ユニバース戦士補ジュウ計画~THE AFTER UNIVERSE~ 作:TELTELボーズ
「復活のユニバース」
https://syosetu.org/novel/374798/51.html
および「真っ赤な太陽!永久に叫べ、ナンバーワン!」https://syosetu.org/novel/374798/77.html
の後日談です。
〜♪前▣のおさらい〜
よっ、オレは赤坂屋一門の役者、気綱空介。今回の戦いでもレッドファルコンとして参加したユニバース戦士だ。…え?お前いたかって? うん、いたよ。いたんだよ。本文では描写されなかったけど、暴走するデカレッド軍団とか宥めたり復活のユニバース戦死たちを相手に立ち回ったり、地味だけど結構頑張ったはずなんですよ。いつかその辺の話もされねぇかな…
話が逸れたが、これは本命の敵が倒されてそれぞれ元の次元に帰った直後の話だ。
「
俺たち赤坂屋一門は日刈と火狩以外はみんな持ち場がバラバラだったんで、別々のタイミングで元の世界に送還された。俺が帰されたのは稽古場から一駅程度離れた場所、わざわざ電車に乗るのも逆に面倒な距離だったから軽くジョギングでもして来てたんだ。
RING♪
ケータイから短く着信音が鳴る。メッセージアプリを開いてみると、火狩から一件届いていた。
-スポドリ2L、8本、仮眠室、至急-
…単純計算して16kgあるよなそれ。買ってこいと?鬼か? しかし火狩は基本的にオレへの態度は悪くないはずだ。アイツがなりふり構わなくなるのは
道中で3軒ほどのコンビニで半ば買い占めたスポーツドリンク入りのポリ袋を両手に、道場に駆け出した。考えてみればオレたちは戦いから帰ってきてたんだ、なんで全員が全員無事に帰れると思ってた? 特に
「大丈夫か!ひか…り…」
勢い余って転がり込んだ仮眠室には、服を大きくはだけさせて肌の大部分を晒したあられもない姿の日刈がいた。
「うわあああ!?な、何やってんだおまっ」
「スポドリ持ってきて!」
思わず障子をピシャリと閉めようとしたが、すぐに火狩が制止する。普段の火狩なら日刈の柔肌を見ようもんならたとえ事故でも即座に目潰ししてきそうなもんだが…と、ようやくぶら下げてきたものの意味を察した。日刈は熱中症になっていたのだ。
スポドリの詰まったボトルでいわゆるリンパの通る箇所を冷却していく。冷静になると確かに日刈の様子の隅々から熱中症の兆候が見て取れる。微睡んだ目、浅く速い吐息、赤らんで火照った肌…冷静に、冷静になりやがれ気綱空介!!
「安心してください空介さん、あとでちゃんと記憶飛ばしてあげますから」
火狩がストローを突っ込んだスポドリを差し出しながら物騒なことを言ってくる。正直ありがたかった。妹弟子のこんな姿思い出した日にはどんなツラして顔を合わせればいいかわからなかったから。
「じゃあ忘れる前に聞いとくか、今度はどんな無茶やった
「…灼熱の火山地帯に生身で長居しました」
「うわそりゃ無茶な…生身?日刈も指輪も持たされてたろ?」
そう、さすがに全次元の命運をかけた戦いに実質生身の人間をけしかけるバカはいない。日刈には他の世界のハリケンジャーリングが支給されてたはずだ。オレは実際には知る由もないが、猴破さんがいた世界のものらしい。
「…えーと、それは…」
火狩がばつの悪そうな顔で真相を呟く。
「…日刈が指輪を忘れてきてたぁ!?」
訂正、バカはいた。うちの妹弟子だった。
瞞着、それはやせ我慢システム発動のコマンドだ。では、当時の瞞着プロセスをもう一度見てみよう!
瞞着コマンドを受けて臨界点を超えた見栄っ張りが心の中の負けられん粒子と融合、
『やぁやぁやぁ! 喉元過ぎれば熱さを忘れるとは此の事ぉ~』
わずか1ミリ秒でひかり様ムーブへと放射成形され、瞞着を完了するのだ!
『絢爛ハリケンレッド! あ、大・復・活ぅ~~っ!!』
…で、実際は痩せ我慢もいいとこで、仮眠室で冷却されてる今に至ると。
「…見栄っ張りの大バカがよぉ…」
だいぶストレートな暴言を漏らしたが、火狩も珍しく何も反論できない。と言うより、既に
「…で、どこまで格好つけられたんだコイツは?」
「…え?」
「弱ってようがコイツが足手まといで終わるタマかよ。特に火狩、お前の前じゃなおさらな」
そうして日刈の活躍の方も聞いた。やっぱり華のあるとこしっかり持っていってるじゃねえか。とどめを他に譲ったことは意外だったが。
「お姉ちゃん、輝さんを気にかけてたんです。輝さんがもう一度立ち上がれるようにって、最後を譲ったんだと思います」
「…やっぱりな。寝ても覚めてもまっすぐぶつかって来るもんな、お前は」
オレの襟首掴んで前向かせてくれた時みたいに。日刈の額をボトル越しにコツンと叩く。顔の赤みも程よく引いてきたためか、日刈が唸りながら気づいた。
「お姉ちゃん!」
「…火狩ぃ?そっかぁ、帰って来たんね…お疲れぃ〜…」
呂律が少し怪しいものの、日刈は火狩の頭をポンポンと撫でた。遅れてオレに気づくと、日刈はこう言ったんだ。
「…どーよ
寝た。心地よさそうにスヤスヤと寝息を立ててやがる。無理もないしもっと寝ておけ、回復したんならまた鍛錬の日々が始まるんだからよ。
「…バーロ、観てなきゃわかんねーよ、お前が眩しいこと以外はな」
と、これがオレがあの戦いの後に経験して、今から忘れることになる記憶だ。…ちょっと待て火狩、まさかその「消飛記憶」って書かれただけの金槌で殴るつもりじゃn
〈ポ