「ノクスさ~ん!!」
高専寮内の一室、虎杖が匿われているその部屋で元気の良い明るい声が響く。
「なんだ?虎杖」
いつも通り無表情を貫きながら、社交辞令にそう返すのは、新聞に目を通して眉間を摘んでいたノクスであった。
「あのさ、宿儺がノクスさんに話したい事があるらしくてよ」
その言葉を聞いたノクスは警戒心を顕にしながら、慎重に内容を尋ねる。
「内容は?」
「あっ、えっとな」
『待て、俺から話す』
ノクスから内容について聞かれた虎杖は答えようとするが、その言葉を宿儺が遮る。
『ノクス、貴様…あの力は何だ?』
「あの力とは?」
ノクスは無表情を貫く。本当に意味が分かっていないのか、それとも惚けているのか、一切読み取ることはできない。
『あの強大な力だ、みっどないとしゃどう…とか言ったか?』
「……アレか」
『そうだ、あの様な力は見たことがない。それに術式の様に見えるが、この世の呪術の理から外れている。凡そ人間が使える物ではない』
その言葉を聞いたノクスは言い渋った様子を見せながら、言葉を絞り出す。
「アレは…贈り物だ」
『ほう…誰かから貰った物だと?』
「ああ、今も夢を彷徨う、お人好しのエージェントからな」
『そうか、話は以上だ。俺は寝る』
そう言って宿儺は虎杖の頬から消える。
「ノクスさん…エージェントって…?」
「……気にするな」
そう言ったノクスに踏み込むのは止めようと考えた虎杖は、五条の所へ向かうことにした。
「………莫」
ーーーーー三人称Side
「やるでしょ、サプライズ!!」
高専寮内の一室に五条の楽しげな声が響く。そう、現在虎杖は交流会でのクラスメイトとの再会をしに行こうとしていた。そこに五条がサプライズを提案したのだ。
「サプライズ…」
「ま、僕に任せてよ、一年は嬉しさと驚きで泣き笑い!!二年も京都も貰い泣き…!嗚咽のあまりゲロを吐く者も現れ…最終的に地球温暖化も解決する!」
その言葉を聞いた虎杖は…
「イイネ!!!」
馬鹿であった。
ーーーーー三人称Side
「なんで皆手ぶらなのーー!?」
交流会の為に集合していた東京校一、二年に合流する形で釘崎が大袈裟な荷物を持ってやってきた。
その表情には驚きが浮かんでいる。
「お前こそなんだその荷物は」
パンダがそう問いかける。
「何って…これから京都でしょ?」
「「「?」」」
首を傾げる他の生徒たちに釘崎はこう言った。
「京都で、姉妹校交流会…」
その言葉をパンダが訂正する。
「京都の、姉妹校と、交流会だ(東京で)」
「うそでしょおおおおおお!!!」
その言葉を聞いた釘崎は叫ぶ
そんな話をしている東京校生徒たちの前に、京都校生徒たちが現れる
「あらお出迎え?気色悪い」
「乙骨いねぇじゃん」
その言葉を流しながら釘崎は喧嘩腰に話しかける
「うるせぇ、早く菓子折り出せコラ、八ツ橋くずきりそばぼうろ」
「しゃけ」
「喧嘩売ってんのか?」
釘崎のあまりな物言いに東堂は疑問を投げかけてしまう。
「怖…」
「乙骨がいないのはいいとしテ、一年二人はハンデが過ぎないカ?」
「呪術師に歳は関係ないよ、特に伏黒恵、彼は禪院家の血筋だが、宗家より余程できが良い」
その様な言葉を交わしている生徒たちに話しかける人物が一人。
「はーい、内輪で喧嘩しない。まったくこの子らは…」
京都校の教師、庵歌姫である。
「で、あの馬鹿は?」
「悟は遅刻だ」
「
「誰もバカが五条先生のこととは言ってませんよ」
四人で五条をこっぴどくこき下ろす。
「おまたー!!!!!」
その時、話題の
「五条悟…!!」
「歌姫先輩、お久しぶりです」
歌姫に声を掛けるノクス。
「あっ!!ノクス!!久しぶりねぇ!!元気してた?」
「はい、先輩もお変わり無さそうで、何よりです」
普段からは考えられないほど饒舌に、笑顔を絶やさずに話すノクスに周りの人間は変わった物を見る目で見つめる。
「何?ノクス歌姫の事好きなの?」
からかう五条。
「なっ!!はぁ!?馬鹿な事言ってんじゃないわよ五条!!」
「俺は歌姫先輩の事は尊敬していますよ」
「ノクスぅぅぅ……」
ノクスに抱きついて泣き始める歌姫。
そんな二人を傍らに五条は生徒たちに向き直る。
「やぁやぁ皆さんお揃いで、私出張で海外に行ってましてね、はいお土産。京都の皆にはとある部族のお守りを…歌姫のは無いよ」
「いらねぇよ!!!」
「そして東京都の皆にはコチラ!!……故人の虎杖悠仁君でぇーっす!」
「はい!!おっぱっぴー!!!」
その言葉と同時に箱から飛び出す虎杖。その光景を見た東京校の生徒たちは…
「「「…………」」」
顔を引き攣らせて頭のおかしいやつを見る目で、虎杖を見つめていた。
((えっ…えーーー!?!?、全っ然!!嬉しそうじゃない!!京都の人らは…?))
京都校の生徒たちは虎杖なんかに構わず、お土産を見つめていた。
((お土産に夢中ー!!!))
「悟…やっぱりこれは無いぞ……」
流石に苦言を呈するノクス。
唯一驚いていたのは…
「宿儺の器…!?、どういうことだ…」
京都校学長、楽巌寺であった。
「おい」
虎杖の入っていた箱を蹴る釘崎。
「なにか言う事あんだろ」
「え…」
泣きかけている釘崎を見て虎杖が放った言葉は…
「黙っててすんませんでした…」
謝罪であった。
ーーーーー三人称Side
交流戦直前、放送が鳴り響く。
『開始一分前でーす、ではここで歌姫先生にありがたーい激励のお言葉を頂きます』
「はぁっ!?…えっ、えーと」
『あー…ある程度の怪我は仕方ないですが、そのぉ…時々は助け合い的なアレが…』
『時間でーす』
『ちょっ!五条!!アンタねぇ!!』
『悟…からかうのもやり過ぎるな…』
『それでは姉妹校交流会…』
『スタァートォ!!!』
『先輩を敬え!!!』
『歌姫先輩……』
こうして交流会が始まった。
最近仮面ライダーギーツを見返しました。オモロすギーツでした。