大本営第二特務課の日常   作:zero-45

84 / 329
前回までのあらすじ

 ロボが話の大半なのに小さじ一杯のマミーヤさんのお色気勝ってしまうという緊急事態。


 それでは何かご意見ご要望があればお気軽にどうぞ。


2018/09/23
 誤字脱字修正反映致しました。
 ご指摘頂きましたじゃーまん様、orione様、柱島低督様、有難う御座います、大変助かりました。



提督の提督による誰得な戦闘指南

「え? 狙撃術を身に付けたい?」

 

 

 大坂鎮守府電ガーデン、時間はいつもの1500

 

 今日のクジの勝者である朝潮が赤いチェック柄のメイド服姿で吉野の横に腰掛け、真面目な相で吉野を見上げている。

 

 沖にある人工島である為に海風が比較的強く、この季節でも肌寒い風に身を縮めそうになる陽気であったが、温室然とした作りになっている電ガーデンならばそんな事を気にする事無く割とポカポカしてリラックスするには持って来いの場所であると言える。

 

 そんな午後の一時、大坂鎮守府真面目ちゃん二号と称されるくちくかんである朝潮は第二艦隊でも後方から艦隊をサポートする位置に就く事が多く、立ち回り的に防衛寄りの動きを求められる機会が多かった。

 

 第二改装二段階目を受けた為に対潜特化という能力を有し雷撃は平均以上の技量、砲撃もそれなりというのが艦隊旗艦である球磨の評価であり、水雷戦隊に属する駆逐艦としては充分以上の活躍は出来る艦娘であったが、それでも本人にしてみれば砲撃の精度に不満があるようでそれに付いて悩みを抱えているようであった。

 

 その悩みの元を辿れば同じく第二艦隊所属の先頭を務める夕立の良くも悪くも目立つその戦いに方にあった、機動を生かしての一撃離脱、その際の攻撃手段は駆逐艦であるなら雷撃がメインというのかセオリーなのだが、元々攻めっ気が強く敵の懐に飛び込む様にして戦う夕立の戦い方はインパクトがあり目を引く物であった、またそういった立ち回りを好んでする夕立は駆逐艦でありながら雷撃よりも砲撃での撃沈スコアが多いというスタイルに落ち着いていた。

 

 その夕立の戦い方を常に後ろから見る朝潮にとっては砲撃は夕立、サポートは時津風、立ち回りは陽炎とある種特化的なスキルを持っている艦の能力レベルが平均値的という認識に至るという恐ろしい状況を生み出していた。

 

 

 球磨自身も色々とその辺りは説明をしていたのだがそこは真面目ちゃんな朝潮、高みを目指し過ぎて己を追い込み過ぎる傾向があり、その性格故色々考えた結果、砲の精度を上げる為に狙撃のエキスパートである吉野に狙撃術の指南を申し出たといった次第であった。

 

 

「狙撃術っていう程自分の能力は大層なもんじゃないし、多分朝潮君に自分がやってきた訓練とかその辺り教えたとしても参考になんないと思うんだけど……」

 

「ですが司令官は以前に母艦からの超々距離射撃でル級を仕留めた実績があるとお聞きしましたが」

 

「アレは定点狙撃だから成し得た事であって、君が望む艦隊戦に於ける砲撃精度という物とは根本的に違うモンだと思うよ? もしそっち関係のスキルを上げたいなら榛名君か長門君に聞いた方がいいんじゃない?」

 

「……実は既にお二人には相談して少しだけ御指南頂いたのですが」

 

 

 榛名と言えば今は近接特化の戦闘スタイルを旨とした戦い方をしているが、ほんの少し前には51cm連装砲で超精密射撃を用いての戦闘を中心に戦う事に終始していた、更に長門も41cm連装砲を使用しての攻めに関しては精度は無論、その砲撃を用いての戦闘技術は相当な物であった為、朝潮が求める物は吉野が言う様に狙撃という一点を狙う特殊な戦闘技術よりも、この二人の教えを請う方が余程建設的であるのは確かであった。

 

 そんな武蔵殺しと人修羅に砲撃の教えを請うたくちくかんが言う二人の教導時の様子を思い浮かべた話だと、朝潮的には達人の域に達した方達の感性には自分にはまだままだ理解が及ぶレベルでは無かったという結論に至ったのだという。

 

 

「砲撃ですか? そうですね……コツは相手を睨み、こう、柔らかそうな部分を狙ってドカーンと当てるんです」

 

「砲撃か? ふむ、毎日砲身が歪むまで撃ち続ける事だ、そうすれば嫌でも精度は向上する筈だ」

 

 

 抽象的且つ技術以前のふんわりとしたアドバイスをする金剛型に、物理的に不可能レベルの鍛錬法という答えを出す艦隊総旗艦の言葉、戦バカの超理論に真面目過ぎるくちくかんが真に受け取るという、ニュートラルな感性の者が関わっていなかったが為に起こった超展開がそこにあった。

 

 

「朝潮君……」

 

「はい、何でしょうか?」

 

「世の中にはね……『名選手、名監督にあらず』って言葉があるんだよ……」

 

 

 今の処第二特務課の主任務は教導艦隊という看板を掲げている、その艦隊の総責任者のビッグセブンと攻めの要である榛名の現状を考えると

 

 【教導を施す⇒ガチ殴り勢が増殖⇒拠点へ帰ったその艦からその拠点の艦娘達に大鑑巨砲主義が伝染する】

 

 そんな恐ろしい未来が予想され、もしかして今教導が必要なのはあの二人なのではないのだろうかという危機感に苛まれてしまう吉野であった。

 

 

「と……兎に角君が何を求めているのか理解はしたけど、マジで自分の技術というか、訓練してきた方法ってあんま参考になんないと思うんだけど……それでも聞きたいの?」

 

「はい、ぜひお願いします」

 

 

 そんな真面目ちゃんを見て溜息を吐く吉野、こうして真面目くちくかんの為の狙撃とはなんぞや講座(仮)が昼休憩を挟んだ後に執り行われる事になってしまったのである。

 

 

 

◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 

 

 

「……朝潮クン」

 

「はい司令官、何でしょう?」

 

「んと、確かに提督狙撃のレクチャーするとは言ってたけど、何でこんなに人がワラワラと……」

 

 

 場所はいつもの第一講義室、教壇に立つ吉野の前には業務で参加出来ない艦娘以外が座席を埋めてワクテカしつつ待機である、尚教壇左右には時雨に(潜水棲姫)、そして頭にはグラ子のパイパイというそんな風景。

 

 そして盛大ににキラが付いている面々を前に何故か不安度メーターはグングン上がっていく状態、吉野はたかが講義をするだけなのにどうしてこんなにも嫌な予感がするのだろうと冷たい汗が頬を伝って流れ落ちていた。

 

 

「はい、陽炎ちゃんにお話したら参加したいという事でしたので連れてきました!」

 

「狙撃を学べば司令官からのご指名が増えると聞いたわ」

 

「ル級を指先一つでダウンさせる技を教えてくれるって聞いたから参加したっぽい!」

 

「む? 私はくちくかんとの触れあいディスカッションと聞いているぞ?」

 

 

 参加理由がたった三人の口伝(くちづて)を経ただけで壊滅的に破綻しちゃってる伝言ゲームになっているのは何故なのか、むしろ最後のビッグセブンの参加理由は色々アウトなイントネーションだったのは気のせいでは無い気がするのはどうしてだろうか。

 

 

「てか何でマミーヤさんまで参加しちゃってるんです?」

 

「いえ、何となく」

 

「何となくで戦闘技術の講義に参加しちゃう給糧艦というのは正直どうなんだろうと提督は思うのですが……」

 

「五航戦の子なんかと一緒にしないで」

 

「加賀くんはいつも五航戦の人たちが見えちゃったりする感じというか、そんな病に侵されちゃっているのでしょうか?」

 

 

 結論から言うと其々に参加理由を問い質すと全てに突っ込みを入れなくてはいけないと悟った吉野は、強引ではあったが講義を始めてしまう事にした。

 

 特に伝言ゲームの一番最後になったという球磨の微妙な表情を見ると、その辺りは禄でもない話が伝わっているというのが手に取る様に判ってしまうので早急に誤解を解かなくてはという理由もあったからである。

 

 

「提督がロボに乗って艦隊指揮を執ると夕張から聞いて何がどうなってるのか確かめに来たクマ」

 

 

 オチが壊滅的にロクでもない話になっているのを聞いてしまった瞬間であった、ついでにメロンの生シリペシペシが今日も第一講義室で執り行われたのはどうでも良い話である。

 

 

 

◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 

 

 

「では色々レクチャーする前に言っておきますが、これから自分がする話は正規の狙撃訓練や技術的手順の物を経たものとは違って、あくまで自己流と言うか教官から自分用に調整してもらったカリキュラムを元にした話だという事を念頭に置いて下さい」

 

 

 教壇に立つ吉野の後ろにあるモニターには『提督の狙撃教室(体験談)』というタイトル文字が映し出されていた。

 

 そのモニターを指揮棒でペシペシと叩きつつ事前の注意事項を口にする吉野の頭の上では、ペシペシする度にグラ子のパイパイが縦揺れをしていたが既に皆慣れてしまっているのか、特に周りから突っ込み的な物は入らない。

 

 

「先ず自分は以前所属していた部隊で諜報以外にも戦闘に絡む任務も行わなくてはいけない関係上、どうしても荒事を処理するスキルを身に付けなければいけない状況にありました、しかし海軍兵学校も出ていなかった為にそんな技術も知識も無かった為に色々問題が発生し、悩んだ末直接相手と殴り合いをしなくて良いアウトレンジからの一方的な攻撃が加えられる狙撃という物に絞って訓練する事にしました」

 

 

 元々体力的にも劣り、対人という戦闘技術も形骸化しつつあった海軍に所属していた吉野にとって、戦闘=対人戦という任務が絡む世界で生き抜かねばならないにも関わらず技術習得の選択肢が少なく、更に時間を掛けてそれを身に付ける事が出来ない事情があり、結果としてはそれなりに無茶をしないといけない状況での元、万人向けのカリキュラムを廃しての独自の訓練を行う形で技術を得るという修練を積む事になった。

 

 それ故に先ずはその辺りの説明をしておいて、話を聞いた艦隊員側で内容を取捨選択して参考とするようにと前置きしてから講義は始まったのである。

 

 

「海軍では対人戦の技術も装備も殆ど選択肢の幅が無かったので、自分は狙撃の手ほどきを陸軍のある部隊を率いていた方にお願いして短期集中で鍛えて頂く事にしました」

 

 

 深海棲艦との戦いは戦場は艦娘が、指揮は人がという形で行われている為前記の通り人相手の戦闘というのは一部の部署を除き失われつつあるのが現状である。

 

 それに対し国内の治安維持、または戦時下の日本に於いて深海棲艦以外の外敵と対するのは陸軍の管轄であったが為に、対人戦闘に於ける技術の習得には吉野がそうした様に陸軍を頼るのが必須という状況になっている。

 

 

「その部隊長に教えを請い、色々相談した結果諸々な事情が絡み正規の訓練法では時間が掛かり過ぎる上に効率的では無いという結論に達しました、その為特別に自分に合った専用カリキュラムを組んで貰って技術の習得に努めようと言う事になったのです、そして始まった訓練の最初の課題はこれでした」

 

 

 吉野が指揮棒でモニターをビシリと指し、そこに現れた文字は『根性』の二文字。

 

 それを見た艦娘達の反応は納得顔で頷く者や怪訝な相を表に出す者など様々であつたが、とりあえずそれを無視して吉野は先を続ける事にする。

 

 

「狙撃の基本は根性です、言い換えれば強い精神力ですね、どんな行動にもこれは大なり小なり必要な要素だと思いますが、狙撃には特にその根性が必要だと教官は仰ってました」

 

「ふむ、確かに根性は何事においても基本となるのは理解出来る、それで提督はどの様にしてその根性を鍛えたというのだろうか?」

 

「それは……これです」

 

 

 再び振られる指揮棒、そして次にモニターに現れた文字は

 

・腕立て50回

・腹筋50回

・背筋50回

 

 そこに表記される訓練めにぅは小学校のクラブ活動に見られる準備運動的な内容の物であった。

 

 

「……提督よ」

 

「何ですか長門君」

 

「それは、何だろうか?」

 

「根性を鍛え、尚且つ体を鍛える為に行われた訓練プログラムです」

 

「か……体を鍛えれる……のか? これで?」

 

「いえ……この数々の狂ったかの様なハードな運動量は毎日続いたのですが、それは最初の半月だけの物で……この後更にスクワット50回、更にはランニング3kmが追加されるという過酷な内容に変化していきました……」

 

「え? 過酷?……過酷だったのか?……」

 

「えぇ、兎に角最初は訓練が終了するとまともに動けなくなる程過酷な物でした……」

 

 

 ビッグセブンと吉野の間の温度差的なアレは半端無い物であったが、平均的成人男性と比較してもアレな吉野にはそのカリキュラムは地獄という物以外の何物でも無かった。

 

 更に長門は艦娘の中でも基礎体力は上から数えた方が早い体育会系女子である、その差を比較すると正に象さんとアリンコさん程の開きがあった為、この辺りの感覚的な物は永遠に分かり合えない悲しい状況にあると言えよう。

 

 

「そんな地獄のブートキャンプを経て自分の訓練は終了しました」

 

「しゅっ……終了したんですか!? 腕立てとかスクワットのみで…… その、射撃訓練とかはどうしたんです?」

 

「そんな物は毎日銃身が歪む位マトに撃ち続ければ嫌でも精度は向上するので特に問題はありません」

 

 

 どこぞのビッグセブンの台詞と同じ言葉を聞き朝潮の表情が絶望的な物に変わる。

 

 何せ普段は理路整然とし理詰めで行動する吉野である、それに頼った結果口からでた言葉が根性であり、そして脳筋艦隊総旗艦と同じ理論というのは彼女にとってショック以外の何物では無いだろう。

 

 

「えっと戦いの基礎が根性というのは榛名にも理解が出来るのですが、何故ステゴロに無関係な狙撃で根性が必要になるのでしょう?」

 

「狙撃においてターゲットを狙って撃つというのは全てのプロセスの一部分でしかないのです、その前には狙撃ポイントの選定、装備の準備、脱出経路の確保、そしていつ現れるか判らないターゲットをいつでも狙撃できる状態で延々と待ち続けるという我慢大会が待ち受けています」

 

「我慢大会……」

 

「はい、ブッシュ()に潜めば蚊やアリンコに襲われ、夏には汗ダラでじっと待機、ヘタをすると木の上で体をロープで固定したままターゲットが確認されるまで数日を過ごす事もあるのです、これを我慢大会と言わず何というのか……」

 

 

 狙撃精度を上げる為の技術的訓練法のレクチャーやコツを教えて貰えるという事を期待してたら知りたくも無い生々しいスナイパー事情を聞かされ、更にどんよりとした雰囲気を纏う朝潮。

 

 しかし口にしては居ないが秘密裏に誰かを始末する事や単独で全てを行う必要のある吉野の行動は、ある意味普通の狙撃術とは掛け離れた物になっても仕方が無い事と言えるだろう。

 

 むしろこんな特殊且つニッチな物を聞かされる位なら、例の極太眉毛のデュークな東郷さんの漫画を読んでいる方が余程為になるという困った講義が開催されるという場がそこにあった。

 

 

「後狙撃という行為だけに関わらず、全ての戦闘行為には使用するべき最適装備という物が存在します、戦艦には大口径砲、駆逐艦には魚雷、其々艦種の、そして個の持ち味を生かす武器というのが存在しています」

 

 

 そう言いつつ吉野は項垂れている朝潮を見て言葉を続けた。

 

 

「ウチには色々と特殊な装備を常用する艦娘さんが多数存在しますが、それを見て自分も……と思う気持ちが沸いて来るのは仕方が無い事だと思います、しかしその前に考えないといけないのは『自分がどうならないといけないのか』では無く、『自分には今何が出来るのか』を理解する事が最初の一歩だと自分は思います、さて朝潮君」

 

「はい……」

 

「君は確かに夕立君の様な猛々しさも無ければ砲を扱う技術が無いのかも知れないけど、彼女がそういう戦い方が出来るのは君が後方を固めているという前提があるからだと思います、そしてその状況を作り出しているのは正確な雷撃と潜水艦を的確に処理できる対潜能力があってこそだと自分は思うんだけど、どうでしょうか?」

 

 

 その言葉に暗く沈んでいた顔が驚きに変化し、更には徐々にいつもの真面目な相へ変わっていった。

 

 

「今の君の状態は月並みな言葉になっちゃうけど『隣の芝は青い』ってヤツだと思うんだよね、でもそれは言い換えると自分の事を充分理解しないまま周りに流されている勿体無い状態なんじゃない? まぁまだ君達は経験不足の面があるから仕方ない事だとは思うけど、もうちょっと自分を信じてみてもいいんじゃないかなぁ、少なくとも現状自分は君の能力を君以上に評価しているというのを忘れないでいて欲しい」

 

 

 吉野の言葉に俯き、無言で何かを反芻(はんすう)し思考を巡らせる黒髪の駆逐艦。

 

 暫くそのまま無言のままだったが一度大きく頷いて、再び吉野に向いた少女には既に迷いも困惑も無いいつもの真面目ちゃんの顔があった。

 

 

「司令官有難う御座います、色々迷って本質を見逃していた様ですが、私が艦隊に貢献するには何が大切で必要なのか今はっきり判った気がします」

 

「色々納得出来たなら何より、また何か迷ったなら一旦考えをリセットするのがいい事もある、そしてそれでも迷ったら先ず仲間を頼りなさい、君が誰かを見てる様に、周りの者も君の事は見ているからね」

 

 

 真面目過ぎる少女は迷いを正面から受け止め過ぎて道を見失っていたが、同時にその真面目さ故に己の進む道をすんなりと見定めるに至った。

 

 それは異質な艦娘が集う第二特務課に於いて、この先数少ない『王道の戦い』が出来る存在として艦隊の基礎を支える者へと育っていくのである。

 

 

「そういえば司令官」

 

「何かな陽炎君」

 

「私達の最適装備ってのは砲と魚雷辺りなんだって事は判るんだけど、司令官が狙撃する時って銃以外に何か重要視する装備なんかあったりするの?」

 

「オムツ」

 

「……え?」

 

「オムツ」

 

「……オムツって、あのオムツ?」

 

「そう、長時間狙撃ポイントでずっと動けない状態で待機する訳だし、大とか小の処理は基本垂れ流しになります、だからオムツはある意味何よりも大事、個人的にはパン○ースとかがオススメだったりします」

 

「そ……そうなんだ……」

 

 

 珍しくいい話で終わりそうだった提督の狙撃講座は不意に放たれた陽炎の疑問によって、それに応えた吉野の聞きたくも無い余計な豆知識の言葉により物凄く微妙で後味がアレな終わり方になってしまうというとても残念な結果になってしまった。

 

 

「テイトクってオムツプレイなんかも嗜むのね……これは色々勉強しないといけないわね……」

 

 

 そしてそんな吉野の言葉を聞いた深海艦隊旗艦は、色々何かを勘違いしたまま特殊なプレイ等を研究するという歪な愛情を発揮してしまい色々と吉野に降りかかる不幸の数が増える結果になってしまった事は、いつか語られる日がくるかも知れない。

 

 

 




 誤字脱字あるかも知れません、チェックはしていますが、もしその辺り確認された方は、お手数で無ければお知らせ下さい。

 また、拙作に於ける裏の話、今後の展開等はこっそりと活動報告に記載しております、お暇な方はそちらも見て頂けたらと思います。


それではどうか宜しくお願い致します。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。