クルスマ様、アニメ好きの人様、ヤミラ様、アカミドロ様、カレー大使様、鯨の唄様、コナユッキー様、☆8評価ありがとうございます
ユウ1026様 知らない誰か様 kusuka様 脚部粉砕骨折様 Jupiter様 apjsmjag様 感想ありがとうございます
お気に入り登録、誤字報告してくださった皆さん本当にありがとうございます
※☆9評価くれた皆様は後書きに書いてあります。ここでは多すぎてごちゃごちゃしてしまうのでそうさせてもらいました。
祝 総合日間ランキング5位&二次創作日間ランキング3位(7月11日)&UA30,000件突破&お気に入り登録1,000件突破‼
皆さん本当にありがとうございます
皆さんのおかげでランキングに乗ることができました。
これもいつも読んでくれている皆さんのおかげです。
これからもこの作品をどうかよろしくお願いします。
それと投稿時間についてですが、まさかの朝と夜が同じ結果でした。なので交互に更新していこうと思います。例えば、朝更新したら次回は夜、その次は朝、その次は夜、その次は……といった感じです。具体的には07時07分と19時07分です。
たくさんの投票ありがとうございました。
後書きに次回投稿について書かれています。
気になる方は見てください。
胃がキリキリと痛む。
掌にはじっとりと汗がにじんでいる。
鼓動も嫌になるほど速くなっていた。
(なんでこんなことになったんだ……)
汚れが一つもない綺麗な広間の中心でそんなことを考えるノヴァ。
白い大理石の床に、サルーム王国の紋章が刻まれた赤い絨毯が真っすぐ王座まで引かれている。
周りには鎧をまとった衛兵やメイド、国旗の入ったローブを身にまとった宮廷魔術師など大勢の人がノヴァに対して好奇の目を向けていた。
さらに奥には長い白髭を蓄えた初老の男性が王座に腰を掛け、隣には青髪の少年がいた。
ここはサルーム城内・王座の間。
旅人のノヴァが本来なら絶対に足を踏み入れることのない場所に彼は居た。
なぜノヴァがこんな場所にいるのか。
それは数日前のこと………
◆◆◆◆
ジェイドと別れた後、ノヴァはサルーム王国の城下町まで来ていた。
魔術大国というだけあって、たくさんの魔術書が売られていた。
ノヴァの故郷のグランベルクに比べてとても発展しており、歩くだけで新しい発見があった。
初めての都会は楽しくて、ノヴァはついついはしゃいでしまった。
市場に出ている露店では見たことない魔術書や食べ物、道具などがありノヴァの興味は尽きなかった。
しかし観光を満喫しているとある事件が起こった。
「ひったくりよーーッ‼誰か捕まえてーーー‼」
「ん?」
女性の悲鳴が町中に響き渡り、賑やかだった通りがざわつく。
見ると倒れている女性がおり、女物のバッグを抱えて逃げる男の姿が目に入った。
サルーム王国は人が多い分、こういう事件も起きるようだ。
「どけどけぇ!!」
男は人混みを強引に押し分けながら一直線に走ってくる。
周りの人は怖がってモーゼが海を割ったように犯人に道をあけてしまう。
その道を走り男はノヴァに向かって突っ込んでくる。
それを確認すると、魔力を解放して戦闘態勢をとる。
「邪魔だッ‼どけぇ‼」
ひったくり犯が吐き捨てるように言ってくる。
ノヴァはそれを無視して詠唱を始める。
ひったくり犯はどこうとしないノヴァを突き飛ばそうとさらに走る速度を上げた。
「邪魔がっ⁉」
しかしノヴァに近づいた瞬間、いきなり石畳みに叩きつけられる。
その勢いは凄まじく、地面亀裂が走るほどにめり込んでしまった。
ひったくりはそのままピクリとも動かなくなってしまった。
それを確認したノヴァはひったくりに近づいてバックを回収するとポカンとしている女性に渡す。
「大丈夫ですか?ケガしてませんか?」
「え、ええ、大丈夫です。ありがとうございます」
呆然としていた女性はノヴァに声をかけられたことで我にかえり、お礼をいう。
すると、それまで黙っていた群衆がわっと歓声をあげる。
「すげー‼なんだ今の⁉」
「かっこいいぞーにいちゃん‼」
「ステキーーー‼」
たくさんの拍手と共に声をかけられる。
突然の拍手喝采に、ノヴァは頬をかいた。
(……こういうの慣れないんだよな)
前世も含めてこんなふうにもてはやされることはなかったので少し気恥ずかしい。
さらに、周りの人が何事かとこちらに集まってくる。
これ以上、人が集まらないうちに退散することにした。
「じゃあ、俺はこれで」
「あ、待って!名前を……」
女性が声を掛けようとしたが、ノヴァは逃げるように人混みに紛れてしまった。
なので、ノヴァは知らなかった。
そこにサルーム王国の宮廷魔術師がいることを。
◆◆◆◆
その後、ノヴァは観光を再開してサルームを満喫していた。
サルームは国土が広いので見るところはたくさんあった。
とりあえず今は、城下町を拠点として観光をしていた。
それと同時に、重力系統魔術の研究もしていた。
たくさん買った魔術書には見たことないものがたくさんのっていて、新しい術の開発がとても捗った。
しかし、そんな充実した生活はある日突然終わりを迎えた。
ひったくり事件から数日経ったある日。つまり今日。
朝起きると窓からは太陽が顔を出し、一日の始まりを知らせていた。
ベッドから降りて、伸びをして体をほぐす。
今日は北地区に行ってみるか、と考えている直後だった。
コン、コン、コン―――
部屋の扉が規則正しく叩かれる。
「?はーい」
一体誰だろう、宿主かな、など考えながら扉を開けるとそのまま固まった。
そこにいたのは宿主ではなく、甲冑を着た2人の兵だった。
「??????」
予想外の人物に脳がフリーズする。
なぜ自分のところに兵が?
俺なんか罪犯したっけ?
いや、夢かこれ。
ていうかそうであれ。
寝起きであんまり働いていない頭でそんなことを考えていると兵が話しかけてくる。
「朝早くに申し訳ございません。少し聞きたいことがありまして」
「あ、えっと、はい、何でしょうか?」
動揺しながらもなんとか平静さを取り戻して返事をする。
「先日起こったひったくり犯を捕まえたというのはあなたでしょうか?」
「(………あぁ、あの時のことか)はい。そうです」
一瞬何を言われているのかわからなかったが、すぐに思い出し答える。
嘘をつこうとも考えたが、ばれたら後のほうが面倒だろう。
素直に認めると衛兵2人は顔を見合わせて頷くと再度こちらを向く。
「ありがとうございます」
「サルーム国王のチャールズ様があなたにお会いしたいそうです」
「……は?」
思わず間抜けな声が漏れてしまう。
なぜサルームの王様が自分に会いたいのか、一切見当がつかない。
頭の中で大量の疑問符が発生する
「もちろん強制ではありません」
「断っていただいても構わない、と陛下は仰っています」
どうやら強制ではないようだ。
行かなくてもいいし、行ってもいい。
正直に言うと絶対に行きたくないが、行かなかった後が怖い。
サルーム王国の王族は国民からの人気がとても高い。
もし断ったら、王の誘いを断った無礼な奴としてサルームの人たちに見られるかもしれない。
そうなったらもうこの国で動きづらくなってしまうだろう。
しかし行きたくないはない。
「どうされますか」
「………………」
悩んだ末ノヴァが出した決断は……
「わかりました。すぐに準備するので少々お待ちください」
そう言って扉を閉めると準備を始める。
一番綺麗な服とローブをとって着替え始める。
(あー……胃が痛くなってきた)
まだ王に会ってもいないのに、不安が膨らんでいくのだった。
◆◆◆◆
そして現在―――
今朝行くことを選んだ自分をノヴァは恨んでいた。
まさかこんなに多くの人がいるとは思っていなかった。
さらに、今まで見たことないような豪華できらびやかな城に完全に飲まれていた。
いったい自分は何をさせられるのだろうと緊張していると国王のチャールズが口を開いた。
「朝早くから申し訳ない。わしの名はチャールズ=ディ=サルーム。サルーム国の王じゃ」
「おr……私はノヴァ・レイヴン。グランベルグから来た旅人です」
無礼のないように一人称を私に変える。
これで少しはマシになっただろう。
チャールズはそんなノヴァを見て小さく笑う。
「そう緊張せんでもよい。今日は罪を問うために呼んだわけではない」
「………はい」
その一言で少しだけ肩の力が抜ける。
罪人になって投獄されるという最悪の結末は無くなったようだ。
「そなたが先日ひったくり事件を収めてもので間違いないな」
「はい、そうです」
表情をキリッとして答える。
しかし内心は緊張で胃が痛くて吐きそうだった。
それを悟られないように表情を保つのが今ノヴァができる精一杯だった。
チャールズは咳払いをして話はじめる。
「その事件を我がサルーム王国の宮廷魔術師が1人見ていたそうでな。そのものが言うには、そなたが見たことない魔術を使ったそうじゃ」
「自慢じゃないが我がサルーム王国は魔術大国じゃ。その宮廷魔術師が見たことない魔術を扱う者がどれほどの力量なのか気になって会いたかったんじゃよ」
話が見えてきた。
どうやら国王は重力系統魔術を見たいらしい。
魔術大国なだけあって王でも魔術に興味があるようだ。
「お主が使った魔術を見せてくれんか?もちろんタダでとは言わん。わしが用意できるものならなんでも一つ欲しいものをやろう」
(え、まじか)
まさかの言葉に目を丸くする。
つまりこれは、欲しいものなんでもくれるということである。
チャールズは自分が用意できるものならと言ったが、逆にサルーム国ほどの大国の王が用意できないものを見つけるほうが難しいだろう。
もともと断るつもりなどないが、報酬を聞いてちょっとだけやる気がでてきた。
胃の痛みも少しだけ和らいだきがする。
「わかりました。チャールズ様を満足させることができるように努力します」
「まず私が開発した魔術ですが、名を重力系統魔術と言い、文字通り重力を操る魔術です」
そう言うと広間にざわめきがはしる。
無理もないだろう。
14歳の子供が新しい魔術を、それも重力を操るなんて高等魔術を開発するなんて信じるほうが難しい。
ざわめきが大きくなったところで、チャールズが手をたたいて静かにさせる。
「騒がしくさせてすまんの。ではその重力系統魔術はみせてくれぬかね」
「わかりました」
そう言うと詠唱をはじめ、集中力する。
解放された魔力を見て宮廷魔術師たちが、息を吞む。
4年間鍛えたノヴァの魔力は宮廷魔術師たちと遜色ないほどになっていた。
さらに詠唱にも一切の無駄がなく、ノヴァがとてもレベルの高い魔術師なのがわかった。
詠唱が終わるとノヴァの体が静かに浮かび上がった。
それを見てチャールズは目を見開く。
周りの人も驚きの声を出した。
チャールズの
「これが私の開発した重力系統魔術の基礎の天穹という術です。効果はあらゆるものを無重力状態にします」
「なるほど素晴らしいな。他にはどんなものがあるんだ?」
「そうですね……例えばこんなこともできます」
天穹を解いて地面に着地してまた詠唱を始める。
詠唱が終わった瞬間、ノヴァが天井にすごいスピードで近づく。
それを見ていた人たちは一瞬どよめくがノヴァは涼しい顔でそのまま天井に足から着地する。
髪も服も乱れておらず、まるで地面にいるように天井に立つノヴァを見て、広間にいる全員が驚きの声を出した。
「これは天穹・虚といって、重力の方向を変えて壁や天井に立つことができる魔術です」
「なんと……」
これにはチャールズも驚き、立ち上がってしまった。
気持ちを落ち着かせて座りなおすと天井にいるノヴァに声をかける。
「もう充分だ。降りてきてよいぞ」
そう言われて、天穹・虚を解除して地面に着地する。
次はどの魔術を見せるか考えているとチャールズが驚きのことを言ってきた。
「見せてくれてありがとう。満足じゃ」
「え、もういいのですか」
「うむ、おぬしが優れた魔術師だというのはわかったからな」
たった2つの魔術を見せるだけで終わってしまった。
なんかあっけないなと思いながらも終わってよかったと安堵の息を吐いた。
「おぬしの魔術はとても見事であったが、おぬし自身も素晴らしかったぞ」
「こ、光栄です」
魔術大国の王から直々にお褒めの言葉をもらい、戸惑ってしまう。
やはり人から褒められるのは慣れない。
「おぬし宮廷魔術師になってみないか?」
「え?」
「もちろん給料は弾むし待遇だってよくしよう。どうじゃ?」
予想しない言葉に驚きの声を出してしまう。
周りも今日一番のざわめきが起こった。
何度も言うがサルーム王国は魔術大国だ。
つまりサルームの宮廷魔術師は他の国と比べて質が高い。
そんなところに14歳の子供が誘われたのだ。まさしく異常事態。
ノヴァの実力はみんな知っているので反対する意見は出てこなかった。
しかしノヴァの答えはもう出ている。
「大変申し訳ございませんがそのお誘い、断らせていただきます」
「………そうか、理由を聞いてもいいかの」
「はい、自分にはある信念があります。もしチャールズ様の要求にこたえてしまった場合、その信念を折ってしまいます。それは私にとっては死も同然のことです」
「………」
転生して5年経ったあの日に立てた【自由に生きる】という誓い。前世のように悔いばかり残って死ぬのだけは嫌だった。あの悔しさを忘れないためにもこの誓いを立てたのだ。
もし宮廷魔術師になったらそれは自由とは言えないだろう。
前世とは違いブラックな環境じゃなくても悔いの残る人生を送ることになるだろう。
だから断った。どれだけ環境が良くても、いい生活を送れようとも、ノヴァにとって今の旅人ライフが一番幸せだから。
「ですので、私はその願いは吞めません」
「………そうか。なら無理強いはせぬ」
それ以上は勧誘の言葉を言わずにあっさりと引き下がってくれた。
先程も思ったが、チャールズ王はとても人がいいらしい。
他人の思いを察して話したり、謝罪もしてくれる。
サルームの王族が国民からの人気が高い訳が分かった気がした。
「ありがとうございます。チャールズ様」
「いや、こちらも面白いものを見せてもらった」
チャールズは満足そうに頷いた。
「おぬしはこれからどうするつもりだ?」
「はい、約2週間ほどここに滞在してから旅を再開しようと思っています」
「そうか、では我がサルーム王国を満喫してくれ」
「ありがとうございます」
深く一礼し、ノヴァは踵を返す。
やっと肩の荷が降りるとホッとしながら出口に向かうと後ろから声をかけられる。
「待ってくれ!!」
その声は静まり返った広間全体に響きわたる程の大きく、思わず振り向いてしまった。
そこにいたのはチャールズ国王の隣にいた青髪に透き通るような青瞳を持った少年だった。
「ロ、ロイド様⁉」
「お待ちください‼」
周りのメイドや衛兵が慌てて止めようとするが少年は構わずこちらに一直線に走ってきた。
そのままノヴァ目の前に行くと手を勢いよく握ってきた。
そして、満面の笑みを浮かべながら見上げてこう言った。
「お前、俺の部下になってくれ!!」
「……え?」
広間が一瞬で静まり返る。
あまりにも突拍子なことを言われてノヴァも周りの人も完全に思考停止してしまった。
これがノヴァ・レイヴンとロイド=ディ=サルームの出会いだった。
そしてこの出会いが最高で最悪な人生の始まりになることをこの時2人はまだ知らなかった。
ノヴァ、終了のお知らせ
やっと原作主人公がでてきました。
ここから物語をさらに進めていきたいです。
次回の更新についてですが、4話で申しあげたとおり試験期間に入るので、8月になってしまうかもしれません。楽しみにしてる皆さんには大変ご迷惑をおかけしますが、気長に待っていてください。
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