この話で完結となりますね
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ダンジョンの正体については独自設定になりますので、独自設定タグを追加しました
リヴァイアサン討伐祝いに上等な酒を土産にしてオリンピアに行き、エピメテウスと酒を酌み交わしてみたが、リヴァイアサンが討伐された祝いの酒は悪くない味であったな。
生半可な船ではひっくり返されてしまう巨大な海竜であったリヴァイアサンが倒されたことで海上で船を使った流通なども頻繁に行われるようになっており、好景気を迎えている場所は多い。
海で漁を行うことが可能となった港町で手に入れた新鮮な魚介類を網焼きにして、極東から運ばれてきて売られていた醤油を網焼きにした魚介類に垂らして味付けし、熱い内に食べてみると美味であったのは確かだ。
魚介類はシンプルな塩焼きもいいが、深みのある味わいの醤油を加えると香りも良くなり、格別な味となっていた。
網焼きしていく肉厚な貝には醤油だけではなくバターも追加しておくと、まろやかさもあるバター醤油となって、醤油とバターが組み合わさった絶妙な味わいが貝の味を引き上げていく。
異なる調味料を組み合わせることで、生まれる味である醤油バターは、基本的に魚介類との相性は悪くない。
こうして様々な人々が美味い魚介類を気軽に食べられるようになったとするなら、リヴァイアサンを討伐した甲斐はあったかもしれんな。
港がある町を重点的に巡り、リヴァイアサン討伐の影響を確認しながら、続けた旅。
それからしばらく離れていたオラリオに戻ると、どうやらゼウス・ファミリアとヘラ・ファミリアはダンジョンの最下層までの攻略を終わらせることが出来ていなかったようで、到達階層の更新に手こずっていたようである。
しばらくオラリオを離れていた此方がオラリオに戻ってきたことを知ったゼウスとヘラのファミリアは、ダンジョンの最下層へと到達する為、という名目で此方に幾度も挑みかかってきた。
幾度も幾度も此方と戦い、強くなろうとしていたゼウスとヘラのファミリアを手伝うように相手をしておくと、此方に勝てなくとも到達階層を更新することができるようになっていったゼウスとヘラのファミリア。
最下層の100階層まで、ゼウスとヘラのファミリアがあと少しで到達するかもしれないとなった頃、神ゼウスから、異世界の神ハデスであるこの身に語られたのは、今ではダンジョンと呼ばれる怪物を産み落とす大穴についての真実。
この世界において怪物を産み出す母体となるダンジョンとは、原初の地母神ガイアが大地と一体化して生まれた存在であるそうで、全ての神々を憎んでいるガイアは怪物を産み落とし、神々が産み出した人類には試練を与えていた。
ガイアの駒である怪物が人類を滅ぼせばガイアの勝ち、神々ではなく人類がダンジョンの最下層にまで辿り着くという試練を乗り越えれば、人類と神々の勝利をガイアが認め、ダンジョンと化したガイアは怪物を産み落とすことを止めるそうで、最下層の100階層にまでゼウスとヘラのファミリアが辿り着ければ、これ以上怪物が増えることはない。
怪物がダンジョンから産み出されなくなれば、様々な怪物が宿す魔石を使った魔石製品は作れなくなるが、ダンジョン自体は残る為、鉱石や様々な素材などの採取は可能なままになるそうだ。
見事に試練を乗り越えたのならば、人類への褒美として、魔石以外のダンジョンの資源は残されることになると決まっているらしい。
神の力が効かないベヒーモスやリヴァイアサンに黒竜などの強力な怪物をガイアが産み落としたのは、人類の為に神の炎を地上に落とした神が居たからであったそうで、神の力に等しい神の炎によるダンジョン攻略を行わせない為の抑止力でもあったようである。
別世界の神ハデスであったこの身は、この世界の神だとガイアも認識してはおらず、黒竜やリヴァイアサンが此方に倒されたとしても何も行動を起こすことはなかったダンジョン。
神がダンジョンに入るようなことが無ければ、この世界の神の力が通じない黒い怪物が産まれることもなく、ゼウスとヘラという神々の助力があったとしても、人類であるゼウスとヘラのファミリアによって達成されることになったダンジョン最下層の攻略。
100階層を攻略した英雄達として讃えられたゼウスとヘラのファミリアではあったが、ダンジョンから怪物が産まれて増えることもなく、地上の怪物すらも狩り尽くされて消え去ると、無用となった英雄という存在は疎まれるようになってしまう。
いずれそうなってしまうことは予想ができていたゼウスとヘラは、以前リヴァイアサン討伐に使用した足場を元に、海上移動都市を作成しており、世界中の海中に居る怪物を残らず狩るという名目で、ゼウスとヘラとそのファミリアは海に旅立った。
地上の怪物が消え去ったことで、人類同士で争うことが増えたりもしたが、流石に人類が滅ぶような争いにまで発展することはない。
ロキ・ファミリアはダンジョンが攻略されたオラリオを離れて旅をするようになり、人々を苦しめる邪神のファミリアを討伐したりしているようだ。
ろくでなしな神々が多いオラリオを離れる前に、最後に迷宮都市を見るだけ見てから去ろうと考えて、オラリオを歩いていると、ソーマ・ファミリアのホームの方から凄まじい破砕音が聞こえたので、何があったのか確認しにいってみると、赤い髪と紅い瞳を光らせた幼い小人族の少女が、ソーマ・ファミリアの団員達や神ソーマを殴り飛ばして壁にめり込ませている姿を目撃することになる。
狂猛の魔眼持ちで荒々しい小人族の少女は外見までフィオナにそっくりであったが、名前はリリルカというそうで、酒にしか興味がないろくでなしなソーマ・ファミリアの団員達が気に入らなくてぶちのめし、神ソーマもろくでなしだったからぶちのめしておいたとのことだった。
特に神の恩恵を授かってはいないリリルカは、生まれもった狂猛の魔眼の力だけで、神の恩恵を授かったソーマ・ファミリア達をぶちのめしていたようだな。
ぶちのめしたソーマ・ファミリアの団員達の中には、リリルカの両親も含まれていたようで、娘を金稼ぎの道具としか考えていないろくでなしな両親も容赦なくぶちのめしたリリルカは、両親とも縁を切るつもりであるらしい。
ろくでなしな神々ばかりなオラリオに留まるつもりもないリリルカに「行く宛てもないなら余と共に来るか」と提案してみると「あんたはソーマとソーマ・ファミリアよりかはまともそうだし、構わねぇよ」と頷いたリリルカ。
それから、リリルカと共に世界を巡る旅をしていき、狂猛の魔眼持ちなリリルカに槍の手ほどきをして、リヴァイアサンの牙を素材にリリルカの槍を作成してもらうと、剛の槍をリリルカに覚えさせてみた。
旅先で出会ったロキ・ファミリアのディムナとリリルカが喧嘩したりもしたが、どちらが此方の弟子に相応しいかという理由で喧嘩していた2人。
「どちらも余の大切な弟子であることには変わりはないぞ」
そう言っておいた此方に「そういうところですよハデス様」と声を合わせて言ったディムナとリリルカは、意外と気が合うのかもしれんな。
手のかかる弟子達ではあるが、弟子の世話をするのは楽しいものだ。
人ではないこの身は、そう簡単に死を迎えることはない。
我が剛槍を受け継いだ弟子達の行く末を、最後まで見届けるとしよう。
ただのハデスとしてな。
学区が生まれることなく、移動海上都市はゼウスとヘラのファミリアが暮らす場所となりました