東方のキャラ達が、西遊記の世界に転生したらというifです。
西遊記の妖怪の力を一部引き継いでいますが、キャラの見た目は特に変わっていません。
pixivからの転載です。

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東方で西遊記

霊夢:「あつい。つかれた。もう歩けないわ~」

 

霊夢、魔理沙、早苗、そして馬に乗った八雲紫の4人は、天竺を目指して灼熱の荒野を歩んでいた。

 

魔理沙:「おい、霊夢。お前だらしないぞ!シャキッとしろ!」

 

一番弟子の魔理沙(孫悟空)が、霊夢(猪八戒)をたしなめる。

すると霊夢は、早苗(沙悟浄)を相手にぼやくのだった。

 

霊夢:「魔理沙はいつも元気でいいわね~。さすが、サルの妖怪なだけのことはあるわ」

 

早苗:「私なんか河童ですよ~、しくしく。河童は暑さに弱いんです。というか、河童ならにとりさんがいるじゃないですか?」

 

すると、眉間にシワを寄せて言い返す魔理沙。

 

魔理沙:「おい!サルとはなんだサルとは。私には、斉天大聖という立派なお役目があるんだ!」

 

霊夢:「なによ!私だって、元は天蓬元帥という、えらい役職だったのよ。天蓬元帥といえば、天界ではエリート中のエリート。水軍のトップ・オブ・トップだったんだから!」

 

魔理沙:「だが、天界で罪を犯したせいで、いまのお前はブタの妖怪じゃないか!?」

 

早苗:「ちょwww。魔理沙さん、酷いですよ。霊夢さんは、その・・・“ブタになる程度の能力”をお持ちなんですから」

 

魔理沙:「ブタになる程度の能力!!!wwwwwwwwwww」

 

すると、霊夢がしびれを切らしたように・・・

 

霊夢:「あーもう!こんな苦行やってられないわ。これ以上、あんた達と一緒にいるなんて耐えられない!」

 

霊夢:「だいたい天竺なんて、空を飛んでいけばひとっ飛びじゃない!?」

 

霊夢:「もう、あったま来た!私、ちょっと先回りしてくるわ!」

 

早苗:「あっ、霊夢さ~ん。まってくださいよう!」

 

霊夢はそう言い残すと、早苗が呼び止めるのも聞かず、一人飛行していった。

その様子をみて、馬上からため息をついたのは、三蔵法師こと八雲紫だ。

 

紫:「・・・あの子ったら、なにも分かってないのね。ズルなんかしたら、修行にならないじゃないの・・・」

 

魔理沙:「まあまあ、お師匠様。私たちはゆっくり行きましょうや!」

 

こうして、3人は引き続き、天竺への歩みを進めるのだった。

 

 

ここはとある洋館。幼女の姿をした妖怪が、その姉に声をかける。

 

???:「ただいま戻りましたわ。金角お姉さま・・・」

 

???:「お帰りなさい、銀角。いえ、フラン」

 

フラン(銀角)は、姉のレミリア(金角)に報告を続ける。

 

フラン:「まもなく、三蔵法師の一行がこちらに到着するわ。猪八戒のヤツが先行しているけど、おそらく偵察といったところね・・・」

 

レミリアはパチンと指を鳴らした。

 

レミリア:「報告ありがとう、フラン!必ずや三蔵法師を捕らえ、憎き孫悟空と猪八戒に、紅魔異変の借りを返してやるのよ!」

 

レミリア:「この、リニューアルされた紅魔館。その名も“金” 魔館でね!」

 

フラン:(だっさぁ・・・、お姉さまのネーミングセンス、どうなってるのよ・・・)

 

レミリア:「あなたも知っているでしょうけど、こちらにはとっておきがあるの。この、魔法のひょうたんを使うのよ」

 

レミリア:「このひょうたんはね。こちらが呼びかけて相手が名を名乗ると、その相手を吸い込んでしまうの」

 

レミリア:「こちらの先鋒はフラン。あなたに任せるわ。必ずや、猪八戒を捕らえてくるのよ」

 

フラン:「まかせて、お姉さま。あんなブタ女。この私にかかればイチコロよ♡」

 

フランは、レミリアからひょうたんを受け取ると、無邪気な少女のようにほほえんだのだった。

 

 

霊夢:(金魔館?だっさぁ・・・、この屋敷のネーミングセンス、どうなってるのよ・・・)

 

ここはとある洋館。“金魔館”との表札を前に、首をかしげる霊夢であった。

霊夢は三蔵一行とケンカ別れをし、進行ルートの近くにあった金魔館へとやってきたのだった。

 

霊夢:(それはそうと・・・、この洋館は妖気がプンプン匂うわ。悪い妖怪ヤツでもいるのかしら?)

 

すると、外で待ち構えていたフランが、霊夢に声をかけたのだった。

 

フラン:「そこの人。このお屋敷に用事でもあって?」

 

霊夢:「・・・あんた。ただの人間じゃないわね。この私が退治してあげるわ!」

 

お祓い棒とお札を取り出して身構える霊夢。だが、フランはというとおどけたように・・・

 

フラン:「・・・ふふっ、降参よ♡」

 

と、両手を挙げて降参のポーズを示したのだった。

 

フラン:「みたところ、相当、高名な妖怪とお見受けしたわ。私みたいなか弱い女が、あなた様みたいな妖怪に勝てるわけないじゃない♡」

 

フラン:「せめて、冥途の土産に、あなた様のお名前をご教示いただきたいものね♡」

 

すると、霊夢は満開のドヤ顔を披露すると。

 

霊夢:「やっと、私の高貴さを理解できる子に出会ったわ!」

 

霊夢:「そこまで言うなら、そうね。しかたなく教えてあげるんだから!」

 

霊夢:「この私は、天蓬元帥こと猪悟能八戒。またの名を、楽園の素敵な巫女、博麗・・・」

 

すぽんっ(ひょうたんの栓を抜く音)

 

霊夢:「れいm・・・、って、ウソ!吸い込まれるわ~~~!!!」

 

霊夢はたちまち、フランの持つひょうたんへと吸い込まれてしまった。

 

キュッ!(ひょうたんの栓を締める音)

 

フラン:「・・・はい、いっちょあがり・・・」

 

フラン:「ふふっ♡。天蓬元帥とやらも、たいしたことないのね・・・お姉さまの喜ぶ顔が目に浮かぶわ♡」

 

こうしてフランは、意気揚々と金魔館へ引き上げていったのだった。

 

 

魔理沙:「おうい、霊夢!助けに来たぞう!」

 

ここは金魔館の大広間。

霊夢が金角、銀角に捕らえられたと知った一行は救出に駆け付け、

孫悟空こと魔理沙は大声を張り上げるのだった。

 

すると、

 

レミリア:「ようやくお出ましね。三蔵法師。それと、サルに河童の妖怪さん」

 

ドアを開けて、静々と入室するレミリア。

その両脇には、例のひょうたんを持ったフランと、縄で縛られた霊夢も一緒だ。

 

魔理沙:「霊夢、無事か?やいやい!私達のかわいいブタちゃんを返しやがれ!」

 

霊夢:(だれが、あんた達のかわいいブタちゃんよ!?)

 

レミリア:「心配しなくても、八戒はちゃんと返してあげるわ。私達と戦って勝てたらの話だけどね・・・」

 

レミリア:「決闘の前に、あなたの名を名乗りなさい。それが礼儀というものよ」

 

霊夢:「魔理沙!絶対に名乗っちゃダメよ!それは、こいつらの策略なんだから!」

 

魔理沙:「わかったのぜ!この斉天大聖、霧雨魔理沙様におまかせだぜ!」

 

魔理沙:「あっ!?」

 

早苗:「えっ!?」

 

紫:「はっ!?」

 

すぽんっ(ひょうたんの栓を抜く音)

 

霊夢:「まっ!魔理沙のばかぁ!ばか魔理沙!名乗っちゃダメって言ったじゃない!」

 

魔理沙:「のわぁ!す、吸い込まれるのぜ~!!!」

 

したり顔でひょうたんを構えるフラン、吸い込まれる魔理沙であったが・・・

 

魔理沙:「魔符【スターダスト・レヴァリエ】!!!」

 

とっさに機転をきかせ、スペルカードを発動すると、そのまま流星となってひょうたんへと突進!

そして、ひょうたんを破壊してみせたのだった。

 

フラン:「そんな!?私達の妖術を、こんなゴリ押しで打ち破るだなんて・・・」

 

レミリア:「こうなってしまっては、正々堂々と戦うしかないわ。下がりなさい、フラン」

 

フランをかばうように、一歩前に進み出るレミリア。そして、

 

レミリア:「出でよ!スピア・ザ・グングニル!」

 

と叫ぶと、自身の倍の長さはあろうかという、巨大な朱槍を召喚してみせた。

 

レミリア:「我が名は金魔館の主にして、永遠に幼い紅き月、レミリア・スカーレット」

 

レミリア:「いざ尋常に勝負よ!“斉天大聖”」

 

魔理沙:「そうこなくっちゃな!今日こそ決着をつけてやるぜ!レミリア!」

 

魔理沙:「いくぜ!伸びろ如意棒!」

 

レミリア:「うふふっ!楽しい夜になりそうね!!!」

 

こうして、魔理沙とレミリアの激しい一騎打ちが幕を開けた。

両者は一歩も引かず、グングニルと如意棒の打ち合いは百合をもってしても決着がつかなかったという・・・

 

 

その翌日・・・

 

霊夢:「あつい。つかれた。もう歩けないわ~」

 

と、昨日と同じようにぼやく霊夢。

 

魔理沙とレミリアの戦いは熾烈を極めたが、激戦の末に魔理沙が勝利すると、一行は金角、銀角ことスカーレット姉妹を打ち破り、

その翌日から休む間もなく、天竺への旅を再開したのだった。

 

霊夢:「・・・遠いわね。天竺・・・」

 

魔理沙:「霊夢は、行動する前にゴチャゴチャ考えすぎなんだぜ。まさに、“策士策に溺れる”ってヤツだな」

 

霊夢:「ぐっ・・・、今回ばかりは、返す言葉もないわ・・・」

 

魔理沙は霊夢の肩にポンと手を置き、そして語りかけるのであった。

 

魔理沙:「いいか?天竺への道は有限なんだ!一歩ずつでも歩んでいけば、いつかは、きっと着くさ!」

 

霊夢:「ふふっ!なにそれ?」

 

― 道は有限。一歩ずつ歩んでいけば、いつかは、きっと着く ―

 

そして、霊夢は観念したように微笑むと、

 

霊夢:「斉天大聖も、たまには、いいことを言うのね!」

 

遥か彼方への一歩を踏み出したのだった。


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