地球の意思が本気を出してワクチンマンの代わりにオリ主1000人送ってみた。


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 何処かの誰かが「オリ主100人」と言ったので…
 でも100人程度じゃあ、あっさり蹴散らされそうなので一桁増やしてみた。


ワンパンマン と 最強のオリ主1000人兵団

 

 

 A市と呼ばれる都市。

 都市内にある交差点の一つが何の前触れもなく蜃気楼の陽炎のように揺らめく。

 その不可思議な現象に誰もが足を止めて、その光景に見入る。

 やがて蜃気楼が発生している場所の周囲に人が集まり溢れかえる。

 その最前列には明らかに一般人とは異なる衣装と雰囲気を纏った者達が陣取っている。

 一般人に害を及ぼす怪人、災害から人々を守る「ヒーロー」と呼ばれる者達だ。

 彼らは第三者の通報により、こうして現場にやって来たのである。

 もっとも見物人を近づけないようにするのが関の山、と言った所か…?

 

 

 何の変化もなかった交差点の中心。そこに突如として巨大な門が現る。

 白い大理石のような質感の…だが飾り気の乏しい簡素な造りの両開きの門。

 それが金属が錆びたような重たい音を立てながら内側から開き…

 扉の隙間から白い冷気が地を這いながらアスファルトの地面を埋めていく。

 やや間を置いて扉が左右に完全に開く。

 その門の奥には大小様々の異形の者達が眼を紅く光らせて待ち構えていた。

 誰からともなく「怪人だ…」と声を漏らし、中にいた怪人達が外へと躍り出る。

 一方的な蹂躙が始まった。

 

 

 

 

 

 

 何処かのアパートの一室。

 部屋に置かれているテレビの画面にA市の惨状が映されている。

 …が怪人の攻撃に巻き込まれたのか画面が砂嵐のようなノイズへと切り替わる。

 それを見ていた部屋の主が動き出す。

 黄色いスーツに赤い手袋、白いマントを翻してスキンヘッドの男は玄関の扉をくぐった。

 

 

 

 

 正義執行、と…

 

 

 

 

 A市に現れた怪人達は破壊の限りを尽くしていた。

 その姿は多種多様、人と大して変わらぬ者もいればかけ離れた者もいる。

 彼らの手によって建物は瓦礫の山に変えられ、人の住まぬ廃墟と化していく。

 今も尚、建物も人も関係なく無慈悲に破壊を撒き散らす。

 その中にはヒーローも含まれていた。

 

 

「――これが「A級」ヒーローとやらの実力ですか…?」

 

 

 蒼い装甲の重武装ロボットが、苦悶の表情で倒れ伏せているヒーロー達に言い放つ。

 怪人達が現れた時、その場に居合わせたヒーロー達が応戦したのだが…結果は惨敗。

 尚且つ…

 

 

「我らが同胞「最強のモヒカン」一人で全滅とは…」

 

 

 バイクに跨がったモヒカン頭の男が「ヒャッハー」と雄叫びを上げながら疾走する。

 たった一人の怪人に彼らは敗れたのだ。

 モヒカン頭の男はバイクを操りつつロボットの隣に止まると

 人を小馬鹿にしたような薄ら笑いをヒーロー達に向ける。

 

 

「ヒャッハー! 「最強の武装機甲士」の旦那ァ、コイツらにそれは酷ってもんだぜェ?

 何しろ俺たちは――――」

 

 

 虚空から取り出した巨大な剣。

 その刃を喉元に突きつけられて、モヒカンは顔を青褪めさせて黙る。

 

 

 

 

「――お前達か? 街をめちゃくちゃにしたのは…?」

 

 

 

 

 沈黙を打ち破って現れたのは黄色のヒーロースーツを纏ったスキンヘッドの男。

 モヒカンは訝しげに、武装機甲士は静かにその男を観察する。

 

 

「やめろ、そいつはお前の敵う相手じゃない…」

 

 

 仰向けで倒れていたヒーローの一人が彼に警告を発し「逃げろ」と促す。

 

 

「お前は馬鹿か? 怪人達を目の前にして逃げたら何処の誰がコイツらと戦うんだ?」

 

 

 間を置かずに拒否して戦う姿勢を見せる。

 その姿はお世辞にも強者の者とは言い難い。

 

 

「悪いけどそういうのはもう飽きたんだよ!」

 

 

 下品な笑い声を上げながらモヒカンが釘バットを携えてバイクで特攻。

 釘バットの先端を地面に擦りつけながら疾走。

 名無しのヒーローとのすれ違いざまに釘バットを顔面目掛けて真横に振る。

 スキンヘッドのヒーローに当たる間際…

 

 

 

 

「――――っ!?」

 

 

 

 

 モヒカンの顔面に赤い手袋を填めた拳がめり込み

 バイクごと空の彼方へ飛んでいき宙で爆発、赤い炎の華を咲かして散らす。

 

 

「「……………………」」

 

 

 一部始終を見ていたヒーローは呆然と眺め

 武装機甲士は「ほう…」と感嘆の声を漏らす。

 

 

「我々の中で()()の存在とはいえ「最強の軍団」の一員を倒すとは…」

 

 

 複数の足音と共に異形の集団がヒーロー達を取り囲む。A市を襲った怪人達だ。

 

 

「改めて名乗ろう。

 我々は地球の意思によって生み出された存在「最強のオリ主1000人兵団」

 私はその一人「最強の武装機甲士」というものです」

 

 

 …と剣を片手に軽く会釈をする。

 

 

「趣味でヒーローをやっている者で「サイタマ」だ。

 どうでもいいが、お前らのそれって名前じゃねぇだろ…?」

 

 

「詮索は不要です。我々にも都合というものがありますので…」

 

 

 サイタマは「そうか…」と呟いて右手を軽く前に突き出し身構えると

 怪人達が殺意を剥き出しにして飛び掛かり、サイタマに覆い被さる瞬間。

 

 

 

 

「――連続、普通のパンチ…」

 

 

 

 

 やる気が感じられない平坦な声と共に怪人達が肉片となって吹き飛ぶ。

 肉片になった同胞達の姿に後続の怪人達が足を竦めて、その場にとどまる。

 サイタマの周囲と怪人達の間に空間ができあがる。

 その造り出した空間の中心にてサイタマが怪人達に宣告する。

 

 

「お前ら数が多いから、ちょっとだけ本気を出してやるよ」

 

 

 

 

 

 

 炎や氷、雷、閃光…とありとあらゆる攻撃を怪人達がサイタマに向けて放つが…

 その殆どが無造作に振るった拳で打ち消される。

 喩え当たったとしても皮膚やスーツを少々汚した程度で致命傷とは程遠い。

 ならば接近戦と近づけば粉々に粉砕され

 …かといって離れれば投げ放たれた瓦礫の破片で身体に穴を穿たれる。

 

 

「まさに「正義」を体現した存在ですね…」

 

 

 目の前で同胞達が為す術も無く減らされていく様を武装機甲士はそう述べる。

 その上、負傷したヒーローを庇うようにサイタマはその場から動かない。

 

 

「がーっはっはっは。奴が何者か知らぬが…

 この「最強の王様」である我輩が奴を調べてせんぜよう」

 

 

 黄金色の金属質な身体。

 チェスのキングを模した大男がサイタマに視線を向けると両眼から鈍い光を放つ。

 

 

「キィィィング・スキャ……」

 

 

 しかし、技の名を言い終える前に頭部が爆発。

 残った体が前のめりになって倒れる。

 

 

「キング・スキャンで計り知れない者が存在するとは…

 我々「最強の四天王」も動く準備をせざる得ませんね…?」

 

 

 彼らの眼下で怪人の一人が打ち倒され弾ける。

 武装機甲士を除く三つの影が頷く。

 

 

 

 

 

 

 サイタマと怪人達の戦闘は未だに続いている。

 

 

「これを見ろぉぉぉ! サイタマぁぁぁっ!!」

 

 

 白い学ランを着た長身の男が虚空を指差すと空中に映像が投影される。

 そこに映っていたのは両手両足を鎖で繋がれた一般人達。

 サイタマの視線が画面に集中した瞬間、一陣の風が地面を凪いで砂塵を巻き起こす。

 

 

「ぐひひひっ、捕まえたァ…」

 

 

 上半身裸の太った男が片腕でヒーローの頭を鷲掴みにして宙に浮かしている。

 苦しそうな苦悶の表情を浮かべているが…

 

 

「サイタマ! 俺に構わず悪を討て!」

 

 

「人質は黙ってなさい」

 

 

 指に力が込められたのか、指の隙間から頭蓋骨が軋む音が響く。

 負傷したヒーローと、こことは別の場所で捕らえられた人質。

 如何にサイタマでも難しいのか冷や汗を足らして皮肉を言う。

 

 

「テメーら、中々ニクい演出してくれるじゃねぇか…」

 

 

「正攻法じゃ勝てないんじゃ仕方がないダロ?

 さぁて「最強のデブ」人質はしっかり捕まえとけよ?」

 

 

「ええ、わかっていますよ「最強の外道」さん。

 思う存分、殺っちゃいなさい」

 

 

 最強の外道は左腕で右腕の肘から先を()()()()

 義手で出来ていた右腕の下には銃身が仕込まれていた。

 葉巻を口にくわえながら銃口をサイタマに向ける。

 銃口の奥に光が灯されて…

 

 

「男だったら人質取るような真似をするんじゃねぇ!」

 

 

 金属バットを持った不良が上から振り下ろして最強の外道の頭部をかち割り

 返す刃で最強のデブの顔面に叩き込む。

 最強の外道と最強のデブは後ろ向きで倒れたあと爆散。欠片も残さず散った。

 

 

「わりぃ、妹のピアノの演奏会で遅れちまった」

 

 

「S級ヒーロー「ぷりぷりプリズナー」貴方に会いに脱獄成功!」

 

 

 金属バットを肩に担いだ不良と、囚人服姿の巨漢が立っていた。

 

 

「積もる話は後だ。先ずはアイツらをぶっ潰す!」

 

 

 不良が睨み付ける視線の先には怪人達の集団。

 

 

「ぶっ潰すのは構わないけど…まだ人質が残っているぞ?」

 

 

 空中の画面に目を向けるとピースサインをしている老人が画面に映っていた。

 老人以外にもヒーローとおぼしき者達が映し出されている。

 

 

「人質の心配は必要なさそうだな…」

 

 

 再度、戦闘が始まる。

 だが怪人達の動きは最初の頃と比べて目に見えて落ちていた。

 そして…

 

 

 

 

 

 

「この私「最強の武装機甲士」がこうも倒されるとは…」

 

 

 武装機甲士は頭部だけになりながらも辛うじて会話のやり取りが取れる。

 彼の言う「最強のオリ主1000人兵団」も残すは彼一人になった。

 もっとも、その命も消え入りそうなほどに弱い。

 

 

「単刀直入に言おう、お主らは一体何者だ? 目的は何だ?」

 

 

「S級ヒーロー「シルバーファング」…

 魚が空を飛べないように、鳥が水中を泳げないように…

 我々もそういう風に()()()()()()()のですよ?」

 

 

 彼がそう言った途端、地面が揺れ始め…上空から岩石の粒が降り始める。

 その場に集まったサイタマを含むヒーロー達は反射的に空を見上げる。

 憤怒の形相でヒーロー達を睨む巨大な衛星がそこに存在していた。

 

 

「――紹介しよう。我々「最強のオリ主1000人兵団」の最後の切り札「最強の月」です」

 

 

 月よりも小さく、だが隕石よりも遥かに巨大な岩石の塊がゆっくりと()()()()()

 

 

「やられたね。ここにいる怪人達はエサみたいな物で…

 ヒーローが一ヶ所に集まった所で隕石による落下で一網打尽とはね…」

 

 

 ランドセルを背負った小学生がそう分析する。

 ヒーロー達が悲観的な表情を浮かべる中、ただ一人サイタマは…

 

 

「運が良かったなお前ら俺がいて」

 

 

 楽観的な表情でそう言うと

 屈伸した状態から両足で地面を蹴って空を跳ぶ。

 サイタマの突然の行動に誰もが呆気を取られて彼の飛んでいった方向を向く。

 撃ち出された弾丸のように高速で一直線に「最強の月」へと飛んでいくサイタマ。

 

 

「さすがにこんだけデカイと本気を出した方が良さそうだな…?」

 

 

 体を捻ってから拳を前に突き出す。

 

 

 

 

『    マ  ジ  殴  り    』

 

 

 

 

 最初に「最強の月」の顔が潰れて…

 次に顔の中心部分、サイタマが突撃したであろう箇所から亀裂が生じ

 やがて月全体を覆うようにヒビが伸びていき…

 細かな砂粒状の粒子となって宇宙へと飛んでいった。

 

 

「「……………………」」

 

 

 この日、新たなS級ヒーローが誕生した。

 名は「サイタマ」ヒーローネームはどんな敵をも()()で倒すことから…

 

 

 

 

『ワンパンマン』

 

 

 

 

 …と名付けられたそうな。

 

 




 
 (´・ω・)にゃもし。

 三人称ってあんまし書かないので試しに執筆してみた。

 オリ主達は倒されたので続きません。
 オリ主ってそんなにいるもんかなァと思って検索してみたら…20000以上あったわ。
 それじゃ1000人ぐらいイイヨネ。

 コメントとツッコミあると助かります。
 ここまで読んでくれて、ありがとうです。

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