』
心の底で魂が欲していた真の渇望を。
里の白妖精と主神、同じ
今日この日、この瞬間を持ってレヴィナス・ダルダとシエラ・L・バーランドは恋人となった。
本来敵であるはずの聖と邪の眷属でありながら。
本来絶対なってはならない関係を持ってしまった。
◇◇◇
端的に言おう。闘争が激化した。
今までの戦闘が撫でられていたと評せざるほどの激闘。
今までの戦いが洗礼と蹂躙だとしたらこの戦いは本当の殺し合い………否殺し愛。
片耳が千切れる。肩がえぐれる。体に走る激痛。だというのに
そして視線を混ぜ合わし、
---私だけを見て---
---私だけを見ろ---
---君だけを見てる---
---お前以外いらない---
それは彼女たちにとって血の逢瀬だった。
互いが互いを壊そうとしているのに、恋人同士だと語り合ったのに。
それなのに矛盾なく好意が同居する異常事態。
飛ぶ斬撃……後の時代で『斬光』なんて呼ばれるものを互いに繰り出し傷つけあいながら愛をささやく。
魔法で消し飛ばす、武器で鍔迫り合いをする、四肢で殴り蹴り合う。
あまりにも倒錯した愛の形。
そんな破滅的なデートを繰り出す
思考を鈍くさせるソレはもうない。
視界が冴えわたる。シエラに執着……否愛着が持てる。
世界が色づく、ああなんて世界は美しく素晴らしいものだろう初めて思えた。
だからこれは
だが凄惨極まる現場を見て
片方は仲間が襲撃されていると勘違いし助け出そうとする
もう片方は疲弊した
だがせっかくのデートを邪魔されるなど本人たちからすればたまった物ではない。
『邪魔しないで、萎えるでしょ』
『邪魔するなァッ!殺すぞォ!!』
まさかの本人たちが自派閥に介入を禁止する始末。
後にまさかの
そして日が傾くころ、先に倒れ伏していたのはやはり
そして互いが傷つけた傷が消えたころその火照りに任せ互いの体を貪りあう。無感症だったからだはもうない。
『ねえレヴィナス、【熱】はちゃんと消えた?』
『……あぁ、消えたよシエラ』
どんなに倒錯して愛であろうと、捧げられた愛を受け取った一人の黒妖精は幸福だった。
これを週に6度繰り返し、残り一日は普通の恋人らしく過ごす。
溢れ出る充足感。発見した未知。
どうやら
時折血の逢瀬を味わっている最中に他派閥の襲撃に会うことがあった。
シエラは
襲撃者からすれば理由なんてそんなもので十分だった。
だが二人は強かった。まして互いに積極的に殺しあう仲。
連携なんてものは息をするように出来てしまうほど
もしかしたら900年後に表れる同じ邪神の恩恵を刻まれたエルフの姉妹が及びも着かないほどかもしれない。
だから襲撃者たちはあっさり返り討ちに会った。
そしてある日、己の主神である邪神が恩恵を更新しながらこんなことを言った。
『レヴィ。
何か不穏な空気感を感じ取れた。
明らかにただならぬ雰囲気を。
『呪文は教えておくから、本当に危ない時になったら唱えてみなよ。きっと君に新しい感情を教えてくれるよ』
そうして動きを止めたかと思うと、今までに見たことが無い薄い笑いを張り付けた。
『レヴィ、君はとっても強くて、必要な眷属だけど、こっちの
それは今まで見たことないほどの不気味な笑みだった。
『止まることなく、進み続けるんだよ?私の眷属らしく』
……だったらその魔法とやらを使う相手はとうに決まっているも当然だった。
◇◇◇
ある日
武器を持たない片腕を死神が鎌を持ち上げる様に上げた。
ちょうど手のひらを前に突き出し見せる様に。
そうして魔力を蠢動させ呪文を唱えようとしたとき、シエラは武器を放り投げ
『駄目だよレヴィナス。それは今使っちゃ駄目。』
今使ったら取り返しがつかなくなる。そう視線に込めながら普段のマイペースぶりが嘘の様。
あまりにも見たことが無い程焦った姿を見せていた。
そうして抱きしめた腕を開放し距離をとり告げる。
『……でも、使わないと君は自覚できなさそうだから付き合ってあげる。だから君も私に付き合って。最初は私』
そう言うと今度は逆にシエラの方が武器を持たない片腕を持ち上げ手のひらをみせた。
膨大な魔力の片鱗があふれ出す。
いつもの風魔法かと思ったが明らかに雰囲気が違う。
そうして奴は今まで一度も聞いたことのない呪文を唱え始めた。
『【武器も言葉も魔法も人を傷つける】』
聞いたことが無い。情報として覚えがない。シエラが使えるとされる魔法は2つ。
風の杭を放出する超短文詠唱の攻撃魔法と風の障壁を展開する同じく超短文詠唱の加護兼防御魔法
『【生を掲げろ、死を忘れるな。自覚しろお前独りで為す物は何もない】』
だというのにこの詠唱はどちらでもない。
明らかになる3つ目の奇跡。まったくの未知だった。
『【
滔々と述べられる詠唱文は彼女が主神以外にひた隠しにしてきた歪みきった願望の表れ。
奴は絶対これを仲間たちの目の前で絶対に使おうとしなかった。
なぜなら自身の本当の願いが狂いに狂ったものだと知っていたから。
シエラは自信を達観している。どうせ自分の本質を理解できるものが目の前に現れたとしても共にしてくれるはずなどないから。
そんな
そんなものを
『【礼賛しろ
『【ニア・二ヴルヘイム】』
具現化したのは輪郭のみの無色の鎖。そんなものがこちらに目掛けて突き走る。
当然攻撃魔法だと思い込み、避けようとするが無駄だった。
こちらに近づくたび、鎖が加速する。
金属音を咆げながらこちらに近づく鎖についに補足され体を貫かれる。
しまったと焦りの表情が容貌に現れるが、貫かれたというのに不思議なほど痛みがなかった。
『なんだこれは……』
魔法というには殺意がない。
隠せない疑問の数々、隠せない困惑の表情を浮かべ自身の両手のひらを見ていると。
『私の
そうなんてことのないように同じく鎖が突き刺さったシエラがこちらに近づく。
何事もなかったかのように目の前まで来てこちらの顔を覗く。
『さあ、今度は君の番。使いなよ、ソレ』
そう先ほど止められた、邪神から教えられた魔法とやらの使用を促される。
困惑は消えなかったがすすめられるまま使うことを決めた。
またしても蠢動する魔力。うでから赤い
『【代償は死。意思をここに---】』
『【テスタルス・ルーイン】』
実際に起こったのは魔法の行使による魔力の氾濫ではなく、
そして発動して魔法と偽られた
その呪いはつまり、シエラに警告された心と体の悲鳴そのものだった。
ようやく自覚した。
そんな根底で自覚ができていなかった望みが歪み切って出来上がった【紅い遺言】がこのものの正体。
代償は命という、取り返しのつかないものを捧げてようやく発動できる。
効果は【
対象に深紅の光を浴びせ、防御不能回避不可能、何物にも防ぐことが出来ない"魂の共鳴"を引き起こすだけの代物。
勿論その光が向かう先は目の前のシエラ。
おどろおどろしい光と音に取りつかれ、彼女の視界は血染めのような深紅に染まる。
目の前にいるはずなのに後ろからレヴィナスから抱きしめられた気がした。
魂が共鳴し彼女が今まで過ごした人生を追体験させられる。
そんな呆然と座り込むシエラを見ながら
おのが
いやだ死にたくない。やっと自分の本当が解ったのに。欲しいものは手に入っていたのに。
そう思いながら必要としてくれた、愛をくれたシエラを前に生涯で初めて涙が零れ落ちる。
意識が闇に落ちる。ああ死んでしまう。
邪神はこうなることを予見して愛そうしなかったのだろう。
意識が途絶えかけたその時
『グゥゥゥ、ガァァァア!!!!』
座り込んだシエラの口から苦悶の声が上がる。
彼女に突き刺さった鎖から何かを吸い取られていた。
当然その行きつく先はレヴィナス。
『……ッハ!!』
本当に死ぬはずだった
なぜだ?死ぬはずだったのに?なぜ生きている?
止まらぬ疑問をシエラにぶつける。
『…いま私と君は同じなんだ』
その
躊躇い傷の分かち合い。痛み分け。
鎖につながれた片方が傷ついたのなら、もう片方から魂を吸い上げ傷をいやす。
逆もまた叱り。生命の等分化をなし互いの魂をゆっくり摩耗させていく。
強者であろうと弱者であろうと絶対に相打ちに持ち込める。そして絶対に相打ちになってしまう。
そんな無意味なもの。
だからこそレヴィナス・ダルダはシエラ・L・バーランドの本性が解ってしまった。
こいつはヘラの眷属らしく自分の伴侶を探していたのだ。
死の婚姻。それにつきあってくれる
そしてシエラ・L・バーランドにレヴィナス・ダルダは見初められた。
彼女が誰とも夜を過ごしそして一度しか寝ないのはその実、伴侶を探していたのだろう。
二度以上を共にしなかったのは誰も自分の願いに付き合ってくれないと察してしまったのだろう。自身の盛大な心中に。
女神ヘラが二人の戦いに干渉を許さなかったのはシエラにとってそれがハネムーンだったから。
【……私の頭がおかしいのは否定しないよ】
ああ確かに頭がおかしい、どうかしている。
愛をささやいておきながら私と共に死んでくれと自滅に付き合わされるなど。
無感症であったがゆえ生を実感するために死に近づく黒妖精。
不能であるがゆえ死を充足させるために生を謳歌する白妖精。
死を代償に相手へ己が人生とは何だったのかを刻み付ける
生を代償に己が自滅に他者を巻き込む
愛を知らず、誰かに必要とされたかったレヴィナス・ダルダ。
愛を知り、共にする誰かを必要としていたシエラ・L・バーランド。
なんとも見事な鏡写し。終わり散らかしている逆しま。
シエラと体を重ねた時だけ肉の情動がわくのも当然の理。
死に近づかねば何かを感じれないというのなら、死に酔ってるコイツの近くいれば快楽を感じるのは当然の理屈だった。
そして
だから
『……だから言ったでしょ。私は頭がおかしいって』
『……ああ。頭おかしいぞお前。それに付き合えるのは飛びぬけた馬鹿だけだ』
『……そう……だよね……』
シエラは解っていたような、顔をそむけ残念そうな表情をする。
そうだ、こんな狂ってる望みに付き合ってくれる者など居はしない。
そんなことはとっくに解ってたという失望を帯びていた。
『だがどうやら、その飛びぬけた馬鹿だったらしい。いいだろうお前のためだ最後まで付き合ってやる。』
『…!』
だがいい。乗ってやる。お前と共に死んでやる。お前は私を必要だと言って愛してくれたから。
驚きの表情をこちらに向けるシエラ。そしてありえないものを見たかの様に。
ようやく探していた者はみつかった。
『ありがとう』
だから今は
例え約束された破滅であったとしても。
死の比翼連理、断崖の先への飛翔。
二人は比翼、独りじゃどこへも飛び立てない。
だから二人で飛び、死へと突き進む。
そう思った。
そう思っていた。
◇◇◇
その日
風の噂で聞いた深層での
それ自体はいい。ありふれた出来事だ。
問題なのはその数日前にゼウス、ヘラの合同遠征が行われていたということ。
そして部隊長としてシエラが一小隊を率いていたということ。
そして
『頼む………。杞憂であってくれ』
脳内に鳴り響く嫌な予感を打ち払いながらギルドの中までかけていく。
目の前で人にぶつかったところで知ったことかというように走る。
邪魔な様なら押しのけてまで。
そうしてギルドの入り口にたどり着いてしまった時見てしまった。
他のヘラの眷属が輪の様に囲む中心。その真ん中に。
布があった。ちょうど人独り覆えそうな大きさのものが。
そして隆起していた。輪郭的に女性に見える。
猛烈な嫌な予感は止まらない。横隔膜が震え、胃が裏返りそうになる。
あふれ出る嘔吐感を無理やりかみ殺して、震える足でその中心に向かう。
こちらに気づいた他のヘラの眷属どもは悼ましそうな目でこちらを見て距離を採る。
だが関係ない、そんなことはどうでもいい。頼む嘘であってくれ。
震える手で布をめくり、そこにあったのは最悪な結末。
片腕と両足を失い、体を鮮血で体を染め、光を宿さぬ瞳で虚空を見上げるシエラの遺体だった
事態を受けためきれなかった
あの交わした温かみなど疾うに消え去っていた。あったのは背筋が凍るほどの冷たさだけ。
『嘘だ……やめてくれ……シエラ……』
錯乱した
胸倉を掴み何かを訴えようとするが、さすがに見過ごせなくなったのか他の眷属に取り押さえられる。
それでも叫ぶ。
『シエラを治せ!シエラを元に戻してくれ!頼むどうか……』
『…シエラの魂はもう天に返ってしまったわ。だからもう体を治したところで彼女は甦らない……」
心が急速に凍り付いてく。頭に空白ができ思考がままならない。
そんな
深層での
逃がした仲間たちが団長や幹部を含む増援を引き連れてきたときにはもう手遅れになっていたと。
ありふれた冒険者の末路だった。
高潔な妖精の生き様だった。
だけど伴侶を独り残して逝く最悪の死に様だった。
その後はよく覚えていない。荼毘に付され冒険者墓地に埋葬されたシエラを遠目で見届けた後、呆然自失のまま
そんな様子の
『ねえレヴィ。あそこでパルクス達が何か面白い話をしているみたいだよ。ちょっと聞き耳立ててみなよ、きっとおもしろいよ』
そう促されるまま部屋に案内されるまま扉の前に立ち聞き耳をたてる。
なにがしか話をしているようだったが最早何もかもどうでもいいから切り上げようとするが……。
『あれだけの人員と金と
『まったくだ。せめてあと3人幹部格死んでりゃあ釣り合い採れねえぜ』
我慢できなくなった
あれは偶々起こった怪物たちの大反乱《モンスター・パニック》による事故だったのではないか。
『あー最近テメェいなかったから知らねえか』
そういうとペラペラ真相を語りだす。
いわく他派閥と手を組みゼウスとヘラにモンスターをけしかけたことを。
そしてダンジョンのとある階層の出入り口を爆破し脱出を妨げたことを。
聞くたびに真相を知るたびに頭の奥が熱くなる。消え去ったはずの【熱】がぶり返す。
『まあでもテメェは聖婦を殺したがってたか。悪いな取っちまってよ』
同じ悪党なんだから許してくれよ。品のない笑みで語られ、肩に手を置かれる。
意識が飛んだ。
気づいたら周りはとても紅い鮮血に塗れた地獄の様相を呈していた。
己が手は血だらけとなり剣は血まみれ。そんな様子を見たアレクトはあの不気味な薄い笑みを携えながら話しかける。
『レヴィまた同じことを言うけど私は君を愛さないことにするよ。それでね……』
そして口を耳元に近づけながら最悪の言葉をささやきかける。
『君はもう誰から愛されないよ。よかったね、君はとっても強いけどもういらないや』
その言葉を聞き絶叫して
彼女が消しさってくれたはずの【熱】が止まらない。
世界が理由にない悪意に溢れてるなんてことは自我を得たときからしっていたのに
結局
じゃないと耐えられなかったから。
だからだろう。ある時、迷宮の奥底で
片翼を失ったそのまま成すすべなく落ちるのは当然の事だった。
誰からも覚えてもらえず、必要とされず、愛されないまま。
なんともまあ、みじめで、滑稽で、つまらない、無様な末路だった。
---嫌だ。…死にたくない、助けてシエラ…。---
結局、死に向かいつつあるのに縋るのはもちろんいなくなった
もう言葉なんてとっくに届かなくなっているのに。
---誰か…私を…---
愛して。そう最後の言葉を述べながら肉体から魂が遊離しかけた時。
『イイヨ』
結局
与えられた次愛に。
だから死にゆく体に魔石を突っ込まれ、それを七等分にされて。
適合する屍肉を見つけるたびそのひとつを注ぎ込み
自分の真名すらましてかつての最愛すら思い出せない
◆◆◆◆◆◆◆◆◆
だから今、
獣人の冒険者に魔石を割られ。
その死を利用し、呪詛を使って餞別がわりに
灰に帰りゆく体で
終われることへの安堵、まだ続けたかった心残り、未練、そんな思いを抱きながら
本当に意識が消える最後の一瞬、刹那。
抱きとめた抱擁も。交わした逢瀬も。語り合った言葉も。
ましてや顔も声も何もかも思い出せないはずなのに。
出てきた名前と言葉に微かな疑問と悲しみを抱いて思いをはせる。
---嗚呼、シエラ。ようやく私もそっちへ逝けるよ…---
この思いを知る者はこの場に誰もいない。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆
黄昏に輝く花園。幻想的な光景。
これ程きれいな場所は見たことがあっただろうか。
そんな場所で私は目を覚ました。
「…ここはどこだ?私は…」
目を覚まし自分が何者かを確認する
そう私はレヴィス……。
「…違う。私はレヴィナス・ダルダ!…だがどいうことだ?」
私は嫌われ者の
だがおかしい。怪人であるレヴィスとしての記憶もある。
1から7つ目のレヴィス達の記憶が実感としてある。
なにより数百年過ごし壊死した感情も甦っている。
自分の黒い肌を持つ手を見ながらもう一つおかしい事実があった。
失われたはずの片目。それも取り戻している。
一体、どういうことなのだろうと困惑していると、
「やあ、レヴィナス。起きた?」
「……シエラ」
声をかけられた。ずっと忘れていた、ずっと聞きたかった声で。
視線を向けると奴はこちらに笑顔を向けながら座っていた。
ずっと待ってたんだよと言いたげな、泣きそうな瞳を我慢しながら。
塩のような白い髪。アクアマリンのような綺麗な水色の瞳。エルフにしては豊満な肉体。
もう会えないと絶望していた
そんな
事態が呑み込めず、どういうことだと困惑が止まらない。
「いったい此処はどこなんだ?。というかお前はなぜ…?」
「いいよ全部教えてあげる」
困惑する私を前にシエラは言葉を語りだす。
ここはあの世つまり天界であること。
罪悪感を感じていたシエラはレヴィナスをずっと待ち続けていたこと。
レヴィスとして7分の1の魂が帰るたびソレを確保し、最後の魂が来た段階で統合しレヴィナス・ダルダとして元にの魂に戻ったことを。
そう教えられた。
「冥府の神々に交渉したら、とある一柱の神様がワタシハコジラセタレズップルガダイスキって言って許可してくれたんだよ。ホント神様って何言ってるか解んないよね」
そうケラケラ笑いながら自身の死後について語りだした。
君を置いて死んだことを悪いとおもったから数百年間孤独に待ち続けた。
最近まで処女雪のような綺麗な髪に深海の宝石の様に美しい青い瞳もつとっても優しい
その女性も待ち人である灰の髪を持つ美女な双子の姉と先に立ち去ってしまい、また独りで待ってたと。
なおその灰の髪の美女に出会い際、「私の妹に近づくなカス」とぶん殴られたらしい。時代は違えど同じヘラの眷属なのに。なんて暴君な。
そしてこちらに向き直ると
「ちょっとは悪いと思ってたから健気にこっちは待ってたのにさ。君何あんなキッショいのと浮気してんの?悲しいじゃん!!」
不倫なんて絶対許さないという怒りの視線をこちらに向けるシエラ。
ああそうだった。こいつも
コイツの嫉妬とか独占欲はあの女傑どもと同じく人億倍はあったらしい。
だがこっちにも言い分なんてものはある。
「…ならこちらも言わせてもらうが、お前が私を置いていったからだろう」
こちらも胡乱な視線を向けながら攻め返す。
だから
というか大体、私を伴侶と呼ぶなら他の奴を踏みつけにしても生き残れよ。
何ちゃっかりいい空気吸いながら死んでるんだ。
私だったらどいつもこいつも犠牲にしてでも生き残ったぞ。…もっとも
私の眼差しに図星を突かれ、目を丸くした後気まずそうな顔持ちでシエラは視線をそらす。
「…結局私は目の前の仲間を見捨てられるほど薄情にはなれなかったよ。悪かったと思ってる。だから今一番言いたいことを君に伝よう」
そういうとシエラに私は飛びついて抱きしめられる。いきなりの出来事で後ろに倒れこむことを拒否できない。
痛いほど、壊れ果てるほど抱きしめられる。もう絶対離さないとでも言う様に。
「…おかりなさいレヴィナス。私の伴侶。ずっと会いたかった」
お互い気が付かぬうちに互いの瞳から涙が出る。
そうだ私はこの抱擁をずっと待ち焦がれてたんだ。
「…ああ、ただいまシエラ。私の最愛。とても長い旅路だったよ」
だからこちらも痛いほど抱きしめ返す。
そうして一通り抱きしめ合った後、二人は立ち上がり指を絡めあいながら歩きだす。
生前伝えられなかった想いなんてもの語り合いながら。
一歩一歩、二人一緒にいられること幸せを感じ入りながら、言いたいことを語り合いながら黄昏の花園を抜けていく。
これはきっと--それは遥か昔日から約束された比翼の妖精たちの
生まれ変わった彼女たちはきっといつか巡り合う。
イキヲシテルダケデーオナジイタミヲカンジルダケデーホンノースコシーシアワセヲツミアゲルアイキヅイテシマッター
いかここから新時代コソコソ噂話
脳内設定だとシエラの冒険者としての才能は0.7アルフィアぐらい。
じつはシエラとレヴィナスの関係性の熱量は実はそこまで高くありません。
具体的に言うと英雄に憧れる白兎みたいな少年と黒い牡牛の異端児ぐらいの関係性と同じくらいしかありません。
後同じく白黒妖精のとあるサイコパス姉妹を見ると二人とも普通に軽蔑してきます。
シエラ「キッショ。近づかないでよカス」
レヴィナス「理解不能だ。周りをうろつくなゴミ」
サイコパス姉妹「ひっどーい!?」
シエラは普通に真っ当な倫理観を持ってるし、レヴィナスは主神がヤベー奴だと判断できるくらいには冷静だからしょうがないネ。