推薦作品:器仗神殺の剣 ファンタジー / 日常
至るところに散りばめられた「違和感」(伏線)と、圧倒的なまでの心情描写にまず度肝を抜かれます。重厚な武器解説や広大極まる世界観と合わせて、とても濃厚な設定の嵐で、『そういうの』が好きな人にはこの上... (全文表示)
至るところに散りばめられた「違和感」(伏線)と、圧倒的なまでの心情描写にまず度肝を抜かれます。重厚な武器解説や広大極まる世界観と合わせて、とても濃厚な設定の嵐で、『そういうの』が好きな人にはこの上なく魅力的なはずです。はじめに中心となる人物は、多くの伝説級の武具を創造した、生ける伝説そのものと言える女鍛冶師ハサキ・ノバク。どこか退廃的な雰囲気を纏う彼女と、彼女を慕う二人の少女の暖かな交流の時間がはじめにあります。それからしばらく読み進めると、ハサキ・ノバクという女が抱える過去について明かされます。このじわじわと迫り来るような仄暗い闇を想起させる、息の根を止められるような起承転結もあまりにも依存性が高い。伝説の鍛冶師を伝説にしたオブジェクト群『スレイヴイレスシリーズ』の第一作、刺した生き物を不老不死にするという、人間に無限の命と時間を与えるオブジェクト、『スレイヴイレス』。ハサキ曰く三本作ったとされるスレイヴイレスは、一本は国王に剣として献上され、残った二本は……自らでは絶対に殺せない『神』を、いずれ殺すために鎚を執る彼女は、きっとそれでも『世界』にとっては坂を転がり落ちる石でしかなくて─────息の詰まるような濃厚な闇に魅入られたり、クソデカ感情をぶつけ合う少女達や圧倒的な世界観を感じたい人には強くおすすめできる作品です。▼読む際の注意事項など登場人物は皆かなり前向き(壊れているとも言う)ですが、ひたすら重たい話なので人は選ぶかもしれません。あと完結済みです。先が気になる終わり方だけに続きを見たいところもまた魅力……エタではなくちゃんと締められているのでそこは安心してください
推薦:異常性愛者 評価:★ (Good:4/Bad:0)
推薦作品:エイシンフラッシュの娘。 ウマ娘プリティーダービー
本作はダービーと天皇賞を制覇し両親紹介RTA記録を保持する名ウマ娘のエイシンフラッシュ、その娘であるオリジナルウマ娘のフラッシュアデリナの葛藤、焦燥、諦観、そして決断を描いたウマ娘プリティーダービーの... (全文表示)
本作はダービーと天皇賞を制覇し両親紹介RTA記録を保持する名ウマ娘のエイシンフラッシュ、その娘であるオリジナルウマ娘のフラッシュアデリナの葛藤、焦燥、諦観、そして決断を描いたウマ娘プリティーダービーの二次創作である。本作の特徴は、偉大なる母親の期待を受けながらも必ずしもトレセン学園への入学を希望していたわけでは無かった少女の揺れ動く心の繊細な描写にある。フラッシュアデリナは父親でもあるトレーナーの指導の下でレースに挑むも勝利を得られず追い詰められて諦観を抱き、同室の未勝利ウマ娘に心を救われて遂に勝利を手にするがそれによって彼女の夢と願いを打ち砕いてしまい、得る物は少なく失うものは多いレースに疑問を抱き遂に引退を考え始める。そしてレースに勝利と栄光、そして最高の伴侶を見出したエイシンフラッシュとトレーナーは、家族という最も親しい関係で有るが故にフラッシュアデリナに道を示すことは出来なかった。あー俺も「あの子がわからない。もう、あの子が怖いんです……」と咽び泣くフラッシュさんを優しく抱きしめて慰めてーなー。だったら他人に頼ればいい。かつてエイシンフラッシュがトレーナーを頼ったように。かくしてとある引退した未勝利ウマ娘との出会いによって自らレースに戻ることを決断したフラッシュアデリナは、それまでとは打って変わって勝利を重ね遂にG1レースへの切符を手にする。母、父、新しい未来を手に入れたかつての同室のウマ娘に見守られフラッシュアデリナは遂に大舞台に挑んで行く。思春期のフラッシュアデリナの戸惑いと迷い、何故か根拠もなく娘の実力に自信を持つ母エイシンフラッシュの苦悩と愛情、二人のウマ娘の間で父として夫として奮闘するトレーナー。丁寧に積み上げられた描写が3人の内面に説得力を与え、家族という普遍的な関係の悲喜こもごもを見事に描き出している。また登場する複数のオリジナルウマ娘達も、少ない描写で鮮烈な印象を与えられ書き割りやモブでは決して有り得ない。フラッシュアデリナは取り敢えずG1出走余裕のオリ主ではない。レースに未来を見出した一人前のウマ娘である。▼読む際の注意事項など一話が長い。平均約9000文字である。そこを乗り越えてほしいとは思うが途中でブラバされてもやむ無しという気持ちがあるのは事実。
推薦:唐牛健一郎 評価:★ (Good:3/Bad:0)
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