八雲メンマ物語   作:ネヘモス

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この場面を書きたかっただけです、後悔も反省も(ry


罠と禁術の巻物と恩師の言葉

何の対策も出来ぬまま、卒業試験の日を迎えてしまったメンマ。

 

「私には忍術のいろはは分からんが、どんな結果でも胸を張ればいい」

 

「メンマ!試験終わったら遊ぼう!」

 

元うずまきナルトが住んでいた場所をヒルゼンから借り受けたメンマと母親代わりの八雲藍(普段は尻尾と耳は隠してる)、橙(本人曰く姉のつもり)が幻想郷から紫の使者として送り込まれ、ここに住んでいる。

 

「じゃあ、母さん、姉ちゃん、行ってきます」

 

「「行ってらっしゃい!」」

 

2人から元気を貰ったメンマは意気揚々とアカデミーに向かった。

 

結果を言うと、失格だった。案の定試験は分身の術、しかも一体しか出せなかった。本当に、何で俺はこんなにチャクラを練るのが下手くそなんだろうな…。そんなことを考えてたら

 

『ナルト、お前はチャクラコントロールなら出来ているぞ』

 

(あのなあ、こんな初歩の初歩の術が出来ないでコントロール出来てるって言うのがおかしいって思わないのかよ)

 

『お前はバカか?いや、バカだったな…』

 

(これ以上俺のメンタルすり減らすなよ…)

 

『お前、儂がそもそも何なのか分かってないだろ。精神世界でお前は儂の姿を見た時何を思った?』

 

そりゃあ何でこんなでかい化け物が俺の中にって…うん?

 

『気がつくのが遅いんだよ。確かに分身の術は基礎の基礎だ。だがそれは、あくまで普通の人間基準の話だ。うずまき一族の膨大なチャクラと儂が持つチャクラを扱おうとしてるんだ。水で例えるなら、お前はバケツの水をコップに移せと言われてるようなものだ』

 

そりゃあ…無理だな…。あれ?これってさ詰んでね?

 

「どうするかなあ…」

 

藍さんと橙は紫さんに呼ばれて幻想郷に戻ってるし、額当てを貰った同級生を見てればいいのかな…。

 

「おい、メンマ。もしも、俺が今から言う物を取ってきたら、上に掛け合ってみようか?」

 

隣から聞こえてくる声の主は、ミズキ…。まさか教職をおめおめと続けてるとは思わなかった。

 

「で、何をすればいいんだってばよ?」

 

ここは敢えて罠にかかってやるか…。

 

ミズキが言うには火影の部屋に初代の封印の巻物が有り、そこにある術をマスターすれば合格とのこと。よし、

 

「じいちゃん、入ってもいいか?」

 

「どうした?ナルト」

 

ここに居るのはヒルゼンとナルトのみ。なので先の件を話してみた。

 

「ミズキめ…。まだ懲りんのか…」

 

「じっちゃん。頼みがある。ミズキ先生は、俺がぶっ飛ばす、いや、そうさせてくれってばよ」

 

「よかろう…。頃合いを見てワシがお前が巻物を盗んだと偽の情報を出しておくから、あとは好きにすると良い」

 

ちなみに封印の巻物は本物を借りた。永遠に借りる訳じゃない、どっかの魔法使いみたいに。三代目が言うには、この巻物には禁術指定されてる術が記録されてるという。

ミズキに指定された場所に潜り込み、巻物を見てみるメンマ。

 

「多重影分身の術…?」

 

禁術指定の理由が、チャクラ量が少ないと、死に至るから、か…。ちょっと待て?

 

(九喇嘛、俺のチャクラ量ってどのくらいあるんだ?)

 

『そうだな…(儂抜きで)ざっと常人の10倍は見ていいだろう。影分身の術とは、中々使える術を引いたじゃないか』

 

九喇嘛、影分身のメリットを熱弁中…なお、所々で四代目の話題を引き合いに出さないとならない為か、何度も青筋が見えていた…。

 

なるほど、チャクラを一定量入れるのではなく、当分割に分ける…か。

 

こっちが簡単じゃね?

 

『そりゃそうだ。お前がやろうとしてたのは、バケツの水をコップに、こぼさずに移すようなことだぞ?逆にできると思うか?』

 

そう言われたら確かにできない。どうすりゃいいかな…

 

『とりあえず、影分身を試してみろ』

 

そしてメンマは影分身の術の練習に入る。その過程で、

 

「おっしゃ!これで火遁が安定するってばよ!」

 

『(コイツ、本当にこの世界でドベを名乗る必要あるか?直感か、それとも理解してやってるのか、影分身の特性を活かしてやがる…)』

 

九喇嘛はかつて自分を封印した四代目を思い浮かべる。夜が更けて、三代目が封印の書の不在を通知、上忍を複数集めて犯人を探る。すると、

 

「三代目、あのよそ者の子供が、盗んだのでは…」

 

「フム…、メンマか…。どうした?イルカ?」

 

「三代目、時間をください!私がアイツを探してみます!」

 

イルカはその場を飛び出してメンマを探す。ミズキが続いて「心配なので後を追います」と出ていった。

 

それから30分経った後、イルカが血相を変えてメンマの場所に辿り着いた。

 

「メンマ!こんな事したらダメだって、分かってるだろ、何度も言わせるな!」

 

ーーーズキッ

 

不意にイルカが頭を抑えて倒れ込んだ。すると、1秒遅れてその背後から風魔手裏剣がメンマに襲いかかった。

影になって見えなかったか…回避できない。一瞬諦めかけるが

 

「ぐあぁぁぁ…」

…え?何で?目の前のイルカがメンマを庇うように覆い被さる。

 

「イルカ、邪魔するなよ…。突然消えたイタズラ小僧とそいつが重なって見えるんだろうが、出来損ないに忍者になられても困るだけだろ?メンマ、その巻物を俺に渡せ」

 

「ミズキ…お前も、あの子を思い出せないのはよく分かった。だけどな…今のこいつは、余所者じゃないし、あの子も、化け狐じゃない…」

 

ど、どうして…。メンマの動揺が広がり、「うずまきナルト」だった頃に恐らく最も欲しかった言葉を、イルカが発した。

 

「あの子は人の心の弱さを知ってる…。木ノ葉隠れの里の、八雲メンマだ!」

 

そう発すると、出血のせいか倒れ込むイルカ。

 

「メンマ…逃げろ…。俺はもう…ナルトを失うようなことはゴメンだ…」

 

独白に近いその言葉は、メンマの心を奮いたたせるには充分だった。無言で印を結ぶメンマ。

 

「お前はここで殺しておくよ、余所者。じゃあな!」

 

「メンマ!」

 

風魔手裏剣がメンマに迫る。そして、

その凶刃がメンマの身体を真っ二つに切り裂いた。だが、ぼふんっ!という音と共にメンマは消えた。

 

「今の術、まさか!?」

 

『殺されるかもしれねえのに、本体をそこに置くわけないだろ?』

 

四方八方から聞こえるメンマの声。イルカとミズキは驚愕する。

 

二代目火影が禁術指定した「多重影分身の術」を習得したメンマがいた。

二人が驚愕するのも無理は無い。これは普通の分身とは違う、実体を伴った分身。下忍が習得するのは困難な紛うことなき高等忍術。

 

「影分身したところで、それしか芸がないお前が忍者になれる訳ないだろ!」

 

ミズキが現実を認めようとしない。やけくそに苦無、手裏剣を投げつける。

 

「そうか、他の術を見せればいいのか…」

 

メンマ(影分身込み)は懐から何の変哲もない赤い紙を複数枚取り出す。

 

ヒュウゥゥゥ…

 

風が吹く。すると、メンマの赤い紙の周囲に風のような歪みが発生していた。

 

「じゃあ喰らえ!『風遁・封魔刃』!!」

 

メンマがその紙…いや、札と呼ぶべきだろう、それをミズキ目掛けて投げつける。武器に当たった札は、種類を問わず、風魔手裏剣すらも破壊した。

残った大量の札はミズキを襲おうとして全てスレスレを躱していた。最終的に、ミズキの半径100mに大量の小型のクレーターが生まれていた。

 

「ナルト…お前、風遁を…?」

 

「イルカ先生、その前に、今の俺は、八雲メンマだ」

 

だけど…いやそれでも…

 

「覚えてくれててありがとうってばよ!」

 

この一件の後火影室に呼び出されたイルカとメンマ。ミズキは謀反の首謀者として暗部から事情聴取を受けてるとの事。うずまきナルトは存在せず、今は八雲メンマとして生きており、親兄弟の代わりもいるということ。そして、

 

「ナルト、いや、メンマ。卒業おめでとう」

 

メンマの頭に木の葉の印の額当てがイルカによってか手渡され、正式に八雲メンマは木の葉の忍になった。

 

同刻、八雲紫の隙間の中。紫は今回の事案を受けて、忍界の異変の綻びに気がついてる人物を調べていた。まずは、四代目の直々の教え子でナルトを影ながら見守っていた「はたけカカシ」、木の葉の伝説の三忍の一人で、ナルトの名付け親である「自来也」、更に驚いたことに、日向家本家の「日向ヒナタ」、まあ、この3人は味方だから問題では無い。最悪なのが…

 

「この世界のテロリスト…『暁』はナルトを忘れてないのね…」

 

紫は1人頭を抱えた。これ以上の干渉はしたくない、出来れば避けたい。いや、ナルトの存在を消した時点で干渉しまくってるのは百も承知だけど。

 

「祈るしかないわね…出来れば…」

 

担当上忍がせめて、はたけカカシになる事を…。

 

遡ること、メンマがミズキをボコボコにしていた頃。森から遥か離れた木の上で。

 

「見たことない風遁の術に、禁術の多重影分身の習得…。あれが学年最下位ねえ…」

 

何かの間違いでしょ…。あのメンマという新入り、一応俺が担当する第7班のメンバーなんだけど…偏ってるよね?これは流石に偏りが過ぎるよね?

能ある鷹は爪を隠すとはよく言ったものだ…だが、さっきから感じるこの「違和感」は何だ?

もう一度、三代目から預かった小隊のメンバーリストを見やる

 

第7班

担当:はたけカカシ

うちはサスケ

春野サクラ

八雲メンマ

 

「筆記試験トップにうちはの一族、よく分からない自称ドベの小隊ねえ…」

 

こりゃまた、忙しくなりそうだ…




現状綻びに気がついてる、または違和感を覚えてる人物
・猿飛ヒルゼン、うみのイルカ、日向ヒナタ、暁メンバー
メンマ=ナルトと認識できてる人物。最後の奴らは忘れててもいいんだけど、尾獣の人柱力を把握してないわけがないという理由から。
・はたけカカシ
何かおかしい、重要なことを忘れてると思ってる。
・自来也
描写こそ今のところ無いが、そもそも名付け親みたいなものなので忘れるはずがないという理由から。

オリ術
・風遁・封魔刃
博麗霊夢のスペルカード夢符「封魔陣」を参考にナルトが考案した風遁。数枚の赤い紙に風のチャクラを纏わせてそのまま風に乗せて放つ技。威力は大きくても風魔手裏剣を破壊するのがやっと。本質的な性質変化の修行をしてないのでそこまでの威力は無い。
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