AR-D&RM-C VS 綺優&紗夜
「──おぉ! 遂に相まみえたのである! 刀藤綺優! マスター達から全力で倒せと命じられてる故! 一才の手加減はできぬ!」
「もう少し静かに話すことはできないのですかこの木偶は」
「しかしリムシィよ、我輩とお主はロボットなのだからうるさいと言う感覚はないはずなのだが……」
「うるさいですよこの阿呆。音源感知の数値が騒音のラインにまで上がっているのです。これみてうるさいと言わずなんといのですかこの馬鹿は」
「……我輩も流石に傷つくぞ」
「綺優、あっちのでかいのは任せてもいい?」
「構わない。その前に1つだけ……おいアルルカント。お前たちに言っておくことがある」
綺優の声に全員が反応し視線を送る。
そして綺優はアルディとリムシィに対して指を3本立てた
「3回だ。3回だけチャンスをやる」
「どういう意味だ刀藤綺優」
「始まればわかる。行くぞ紗夜」
「ふむ。ならば我輩も今まで同様、1分間の猶予を設けるとしよう! 今更説明はいらぬな?」
『両者共に相手を挑発するかのような発言! 盛り上がって参りました! それでは《
直後に綺優の姿がブレる。そして少し遅れるようにしてアルディの防御障壁が展開された。
綺優の繰り出した拳が障壁によって阻まれる
「ふはは! 凄まじい速度なのである! しかし! それは読めている! 見えておるぞ!! 《白夜叉》!」
アルディには当然、去年の《
自身の防護障壁を真っ向から撃ち破ろうと挑んでくるのは予測できていたのだ
「……《縮地》」
「うぉ! なんと! ここまで速いのであるか!!」
映像でのデータよりも数段早く感じられる綺優の動きに驚いたものの、すぐに情報の修正を行う。
そして綺優の猛攻がアルディへと縦横無尽に襲いかかる
『は、速い速い! なんと言う速さ! 刀藤選手の姿がずっと捉えられないまま、防護障壁だけが複数展開されております!』
『開始僅か10秒足らずでの攻防とはとても思えないッス! このまま押し切るつもりなの──あれ?』
『おっとぉ! 刀藤選手、激しい雨の如く猛攻を続けておりましたがアルディ選手から距離を取りました! スタミナ切れ……のようには見えませんね?』
『恐らくですが闇雲に攻めてもアルディ選手の防護障壁を突破できないと判断し、一度距離を取ったのだと思われるッス。
現にまだ刀藤選手は武器使っておらず、現状素手のみでやってるッス!』
綺優は特に疲れた様子もなく紗夜の隣に戻りその場で佇んでいる。
そんな綺優の行動にアルディとリムシィは怪訝だものの、何か次の手を打ってくるのであろうと判断し構えた。
しかしその後、綺優は特に動くことなくアルディの提示した1分が経過することになる。
最初だけでその後、攻めることを諦めた綺優にアルディは落胆した
「正直……残念なのである刀藤綺優。我輩は貴殿と闘うのを楽しみにしていた。マスターからその強さを聞かされていただけに失望も大きい。
あまりこう言うことは言いたくはないのだが、マスターの過大評価だったと言わざる得ないのである」
「私も解せませんね。そこの木偶の坊相手ならまだしも、この1分間あなたが何も仕掛けないのは何故でしょうか? 舐めているのですか?」
「私はただ本気のお前と戦いたかっただけ。でないと私には意味がない……それにお前たちこそ綺優をあまり舐めない方がいい」
紗夜がいい終えると同時に、綺優は2本の指を立てアルディとリムシィの方へと掲げた。
その際にそれぞれの足下に何かを投擲する
「あと2回だ」
「「──ッ!?」」
『刀藤選手何を投げたのでしょうか?』
『あれは……校章ッス』
『へ……?』
『あれはアルディ選手とリムシィ選手の校章ッス!
今理解したッス! 最初の攻防で2人から校章を奪っていたッス!』
アルディとリムシィの2人は校章を拾い再び付け直した。
屈辱。相手はいつでもこの試合を終わらせることができていた。それに気づかず好き勝手言っていた事実。
そしてあと2回の発言。それはつまりあと2回、敗北を見逃してやると言われているのだと理解する
「今度は俺の番だな」
綺優が自身の足下に《
「ここから俺は1分間1歩も出ないことを宣言する」
『おっとぉ! 今度は刀藤選手の1分間の宣告です!』
『本日の刀藤選手はかなり強気ッスね! こんなに相手を煽るような人ではないと思ってたッス! 何か心境の変化があったんスかね?』
「……馬鹿にするのも大概にするのである」
「こればかりは同感です。私たちがあなた方を侮っていたことは認めましょう。
ですがここまで馬鹿にされると流石に不愉快です」
「いいや、まだお前たちは俺のことを侮ってるよ」
「どうでしょうか? 百歩譲ってそうだとしても今現状侮って慢心しているのは、あなたの方だとお見受けされますが」
「これは余裕だよ」
「そんな余裕があると? それが慢心だと──」
「あるさ余裕が。お前たちが相手にしてるのは《
綺優の身体から《
あまりの膨大な《
本当に綺優が自分のパートナーでよかったと
「綺優の言うことが信じられないなら試してみればいい。リムシィ、私も今から攻撃を開始する。構えるといい」
「……あちらは任せてもいいですね?」
「無論である。今度は──我輩がその驕りを砕く番である!!」
「ではこちらも始めます──発射」
「四十一式煌型粒子双砲ヴァルデンホルト。バースト」
『うおおおお! リムシィ選手と沙々宮選手の銃撃戦が始まりました! 沙々宮選手の放たれた2つの球体の光砲の1つがクリーンヒット! ステージの壁へ叩きつけられてしまいました!』
『アルディ選手の巨大なハンマーを両手で受け止めた刀藤選手! 結合部を掴みハンマー投げの要領でアルディ選手を壁際へと飛ばしたッス!』
純粋なお互いの力と力のぶつかり。
《
煙の中からアルディとリムシィの両者が姿を見せる。
リムシィは《
「なるほど。カミラ様が気にかけているだけあります。ここからは出し惜しみなく全力で応じます」
飛翔したリムシィの速度が上がった。
上空からの連射に紗夜は防戦を強いられるがタイミングをみて反撃を行った
「皮相浅薄な木偶の坊は絶対の防御が与えられております。
そして私に与えられたのはこの絶対の矛──ルインシャレフ」
リムシィの銃口に赤く黒い《
「なら力比べて行こう。四十一式煌型粒子双砲ヴァルデンホルト」
「行きます。ルインシャレフ」
「どどーん」「発射」
2人の光弾が交わると対消滅し会場を震わせた
「やりますね」
「そっちも中々」
「ではもう1発行きましょう」
「望むところ」
再び2人の光弾が発射される。しかしその間に割り込んでくる影が1つ。綺優によって飛ばされたアルディだった。
アルディは咄嗟に防護障壁を2方向に展開し、危機一髪のところを免れる。
あの2人の攻撃を直接喰らえばどんな《
「ふ、ふぅ。間一髪だったのである!」
「この木偶の坊、あなたは私の邪魔をすることしか能がないのですか?」
「しかしなぁリムシィよ! 刀藤綺優が強すぎるのである! 1分間あの円から出すことは勿論、剣を使わせることすら叶わなかったのである! ふははは!」
「……」
アルディは機械なため横にいるリムシィの殺意を感知することができなかった……それが不幸中の幸いと言うべきだろう。
綺優は紗夜の方へ行き情報交換を行った
「最強の矛だと聞いてアルディを投げてみたけど……防御障壁の方が厄介だな。
正直掻い潜るのは行ける。でも正面からあれを突破するのはしんどい。正面から超火力での突破は無理だった。《
あの障壁、オーフェリアの時より硬いよ」
「わかった。私の方は2発までならなんとかなる。今のところ破壊力はこちらが上……だと思う。でもクールダウンが間に合わないからちょっと厳しい」
「最悪2人は俺が相手にして援護に回るのもあり……てかどうしよう。あと2回チャンスあげるって言っちゃったけど……うわぁ撤回しようかな。これ多分普通にキツイ」
「綺優、それはちょーダサい。せめて《
「だよねぇ……意地になって負けるよりは使った方がいいな」
『おおっと! ここで遂に刀藤選手が《
『去年の
未だ綺優のもつ《
再び構え直す両者。綺優のもつ刀型の《
「構えろ。次でその防護障壁を正面から破る」
「貴君の言葉にもはやなんの疑念もなし! 言われた通り全力で構えさせてもらおう! 死ぬ気で護るのである!」
相手が構えたのをみて踏み出した。
綺優が師である沖田から授けられた奥義。
人には使ってはならぬと厳命されていた剣を振るう。
「一歩音超え、二歩無間、三歩絶刀──!!」
(──っ! まずいのである)
アルディは防御障壁を咄嗟のところで重ねる。
しかしそれは意味を為さない。今から放たれるその煌めきは防御不可能なのだから
「《無明三段突き》ッ!!」
「────!!」
『な、ななな、なんと! 刀藤選手の剣が、剣が!! アルディ選手の胸を貫いております!!』
『あの技は!! いや教えちゃダメッスよ!! あれは!!』
『刀藤選手が今使った技をご存知なのですか!?』
『……知ってはいるッス。あの技は同時に同じ場所に3回の突きが放たれる防御不可能の絶技ッス』
『なんと!! 刀藤選手が繰り出したのはほぼ同時に放つ3段の突きだったということですね!?』
『違うッス。ほぼ、ではなく全く同時にッス』
『へ? い、いやいや! そんなの無理ですよ!?』
「……そういうことであるか」
アルディは胸に刺さった《
「全く同時に放たれた3つの突き。本来ならばあり得ない現象。存在しないはずの攻撃たち……その矛盾こそがこの防御障壁を貫いた……そうであるな?」
「正解だ。人には絶対使わない。お前たちロボット相手だからこそ使えた技だ」
「そして2回目、であるな」
再び距離を取る両者。
またリムシィと紗夜の方でも衝突があり、リムシィの機体もひどく損傷していた。
一方でダメージを受けていない綺優と紗夜。どちらが優勢かは一目瞭然の状況だ
「……リムシィよ、アレをやるしかないのである」
「不本意でありますが……アルディ、あなたの言う通りやるしかないようです」
「接続開始!! なのである!!」
リムシィの武装が外れアルディへと装備されていく。そうこれは合体。
ロボットである2人の特権とも言える。
本来の姿を取り戻したアルディに綺優と紗夜は震えていた
「ぐぬぬ! ちょおカッコいい」
「ああ。アレは流石にずるいな。心が踊る……くそ、ずるいぞアルルカント」
「さて……待たせたのである!」
損傷しあと一押しと思えたが流れが変わる。
アルディの掛け声と同時にその姿がブレた。紗夜の頭上にアルディのハンマーが迫る。
綺優は《
「これに反応するとは!! 流石であるな刀藤綺優!!」
「すまない綺優。助かった! 少し時間を稼いで欲しい!」
「それは構わない」
「まだまだ余裕、であるな!」
アルディがその巨体に似合わしくない速度でハンマーを振り下ろす。
綺優はそれら全てを捌く。真正面から受け止めては破損する恐れがあるため、受け流すように刀身に沿って滑らせるように捌いていた
『遂に出たッス! 今大会初めて! 刀藤選手が《連鶴》を繰り出したッス!』
「ふはは! 何という技の冴えである! 《白夜叉》!! 名の通りまさに鬼! 鬼神の如くであるな刀藤綺優! これが完成された絶技! 恐ろしいのである!」
「勝手に決めんな。俺の剣はまだ完成しちゃいない」
「なんと! まだ先があると言うのか!!」
「当然だ。まだ登り始めたばかりだよ俺なんか。頂きはまだ遠い」
「であるならば! 貴君とまた将来闘うのが楽しみであるな! いずれそこに辿り着ける男であろう貴君は!」
「──フルバースト!」
紗夜の掛け声が言い切る前に綺優はその場から退避する。綺優は紗夜の攻撃を《識》で察知していた。
しかし突然の攻撃にアルディは防護障壁が間に合わず、自身の持つハンマーで受け止めることになる。
その代償としてハンマーは使い物にならない形状へと歪んでしまった
「なんの! この程度何も問題ないのである!」
アルディはハンマーを《
「今度はこちらの番なのである!! これぞ我輩の究極の一撃!! ウォルニールハンマー!」
ハンマーの頭身の部分が激しく回転し《
正面から受け止めることは不可能だと判断した綺優は、紗夜を抱えその場から退避した。
ステージの地面が抉れ受け止めようとした場合、負傷は免れなかった確信する。よって回避の選択は正解だった
「アレはまずいな。《超速再生》が制限されてなかったらなんとかなるけど」
「どうする綺優。私じゃああの防護障壁を突破するのは難しい」
「防護障壁は3枚まで確認できてる2方向からの同時攻撃も厳しいね。俺がもう一回、三段突きで穿つ。もしダメだった時は俺諸共撃ってくれ」
「……りょーかい」
「作戦会議は終わったであるな!? それではもう一度行くのである! ウォルニールハンマー!!」
再び正面から放たれた攻撃を今度は各々で避ける。
そして間髪入れずに綺優は三段突きの構えに入り踏み出した
「一歩音超え、二歩無間、三歩絶刀! 《無明三段突き》ッ!」
「それはもう対策済みなのである!」
「っ! やっぱり分かったか!」
アルディは防護障壁を重ねるのでは無く、間隔を開けて3枚を並べた。
壱の突きが一枚目に触れた瞬間、そこに弐・参の突きが迫り矛盾による事象飽和にて防御不可能と為す絶技。
しかしこうして一定の間隔を空け置かれた場合、全てを貫きアルディへと届かせることは叶わなかった。
されどこれは綺優にとって想定内のこと
「砕けろォォォ!」
「なっ!? 力技にもすぎぬか!?」
《
最後の3枚目の障壁も打ち破られた
「紗夜ァァァ!」
「四十一式煌型粒子双砲ヴァルデンホルト! フルバースト!! ずどどどどどどど────ん!!」
「しまっ──!!」
──────!!
『入ったぁぁぁぁぁあ! 沙々宮選手の強力な砲撃がアルディ選手を直撃しました! 会場を爆音が包みます!! これは決まりか!?』
『煙が晴れてみないと分からないッス!! しかし今の一撃は完璧でした!!』
『『『うおおおおおお!!!』』』
ステージと実況は今日一番の盛り上がりを見していた。
しかし対称的に綺優と紗夜は浮かない表情をしており、少し悔しそうにもしているように見えた
「……ねえ綺優」
「やめろ」
「《識》を使える綺優がそんな表情をしているって事は」
「やめろって」
「それにメタ的な発言になるけれど」
「だからやめろって」
「機械音の通告がないって事は校章は勿論無事だし気を失ってる事もないわけで」
「ふ、ふはは!!! 危なかったのである! 流石に今のは負けを覚悟したのである! ふははは!」
煙から現れたアルディは左腕を失っていた。
しかし校章は無事であり機体は損傷は見受けられるものの、戦闘続行は可能である状態だ
「……紗夜砲身の冷却は?」
「ちょっと厳しい。酷使しすぎた。5分以上はかかる」
「わかった時間を稼いでくる」
綺優は会場のある場所、大会運営チームがいる方向を見て叫んだ
「運営! 本来この場合、《
今のアルディをエルネスタの代理選手として扱う以上、診断が必要な筈! このまま続行すべきなのか、一度中断になるのか裁定を聞かせて頂きたい!」
時間稼ぎとして綺優が取った行動は《
もし仮に診断の結果、試合の続行が不可能と判断された場合、今の一撃は悪意による攻撃ではなかった為、綺優&紗夜ペアの勝利となる。
続行が可能と判断された場合は、文字通りそのまま試合は続く。
綺優の申し出は正当であり、試合は一時中断。
待機していた運営スタッフ、そして形ばかりの医療班と、彼らの生みの親であるエルネスタとカミラもステージへ姿を見せていた
「綺優は賢い。まさかこんな手があったなんて」
「それより冷却はあとどれぐらい」
「ん。おかげでもう1分たらずで終わる。綺優がペアで本当によかった」
「紗夜それは勝ってからだ。あともう1つ作戦を思いついた」
「作戦?」
「このあと試合が始まったら──」
綺優は使えるものは全てを使う。ルールに穴があればそれすらも利用する。
これは彼に闘い方を教えた沖田の教訓の賜物と言えた。
運営からの声明が発表される。
アルディの状態は戦闘続行が可能であるもの。
現段階で腕の修復、もとい治療は行われた時点で《
『それでは気を取り直して試合再開です!』
「ふむ。そういう手もあるのだな」
「卑怯って思うか?」
「まさか。人によってはそう言う者たちもいるであろう。
しかし我輩は貴君らが本気で全力で我輩たちを倒しに来ている、そう判断した」
「アルディ。前言を撤回させてもらう。これで決める。もう次は無い」
「……! 望むところである!」
次の一撃でこの勝負の行方が決する。
紗夜の四十一式煌型粒子双砲ヴァルデンホルトのマナダイトを連結させ、固定砲台と変形させた。
そして──
「行くぞ綺優。外部パーツ、銀鬼弾頭装填」
『ななな!? 沙々宮選手の銃口部分に刀藤選手が装填されました!? 私は一体何を言っているんだ!?』
『い、いやわかるッス! 私も意味がわからないですが文字通り……えぇ? まさか本当に?』
「ふ、ふ、ふふ……ふははは! 全く! 貴君らは常に想像を超える好敵手なのである! ウォルニールハンマー、フルチャージ装填!!」
「……起きろ《煉獄》出番だ」
綺優の手首に装着されていた腕輪に擬態させた《
「《
「発射なのである!!」
放たれる両方の最強の一撃。
綺優はヴァルデンホルトによって打ち出されるが、焼かれる足を最後の《超速再生》を維持し迫る。
そしてそのままアルディのウォルニールハンマーと衝突──はせず避けた。
真正面から激突させると思わせ直前で離脱。
そして加速。三度目の煌めきがアルディを襲う
「《無明三段突き》!!」
「なんのっ!! いや、しまっ──」
綺優が今握っているのは刀型の《
先ほどの防護障壁の間隔では《煉獄》によって繰り出される《無明三段突き》は防げない
『エルネスタ・キューネ《校章破損》』
『き、決まったぁぁぁあ! 遂に刀藤選手の必殺技がアルディ選手の校章を捉えました!!』
「リムシィ、悪いが終わらせる。お前たちは強かった。前言を撤回させて貰う。ごめんな」
「……仕方ありません」
『カミラ・パレート《校章破損》!! 勝者! 刀藤綺優選手&沙々宮紗夜選手!! 決勝戦進出です!!』
会場の至る所で観客が立ち上がり盛り上がりを見せる。拍手喝采で2人は讃えられた
「綺優!!」
「あぶな!? おっと」
紗夜は嬉しさのあまり飛び付き綺優の肩に座る。肩車をしている状態となった
「綺優ありがとう! 綺優のおかげで勝てた!!」
「俺も流石に紗夜が居なかったら厳しかった」
「そんな事はない! 綺優はちょーすごい! もしかしたら綾斗よりも強い!」
「綾斗が泣くぞ。いいから降りろってほら来たよ」
綺優が顎である方向を指す。そこに視線を向けるとエルネスタとカミラの姿があった。
2人はアルディとリムシィを連れ綺優と紗夜の元へとやって来る。
そして悔しそうにしながら口にした
「……完敗だ。撤回と数々の無礼をお詫びする。沙々宮教授は間違っていなかった。すまなかった」
「謝らなくていい。私は撤回をして欲しかっただけ。それに綺優が居なかったら勝ててなかった。だからいい。
今度機会があればリベンジさせて貰う」
「いいやこれは本心だ。リムシィとの一騎打ちで既にそれが……教授が作った《
「そこまで言うなら……もしよかったら今度一緒に《
「……はは。いいだろう。その時を楽しみにしている」
カミラと紗夜は笑顔を浮かべながら固い握手を交わしていた。
一方でそれを眺めていたエルネスタと綺優の方にも進展があった
「……あたしは謝るって言ってないから」
「綺凛にした事は絶対許さない。だけど俺も悪かった。ガラクタなんて言って。アルディとリムシィはすごいロボットだったよ。
初めて会った時に期待した通り、いやそれ以上の凄さだった。最高だよ」
「な、ふ、ふん。騙されないんだから! 高価な壊れ物とか言ってたくせに!」
「いやそういう意味では言ってないよ。クローディアから聞いたけど天才なんだろ? アルルカントの天才、それも最高の科学者2人が作るロボットを相手に勝つってなったら、そりゃあ全力で戦わないと勝てないでしょ。
俺の戦闘データは当然もってるからそうなったら手加減は出来ないわけで、どこかしら壊してしまうのが忍びない訳で……現に左腕は吹き飛んだ胸には穴が空いてるし」
綺優のその発言にエルネスタは鳩が豆鉄砲を喰らったかのような表情を浮かべている。カミラもやや驚いているような表情だ。
そんな2人にリムシィとアルディが答えた
「マスター、恐らくなのですが双方に誤解があったものだと思われます」
「そうなのである。刀藤綺優は最初こそ妹君の件で怒っておりましたが、闘いの最中でリスペクトしてくれていると気づきましたゆえ。
おそらく純粋に文字通り含みなくそう言ったものかと」
「……私の勘違いだったというわけか?」
「いやいや! え、本当に? 本当の本当に含みなく言ったわけ?」
「逆に何を含ませて言うんだよ……俺はただ本当に労力とお金のかかっているものが壊れたら嫌だったのと、最高のロボットと戦えるのを楽しみにしてた。
それだけだよ」
「……《白夜叉》ごめんなさい! 私ほんんんとうに勘違いしてた! ごめん!」
「私も謝罪させてくれ……すまない」
「いや俺も勘違いさせたみたいでごめん。あ、だけど綺凛を襲った事は許さないから」
「綺優はもっと空気を読むべき。ここは許すところ」
紗夜のツッコミに一同は見合ったあとおかしくなって表情を崩し笑い合った。
互いへの誤解は解け許し合い準決勝は幕を閉じる。
そして綺優と紗夜はその後仲間と合流し、フローラが誘拐されたことを知るのだった
最後まで読んで頂きありがとうございました!
高評価ありがとうございます!励みになります!OTL
それっぽくかけてたらいいのですが…毎回こんな長く書いてたら自分の頭じゃネタがつきちゃうよ…助けてクロえもん。胃薬あげるから……
割とガチで今後の闘いの描写をどうしようと悩ませております(遠い目)
それでは今回もありがとうございました!
また次回もよろしくお願いします!