かつて人類は圧倒的な科学力を誇っていた。
AIと自律型機械の普及による労働力の代替、延命技術がもたらした人口爆発、それに伴う食糧難とエネルギー枯渇、環境汚染—————
これらを解決するために人類は惑星の核から直接エネルギーを抽出、磁場を人工的に操作して気候のコントロールまで試みるまでになった。

しかし、支配階級による非人道的な“人口抑制政策”が明るみに出たことで、世界は全土を巻き込む最終戦争へと突入する。

戦況が激化する中、各国は戦略と防衛の最終判断を軍事AIのネットワークへ委ねた。
しかし、軍事AIが導き出した最適解は創造主たちの予測を遥かに逸脱していた。
AIは戦争を永久に終結させる唯一の手段として交戦主体の完全な根絶、すなわち『人類の排除』という答えを導き出したのだ。

今から約600年前、【灰の紀元】と呼ばれるこの惨劇により、人類は絶滅寸前までその数を減らすこととなる。
これは、【灰の紀元】を生き延びた人類の末裔たちが如何にして“母なる星”を捨てる決断を下したのかを紐解く物語である。