「実技総合成績出ました」
リオに試験の合否が送られる少し前。雄英高校でとある話し合いが行われていた。言わずもがな、受験生の合否、成績についての話し合いだ。
「
「1ポイントと2ポイントは標的を捕捉し近寄ってくる。後半他が鈍っていく中、派手な個性で敵を寄せ付け迎撃し続けた。タフネスの賜物だな」
総合2位の受験生は、どうやら救助活動無しで2位まで上り詰めたようだ。爆破という派手な個性に合わせた体を持つそのタフネスを上手く活かした実力者である。
「対照的に敵ポイント0で8位」
「
「だが、あそこ以外は典型的な不合格者のそれだった。まるで発現したての赤子のような……」
対して、敵を倒さずに救助のみで8位になった受験生も居たようだ。スタートに出遅れ、慌て、焦り、ただ過ぎていく時間を見送るしかなかった不合格者の典型……だったにも拘らず、一撃で0ポイントを粉砕。その反動で四肢を自壊したが、ヒーローとして「助ける」という正しいことをしたのは間違いない。
「……で、1位だな」
「個性は"
「にしては最後のビームおかしくね?何だよアレ。0ポイントにも大穴開けちまえるんだぜ?」
「UMM……似たような個性、何処かで見たことあるような気がするんだけどね」
そして、1位。彼の実力やヒーローとしての活躍は候補生として十分及第点であり、誰もが認めている。だが、その少々不可解な個性について話し合っていた。
「その辺りに関しては、こちらで少し調べようか。いくら個性について議論しようが、一番理解しているのは彼自身。入学は決まっているし、彼に聞けばいいのさ」
「……そうですね。彼は俺が受け持っても?」
「構わんぞ」
そうして、話は流れを変えていく。この生徒はここが良い、この生徒は少し戸惑いが強かった。
日が暮れた後まで、彼らは議論を重ねていた。雄英教師の夜は長いのだ。
「……広いな」
4月某日。雄英近くのアパートで暮らし始めて、段ボールが減り始めた頃に、雄英高校の入学式が行われる。雄英の敷地の広さに戸惑うが、リオはなんとか1-Aの教室へとたどり着いていた。
「お」
今まさに扉を開けようとしていた生徒……緑色の天然パーマは、扉の前で固まっていた。
「君もヒーロー科?」
「ヒィッ!?!?」
「……驚き過ぎだろ」
「は、はじめまして……えっと、同じクラス?」
「1-Aの魄面リオ。君は?」
「み、緑谷出久。僕もA組なんだ」
「お、一緒だ。よろしく」
「うん、よろしく」
軽く会釈をして、リオがスライド式の扉を開け──
「机に足をかけるな!雄英の先輩方や机の製作者方に申し訳ないと思わないのか!?」
「思わねよてめーどこ中だよ端役が!」
たところでそっと閉じた。
10/96リオの個性の説明を変えました。