元ネタは分かり易いと思います。
闘いは既に火蓋を切っており…レミリアら五人とフランら四人の混戦状態となっていた。
レミリア 「………ぐぅ…!」
フラン 「ほらほらどうしたのっ!?虹星にやったみたいに…私も傷つけて見せなさいよっ!!!」
美鈴 「お嬢様っ!!!」
フランに蹴り飛ばされたレミリアの身を案じ、側に駆け寄ろうとした美鈴だったが…
「邪魔すんじゃねえっ!!!」
そこにダイヤが割り込み、美鈴と両手を合わせ取っ組み合った。
美鈴 「(くっ…!なんて膂力………!)」
「言ったよなぁ…!私達の邪魔したらどうなるか…!」
ダイヤが掴む力を強めると…途端に美鈴の両手から軋轢音が鳴った。
美鈴 「ぐっ…あ………!」
「テメェらは…黙って見てやがれっ!!!」
ダイヤは美鈴の潰れた両手を持って軽く美鈴を浮き上がらせ…そのまま空中で美鈴の脇腹に回し蹴りを加えた。
美鈴 「…っ……あ…!」
腹部から手と同様に軋轢音が鳴り響き、勢いそのまま本棚に激突した。
魔理沙 「美鈴っ…!くそっ…!」
「余所見してる余裕あるんですぅ?」
美鈴の状態をチラリと一目見た魔理沙の隙を逃さず、ハートのフランはあっという間に距離を詰めた。
魔理沙 「こいつっ…!この一瞬で一気に…!」
魔理沙もすかさず障壁魔法を展開し、防御を固めた。
「きひひっ…!無駄ですよぉっ!!」
ハートの左目が妖しく光る…途端、障壁魔法は跡形もなく砕け散ってしまった。
「私の能力、忘れたんですかぁ?」
魔理沙 「…!しまっ───」
ハートはすかさず手に持ったトンカチの様な武器を振りかぶり、魔理沙の左肩に直撃させた。
魔理沙 「ぐぁっ!?が………あ…あ……!」
魔理沙の肩を激しい鈍痛が襲った。
「きひ…!先ずは片腕貰いましたよぉ…!」
魔理沙 「ぐっ゛そが…!」
ハートに対して牽制の弾幕を放ち、何とか距離を取らせた魔理沙だったが………既に左腕は力無く垂れ下がり、全身から冷たい汗が溢れていた。
パチュリー 「魔理沙、悪いけれど手助けする余裕が無いわ…!」
「ええ全く持ってその通りね。」
一方、パチュリーはクラブのフランと激しい弾幕戦を繰り広げていたが…どちらが優勢かは火を見るより明らかだった。
パチュリー 「こほっこほっ…ヒュー…!はぁ…!」
「慣れない魔法を使ったようね、息が荒いわよ。貴女もそこまで馬鹿ではないでしょう…さっさと諦めなさい。」
小悪魔 「パチュリー様〜!何が一体どうなってるんですか〜!いきなりお嬢様と妹様が図書館に現れたと思ったら、闘い始めるし妹様は四人に増えてるし!もう訳が分かんないですよ〜!」
パチュリー 「けほ…!いいから…黙って魔力を私に送り続けなさい…!」
小悪魔 「だ、駄目ですっ!もう喘息の症状が出始めてますし限界ですよ!」
パチュリー 「(思った以上に魔力を消費していたようね…それでいてあのクラブのフランはまだ実力の半分も出していない…このままだとジリ貧って所ね…。)」
………けれど、美鈴と魔理沙は問題無さそうね。
「まぁ良いわ、どちらにしても有利なのは此方側。貴女が潰れるのも時間の問題だもの…暫くは遊んであげるわ。それと…ダイヤ、そろそろ止めを。」
「…良いのか?殺しちまっても。」
「忠告はしたわ。聞かなかったのは彼方側、私達の邪魔をするなら容赦するな…あの子の考えよ。」
「へいへい………どうだ?少しはアイツの気持ちも理解できたか?」
美鈴が苦悶の表情を浮かべる。俯いた額からは血が流れ、地面にポタポタと零れ落ちていた。
美鈴 「………その痛みは私が一番噛み締めているわ。」
「どの口が言ってんだ?………虹星に対してお前は涙していたようだが…お前もレミリアと一緒なんだよ、結局はぁ…!」
ダイヤが本棚にもたれ掛かった美鈴に対し杖で襲いかかかる。
「くたばりやがれこのクズがっ!!!」
ダイヤの振りかぶった杖が確かに美鈴の顔面に直撃した…筈が
美鈴 「………あふぇふぁほおふぉった?」
「…!当たってねぇ…!?こいつっ!」
美鈴はその杖を歯で噛み受け止め…そのまま杖を噛み砕いた。
美鈴 「………貴女達がどう思っているかは知らないけれど…こんな事、あの子が望んでいると思う?
これは…只の貴女達の自己満足でしかないわ。」
美鈴は口の中にある杖の欠片を吐き捨てながら立ち上がり、ダイヤを諭すも…
「………五月蝿ぇ…!アイツが居なくなれば虹星だって私達だって…自由にこの館を、外を出歩けるんだ…アイツが死ぬ事…それが私達にとっても虹星にとっても幸せな事なんだよっ!!!」
ダイヤが再び美鈴と手を合わせて取っ組み合う。
「…っ!なんだこの力…さっきとはまるで…!ぐあっ!?」
美鈴は取っ組み合ったダイヤを引っ張り上げ、腹部に膝蹴りを入れた。
「がぁっ…テ…メェ…!」
美鈴 「もう決めたわ、あの子の為にも妹様の為にも…もう微塵も手加減しない。」
膝蹴りを喰らいふらつくダイヤに対し、美鈴は腰を深く落として真っ直ぐ構えた。
「なっ…!?ぐぎぁぁっ!?」
途端、ダイヤの腹部に何十発と打撃が加わり…ダイヤは図書室奥の壁まで吹き飛んでいった。
美鈴 「ふぅ…これで暫くは起き上がって来れないわね。」
「あらら、ダイヤさんったら情けないですねぇ。」
ダイヤがやられても、ハートはケタケタと笑っているだけだった。
美鈴 「魔理沙さん、お手伝いしましょうか?」
魔理沙 「…必要ないぜ、こいつ程度に。」
「きひひ…舐められたものですねぇ!!!」
ハートが異様な速度で魔理沙の周りを動き回る。
「この速度に着いてこれますかぁ!?」
そのまま魔理沙の背後へと周り、奇襲を仕掛けるハートに対し魔理沙は…
魔理沙 「すばしっこい奴の行動程、大体予想は付くもんだぜ?」
魔理沙はハートを目で追い…背後への攻撃と直感で判断したが…
「………!成程、動体視力だけは大したものですねぇ…ですが、身体が追いついてませんよぉ!!」
魔理沙は右腕にミニ八卦炉を持って構えていたが…その右腕はハートの真反対に向いていた。
魔理沙 「…恋符 「マスタースパーク」!!!」
魔理沙はそんな事気にもせず、背後にスペルを放った。
「やけくそですかぁ!?馬鹿ですねぇ!」
ハートが隙だらけの魔理沙に武器を振りかぶる。
「─────え?」
そこでハートは漸く気がついた。
レーザーを放った魔理沙の腕が反動に耐え切れず…その腕が此方に向かって来ていた事に。
「がぅぇっ!????」
魔理沙は一切の躊躇いなく振り切り…ハートは本棚を幾つも突き破りながら壁に激突した。
魔理沙 「弾幕はパワーだぜ、その名の通りな。」
美鈴 「………ひゅー♪ 格好良いですね。」
魔理沙 「………へっ、笑い事じゃねえ。こっちは左上腕骨折られてんだぞ。」
フラン 「………あらら、皆してやられちゃったのね、つまんないの。」
フランはレミリアと鍔斬り合いをしているのにも関わらず、自身が半分満身創痍となったにも関わらず…何処か飄々としていた。
レミリア 「………遊びは終わりよフラン。もうこんな事辞めなさい…!」
フラン 「………何言ってるの?ゲームはこれから始まるのよ?」
フランはレミリアの槍を杖で弾いて鍔斬り合いを中断し、距離を取った。
「………ちょっと、まだ私は負けてないけど?」
フラン 「不調人相手に手間取ってるんじゃ一緒よ。………ほら、皆起きて?……………」
始メルヨ
「はぁ………しょうが…ナイワネ。」
「ハハ………漸クカ。」
「きひひ………待ッテマシタヨォ?」
四人のフランの声の抑揚が消えたと同時に…その顔には道化師の仮面のような物が現れた。
魔理沙 「………なんだ?様子が───」
美鈴 「魔理沙さんっ!!!今すぐ私の後ろにっ!」
美鈴はそれを見た途端…酷く焦りながら捲し立てた。
魔理沙 「!? ど、どうしたんだよ急に?」
パチュリー 「………美鈴の言う通りよ。私達は魔法で美鈴の援護、そうでないと帰って邪魔になるわ。」
魔理沙 「美鈴に三人纏めて相手させるのか?それこそ───」
え
魔理沙の眼と鼻の先にハートの手が広がる。
来ると分かっているのに、身体が動かせない。
"それ" の速さは魔理沙が反応できる範疇でなかった。
美鈴 「───っッッッ!!!」
横から美鈴が割って入り、ハートに数発打撃を加え、距離を離す様大きく吹き飛ばした。
「………全然大シタ事ナイジャナイデスカ、ダイヤサン?」
ハートは何事も無かったかのようにけろっと立ち上がり、ダイヤに向けておどろおどろしい笑顔を浮かべた。
美鈴 「………。大丈夫ですか、魔理沙さん?」
魔理沙 「………すまねぇ…反応できなかった。くそっ…何なんだよあれは…。まるで別人みたいに…。」
パチュリー 「今は説明していられる余裕がないわ。簡潔に一言、今のあの子達は恐ろしく強靭で…恐ろしく気狂いよ。」
「キヒヒヒヒィ…達磨サンヲ転ガシタイ気分デスゥ!モチロン達磨サンハ貴方タチ!転ガリヤスイヨウニ首チョンパ致シマショウ!」
「ハァ…ハハハ、コレダカラ好キニナレナイノ…知性ナンテドウデモ良クナッチャウモノッ!!!只々コノ膂力デ全部壊ス!ソレデ万事解決ッ!!!」
魔理沙 「成程…確かに頭はぱっぱらぱーだな。」
美鈴 「…御二方、私が助攻しつつ捌きますので…主攻撃は任せます。」
パチュリー 「…あんたも腹括りなさい、小悪魔。」
小悪魔 「もう何が何だか…と、兎に角頑張りますけれども!」
「……サァ、サァサァサァサァサァッ!!!」
オママゴト(殺戮)シマショ!!!
次回にはもう全滅してそうですね