鬼兄弟との戦闘跡を見つけてから。
第十一班の空気は明らかに変わった。
レンの軽口が消えたわけではない。
スズも普段通りに見える。
だが、四人とも周囲を見る回数が増えている。
街道を進む足取りも、それまでとは違った。
先頭はゲンマ。
少し後ろをカゲマル。
その後ろにレン。
最後尾をスズ。
一定の距離を保ちながら進む。
「水無瀬」
前を向いたまま、ゲンマが呼ぶ。
「はい」
「後ろ」
スズが足を止めずに耳を澄ませる。
「……何も追ってきてません」
「左右」
「右に小動物。左は……人の足音があります」
レンの肩が僅かに強張った。
「敵?」
「遠い」
スズは集中を続ける。
「一人じゃない。街道とは別方向……たぶん村の方」
ゲンマが小さく頷く。
「気にしなくていい」
それだけ言って進む。
スズもそれ以上、足音を追おうとはしなかった。
カゲマルはその様子を横目で見る。
昨日の夜から、ゲンマは意識的にスズへ周囲の情報を確認させている。
だが答えを丸投げしているわけではない。
スズが聞き逃したとしても、おそらくゲンマ自身は把握している。
訓練。
それと同時に、実際の警戒。
その二つを自然に重ねている。
(やっぱり上手いな)
派手な教え方ではない。
けれど、任務そのものが訓練になっている。
「奈良」
突然呼ばれた。
「はい」
「前」
カゲマルが視線を上げる。
街道。
木々。
道の曲がり。
特に異常は――。
いや。
「……足跡」
道の端に複数人分。
「何人」
「五人……かな」
しゃがまず、走りながら確認する。
成人男性らしい大きな足跡が二つ。
それより小さいものが三つ。
(第七班とタズナ)
人数は合う。
ゲンマが聞く。
「新しい?」
「昨日か……今朝よりは前だと思います」
「根拠」
「雨が降ってないのに、形が少し崩れてる」
ゲンマが一瞬だけこちらを見る。
「悪くない」
それだけ。
褒められた。
ほんの少し嬉しい。
横からレンが小声で言う。
「俺、全然分かんなかった」
「俺も確信ないよ」
「でも先生に褒められたじゃん」
「悪くない、だけ」
「それ先生の中だと結構上じゃね?」
確かに。
そんな気はする。
後ろからスズが言った。
「話すなら周り見て」
「はい」
二人同時に答えた。
⸻
しばらく進むと。
森が途切れた。
潮の匂い。
カゲマルが顔を上げる。
遠くに水面が見える。
「海?」
レンが声を上げた。
「でか……」
木ノ葉周辺で生まれ育ったレンにとって、これほど大きな水辺を見るのは初めてなのだろう。
スズも僅かに目を見開いている。
カゲマルも同じだった。
前世では見慣れていた。
だが。
この世界へ生まれてから見る海は初めてだ。
少しだけ懐かしい。
そんな感覚が胸をよぎる。
「観光は帰りにしろ」
ゲンマの声で三人が我に返った。
「船着き場探すぞ」
「船?」
レンが首を傾げる。
「波の国って島だろ」
「……あ」
「地図見た?」
「見ました!」
「覚えてないだろ」
「見ました!」
「二回答えなくていい」
スズの冷静な突っ込み。
カゲマルが笑いかけて。
すぐに表情を戻した。
ここまで来れば。
もう近い。
原作では。
タズナたちは船で波の国へ渡る。
濃い霧の中。
船頭が声を潜めながら。
ガトーに見つからないよう移動する。
そして上陸後。
ほどなくして。
桃地再不斬が現れる。
(時間的に……)
第七班はすでに波の国へ入っているはずだ。
もしかすると。
再不斬との戦闘も。
「カゲマル」
スズの声。
「また考えてる」
「……顔に出てる?」
「少し」
「気を付ける」
前を歩くゲンマが聞いていたのか。
「考えるのはいい」
振り返らずに言う。
「周りが見えなくならなければな」
「はい」
父にも。
ゲンマにも。
同じようなところを指摘されている。
さすがに自覚した方がいい。
⸻
小さな船着き場。
そこには古い船が数隻繋がれていた。
だが。
人の姿は少ない。
ゲンマが辺りを見回し、一人の漁師らしい男へ近づく。
「少しいいか」
男が四人の額当てを見る。
表情が強張った。
「……忍か?」
「ああ」
「木ノ葉?」
「そうだ」
ゲンマは懐から任務証明を出した。
「昨日、この辺りから老人一人と木ノ葉の忍四人が船に乗らなかったか?」
男はすぐには答えなかった。
周囲を見る。
誰かに聞かれていないか確認するように。
それから。
小声で言った。
「……乗ったよ」
カゲマルの予想が確信に変わる。
「どのくらい前だ?」
「昨日の昼頃だったと思う」
「どこへ?」
「波の国」
やはり。
ゲンマが続ける。
「俺たちも渡りたい」
男の顔が曇る。
「悪いが」
「金なら払う」
「そういう話じゃねぇ」
男は声をさらに落とした。
「最近、向こうへ行くのは危ねぇんだ」
レンが眉を寄せる。
「何で?」
ゲンマがレンを手で制する。
「ガトーか」
男の目が僅かに見開かれた。
それだけで答えは十分だった。
「知ってるのか」
「依頼内容は聞いてる」
正確には。
カカシから届いた報告に含まれていたのだろう。
タズナがなぜ依頼時に事情を隠したのか。
波の国がガトーに経済を支配されていること。
橋の完成を恐れたガトーが、タズナの命を狙っていること。
増援として向かう以上。
ゲンマだけには詳しい情報が渡されているはずだ。
男はしばらく黙ったあと、ため息を吐いた。
「俺の船は出せねぇ」
「そうか」
「でも」
男が少し離れた桟橋を見る。
「一人、話を聞いてくれそうなのがいる」
そこには小さな舟と。
年老いた船頭がいた。
⸻
「霧が出るまで待つ」
船頭はそれだけ言った。
レンが空を見る。
「霧?」
「向こうへ近づくほど見つかる可能性が上がる」
ゲンマが答える。
「できるだけ姿を隠して渡る」
「でも急いでるんですよね?」
「ああ」
「なら今すぐ――」
「朝倉」
レンの口が止まる。
ゲンマは海を見る。
「急ぐのと、雑になるのは違う」
レンが僅かに目を伏せる。
「……はい」
待つこと。
それも任務。
カゲマルは海を眺めながら、そう思った。
一刻も早く第七班へ追いつきたい。
だが。
焦ってガトー側に存在を知られれば。
増援としての意味が薄れる。
原作知識があるせいか。
先を急ぎたい気持ちが強くなっている。
(現場で見たものを信じろ、か)
父の言葉を思い出す。
今。
ここで指揮を取るのはゲンマだ。
なら従う。
それが。
今の自分の役割。
⸻
やがて。
海の上を白い霧が覆い始めた。
船頭が立ち上がる。
「行くぞ」
四人は小さな舟へ乗り込んだ。
櫂が水を掻く。
音を立てないよう。
ゆっくりと。
舟が進む。
視界は悪い。
十数メートル先さえ。
白く霞む。
レンは落ち着かない様子で周囲を見ていた。
「……何か出そう」
「言わないで」
スズが返す。
「こういう時って出るだろ」
「余計なこと言うと本当に出そう」
「俺のせい?」
「静かに」
ゲンマの一言。
二人とも口を閉じる。
船頭も。
ほとんど喋らない。
聞こえるのは。
櫂が水へ入る音。
水面の揺れ。
遠く。
鳥の声。
カゲマルは霧の向こうを見つめる。
この景色。
知っている。
漫画で。
アニメで。
何度も見た。
けれど。
実際にその中へ立つと。
まるで違う。
霧は冷たい。
湿気が肌へまとわりつく。
何が潜んでいるか分からない。
視界を奪われるというのは。
想像以上に不安だった。
スズも。
耳へ意識を集中している。
ゲンマが小声で聞く。
「何か聞こえるか」
「水と……鳥」
少し間。
「他の船はないと思います」
「理由」
「櫂の音がない」
「いい」
ゲンマはそれ以上言わない。
その時。
船頭が。
小さく息を吐いた。
霧の向こう。
巨大な影が見え始める。
建造途中の橋。
レンが目を見開く。
「でか……」
誰も注意しなかった。
スズも。
見上げている。
途中まで伸びた巨大な橋。
波の国の未来。
そして。
この任務の原因。
カゲマルは黙ってそれを見つめた。
(これが……)
タズナが造ろうとしている橋。
後に。
ナルトの名を冠することになる橋。
――もし。
そこまで。
同じ未来へ進めば。
「着くぞ」
船頭の声。
舟は。
波の国の岸へ近づいていた。
⸻
上陸してからは。
さらに慎重に進んだ。
道らしい道はある。
だが。
人通りが少ない。
家も。
どこか寂れている。
レンが辺りを見る。
「……静かだな」
誰も答えない。
カゲマルも同じことを思った。
原作では知っていた。
ガトーに経済を握られた国。
貧困。
諦め。
だが。
知識として知ることと。
実際に目にすることは。
違う。
道端の建物。
手入れされていない畑。
こちらを見る住民の警戒した目。
十二歳の子供が。
木ノ葉の額当てを見た瞬間。
家の中へ入っていく。
レンが僅かに表情を曇らせた。
「忍、嫌われてる?」
「違うと思う」
スズが言う。
「怖いんじゃない」
レンは何も返さなかった。
ゲンマが前を向いたまま言う。
「任務対象以外に余計な接触はするな」
「はい」
三人が答える。
カゲマルは思う。
これが。
ナルトたちが今いる世界。
昨日まで。
犬を追いかけ。
荷物を運んでいた自分たちとは。
まるで違う。
⸻
しばらく進んだところで。
ゲンマが突然止まった。
すぐに三人も停止する。
「水無瀬」
「はい」
スズが目を閉じる。
数秒。
その表情が変わった。
「……人」
「何人」
「複数」
「距離」
「近い。百メートルより……もっと近い」
スズが右前方へ顔を向ける。
「でも」
眉を寄せる。
「動いてない人がいる」
ゲンマの目が鋭くなった。
「案内しろ」
「こっち」
四人が速度を上げる。
森へ入る。
枝を越え。
木々の間を抜ける。
やがて。
血の匂い。
カゲマルの心臓が跳ねた。
(まさか)
知っている。
この先。
最初の再不斬戦。
水牢。
ナルトとサスケの連携。
カカシの写輪眼。
そして。
再不斬を倒したように見せて現れる――。
「止まれ!」
ゲンマの声。
四人が着地する。
少し先。
地面には。
戦闘の痕跡が残っていた。
折れた枝。
深く抉れた土。
クナイ。
水たまり。
そして。
一本の木には。
巨大な刃物が食い込んだような傷。
レンが息を呑む。
「……何だよ、これ」
鬼兄弟との戦闘跡とは。
比較にならない。
カゲマルは周囲を見る。
誰もいない。
だが。
戦いがあった。
それも。
つい最近。
「先生」
スズの声が少し硬い。
「向こう」
四人が進む。
数十メートル。
そして。
木の根元。
一人の男が座り込んでいた。
銀色の髪。
額当てで片目を隠し。
壁――ではなく。
木へ背を預けている。
「……カカシ?」
ゲンマが声を上げた。
男が顔を上げる。
「ん?」
気の抜けた声。
けれど。
顔色は悪い。
「ゲンマ?」
カゲマルの胸から。
一気に力が抜けた。
生きている。
分かっていた。
原作でも。
ここでは死なない。
それでも。
実際に姿を見るまで。
安心できなかった。
その少し離れた場所には。
サクラ。
サスケ。
タズナ。
そして。
「カゲマル!?」
聞き慣れた声。
ナルトが立ち上がった。
「なんでお前がいるんだってばよ!」
その顔。
服。
汚れている。
右手には。
包帯。
カゲマルの視線がそこへ向く。
鬼兄弟の毒を受け。
自分の手へクナイを突き立てた。
あの傷。
(……ちゃんと)
起きたんだ。
カゲマルは。
妙な感覚になった。
安心。
緊張。
そして。
原作の出来事が。
本当に。
この世界で起きているという実感。
「増援」
カゲマルが答える。
「カカシ先生から要請があった」
「増援!?」
ナルトの表情が明るくなる。
「じゃあお前も一緒に任務やるのか!?」
「多分ね」
「よっしゃ!」
「何でお前が喜んでるのよ」
サクラが呆れた声を出す。
その横。
サスケは。
カゲマルではなく。
ゲンマを見ていた。
そして。
第十一班の二人。
レン。
スズ。
初めて見る顔。
レンが小声で言う。
「……あれがナルト?」
「そう」
「思ったより声でかい」
スズが呟く。
「レンが言う?」
「俺あんなでかくないだろ」
「同じくらい」
「嘘だろ」
ナルトの耳が動く。
「おい! 誰だってばよ!」
「聞こえてた」
カゲマルが苦笑した。
少しだけ。
いつもの空気。
けれど。
ゲンマとカカシの間には。
そんなものはない。
「状況は?」
ゲンマが尋ねる。
カカシが片目を細めた。
「見ての通り」
「見ても分からん」
「相変わらず細かいね」
「お前に言われたくない」
短いやり取り。
それだけで。
二人が以前から知り合いなのだと分かる。
カカシは小さく息を吐いた。
「桃地再不斬」
その名前が出た瞬間。
カゲマルの背筋が。
僅かに強張る。
レンとスズは知らない。
だが。
ゲンマは知っている。
目の色が変わった。
「本当に出たのか」
「うん」
「霧隠れの鬼人が?」
「ああ」
レンが小声でカゲマルへ聞く。
「有名なの?」
カゲマルが答えるより先に。
ゲンマが言った。
「元・霧隠れ暗部」
カカシが続ける。
「無音殺人術の使い手。大刀・首斬り包丁を使う抜け忍」
レンの顔から。
完全に血の気が引いた。
スズも。
僅かに目を見開いている。
ゲンマはカカシを見る。
「で?」
「戦った」
「それは見れば分かる」
「負けてないよ」
「その状態で説得力あるか?」
カカシは苦笑する。
「写輪眼使いすぎた」
カゲマルはその会話を聞きながら。
周囲を見る。
再不斬の姿はない。
なら。
もう。
白が来た後だ。
「再不斬は?」
ゲンマが尋ねた。
カカシは少し間を置く。
「死んだ」
レンとスズが反応する。
カゲマルだけ。
反応しなかった。
正確には。
できなかった。
知っているから。
死んでいない。
白が。
追い忍を装って回収した。
原作通りなら。
数日後。
再び来る。
「霧の追い忍が現れた」
カカシが説明する。
「再不斬を仕留めて、遺体を持っていった」
ゲンマの眉が。
僅かに寄る。
「遺体を?」
「うん」
「その場で処理せず?」
カゲマルの目が。
ゲンマへ向いた。
カカシも。
僅かに表情を変える。
「……やっぱり引っかかる?」
「ああ」
ゲンマは千本を動かす。
「追い忍が抜け忍を処理する理由は、里の機密を守るためだ」
「だよね」
「なら、遺体をわざわざ丸ごと持ち帰る必要があるか?」
一瞬。
沈黙。
カゲマルの心臓が。
強く鳴った。
(気付く)
当然だ。
カカシも。
原作で。
後から気付いた。
だが。
今回は。
ゲンマがいる。
「それに」
ゲンマが続ける。
「殺し方は?」
「千本」
「急所?」
「首」
ゲンマの目が細くなる。
「……なるほど」
カカシが額当てへ手をやる。
「生きてる可能性がある」
レンが声を上げた。
「え?」
サクラも息を呑む。
「カカシ先生、それって……」
ナルトが立ち上がる。
「じゃああいつ、また来るのか!?」
「可能性は高い」
カカシが答えた。
その言葉に。
空気が一変する。
サスケの表情が険しくなる。
タズナも。
顔を強張らせた。
第十一班の三人も。
同じ。
ただ。
カゲマルだけは。
別の意味で胸が重くなっていた。
知っていた。
最初から。
再不斬が生きていることを。
でも。
言えなかった。
言う理由を。
持っていなかった。
そして今。
ゲンマとカカシが。
自分たちの経験と知識だけで。
同じ結論へ辿り着いた。
(父さんの言った通りだ)
頭の中の答えではなく。
現場で集めた情報から。
答えを出す。
それが。
忍の判断。
カゲマルは小さく息を吐いた。
「とにかく」
ゲンマが言う。
「ここに留まるのはまずい」
カカシが頷く。
「タズナさんの家へ向かう」
「歩けるか?」
「なんとか」
カカシが立ち上がろうとする。
よろめいた。
ゲンマが腕を掴む。
「なんとかじゃねぇだろ」
「いやあ、格好つかないね」
「今さらだ」
「ひどいな」
ゲンマはそのままカカシの腕を肩へ回す。
カカシが少し驚いた顔をした。
「運ぶ?」
「歩け」
「どっち」
「半分歩け」
「厳しいなぁ」
その様子を見て。
ナルトが笑った。
「カカシ先生、情けねー!」
「ナルト」
サクラが睨む。
「誰のために戦ったと思ってるの!」
「わ、分かってるってばよ!」
サスケは。
少し離れた場所で。
カゲマルを見ていた。
目が合う。
「……増援か」
「うん」
「遅い」
カゲマルが眉を上げる。
「いきなりそれ?」
「終わった後に来ただろ」
「急いだんだけど」
「ならもっと急げ」
以前と変わらない。
刺々しい言い方。
でも。
カゲマルは。
少し笑った。
「次は間に合わせるよ」
サスケは一瞬だけ目を細め。
「……そうしろ」
それだけ言って。
前を向いた。
カゲマルも歩き出す。
その横へ。
ナルトが来た。
「なあなあ!」
「何?」
「俺、すげーことしたんだぞ!」
カゲマルは右手の包帯を見る。
「手刺したやつ?」
「何で知ってんだよ!?」
「……傷見れば分かる」
危ない。
ナルトは胸を張った。
「俺はもう逃げねぇって決めたんだってばよ!」
カゲマルは。
少しだけ歩調を緩めた。
知っている。
その場面を。
前世でも。
好きだった。
でも。
今。
目の前で。
本人の口から聞くと。
まるで違う。
「そっか」
カゲマルは笑った。
「頑張ったな」
「おう!」
ただ。
それだけ。
余計なことは言わない。
それは。
ナルト自身が掴んだものだから。
⸻
二つの班。
担当上忍二人。
下忍六人。
そしてタズナ。
人数が増えた一行は、波の国の奥へ進んでいく。
第十一班は。
ようやく第七班へ追いついた。
だが。
任務は。
終わっていない。
むしろ。
ここから。
始まる。
カゲマルは前方を見る。
再不斬は生きている。
白もいる。
そして。
次に待つ戦いを。
自分は知っている。
だが。
その知識だけで。
未来を決めつけない。
現場を見る。
仲間を見る。
自分で判断する。
父と。
ゲンマから。
繰り返し教えられたこと。
それを。
今度こそ。
本当の戦いの中で試すことになる。
遠く。
霧の向こうに。
タズナの家が見え始めた。
今回は第十一班が増援として加わった影響で、原作より早く再不斬の生存可能性に気づく流れになっています。原作のナルトたちの活躍は大切にしつつ、カゲマルたちが加わったことで生まれる違いも描いていければと思います。