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戦闘描写ベタで何度も書き直す
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心が折れる
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プロット無視で心の赴くまま書く←イマココ
【総括】なんでこうなったんや……_(´ཀ`」 ∠)_
それでは何かご意見ご質問があればお気軽にどうぞ。
外洋に囲まれるミッドウェー島。
太平洋のど真ん中に位置し、陸地面積は僅か6.23K㎡。しかし島の周囲は礁湖と砂州と呼ばれる遠浅約60K㎡が囲む形で形成されており、外海特有の荒波に晒されても陸地は海に冒されずに存在する。
南部にミッドウェー島、その東部約1キロメートルにイースタン島があり、それら二島を起点として北部へ円を描く形で礁湖と砂州が円形を成す。
そのミッドウェー島を西へ僅か三海里。そこでは輪島率いる太平洋攻略艦隊と太平洋深海棲姫を筆頭とした深海棲艦達が対峙していた。
「なぁ……吉野のダンナよぉ……」
「輪島さんの言いたい事は判りますけど、自分は無実です」
人の目に見える程の距離に恐らく百は優に超えるだろう深海棲艦が居るという鉄火場。そんな場に居るにも関わらず攻略艦隊を指揮する輪島はものっそビミョ~な相で眉をピクピクさせ、ワイハでの会談を終え、ミッドウェーの艦隊に合流してすぐの髭眼帯は何故か視線を輪島からプイッと逸らしプルプルしていた。
そんなカンジで攻略艦隊の軸とも言える、艦娘母艦『
『なぁ提督よぉ、なんつーか、
「おぅ、ちっとこっちはまだ対応を協議中だからよ、なんつーか、まぁ……そのまま現状維持でたのまぁ」
攻略艦隊の一番前には第一艦隊の露払いとして第二艦隊が突出していたが、予想外の事態に戦闘は停止した形のまま、トラック泊地の木曾が
その木曾が見る先には、自分達と同じ小型艦が埋め尽くす海と、その僅か手前にポツンと一人の艦娘が佇むという訳の判らない光景が広がっていた。
『くっ……サンマを追ってきたら何故か大艦隊に囲まれちゃいました。まさか……ライバルがこんなにひしめいてる処に来てしまうなんて……』
艦娘と深海棲艦に囲まれるという、恐らく致死率が一番高いポジに居るその艦娘は、何故か命の心配よりサンマの漁獲量を気にしている。
「ねぇサミー……なんでキミ太平洋のど真ん中でサンマ漁なんかしてんの?」
『えっ!? ここ津軽海峡じゃないんですか!? ってなんでサブちゃんがここに!?』
「いつから津軽海峡は赤道近くまで南下してきちゃったりするのかなぁ? むしろその距離の勘違いって迷子ってより遭難って言うヤツじゃないかって提督思うんですけど……」
"最初の五人"の一人。唯一の現役であり、味方には奇跡を、敵には不幸を振り撒くという完全無欠のドジっ娘五月雨は、大本営が発令した
それまでは粛々と様子見を兼ねて戦う両軍であったが、電探にも掛からず、まるでそこに湧いたかの様に現れた異物に混乱する。
かくして艦娘側は戦闘を中止し防御を固め、深海側は至近距離に居るその存在に集中攻撃を加える。
結果
飛び交う砲弾は全て逸れ、その幾つかは何故か偶然起きた大波に
正に理不尽、物理法則も常識も捻じ曲げ、自称サンマハンターである"幸運の五月雨"は現在両軍相対するど真ん中に佇んでいた。
尚本人が後に述懐した内容は、この時はマジで津軽海峡でサンマ漁に勤しんでいるつもりだったという。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇
「"番人"の恐ろしさは耳にしてたけど、まさかあんな理不尽な存在だったなんて……」
「何と言うか……えぇ、まぁ、本当にスイマセン」
引き続きミッドウェー島沖。
そこでは改装を終えた
何せ攻撃すればそれが全て自分達に返ってくる
色んな意味で太平洋深海棲姫とってはワケワカメかつ危機的状況であると言えちゃったりするので、この話し合いは理不尽でも不服であったとしても応じなければならなかった。
「お互いの自己紹介は終わったって事で、早速ですが本題に入りたいと思うのですが」
「む、ポンポン菓子が無くなりそうだ、
「判りました、少々お待ちを」
「ちょっとこんな話し合いのど真ん中でポンポン菓子作るとか色んな意味で提督正気を疑うんだけど!?」
「話し合いにはコーヒー、そしてコーヒーにはポンポン菓子。場の空気を和ませるにはそれらは必須のアイテムと思うんだが?」
「ものっそ場の空気がポンポン菓子の破裂音で吹き飛ぶ未来しか見えてこないのですが……」
因みに
「それで……そっちはこの島周辺のみ縄張りにしたいって事だけど」
このままでは話が進まないと思った太平洋深海棲姫は、
現在ミッドウェー島の周辺は、少し東に進んだ位置にあるハワイを
そしてミッドウェー島近海を除く周辺海域は、現在中間棲姫がテリトリーを放棄したままの状態にあり、"原初の者"の影響から外れた形として存在する。
仮にそのテリトリーを自治海域とするならば、北は北方棲姫、東は
「概ね現状はこうなってるんですが、自分達はそちらの縄張りをどうこうするつもりもないですし、特に関わるつもりもありません」
「……それをどう信用しろと?」
「正直自分達はこのミッドウェーを獲った後はハワイの防衛と物資の輸送ができればいいだけですので、それ以外の縄張りは不要……と言うか、維持できる戦力もないんですよねぇ。それに敵対してそちらをどうにかできたとしても、次に出現する深海戦力って貴女達"前世が艦娘だった"ハグレの人じゃなく、接触すら困難な生粋の深海棲艦になるでしょうし、そうなったら色々と破綻しちゃうんですよ」
「そっちは泊地棲姫と組んでるんでしょ? ならそんな面倒な事しなくても支配した方が管理も容易になるんじゃないの?」
「そこまで縄張りにしてしまうと
「まぁそういう訳で、
「ここまでの移動はどうするつもり?」
「
吉野が苦笑を交えて吐露する様に、自治海域を攻め落とせても維持できる戦力はなく、また支配海域が広がるだけでそれ以上の旨味は西蘭泊地的にはない。
吉野は判り易く太平洋の海図を広げ、視覚的に判り易く説明を続け現状と、これからの事を無地の地図へ書き込んでいく。
「仮にこの話が進んだ場合、自治海域に隣接する海域に敵対勢力は居なくなるので、外敵に備える心配はなくなるんじゃないかと思うんですが」
現在自治海域に逃れてきた上位個体は、"逃れてきた"と称するように、戦いたくない、ただ生きたいと願って海を越えてきた者達である。吉野もそれを知っているからこそ、その部分を尊重し、互いの利益を含む話を提示する。
本来この作戦は"ハグレ達"上位個体をなるべく沈めないまま攻略し、最終的には支配しない自治海域として解放する予定であった。
だが大規模な開戦となれば双方それなりの被害は出る事が予想され、最終的な形にするまでに多大な労力と犠牲を覚悟しなければならなかっただろう。また、時間も相応に掛かり、その間主要戦力は長期間張り付けないといけない事が予想された。
故に現状は五月雨という予想外が介入した結果、これ以上ない好機が吉野達だけでなく、深海側にも訪れる結果となっている。
「この話が履行されるという担保はどうするの? まさか口約束だけでこっちを納得させようなんて虫のいい話はしないでしょうね?」
「もしニンゲン側がこの約定を
「全てに? どういう事?」
「どういうも何も、
軽く世間話をするような形で
実は太平洋深海棲姫達にとってこの話は安全な海が保障されると言うよりも、四方を囲まれ封じ込められたという印象の方が強くある。が、吉野が広げた世界地図を見て、自分達の居場所はもう、ここにしかないのだと同時に思い知る。
「後は、そちらさえ良かったらなんですけど……」
仕方なくであったが、先を見ればもうほぼ話を受ける他はないと覚悟を決めつつあった太平洋深海棲姫に、吉野は更に話を持ち掛ける。それは前世が艦娘であった上位個体達には少なからず、興味が惹かれる提案でもあった。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇
「admiral、今月もレアメタル関係の収支は伸び続けてるわよ」
「それに連動して伊良湖茶屋の客も半分以上は深海棲艦だし、なんなら基地施設の三分の一は彼女達の憩いの場になってるけどね……」
嘗て深海棲艦と太平洋攻略艦隊が対峙してから三年。ミッドウェー島には大規模な橋頭保という名の物流拠点が築かれ、基地司令長官にはリーゼロッテ・ホルンシュタインが着任し日々忙しさに謀殺しれていた。
当初彼女はハワイの防衛と西蘭泊地から送られる教練艦隊の拠点としての利用しか打診されていなかった。だが当該諸島及び海域の解放が成った後、当初聞かされていた計画とは違う拠点運用が吉野から聞かされる事になった。
先ずミッドウェーに置かれる事になった拠点は泊地とされ、大規模な基地施設が敷設された。
だがそこは艦娘用の設備一式が揃ってはいても、基地施設の防衛設備が泊地というレベルになく、代わりに備蓄関係の倉庫と複数のタンカーが入港可能な大規模港湾施設が整備された。
あの時太平洋深海棲姫側に吉野が提示した話は、自治海域とミッドウェー泊地の間に結ばれた不可侵の
太平洋という広大な海の底、そこには膨大な手付かずの資源が眠っている。
レアアース関係では日本で消費される三百から五百年分を含む、陸の鉱山の数千倍という鉱床が眠っている。また天然ガスや石油も確認されており、それらは現在陸で採掘されている物全てに匹敵する規模で広がっていた。
深海棲艦は生態的にそれらの資源を自力で採取し、補給する事で活動している。陸上で機械的に採掘するのに比べ効率的ではないが、人類には手が出せない深海からそれらを得る術を彼女達は"生きる為"に備えていた。
吉野は太平洋深海棲姫にそれら海洋資源と、自分達が拠出可能な物資……詳細を述べるなら、ぶっちゃけ糧食と言うか甘味というか、その辺りと生活必需品等の物々交換をしないかという話を持ち掛けた。
普通それらは軍事的折衝に持ち出す話ではないと言えるかも知れないが、交渉相手は
当然歓喜という形での。
それから話はとんとん拍子に進み、何故かミッドウェー泊地の防衛に太平洋深海棲姫達も乗り出し、折角だからと彼女達も基地施設……具体的には甘味処や、娯楽施設の解放という経緯を経て、ミッドウェー泊地は自治海域の深海棲艦にとって無くてはならない重要な拠点となった。
そんなミッドウェー泊地は先にも述べたように、基地司令長官には大坂鎮守府よりリーゼロッテ・ホルンシュタインが着任し、艦隊総旗艦にビスマルクが就く。以下艦隊は本人達の希望もあり、西蘭を中心に吉野の派閥拠点より抽出された欧州艦が殆どを占める。
また、現在基地の最重要施設(笑)となってしまっている甘味処には、元祖間宮からのれん分けされ、西蘭から異動してきた伊良湖が日々腕を奮っていた。
当初吉野は、資源の取得というより双方の円滑的な付き合いを想定しこれらの話を持ち掛けた。しかし蓋を開ければ吉野商事が採掘する資源に匹敵する量がミッドウェー泊地に集まる事になり、しそれらの売却によって資金面では内地の軍よりも潤沢に、政財界にも利益を配分した為発言力もそれなりに増大した。
この辺りは政界へ進出した
「ねぇリーゼ、
「え? また? 定期便って……今週二で大型タンカー出してるじゃない、一体どれだけの物資が欲しいのよ」
太平洋深海棲姫の伝言にリーゼロッテは呆れ顔で返す。
何というか、現在ミッドウェー泊地には艦娘と同数かそれ以上の深海棲艦が住み着いている。当然代表は太平洋深海棲姫なのだが、彼女に至っては何故かビスマルクの私室に居候しており、最早泊地所属と言ってもおかしくない状態になっていた。
こうして五月雨のサンマ漁に端を発した諸々は、吉野達の太平洋進出を盤石にするどころか、そこに棲む深海棲艦との融和という誰も予想しなかった未来を引き寄せる事になってしまったのであった。
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