のはずだったのですけれど……

正直、ゼネバス帝国にホエールキングなる超大型の空中輸送機が登場してしまったので、影が薄くなってしまいました。
はサラマンダー自体は優秀な長距離爆撃機であり、輸送機なのは間違いないのですけれどね。　

当時、ゾイドですらないホエールキングが空を飛んで、その口からアイアンコングが出てきたシーンは衝撃的だったと同時にショッキング過ぎてがっかりさせられました。
せめてホエールキングが潜水艦か、洋上艦であれば……
サラマンダーには最大の空の支配者でいて欲しかったなあと、幼心に思ったものでした。

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はい、まさにその通りですね。
ゾイドを語る上でこれは過去から今に至るまで変わることはない事実です。
今でこそ、高速獣型ゾイドが主流（しかも動かないゾイド）ですけれど、あの当時のゾイドはありとあらゆるタイプの生物がモチーフで、玩具としてもそのデザインもギミックも完成度が高く、作り上げ手にした時の興奮は今でも忘れられないものです。

そんな中で、ゴジュラスとレッドホーンは特別な存在に私には映りました。
ビガザウロ、マンモス、ゴルドスとほぼ同様の駆動パーツ（一部稼働箇所が違う）を使用していたにも関わらず、二足歩行をしつつ首を振り、目を赤く光らせて進むゴジュラスは最高にカッコイイゾイドでした。
そして、帝国初の大型ゾイドレッドホーンは、完全な新設計の素体でありながら、マッシブな装甲と生物的な外観、そして今でこそ主流の足先までの連動クランクによるリアルな動きに、初めて見た時は本当に感動しました。
あの2体のゾイドが、その後のリリースゾイドの原型になったのは間違いありません。
サーベルタイガーやアイアンコングのデザインはきっちりレッドホーンを踏襲していましたし、対して共和国はといえば、基本透明キャノピーにむき出しの内部構造、そこに外装鋼板を貼りつけたような無骨なデザインといった具合で、シールドライガーやウルトラザウルス、マッドサンダーへと繋がっていきますし。
（レッドホーンとマッドサンダーにはかなり類似点がありますけど）

そのようなゾイドたちのバトルシーンを私は今までずっと待ち続けていたのかもしれません。

本来は野生生物であるゾイドにおいて、肉食獣型ゾイドであるゴジュラスはまさに最強の一角で間違いありません。総重量２００トンを超え、全高２０ｍ以上もあるその怪物が、小型ゾイド中型ゾイドの群れに突撃していく様は、まさに暴風かもしれません。
これこそがゾイド戦の最大の見せ場だと思います。

この作品では、もともとの設定を深く取り入れてくれているため、戦場には主要ゾイドの他に、超小型の２４ゾイドやアタックゾイド（同サイズ帯）も多数配置されていたり、対ゾイド砲や、地雷や、バトルストーリーで公開された数々のストーリーや改造ゾイドのことにも触れてくれているのが本当に嬉しいです。

長くなりましたが、今回の物語、ゾイド好き、特にゾイド黎明期とも呼べる数々のゾイド開発史でもあるバトルストーリー好きにはたまらないこのお話に触発されてしまい、思いの丈を書かせていただきました。

このお話、あの大見せ場が最後に残っていますよね！　
そこに行きつくまでの様々なサイドストーリー、楽しみにさせて頂きます。

P.S.
原作でもある『ゾイドバトルストーリー』を大事にしたこの作品に敬意を表しまして、今回推薦させていただきます。これからも執筆、頑張ってください。

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