ろくなのじゃなくてすみません。
アザゼルは悩んでいた、今目の前にいる奴らをどう説得するかを。
目の前にいるのは世界を創造することだってできる神仏の類、ほとんどが嘘偽りを申すなと言わんばかりの圧をはなち引き受けるんじゃなかったと今更後悔していたりする。
せめてもの救いは全員が敵ではない事だろう。
北欧神話のオーディンが一応、こちら側についているだけマシというもの。
帝釈天やシヴァのような好戦的なものほど
そんな魑魅魍魎と言っても過言ではない(神仏に対して非常に失礼ではあるが)空間にあくびをして退屈している白髪の神父服を着た人間の青年が異様に目立っている。
それもそのはず、この男こそ
さらに加えて青年が札付きの悪行神父でつい最近まではアザゼルの組織に所属していたフリードという事実が更に胃を痛める。
だって、こいつを拾ってあっさり追放したの堕天使だから。
「では、今回起きた事件について話し合おうではないか」
「ワハハハハ!まずはあのドラゴンについてだな!」
予想はしていたが、覇王龍ズァークについての議題は最優先だった。
並大抵の神魔では太刀打ちできない誰も知らないドラゴンが突如現れ、破壊行動をしてしまったのだ。
もちろんズァークは邪龍扱いで現在は消失という形となっているが経緯が経緯だけに新たなズァークの出現を危惧しているのだ。
専門家(コナミ君(仮))が簡易にまとめた資料にはカードに宿す力が邪悪な精神に刺激され大きく変質した結果、あのように具現化してしまったとのこと。
カードに宿りし力等は異世界の精霊云々と研究者にとってものすーーーーーごく頭を悩ませるものであった。
実際、コナミ君(仮)自体が異世界からの転生者ということであっさり暴露しやがった上にズァークこと一樹も転生者ということを明かされたことでアザゼルは一度目の前が真っ暗になった。
後にこのことを知ったとある死を偽装した最悪の悪魔が狂喜乱舞して遊戯王を用いた侵略を考えていたが、資料でコナミ君(仮)よりも何十倍もやべー奴(ヒトデ・クラゲ・カニ・エビ等)がいることを知って割とマジで侵略するかを悩ませていたりする。
お前ごときが闇のゲームで勝てると思うな。
それはさておき、配られた資料で全神魔が頭を悩ませているのを尻目にフリードが一言。
「デッキ調整したいから帰っていい?帰りまーす」
「待て待て待て待て!今っ、お前が抜けたら俺が死ぬ!主に内臓が!」
「いや、俺ちゃん
「俺が知るか!というかあんなのノリで使ってるのかよ阿保なのかお前ら!」
阿保なことに最初からノリで使っています。
「まあ、剣より使いやすいのは確かだし?ま、だれでも使おうと思ったら使えるから気にするな」
「気にするわボケえええ!」
もはやどのような醜態をさらそうとお構いなしにフリードに掴みかかるもあっさりと逃げられてしまう。
フリードにとって、いや、
「はー、つまんね。無駄に時間つぶすなら辞めたらこの仕事。いっそ全員ぶちのめせばモーマンタイ?」
その発言に空気が凍った。
絶句しているのではない、『たかが』人間に倒される、彼ら彼女らのプライドを大きく刺激したのだ。
「小僧、その言葉を口にするとは、覚悟はできているのだろうな?」
ゼウスが言ったのか、シヴァが言ったのか、もう誰かが言ったなんてアザゼルには分かりたくないし分りもしない。
どうしてこんなにも精神を攻撃してくるのか全く意味がわからない。
「覚悟?そんなモンはなぁ」
なんでこんな奴が一時的にとはいえ神父に所属していたんだと事情を知らない者は悪い笑み笑みをみて思わざるを得なかった。
だが、次のセリフで思考が止まらざるを得ないとは誰も思いも考えもしなかっただろう。
「持つわけないじゃーん!神
「…………ああくそっ!言いやがった!」
たかが人間が神をどのように扱えるなど不敬で済むレベルではないが、
彼らが戦う意志ある限りどうとでもなる。
「じゃ、帰るわ」
「あ、おい待て!くそっ、最初から丸投げする気だっただろあいつ」
そもそもコナミ君(仮)も現地説明が難しいので最初から最後まで丸投げするつもりだったということは言うまでもない。
たった一人しか頼りにならないのを逃がしてしまったアザゼル、支援者はオーディンのみ。
周りには
「(こんなもんどうやって対処しろというんだ!だが、ここでやらないと
研究者としてはらしくないが、ロマンチストとしては燃える展開となってきたアザゼルは無理矢理そう考えて舌戦を繰り広げることになる。
この燃え始めた魂が新たなものを引き寄せるかどうかはまだ誰も知る由もない。
最近、LotDを買いました。最初にめっちゃ叩かれてたけど、やってみるとかなり楽しい。時械神みんなも使おう(ステマ)
アザゼルが奮闘する一方でコナミ君(仮)は目の前の魔女に困っていた。そこで魔女はある提案をして彼等に入ろうとする。それは、彼女に
次回、『デュエリストと資格』