かつて『天才カメラ少女』と呼ばれた写真家、サザレ。

周囲の期待に応え、求められる写真を撮り続けてきた彼女は、いつしか自分が何を撮りたかったのかさえわからなくなっていた。

そんな彼女が、疲れた心を休めるために帰ってきた故郷、シンオウ地方・ズイタウン。

そこで再会したのは、幼い頃から神話と遺跡に夢中だった幼馴染、コハク。

十六歳でその研究を認められ、今では若き考古学者となった彼は、昔と変わらずポケモン世界の謎を追いかけていた。

やがて二人は、それぞれの夢を胸に旅へ出る。

彼女は、もう一度自分の好きな写真を撮るために。

彼は、前世から追い続けてきた神話と都市伝説の真実を確かめるために。

古代ヒスイの面影を残すポケモンたちと共に、各地方の遺跡や伝承を巡る日々。

そして、幼い頃から互いに胸に秘めていた想いも、少しずつ動き始める。


――君と見た景色を、今度は二人の思い出に。