何!?ズァークとは「もう1人のボク!」ではないのか!? 作:辛味噌の人
やっぱりミラフォの舞はみんな大好きみたいですね。リボルバーはいいぞ……。
「うーん、二対一で苦しむ君を颯爽と救う予定だったんだけど……僕の予想よりも遥かに強いね!気に入ったよ!君、榊遊矢だろ?」
「まあそうだけど……。というかお前は……えっと確か……」
こいつの顔は見たことがある。というかスタジアムにもいた。確か……えっと……。LDSの留学生の……。
「オーノー!覚えられてなーい!……じゃあ改めて自己紹介するね!僕はデニス・マックフィールド、LDSブロードウェイ校からの留学生さ!」
あーそうだったそうだった。寝込んでたのとかもあって割と見てない試合もあるから、バトルロイヤル出場者には顔しか覚えてない奴ちょいちょいいるんだよな……。
「OK、デニスだな。それでわざわざやって来たとこ悪いけどもうデュエルは終わっちまってな。どうする?代わりに俺とアンティするか?」
「んー、それも悪くないんだけどね!さすがにデュエルを終えた直後の君に即デュエルを挑むなんて漁夫の利みたいな真似はあんまりしたくないのさ」
別に大して疲れてもないし俺としては構わないんだけどな。というかじゃんじゃんデュエルしないと、敗退でもしちゃったら大変だし。
「僕はシンプルに君に会いに来たのさ!榊遊勝のジュニアに、人目会いたいと思ってね!」
「お、アンタ親父のファンだったりすんの?」
「YES!彼は僕が最大限リスペクトしているデュエリストさ!僕も彼のようなエンタメデュエリストになるために日々精進してるよ!」
ふーん、やっぱ親父の影響力って大きいんだなぁ。そしてそんな親父が失踪したら心配じゃなく臆病者認定するこの街の民度ェ……。
「でも残念だったな、俺は親父みたいなエンターテイナーじゃなくてね。親父らしいデュエルを見たかったなら肩透かしだったかもな」
「いやいや、そんなことないよ!確かに君のデュエルは榊遊勝のエンタメとは別物だけど、君のド派手なワンショット戦法にも痺れたさ!」
けっ、人を持ち上げるのが上手いやつ。正直だいぶ胡散臭さを感じはするけどな!
「んじゃ、デュエルしねぇってのならここでお別れでいいか?のんびり話してて敗退したりしたら笑い話にもならない」
「ははっ、それは確かにその通りだ!じゃあ一旦さよならだ遊矢!次会った時はデュエルしようじゃないか!」
「おう、またな〜」
俺はデニスと別れ、ブラブラとペンデュラムカードを探しながら歩く。無駄にテンションの高い奴だった……。
そういや確かフィールドは4種類に分かれてるんだったな。火山も嫌いじゃないが、ずっと見てると目が疲れる。できるだけ普通なとこに行きたい……。
そんなことを考えながら歩いていると、古代遺跡を彷彿とさせるエリアにたどり着いた。こっちは目に優しくてありがたい。
「さてさて、ペンデュラムカードはあるかなっと。デュエリストでもいいけど」
そんなことを言いながら歩いていた俺の前に、あまりにも見覚えのある紫の衣の男が現れた。
「あ!黒咲!やっと会えた……」
いやほんと、話したいことが山積みすぎる……。何から確認取ろう、えっと……。
「俺も貴様を待っていた……!ユートをどこへやった!榊遊矢!」
ですよねー……。そりゃ気になるだろう、俺だって逆の立場なら真っ先に質問するわ。
「ユートが紫雲院素良を倒したことも、その後貴様が現れたことも、俺は知っている……!貴様がユートと話し込んでいたことも!だがその後ユートは忽然と姿を消した!そして貴様が何故か ユートのカードを、ダークリベリオンエクシーズドラゴンを持っている!答えろ榊遊矢!」
「ま、まあ落ち着け。ちゃんと一から十まで事情を話すから、な?」
「では話してみろ。言っておくが、貴様がユートに危害を加えていた場合俺は容赦せんぞ……!」
えーっと……。デュエルで倒して吸収するのは危害のうちに入りますか……?間違いなく入るよな。冷静に考えると俺のやってることめちゃくちゃ悪役じゃないか?違うんですよ、不慮の事故なんですよ。
えっとどこから話そうか……。
「このカードは、モンスター効果でダイレクトアタックができる!俺はアサルトナイトスラッシュでダイレクトアタック!」
「うわっ!?」
「くっ……!」
「アサルトナイトスラッシュは、バトルによるダメージを0にできる!」
いきなりモンスターの攻撃が飛んできたので、慌てて回避する。えっ何事……?
「誰かと思えばなんちゃらオブなんちゃら!」
「ナイトオブデュエルズ……!こいつら性懲りも無くまた……!」
そうナイトオブデュエルズ。というかお仲間3人でデュエル中でしたか。これは失礼しました……。
「なんか訳のわからねぇ石コロがほざいてるな」
「邪魔な石コロなんか蹴散らしてやるぜ!俺はアサルトナイトスラッシュでダイレクトアタック!」
うわっまた危ねぇ!リアルソリッドビジョンはもうちょい安全面気にするべきだと思うんですよ!
「アサルトナイトスラッシュでダメージを0にする!」
「こいつら、自分達のデュエルにかこつけて俺を痛めつけるつもりか……!」
え、そんなんあり?
「ターンエンド。石コロが粉々になるまで永遠に続けられるぜ」
「嫌なら入ってくりゃいいんだ。乱入ペナルティ2000ポイント払ってな」
へー、そういうことしちゃうんだ。ふーん……。
デュエルに乱入ペナルティがたったのライフ2000でいいとか、それ乱入しろって言ってるようなもんじゃんね。
「じゃあお望み通りやってやるよ!俺のターン!ドロー!」
〈乱入ペナルティ2000P〉
〈榊遊矢 LP2000〉
こいつらの盤面は……攻撃力1000のモンスターがそれぞれ一体ずつ。そしてこの手札なら……!
「ははっ、本当に乱入してきやがった!」
「三体一で勝てると思ってるのか?次のターン、俺達が順番にダイレクトアタックすれば……」
「『貴様らに次のターンは拝ませねぇ!!』」
「「「ひょ?」」」
これをこうしてこう!
「「「ぐわあああーっ!!」」」
〈WINNER 榊遊矢〉
『1ターンで3人を……』
フフッ、見たかユート。これがワンターンスリーキルゥ……。
ってこんなことをしてる場合じゃなかった。ちょうどユートも出てきたことだし、黒咲に説明を……うん?
黒咲の元に戻ろうとした俺の前に突如として謎の仮面をつけた3人組が現れた。なんだこいつら……?
「なんだテメェら、大会出場者じゃねえな?」
『なっ!こいつらは……!』
知っているのかユート!?つーか黒咲どこ行った……?俺と話したがってたはずでは?
『気をつけろ遊矢!こいつらは、アカデミアの……!』
「我らはオベリスクフォース!デュエルアカデミアが誇る精鋭部隊よ!」
「あ?」
デュエルアカデミアってのは……エクシーズ次元を侵攻しているアカデミアのことだよな?文字通りに。そしてこいつらはオベリスクフォース。オベリスクブルーではない。だがオベリスクフォースだ。
同じ名前や似た名前であって俺の知るそれではない。大丈夫。理解している。俺は冷静だ。
「貴様ら、デュエルディスクを抜け。デュエルだ」
「あぁ?スタンダード次元の雑魚がいきがってんじゃねぇよ」
「聞こえなかったか?デュエルだ」
『遊矢!落ち着け!遊矢!』
「じゃあお望み通りに相手してやるよ!」
「「「「デュエル!!」」」」
〈オベリスクフォース LP4000〉
〈オベリスクフォース LP4000〉
〈オベリスクフォース LP4000〉
〈榊遊矢 LP4000〉
「俺のターン!俺は古代の機械猟犬を召喚!ターンエンドだ!」
……は?
「俺のターン!俺も古代の機械猟犬を召喚!そしてダイレクトアタック!」
〈榊遊矢 LP4000-1000=3000〉
『くっ……!遊矢!おい!』
なんだ、こいつらは。
「俺のターン!俺も古代の機械猟犬を召喚!ダイレクトアタック!」
〈榊遊矢 LP3000-1000=2000〉
アカデミアで、オベリスクで、古代の機械だと?こいつらが?
ユートの記憶がフラッシュバックする。こいつらは、アカデミアは。遊び気分でハートランドの住民をカードにし、街を破壊していった。その光景が鮮明に脳裏に映し出される。
「ふざけるなァ!俺のターン!ドロー!俺はスケール1のオッドアイズペルソナドラゴンと、スケール4のオッドアイズファントムドラゴンを、Pスケールにセッティング!さらに永続魔法、魂のペンデュラムの効果でPスケールをそれぞれ2と5にする!そしてペンデュラム召喚!現れろ!我がしもべのモンスターよ!調弦の魔術師!さらに調弦の魔術師の効果で慧眼の魔術師を守備表示で特殊召喚!そして俺は!2体のモンスターでオーバーレイ!現れろ、ランク4!ダークリベリオン、エクシーズドラゴン!」
〈ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン ランク4 ATK2500→2800〉
『ゆ、遊矢……!』
「そして俺は!ダークリベリオン一体でオーバーレイネットワークを再構築!ランクアップ・エクシーズチェンジ!怒り荒ぶる、二色の眼!今こそ降臨せよ!ランク7!オッドアイズリベリオンドラゴン・オーバーロード!!」
〈オッドアイズ・リベリオン・ドラゴン・オーバーロード ランク7 ATK3000→3300〉
「そして俺は装備魔法、エクシーズユニットを装備する。これによりリベリオンドラゴンの攻撃力はランク×200、つまり1400上昇!」
〈オッドアイズ・リベリオン・ドラゴン・オーバーロード ATK3300→4700〉
「バトルだ!俺は1体目の古代の機械猟犬に攻撃!この瞬間、オッドアイズファントムドラゴンのペンデュラム効果発動!さらに攻撃力を1200上昇!」
〈オッドアイズ・リベリオン・ドラゴン・オーバーロード ATK4700→5900〉
「攻撃力、5900だと……!?」
「馬鹿な……!」
『この凄まじい攻撃力……遊矢、これがお前の怒りなのか?だが何故ここまで……?』
「そして、このモンスターは1度のバトルフェイズに3回攻撃できる!終わりだ!殲滅の逆鱗!オーバーロード・ディスオベイ!三連打ァ!!」
「「「ぐわあああーっ!!!」」」
「お前らにその名前は重すぎる……」
こいつらのデュエルディスクを爆破しようと近づいたところで、3人のデュエルディスクが光り、3人ごと消えてしまった。チッ、おそらく強制送還だろう。逃がしたか……。
『遊矢、大丈夫か……?』
あ、ああユートか……。すまん、気分の悪いもん見せちまったな……。
『いや、俺のことは気にしなくていい。辛いのはお前だろう……!あれほどの怒りは、きっと自らの身を焼いてしまう……』
そ、そんなことないとは思うんだが……。でも、何故かやけに疲れた気がするな。デュエルしている最中は気づかなかったが、よく考えるとあんなカードはデッキに入れていなかったはずだ。俺がカードを創造した……?だからやけに疲れたのか……?
疲れを自覚した瞬間、思わずたたらを踏み、尻もちをついてしまう。困ったな、アドレナリン出まくっててこれほどの疲れに気づいてなかっただけか……。
「す、すまんユート……。少し代われるか……?」
『ああ、任せてくれ。お前はしばらく眠っていろ』
「頼んだ……。そうだ、黒咲に会ったら、次こそ説明を……」
閉じそうになる視界の隅に、こちらに駆け寄ってくる権現坂とミエルの姿が見えた。……何故この場にミエルが?
その疑問を最後に、俺の意識は闇へと消えていった……。
作者が三幻神で1番好きなのはラーです。早く暗黒の太陽神使ってみたい……。
ちなみにこの話、最初はナイトオブデュエルズをワンターンスリーキルゥ……する過程もちゃんと書こうとしてたのですが。
1時間ほどかけてワンキル過程を真面目に描写した結果、別に重要でもないデュエルに文字数割き過ぎるのもなんだかな……と思い直した結果としてキンクリされることとなりました。しかもそのせいで日付変わってからの投稿になる始末。非力な私を許してくれ……。
結果として雑に瞬殺されたナイトオブデュエルズの3人、本当に申し訳ない。代わりにカード化はしなかったから許してくれ。