大本営第二特務課の日常   作:zero-45
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 前回までのあらすじ

 結局話が紛糾し纏め切れなかったヨシノン、色々考えた結果逃亡という反則手を行使する覚悟を完了する。


 それでは何かご意見ご質問があればお気軽にどうぞ


2019/02/20
 誤字脱字修正反映致しました。
 ご指摘頂きましたpock様、zinkun様、リア10爆発46様、雀怜様、有難う御座います、大変助かりました。


潮目(後)

 

 酷い有様。

 

 言葉にすればそこに広がる光景はそう言い表せる物だった。

 

 

 朝昼晩の食事が戦闘糧食染みた握り飯にたくわん、具の少ない味噌汁、それが三食ローテ。

 

 ライフラインは動いているが、清掃が当番制になった関係で風呂や洗濯はセルフ状態でリネン室は常に満員という有様。

 

 燃料弾薬の供給はされるも、整備は簡易な物しかできず、軍務の後は使用者本人がある程度艤装の整備をしなければならない。

 

 

 そんな状態にある大坂鎮守府は現在発足以来の混乱の極みにあった。

 

 

 受け入れていた教導業務はギリギリ終了したものの、その後の活動は停止状態。

 

 工廠課、給糧課の人員が殆ど居ない現状は、軍務は回るが日常生活という面ではどうにもならないという形で日々が進行している。

 

 

「ある程度予想はしていたが、ここまで酷くなるとはな……」

 

「基本業務はそのままなのに、人員が今までの1/3も居ないんじゃそうなるわよ」

 

「まぁ明後日には後任の者達も鎮守府入りする手筈になっているから、それまでの辛抱だな」

 

 

 出撃ドック脇で物資の積み込みを監督していた五十鈴は、様子を見に来た長門に苦い相を向けつつ愚痴を零していた。

 

 

 世界を巻き込んだ電信会談、あわや深海棲艦との全面戦争に至る寸前だったあの会議は、取り敢えずギリギリという折衝の末に犠牲者無しという形で終了した。

 

 

 事前に深海側から通達された内容は、幾らか変更がされたお陰でどの国も侵される事無く話は纏まった。

 

 但し交渉決裂に近い会談の結末は、北極圏の永久封鎖という結果を招き、その海に面した国々は海へ出る事が出来なくなった。

 

 

 また、一部の国より強硬な意見が出た為、現在深海勢を抱える大坂鎮守府は日本国内での活動が難しいという結論を吉野が出し、戦力総移動という形で国外へ居を移すという宣言がなされ、現在鎮守府では昼夜問わずの準備に追われる状態になっていた。

 

 

「向こうはちゃんと準備が進んでいるのかしら? 夕張があっちに渡ってまだ二週間だけど」

 

「ライフラインの整備は終了してるらしい、ただここにある地下区画と同じ規模で、しかも機密保持もそれ以上の物を作らねばならんと言う事だから、それに難儀しているようだがな」

 

「ここと同じって……詳しくは知らないんだけと、そんなに大層な物になるの?」

 

「最低限の持ち出し物だけで母艦四隻分の機密物資だからな、それを収めて、かつ管理する為の区画を一から作るとなればそれなりに時間は掛かるのだろう」

 

 

 大坂鎮守府の地下にあった機密性の高い物資は、嘗て大阪鎮守府と呼ばれていた頃の研究物も加えると膨大な物になり、また大本営技術本部とは違った系統で進められて来た、危険物も含む物とあって取り扱いには相当な注意が必要となった。

 

 また現在鎮守府内にある大坂鎮守府独自の装備や資料もシャレにならない程の量に至っていた為、それらを解体して運搬するのに手間が掛かり、拠点の移転は事の外難航した物になっている。

 

 

「まぁ現地が外敵の心配をしなくていい場所だからな、防衛設備の設置を後回しにできる分何とか予定の日数で移転作業は終了できるだろう」

 

「……そうだといいんだけど、この有様だと付きっきりで細かい指示を出さなきゃいけないから、他のところには手が回せないわよ?」

 

「それは構わん、こっちはこっちで何とかなっているからな」

 

「それで? 提督は相変わらずなの?」

 

「相変わらず……というか執務室から動けない状態だな、今日は特に忙しい事になっているが」

 

「……特に? あぁ例の引継ぎと調整の話し合い?」

 

「そうだ、それが終われば手続き関係の諸々から開放されるだろうから、提督が直接様子見に来るだろう、それまではここを任せる事になるが、頼めるか?」

 

「そうね、面倒な物は明日以降に集中するスケジュールを組んでるから、明日ちゃんと指示が出る状態になってるなら大丈夫よ」

 

 

 手にした物資のリストから視線を上げた五十鈴の視界には、厳重に梱包されたコンテナの山と、それを積み込む為にフル稼働しているフォークリフトやガントリークレーンが見える。

 

 作業には主に香取姉妹が従事し、脇では駆逐艦で編成されたお手伝い部隊が作業補佐に就くという編成で三交代任務を実施中。

 

 膨大な物資を移動させるのは艦娘母艦では事足りず、急遽吉野商事所有の船がその任に充てられていた。

 

 それはオーストラリア──鎮守府間の物資輸送に就航している大型タンカーを改造した物であり、新拠点への物資運搬は既に今回で六往復目に取り掛かるが、予定ではあと二往復の輸送が必要な量が残っていた。

 

 

 今も混沌とするそれらの作業を横目に見つつ長門は五十鈴に後を任せると、次に様子を見に行かなければならない箇所を頭の中で整理しつつ、次の作業の調整に取り掛かるべく足早にそこから去っていくのであった。

 

 

 

◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 

 

 

「明後日には後任が大坂入りすンのか、ほンと慌しいねぇ」

 

「一気に事を進めないと外野から邪魔が入りそうで怖いんですよねぇ」

 

「邪魔ってーと元老院辺りかい?」

 

「も、ありますが、あっちこっちの在日大使からの面会申し込みが酷い事になってまして……」

 

「そっちかぁ、確かに吉野のダンナがアッチに行っちまったら面会なンぞ無理になっちまうしなぁ」

 

 

 鎮守府内が慌しい雰囲気に包まれている中、執務室では髭眼帯が三徹の疲労を引き摺りながらグターっとソファに身を預けていた。

 

 対面には舞鶴鎮守府司令長官の輪島が煙草をふかし、その隣では唐沢が苦笑いを表に貼り付け茶を啜るという場があった。

 

 

「しっかしアレだ、今回も無茶したなぁダンナ、普通あんな話は通ンねぇぞ?」

 

「て言うか自分は退役するつもりだったんですけど、まさか軍部から引き止めが入るとは思ってもみなかったですよ」

 

「まぁボンがフリーになっちまってどこぞの国と組んじまったらヤバいと思ったんだろうな、俺っちとしちゃこの形は当然だと思うがなぁ」

 

「んで大将にって話は蹴っちまったんだって? 受けときゃ良かったのによ」

 

「それこそ地雷でしょ? 中将までは軍務を回す立場ですけど、それ以上は実質政治士官になりますし、受けたら余計にややこしくなりますから」

 

「だぁな、まぁそれでもボンが希望した案はどうしても無理だって言われちまったんだろう?」

 

「海軍に籍を置いたままにする代わりに、階級を大佐に戻せって言ったンだろ? そりゃ上が首を縦に振る訳ねーって」

 

「あんな場所に移動するんですから、定期的に召喚される立場は遠慮したかったんですよ……」

 

「で、代案にって押し付けられた肩書きが海上護衛総司令部長官だったか? こりゃまた古い軍団名を持ち出してきたもんだぁな」

 

「直近に東部オセアニア資源還送航路がありますからね、その航路の海上護衛専任という形で拠点を軍の所属としたいらしいですよ」

 

西蘭(せいらん)泊地ってンだっけ? あンま聞いたコトのねぇ名前だけど、どういう意味なンだこれ?」

 

「あそこの和名が新西蘭と書くんですが、読みがアレだったんでそこから一文字削って"せいらん"って読みにしたんです」

 

「まぁ新西蘭(ニュウジイラン)って呼び名はまんまだし、語呂って意味じゃぁあんまりだから俺っちはそれでいいと思うぜ?」

 

「ニュージーランドかぁ、ちくっと邪魔するぜって行くには遠過ぎンなぁ」

 

 

 南半球オセアニア地域に属する島、ニュージーランド。

 

 国土が世界十四番目に大きいとされるその島は、オーストラリアから約2000km程南東に浮ぶ島である。

 

 深海棲艦が猛威を奮う前は英連邦王国に属する立憲君主制国家の元、17万人程の人口を誇る国家が存在していた。

 

 

 またそこは現在海湊(泊地棲姫)が支配するテリトリー内にあるという事からも判るように、嘗ては彼女がその国へ侵攻した際蹂躙は行われず、国民の殆どは意図的に追放される形として主にオーストラリアへ避難し、現在は無人の島となっている。

 

 26万㎡超の面積を持つそこは、北島と南島で構成され、気候は西岸海洋性気候と分類されているが、南北端での差は極端な程違うという特殊性を帯びている。

 

 北島は夏の最高気温が20℃前後という部分を除けばほぼ関西地方の気候と同じとされており、大阪の緯度が35°、北島は-36°と、季節が反転してるだけの違いがあるだけで環境もほぼ同じである、その為四季の違いが明確な気候にあった。

 

 ただ南島から2500km程南下すれば南極大陸があるという環境は、北島の穏やかな気候とは違い極寒の豪雪地域として知られている。

 

 この島を吉野が次の拠点候補に選んだのは、海域が海湊(泊地棲姫)の支配下にあるという防衛上の利点と、諸外国からの干渉がほぼ無いという都合の良い環境が前提にあったからである。

 

 次いで現在鎮守府のみならず、派閥の運営資金を賄う為の経済的柱となっているオーストラリア開発地からそこが一番近い"外国"であった事。

 

 更にこの島はインド・オーストラリアプレートと太平洋プレートが入り組んだ地質環境の只中にあり、日本と同じく地震が頻繁する程の特殊な環境下にあった事が移転先をここにする決め手となった。

 

 

 断層とは霊的言い方をすれば即ち龍脈、このニュージーランドは未だ火山活動が著しいとされる程巨大な力場が形成され、空母施設群の中核となる霊的施設の設置、そして防衛陣を敷設するには最適な環境も備わっていた。

 

 形式上は軍の所属となってはいても、実質的には経済、軍備全てを自力で賄う必要がある吉野にとって、全ての条件をクリアするこの島は拠点を置くのにはほぼ理想の環境にあり、また先行して現地入りしている龍驤の見立てでは、大坂鎮守府と同等か、若しくは以上の霊的要衝を築く事が可能と確認が取れた為、それらを含めた整備が現在急ピッチで進められいる。

 

 

 また実際に拠点を新規に置くのに際して懸念となるのは、各種ライフラインと食料関係の自給設備の準備がどうなるかという点にある。

 

 それに対し候補地とするニュージーランドの現在は、国の体を無くして久しい大地は生活基盤が皆無であったが、豊富な地熱エネルギーを利用する事により電力供給は容易であり、また肥沃な大地は元々畜産が主な輸出資源国であった事も関係し、野生化した家畜を捕獲、簡易的な畜産も既に開始され、放棄された農業区画も整備が始まった現在、鎮守府一つを賄う程度の食糧供給は恐らく一年以内に整うだろうという見込みであるという。

 

 

「泊地施設はどこに設置したんだい?」

 

「北島のファースオブ・テムズ湾の一番奥になりますね、湾が奥まっている上に入り口は幾つかの島が要衝となりますんで、防衛の面でも地理的都合がいいんですよ」

 

「んじゃ引越しに関しちゃ準備は万全って事かい」

 

「こっちはそうなんですが、後は後任関係の整備が……まぁその、はい……」

 

「アレかぁー、いや俺っちが暫く監督すっけどよ、マジでアレ大丈夫なのかい? えぇ?」

 

「なンなら俺がこっちを引き継いで、アイツに舞鶴を任せてもいいンだぜ?」

 

「いやそれは……本人がどうしてもって言い張りまして、既に大本営もそういう人事で動いてますから……」

 

 

 関係各国との会談終了後、世界情勢という範囲での変化を述べるなら、先ず北極海へ対し人類側からの干渉は不可能となった。

 

 それは主に交渉の場を掻き乱したロシアに責があるという形になり、現在対外関係は艦娘保有国側と、共産圏が力を持つ国際連合の対立という形で推移している。

 

 また最大の懸念が一応払拭された日本としては政治情勢が安定し、欧州及び豪洲という経済航路を二つ管轄する関係上、経済活動の活発化が顕著な物となっていた。

 

 そして海軍だが、こちらが現在一番変化の途上にあり、準備の為に煩雑としているのは実は大坂鎮守府だけでは無いという状態になっていた。

 

 

 先ず件の会談を破綻させない為に吉野が全てのリスクを抱える形で軍からの除籍を申し出たが、それは認められず、一度は解体された海上護衛総司令部を再び設立するという形を以って、そこの長に吉野を据えるという楔を打ち、軍籍はそのままとなった。

 

 また移動先が深海棲艦のテリトリーにあるという事情の為、要人であっても頻繁に行き来する事が困難とされ、軍政に吉野が関わる事が難しく、また本人よりの強い希望により中将を辞す事になった。

 

 ただそれでも保有戦力と肩書きが佐官という位に見合わないとされ、前線指揮官中最上位とされる少将という官位が改めて与えられる事になった。

 

 

 そして吉野が外地へ居を移す事に伴い、麾下にあった艦娘と深海棲艦は全て西蘭泊地へ異動する事になり、大坂鎮守府の司令長官には現佐世保鎮守府司令長官の九頭路里(くず みちさと)が着任する手筈となっている。

 

 それに伴い佐世保鎮守府は中央の息が掛かった誰かが中将を拝命し着任する事になり、内地の派閥拠点が一つ増え、足場が完全に固まる事になる。

 

 九頭が大阪入りする際は佐世保より三十余名の艦娘を伴い、暫くは留任した友ヶ島警備府の面々と協力して新体制を整え、時間を掛けて現在の佐世保に所属の艦娘を迎える形で新生大坂鎮守府を形作っていく事になっている。

 

 因みに友ヶ島警備府が大坂鎮守府に残ると聞いた九頭が全力を以って大坂の司令長官に着任する為に裏で暗躍しまくったのは内緒の話であるし、"大坂鎮守府司令長官九頭路里"という名が定着する頃には、そこが"新生大坂鎮守府"ではなく"真性大坂鎮守府"と呼ばれる事になる等この時は誰も予想していなかったのはどうでも良い話であった。

 

 

「んでボンよ、一等面倒だった経済界関係の調整はさっき終わったんだろ?」

 

「ですね、今までは鎮守府の前島でその辺りの調整はしてたんですが、向こうに異動後は交流が難しくなりますから」

 

「そっちの窓口はメルボルンに置くンだっけ?」

 

「あそこは吉野商事の現地法人が既に稼動を始めてますし、日本からの合弁企業がオーストラリアに進出していますから、そっちで技術交流や経済網を繋げれば取り敢えず問題は無いという事で」

 

「結局さ、ダンナがあっちへ引越しした事で誰も手が出せなくなっちまったし、諸々の繋がりはまンまって形で残ンだから、実質今までよりも自由になった分外野から見れば脅威度を上げちまった事になるンじゃねーの?」

 

「まぁ余計な(しがらみ)が無くなった事になるからな、暫くは気楽にやれるんじゃねぇのかい」

 

「いやそれは……気楽と言うか別の問題も……」

 

「あ? なンかあンの?」

 

「いやあそこってほら、元々海湊(泊地棲姫)さんの縄張りじゃないですか」

 

「そうだな」

 

「んでキリバスからもそれ程離れてないんですよね」

 

「まぁ日本に来んのよりは近けぇわな」

 

「更に日本と違って、自分の縄張りの内だからって行き来するのに気を使わなくていいと言うか、何と言うか……」

 

「おい……ボン、それって……」

 

「今度の拠点なんですけど、図面チェックしたら何故か海湊(泊地棲姫)さんの部屋が書かれてまして……」

 

「お……おう、それはまた……」

 

 

 現在急ピッチで整備中の西蘭泊地。

 

 旧称ニュージーランドノースアイランドと呼ばれた島は、海湊(泊地棲姫)から吉野へ譲渡された時点で名称を西蘭島(せいらんとう)と改称する事になった。

 

 その広大な土地は自由に使って良いと言う事で、吉野が現地入りする前に工廠課が総出で拠点整備に取り掛かっている。

 

 それは嘗て大坂鎮守府がそうだった様に、吉野がその場に居ない環境で、メロン子が音頭を執っての拠点設置というアレな現場が作り出されるという状態になっているとも言える。

 

 更には今までは日本に居を置いていたと言う事で殆ど直接的な交流が無かった海湊(泊地棲姫)であったが、自身のテリトリーにそういう場が出来たとあって遊びに来ると言うか、別宅と言うか、もしかしたらそこが本宅になってしまうかも知れないという、吉野的には色々と危機感が募る未来が予想されちゃったりするのが今だったりしちゃう。

 

 

「でと、後はここなんだけどよ、ボンと一緒に深海の嬢ちゃん達が居なくなるから教導任務は一旦無しになんだよな」

 

「ですね、後詰として駆逐棲姫君と装甲空母姫君二人が朔夜(防空棲姫)君の代わりに海域の首魁として残りますが、それ以外の深海勢は西蘭へ異動しますんで」

 

「まー経済的なもンは今までと同じダンナがケツ持ってくれっから、派閥としちゃそのまんまって事だし、こっちとしちゃ……あぁ、あのヘンタイと近所付き合いしなきゃなンねーのか……」

 

「てかリーゼロッテ嬢はどんな感じなんです? 随分としぶってましたけど……」

 

「本音としちゃ半分研究者みたいなもんだしよ、そっちに付いてきたいって考えもあったんだろうよ、んでも天龍や龍田とそれなりに上手くやってっからなぁ、結局友ヶ島の司令長官から降りる事はねぇだろうよ」

 

「そうですか、まぁ異動までにもう一度ちゃんとした場を設けて話はしようと思ってますが……」

 

「そうしてやってくんな、しっかり者に見えて中身はまだ新兵みたいなモンだからよ、きっちりと役割を自覚させてやんなきゃこの先も迷う事になるだろうしな」

 

「唐沢さんが付いてたら心配は無いと思うんですけどねぇ」

 

「鎮守府の頭が変わるんだ、そうも言ってらんねぇよ、な、その辺りは頼んだぜ?」

 

 

 この異動劇が進む中で大坂鎮守府麾下にあった友ヶ島警備府の扱いも問題に上がったが、結局彼女達は大阪湾や紀伊水道に特化編成された艦隊という背景を持つ関係上、防衛面で異動するというのは難しく、また本人達の希望もあってそのまま残留する事になった。

 

 ただ九頭は優秀であっても吉野と艦隊運用という面では相当違うやり方をすると事前情報にあり、後事に於ける調整は主に司令長官のリーゼロッテの部分で難航していた。

 

 しかし友ヶ島警備府の存在を好意的(色んな意味で)に捉えていた九頭へ、運営方針をリーゼロッテに一任するという確約を吉野が取り付けた事によってその問題もほぼ解決するに至っていた。

 

 

 こうしてある意味これまでの地盤や関係を維持した形のまま吉野麾下艦娘と深海勢は新天地に居を構える事になり、暫くは拠点整備と現地の足場固めに翻弄する日々が始まるのだが、それはまた髭眼帯の頭皮がアレになる色々なカオスが待ち受けていたのであった。

 

 

 




 誤字脱字あるかも知れません、チェックはしていますが、もしその辺り確認された方は、お手数で無ければお知らせ下さい。

 ただ言い回しや文面は意図している部分がありますので、日本語的におかしい事になっていない限りはそのままでいく形になる事があります、その辺りはご了承下さいませ。

 それではどうか宜しくお願い致します。


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