顔に残る醜い傷のせいで、人々に避けられ路地裏で生きてきた孤児。ある月夜、道に迷った女剣士・灯と出会い、初めて他人の温もりに触れる。

 だが、傷を見られることを恐れ、素直に慕うことができないでいた。そんな折、暴漢に襲われる灯の姿を目にした孤児は、ある事実に気づく。

 彼女には目が見えていないということに。彼女は最初から何も見えていなかったのだ。

 灯は、あらゆる傷や病を癒すという伝説の秘薬を求めて旅をしていた。目を治すため道案内を必要とする彼女と、傷を治す一縷の望みを見出し、共に旅立つことを決める。

 名もなかった孤児は「陽」という名を貰い受け、目の見えない剣士との旅が始まった。