大本営第二特務課の日常   作:zero-45

249 / 329
 前回までのあらすじ

 九州にとんでもないモンスターが潜んでいた事が発覚、そして羽黒さんが着任予定。


 それでは何かご意見ご質問があればお気軽にどうぞ。


2018/002/03
 誤字脱字修正反映致しました。
 ご指摘頂きましたリア10爆発46様、皇國臣民様、Jason様、pock様、有難う御座います、大変助かりました。


全ての事に対する段取り

「え~ なになに? 二人共随分お疲れちゃ~んってカンジになっちゃってるじゃん」

 

 

 鎮守府執務室。

 

 最近になってそこに居付く者達が増えた為か、そこは隣接していた元提督私室や給湯室等を取り払い、更に執務室自体作り変えるという大改装を経て今までの約二倍の面積を確保した状態で模様替えを終えていた。

 

 面積で言えば150㎡、ちょっとした建売住宅の土地程になったそこには提督が執務を行う机が中央奥に鎮座し、手前には会議に使用する為の十人掛けテーブルセットが置かれ、また六人掛けの応接ソファーが執務机の脇に、更には本棚をパーティション代わりにし、ドアから入った辺りから見えない状態の位置に畳コーナーが移設された。

 

 もとの状態から追加された要素で言えば会議セットのみとなってはいるが、それらは元から配置されていた物より大型・拡大化された為に使い勝手が良くなり、またそれまで常時誰かしら居たため手狭になりつつあったこの部屋は、拡張を完了した結果髭眼帯に秘書艦三名、座敷鈴谷、グラ子、由良という七名が常駐したとしてもまだ広々とした状態で使える様になっている。

 

 そんな新提督執務室の畳コーナーでは現在あきつ丸がテーブルに突っ伏し、その脇で川内が転がって放心状態にあった。

 

 その二人をつんつんする座敷鈴谷はねーねーと纏わりつき、更にはその向かいには木曾が苦笑いでソファーにあぐらをかきつつ、親潮が淹れたコーヒーを啜っていた。

 

 

「随分とお疲れみたいだけどどうしたんだ? お前らは特務(仮)で出てたんだろ?」

 

「……特務と言うか、例の提督殿を狙う狂信者を追っていたでありますが、途中で呼び戻されたであります」

 

「まぁ今回の件に関しちゃ勝手に飛び出したお前らに非があっからな、普通帰還命令が出るのは当たり前の事なんだろうけどよ、それにしちゃ帰るまでにやたらと時間が掛かったじゃねーか」

 

「途中で何度か提督の連絡を無視しちゃってたからねー、どうやってこっちの居場所突き止めてるのか判んないんだけどさ、宿替えする度に伝言が回ってくるの、ほんとビックリしちゃうよね」

 

「そりゃ艦娘があちこち嗅ぎ回ってりゃその筋じゃ目立つ事請け合いだろうし、探すだけなら苦労はしねぇんじゃないか? んで? 例の狂信者って奴は見つかったのか?」

 

 

 大の字で転がる川内に鈴谷が覆い被さりうりうりされている隣では、突っ伏したままのあきつ丸が木曾の言葉に唸り声を噛み殺し、そのままグリグリとテーブルに頭をこすり付けるという奇行に走る。

 

 端から見ればそれは奇怪極まりない行動に映り、一応執務中にあった響と親潮は書類の整理をしつつもその様を苦笑いで観察するという、おかしな絵面(えづら)がそこに完成していた。

 

 

「……何とか足取りらしい物を掴んで追ってみたでありますが」

 

「ふん? その反応だと逃げられたのか」

 

「結果的には逃亡したらしい(・・・)であります」

 

「……らしい? なんだそりゃ、お前らがそれ確認した訳じゃねぇのか?」

 

「自分達が次のターゲットと思われる人物のヤサに到着した時には、既に池田殿の手の者(陸軍西日本即応部隊)が現場を押さえていたでありますよ……」

 

「陸の特殊部隊に先越されちまってたってか? しかも逃亡してたって事は、また殺しが起きたのか?」

 

「いえ、そこはギリギリ間に合ったそうで、狙われた方は手傷を負った様ではありますが、命に別状はないそうであります」

 

「そいつは陸のお手柄だな、んで? 結局先越されちまったお前らは提督の帰還命令に従ってスゴスコ帰って来たと?」

 

「そういう事ならまだ良かったのでありますが……」

 

 

 依然テーブルに突っ伏したままのあきつ丸であったが、胸ポケットに手を突っ込んだかと思うとそこから紙切れを一枚取り出して、それを木曾に見える状態でピラピラ振ってみせる。

 

 その様に溜息を吐きつつもマグカップ片手に席を立ち、眉根を寄せてあきつ丸がピラピラするメモを木曾が受け取り確認すれば、そこには「いい加減戻りなさい」という言葉だけが書かれていた。

 

 

「……なんだこりゃ?」

 

「提督殿からの伝言でありますよ、そのメモは何と言うか……陸の者より手渡されたであります」

 

「ぶっは、んじゃアレか、お前ら二人が必死になって殺し屋を追っかけてたってのに、結局提督が手配した陸のヤツらに先越されちまってたと」

 

「だよねぇ、しかもだよ? もし陸が先に到着してなかったとしたらさ、アレ、タイミング的にはウチらが死体の第一発見者(・・・・・・・・)になってたトコだよぉ、それと追っかけてたのあきっちゃんと私だけじゃなくて、青葉もだからさ~……って鈴谷、重いって~」

 

「そういう訳で、現場でそんなメモを陸から受け取ってしまっては帰らない訳にはいかなくなったでありますよ……」

 

「えっと、要するに三人で必死こいて追跡したのに、提督一人にやり込められちゃったってワケ? イャーンかっこわるぅーい」

 

 

 ニヨニヨしつつ川内に絡まる鈴谷のドストレートな言葉に、口から魂でも漏れ出ているのかという程の濃い溜息を吐いたあきつ丸は、そのまま崩れ落ちてピクリともしなくなった。

 

 

「まぁそりゃなんだ、お疲れ?」

 

「……正直調子に乗っていたであります、情報室へ配属されてから今まで、時間は掛かったでありますが(つて)を物にして、やり方も見えてきて、最近は漸く大隅殿の特務課と肩を並べる程にやれる処まできたと思っていたでありますが……」

 

「ふーん、その様子だと色々なカラクリに気付いちまったって事か?」

 

「……木曾殿はその辺り、いつ頃から気付いていたでありますか?」

 

「気付くもなんも、最初っからそんなの判ってたさ、一応これでも大本営の第一艦隊で副艦やってたんだぜ? 特務課っていゃぁ俺らと常時繋がってたみたいなモンだったからなぁ」

 

「ん~? ナニナニ? また何か内緒の話なの? 鈴谷にも判るように説明してほし~な~」

 

「うん? 判るようにかぁ、そうだなぁ、先ずあきつや川内がやってる事は諜報活動ってヤツでな、元はと言えばその手の事は提督の十八番で、あきつ達にそいつを仕込んだのも提督だ」

 

「あーそれは知ってる、結構提督そっち系ってやり手だって聞いてたから、んでも最近は執務が忙しくて他に任せきりだとか、もう実力はあきっちゃん達のが上だとか鈴谷は聞いてたんだけど? 違うの?」

 

「諜報というのは本人の実力以外に、資金力とバックボーンという二つの要素が肝要なのでありますよ」

 

「本人がデキるヤツでも、(つて)がなけりゃ動きようがねぇし、金がなけりゃそもそも情報も手に入らねぇ」

 

「自分は陸や軍部に(つて)を広げながら情報収集力を強化し、それこそ今は提督殿よりやれると思い始めたんでありますが……」

 

「まぁある意味そういう勘違いをしてもおかしくは無いと俺は思うぜ?」

 

「勘違いって、結局ナニ? 提督のがあきっちゃん達より凄いって事?」

 

(つて)ってのはな、信用が無いとどうにもなんねぇんだよ、危ない橋を渡る事もあるし、あきつらが欲しがってる類の情報なんざ出所がヤバいなんてーのは想像出来ちまうしな、そいつをどっかから引き出そうと思えばそれなりのバックボーンがなきゃよ、な?」

 

「自分はその(つて)を自力で開拓した気になっていたでありますが、結局それをモノに出来たのは、大坂鎮守府というバックボーンが力を持つようになっていった為であります」

 

「まぁ提督も大坂に移って暫くは大隅さんのバックが無くなっちまったからよ、かなり苦労してたんじゃねぇか?」

 

「提督殿が鎮守府の内政に力を入れている間に信用がつき、その間に自分達が(つて)を開拓する、当然この間提督殿は諜報に携わっている余裕が無いでありますからな、そこで自分は勘違いしてしまったのであります」

 

 

 崩れ落ちた姿勢のまま、あきつ丸は指を畳みにグリグリ押し付けつつボソボソと言葉を吐す。

 

 そんなタマスィが抜けた状態の二人を見下ろしつつ、木曾もまた苦い表情で畳みゾーンへ腰を降ろし、コーヒーのお代わりを親潮に注文する。

 

 

「自分に川内殿、そして青葉殿の三人が五日掛かって漸く辿り着いたターゲットの場所に、提督殿は手を付けてから僅か一日足らずで陸の者達を送り込んだらしいと漣殿に聞いて、何と言うか腰が砕けてしまったのであります……」

 

「お前らの能力は大隅さんとこの諜報員に引けは取らない程の実力はあると思うぜ? んでもよ、それなりのヤツでも三年がやっとって言われるあんな軍務にアイツは十年近く専任を張ってたんだからよ、まだ経験が三年そこらじゃ追い付くのは無理だって、な?」

 

「提督が大本営でやってた仕事って、そんなにハードだったのかい?」

 

「響はその辺りの話はアイツに聞いたことねぇのか?」

 

「司令はその辺り話そうともしないし、知ってそうな加賀に聞いた時も詳しい事は話してくれなかったね」

 

「そっかぁ、まぁ特務課ってヤツはな、マジでヤバいネタばっか扱うトコでよ、あン時はまだ鷹派と慎重派がガッチガチにやり合ってた頃だから余計に仕事内容はキツかったんだよな」

 

「まぁその辺りは大体想像が付くでありますが、それでも諜報員が三年しか持たないとはどういう事でありますか?」

 

「所属する諜報員ってのはな、大抵能力が高いヤツを他部署から引き抜いてきて使うんだけどよ、結局扱うネタがヤバ過ぎるからあんまそれを特定のモンに抱えさせる事が出来ねぇんだよ、だから予め年数を決めた上で契約させて、その期間勤め上げれば希望の部署に席を作ってやるって事で優秀な人材を引き抜いて来るんだよな」

 

「でもそれ結局は情報を握った人を他部署へ異動させちゃうって事じゃん? それってマズくない?」

 

「だから基本的に特務を扱うヤツらは単独行動させんだよ、そうすれば各案件に携わるモンは調査した本人と大隅さん、後は吹雪さん辺りだけに絞られるだろ? んで他部署に特務課が関わった情報が漏れたとしたらさ、誰がその情報漏らしたかってのはすーぐ判っちまう、で、例えばどっかで情報が漏れたとして、担当したモンがその漏洩に関わったかどうかなんてモンは考慮されない、情報が漏洩したら報復は必ず案件を担当したモンに向く事になってる、だから特務に関わったヤツはどこに異動したって口を割らねーし、逆にそういう動きがあったら率先して火消しに回るのさ」

 

「危険な情報を単騎で回す為に優秀な人材を選別し、短期契約で諜報関係を回すのでありますか、それは中々変わったシステムでありますな」

 

「勤め上げたヤツらって元特務課って肩書きがあっから他部署でもツブシは利くし、ソイツが優秀だってのは元特務課ってだけで保障されてるようなモンだから迎える部署側も安心出来る、更にそういうヤツらが要所に食い込めば大隅さんの枝葉は軍部の深くに広がっていくし、どこも損はしてねーからこそそんな無茶は成り立ってるとも言えるな」

 

「何か面倒な事になっているけど、そこは一から人材を育て上げる事はしなかったのかい?」

 

「損耗率が激しいからちんたら補充の人材育ててちゃ人手が足りなくなるだろ? だからやれるヤツを他から引っ張ってくるしかなかったんだよ」

 

「損耗率って……それはまた生々しい物言いだね、でも何故加賀が詳細を話したがらないのかというのは納得したよ」

 

「まぁそういう感じであきつや川内が上手く(つて)を回して動き回れるのは、ここ(大坂鎮守府)がそれなりにバックボーンとして機能する程度の認知がされるようになった部分が大きいってワケさ、んでそこまで大坂の看板に信用が付いた状態で、提督自身が動いたとすっと……」

 

「自分達はまだまだ提督殿の足元にも及ばないという事実が浮き彫りになった訳であります……」

 

 

 再びぐんにゃりとしてしまったあきつ丸と、鈴谷になすがままになっている川内という死屍累々の畳コーナー。

 

 親潮が持って来たコーヒーのお代わりを受け取りつつその様を横目に、恐らくこの状態では事の収拾以上に一悶着ありそうだと木曾は盛大な溜息を吐くのであった。

 

 

 

◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 

 

 

「こちらがほっぽから預かっていた物一式、宛てはいつもの研究してるお方二人です」

 

「あ、はい、ではこちら側も彼女達より預かっている諸々がこちらと……後は自分からも届けて欲しい物がこっちに……」

 

 

 大坂鎮守府南端にある出撃ドック。

 

 そこでは北方棲姫の使いで訪れていたヲ級と髭眼帯が、やり取りする物資の確認と説明に追われている最中であった。

 

 このやり取りは一月から一月半に一度のペースで行われている物であり、基本的に北方棲姫と大坂鎮守府の研究部門との交流が主目的となってはいるが、そこに少しではあったが北方棲姫が希望する生活雑貨や物資も含まれている関係上、その部分は髭眼帯が受け持つ形で全てを準備している為、直接的な連絡関係や物資の確認は毎回人目に付かない様に出撃ドックにて行う事になっていた。

 

 メインとしてやり取りされている研究資料の交換は嵩張る物では無かったが、それ以外の雑貨は家具や書籍という物が多く、その輸送は流石にヲ級だけでは無理という事もあり、毎回北方棲姫側からの使者はヲ級、ワ級というコンビが来るというのが最近では決まり事になりつつある。

 

 

「しかしワ級さん一人でトンクラスの物資輸送が可能とか、質量保存の法則ってどうなってるんだか……」

 

「それを言ってしまうと私達や艦娘達が扱う武装のサイズに対しての威力とか、その辺りも色々と突っ込み処が満載ではないですか?」

 

「まぁそれはそうなんですけどね……」

 

「それで、今回輸送するのはほっぽが注文していた物品に、後は……吉野殿からお預かりするこれらの機材一式で宜しいんでしょうか?」

 

「はい、一応梱包は厳重にしていますけど、それらは精密機械なのでなるべく衝撃には気を付けて欲しいのですが」

 

「そうですね……輸送ルートに大深度を選択すれば安全なのでしょうけど、そうすると航行速度が落ち込んでしまうので、中々難しくはありますね……余り帰るのが遅くなってしまうと、ほっぽが心配しますので」

 

「なる程、まぁ殴ったり放り投げたりしなければ大丈夫とは思いますから……あ、あとこれがその機器に関する説明書一式ですから」

 

「承りました、あとそれとその子の事は……」

 

「あー……事情は把握しました、しかし彼女にも言いましたが、こちらとしては先の事は保障出来かねると言いますか……」

 

 

 ヲ級の言葉に苦い顔でドックの片隅に視線を巡らせた髭眼帯の視界には、所在無さ気にジっとこちらを見る一人の深海棲艦の姿が見える。

 

 白い肌は深海勢としては見慣れた色をしているが、他の上位個体の殆どが白い髪をしているにも関わらず、その個体の髪は蒼を滲ませる黒色をしていた。

 

 袖が無い上着は広く胸元を広げ、短いスカートは黒色のプリーツタイプ、そして両手には装甲が施されたロンググローブと、両足はこれまた黒のニーハイソックスにショートブーツ型の主機を備える。

 

 軽巡棲鬼と呼ばれるその個体は、嘗て海軍がチューク環礁を攻めた際は海域の首魁として猛威を奮い、その海域が軍の手に落ちて以降はマレー半島近海でも幾度か確認されたが、そこも軍が制海権を奪取して以降余り見なくなったという個体でもあった。

 

 

「本当はまだそちらも色々整えないといけないだろうと、大坂行きを希望する者を連れて来るのはもっと先にする筈だったのですが……」

 

「まぁ事情を聞けばしょうがないとは思うのですが、事情が事情だけに安請け合いはちょっとですね……」

 

「その無理を聞いて貰う代わりに、この機械の輸送を引き受けるという事で」

 

「まぁホントは要求物品以外は受け付けないって無理を受けて貰いましたから、なるべく善処はしますけど……」

 

「私はこの機械を届けるだけなので、その先は保障しかねます、それはご了承下さいね」

 

「あ、はいそれは仕方ないですから、んじゃ軽巡棲鬼さんは取り敢えずお預かりするという事で」

 

「どうかくれぐれも、宜しくお願いします」

 

 

 北方棲姫との定期連絡、それは現在大坂鎮守府が抱えている問題を解決する為に重要な役割を果たす筈であったが、抱える諸問題が他の案件も絡み流動的な物になっている為注力が出来ず、またそれらもどう転ぶか判らない以上確定した動きが出来ないという状態にある為、今回髭眼帯はある秘策を一つ打つ事にした。

 

 本来北方棲姫側が要求してきた物品以外は輸送しない事になっている取り決めの中で、その秘策を成立させるブツをどう運んで貰うかが今回最大の難関であった訳だが、丁度北方棲姫側から予告無しに鬼級の引き取り要請があった為、駄目元でその辺りの交渉をした結果が今回の話であった。

 

 

 こうして大坂鎮守府ではまた深海棲艦側から一人、上位個体が着任する事となったが、その個体はとある事情を抱えての着任であった為、その問題を解決する為に髭眼帯はまた一肌脱ぐ事になるのであった。

 

 




 誤字脱字あるかも知れません、チェックはしていますが、もしその辺り確認された方は、お手数で無ければお知らせ下さい。

 ただ言い回しや文面は意図している部分がありますので、日本語的におかしい事になっていない限りはそのままでいく形になる事があります、その辺りはご了承下さいませ。

 それではどうか宜しくお願い致します。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。