お腹を空かせた二人は、人間の里へお団子を食べに出かけるが、そこで待っていたのは……?
サクッと読めるレイマリの日常・ギャグ短編(SS)です。
初投稿ですが、楽しんでいただけたら嬉しいです!
東方Projectのレイマリが大好きで、短いお話を作ってみました。
博麗神社の縁側。
ぽかぽかと暖かい太陽の下で、博麗霊夢は湯呑みを手にため息をついた。
「はぁ……お腹すいたわね 」
「おいおい、昼間から景気の悪い声を出すなよ」
そう言って、庭からほうきに乗って現れたのは霧雨魔理沙だ。
魔理沙は縁側に器用に飛び乗ると、懐から 美味しそうな大福 を取り出した。
「ほら、お土産だぜ」
「あら、 気が利くじゃない 。ちょうど 甘いものが 食べたかったのよ」
霊夢はさっそくそれを受け取り、口に運ぶ。
「 もぐもぐ……うん、美味しい 」
「だろ? 人間の里の新しいお菓子屋 で手に入れたんだ」
「へえ、あんたがわざわざ並んで買ってきたの?」
霊夢が尋ねると、魔理沙は誇らしげに胸を張った。
「そんなわけないだろ。香霖堂の帰りにたまたま見つけたんだ 」
「ふーん……。でもこれ、ちょっと お茶が欲しくなる甘さね 」
「贅沢言うなよ。わざわざ持ってきてやったんだからな」
「はいはい、感謝してるわよ。……ほら、あんたの分のお茶も淹れてあげるから、そこに座りなさいよ」
霊夢がそう言って立ち上がろうとすると、魔理沙は引き止めるように手を振った。
「いや、お茶ならさっき霊夢が飲んでたやつでいいぜ 」
魔理沙はそう言うと、霊夢の湯呑みを奪って勝手に一口すすった。
「で、今日の賽銭箱の中身はどうなんだ?」
「聞かないで。さっき確認したら、木の葉しか 入ってなかったわ」
霊夢の返事に、魔理沙は「いつも通りだな! 」と大笑いする。
経済的な余裕はなくても、魔理沙の顔を見ていると少しだけ口元が緩んでしまう霊夢だった。
「なぁ霊夢。賽銭がないなら、これから人里に遊びに 行かないか?」
「えー、めんどくさいわよ」
霊夢はゴロゴロしながら 嫌そうな顔をしたが、魔理沙はニヤリと笑った。
「新しくできたお団子屋が、今日まで半額なんだぜ 」
「……行くわ」
「現金な奴だな!」
2人は空を飛び、あっという間に賑やかな人間の里へとやってきた。
魔理沙に手を引かれ、霊夢はしぶしぶ長い行列の最後尾に並んだ。
まわりの人間たちの賑やかな声を聞きながら待っていると、後ろから聞き覚えのある声がした。
「おや、こんなところで何をしているんだい? 二人とも」
振り向くと、そこには 上白沢慧音 が立っていた。
手には(大きな買い物カゴ を抱えている。
「あら、 慧音 。あんたもこの店に用事?」
霊夢が尋ねると、 慧音 は苦笑いしながら首を振った。
「いや、私は 寺子屋の子供たちのノート を買いに来ただけさ。この店が凄く並んでいたから、気になってね」
「へへっ、ここの お団子 は絶品らしいんだぜ!」
魔理沙が自慢げに鼻を鳴らすと、慧音 は少し真面目な顔をして二人の顔を見つめた。
「そうか。……ところで魔理沙、お前 今週の宿題の提出期限、とっくに過ぎているぞ 」
「げっ!? ( やべっ、忘れてたぜ! )」
魔理沙はあからさまにうろたえ、霊夢の後ろに隠れようとした。
霊夢はそれを見て、 呆れたようにため息をついた 。
「(自業自得ね。慧音、こいつを連れて行っていいわよ 」
「おい霊夢! 見捨てるなよ!」
「よし、魔理沙。今からしっかり勉強を教え直してあげるからね」
がっしりと慧音 に肩を掴まれ、魔理沙はズルズルと引きずられていく。
「待て! せめて お団子 を買ってからーー!」
そんな魔理沙の悲痛な叫びが、人里の青空に響き渡った。
「……さてと」
一人残された霊夢は、魔理沙が残していった財布を手に取ると、自分の番が来たお団子屋の店員に向かって、少しだけ上機嫌に微笑むのだった。
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