田中龍之介に憑依したので全国三本指に数えられるスパイカーになるべく頑張る話 作:龍門岩
アニメ一期二期見返してたんですけど、梟谷のマネージャーめちゃくちゃ可愛くないですか?まぁ潔子さんが一番ですけど
あと伊達工のブロックは全国でどんだけ通用するのかとか色々気になりますよね…
———旭さんが吹っ切れて復活してから。
日向がエースへの憧れと身長に対する劣等感などを吐露したり、それを影山が一蹴したり、日向が最強の囮を受け入れたり、と様々なことが起きた試合だった。
「GWは合宿を行いたいと思います」
と、顧問である武田先生が一言。
それを聞いて俺———田中龍之介はこう言った。
「合法的に潔子さんとお泊まりってことスカ!?」
「田中くんは今回お留守番希望ということで…」
「ごめんなさい」
タケちゃんはやはり怖い時は怖い。いつもはフワフワとしていて優しい国語教師って感じなのだが。
「以前話した通り、梟谷高校との練習試合ですが…もう一高校参加してくれます」
———音駒高校。我ら烏野と音駒は、因縁の相手だそうだ。最近ではどちらも全国から遠ざかっていることもあってあまり認知されていないが、お互い古豪だった頃。"ゴミ捨て場の決戦"と呼ばれるその戦いは、文字通り全国にファンがいたのだとか。その音駒高校も最近ではかなり力をつけているらしく、東京都ベスト4も狙える力量と聞く。
「合宿は、梟谷と音駒に合わせて、我々烏野高校が東京都に遠征することになります。三泊四日になりますので、色々準備をしておくように。何か質問はありますか?」
「はい!」
「澤村くんどうぞ」
「スケジュール的には、常に練習試合を回していくんですか?」
「いえ、これは梟谷高校と音駒高校側の提案したものなのですが、最初の一日と二日目の午前は、三校合同による練習を行います。いつもと違う環境は、あらゆる可能性に気づくことがある、のだそうです。二日目の午後と三日目、予定では四日目まで練習試合を行います」
「わかりました。ありがとうございます!」
「それじゃあミーティングはこれで終わります。皆、気をつけて帰ってね」
「「「あざした!!」」」
「キャプテン、自主練少しいいですか!?」
「ん〜、三十分だけならいいぞ。終わったら速やかに片付けるように」
「おっす!!」
町内会チームとの練習試合が終わったあとだというのに、日向と影山はまだ自主練をする元気があるらしい。俺も練習に付き合いたい所だが、休息も大事。とりあえず潔子さんと手を繋いで……
「その、ごめん。今日は用事があって…一緒に帰れない」
「……」
「えっと、その代わりだけど……夜は電話、できるから。あと明日お弁当作ってあげるし、だからその……」
「好きです」
「えっ…わ、私も、だよ」
「……」
「……た、田中?………息してないっ」
と、いうわけで今日は俺も自主練をしていこう。潔子さんと帰れないなら早く帰る意味もあまりない。余談だが、最近では潔子さんが漫才的なノリに付き合い初めてくれるようになったのだ。特に先程の会話の最後。バリバリ息してた。普通にしてた。つまり潔子さんが可愛いということである。
「うし、日向。お前にジャンプの真髄を教えよう」
「ぉ、おおおっ!!!かっけぇ!!なんですか!?田中先輩!」
「ズバリ———"ドンッ"だ」
俺を含め、そして前世も含め。一メートルを超えるジャンプをするような奴らは皆、床を蹴るときに音が鳴る。大地を踏みしめ、それを踏み台として勢い良く飛翔することが大事なのだ。
「今の日向のジャンプは、生まれ持った天性のバネと身体能力に任せたジャンプだ。言ってみれば軽い。ならそれをどうするかだが」
「母指球に、力を乗せる」
「おっ、影山知ってたのか」
「うす、昔調べたことがあって」
「な、なるほど……?」
「なんで理解してねぇんだ日向ボゲ。つまり、今のお前のジャンプはピョピョーンって感じだけど、最後の踏切に力入れてドンッて飛べってことだ!」
「なるほど!!!」
「……なんで擬音だけでわかるんだ」
天才型というのは皆こうなのだろうか。
俺?俺は天才でもなんでもない、全部努力と思考による賜物だからな。まあ親譲りのバネも多少あったかもしれんが。
「とりあえずやってみて欲しいが、もう一つ言いたいことがあった」
「はい!!もうなんなりと!!」
「変人速攻だが……多分通用しないような奴らがこの先出てくると俺は思う」
「「っ!」」
そう、あの変人速攻はたしかに驚異的だ。世界のどこを探したとしても、中々お目にかかれないレベルの超速攻。しかし…
「確かにだ。たしかに最初はビビる。こんな攻撃があってたまるかとな。だけどそのビビりも次第に薄れるし、更に全国レベルならおそらく初めの一セットの中で対応してくるだろう」
「それは…まぁ、たしかに。つまり変人速攻の使い所を限定して、普通の速攻と織り交ぜながら相手ブロックを翻弄していく…ってことですか!」
「それもまぁ、一つの手だな。だけど俺はその先があると思ってる」
「その、先……?」
「…?……??」
俺と影山の会話に、日向は目を点にしてオロオロしている。自分だけついていけてないのが不安なんだろう。だが今から話すことはどちらかといえば影山の方が大事だから今は無視だ。変人速攻の鍵を握るのは、間違いなく影山なのだし。
「今の変人速攻は、目を瞑った日向の振り下ろされる掌に、寸分違わず影山がトスを合わせている。そうだな?」
「はい」
「なら……そのトスを、日向が
「…?それが無理だから日向は目を瞑ってます」
「んーそうだな…打点を通過するトスじゃなくて、日向の最高到達点で止まるトス、って言い方ならわかるか?」
「っ!!トスの勢いを、スパイカーの最高到達点で……殺す」
「そういうこと。でも多分それはめちゃくちゃムズい。バック回転の量の調節、そしてA、B、C、ブロードと距離も変わってくる」
「でももし、それが出来たなら……」
「あぁ———全国制覇も夢じゃないぜ?」
厳密にいえば、これだけで全国優勝できるわけないのだが、言葉の綾である。
「んで、日向も日向だ。どんなスパイクだろうと、主導権はスパイカーにある。もしもあのスピードの速攻を日向が自由に打てるようになっても、打ち分ける技術がなきゃ宝の持ち腐れだ」
「それは、はい」
「まずはボールに慣れることが大切だ、今日から四六時中ボールに触るようにしとけ」
「あ、あいっす!」
「んで影山は、一朝一夕で出来るような芸当じゃないから、ゆっくり練習していこう。多分インハイも間に合わ……」
「間に合わせます!」
なんだ……影山の後ろに炎が見える……それほど燃えているってことか?
「なぁ龍!ジャンフロ打ってくれねぇか!?」
「ん、久志はどうした」
「山口にジャンフロ教えててな、今手が離せないんだと!」
ノヤっさんは去年出会った時、かなりオーバーハンドが苦手そうだった。とは言っても、ノヤの苦手は常人の普通か少し得意くらいなのだが……俺のジャンフロで特訓しているので今ではそこらのセッターよりオーバーハンドが上手いだろう。
「最近かなり苦手意識なくなってきたろ、なんでまた」
「考えてる事があってよぉ」
「おん」
「レセプションのとき、俺一人でコートの後ろ側守れたら……かっこよくねぇ!?」
いやそれ……普通に考えて無理じゃないか…?
「それが無理でも、コートの三分の二は俺一人で賄えるようになりてぇ。そうすれば、他のスパイカーが攻撃に専念できるだろ?」
「たしかに、大地さんとノヤの二人がいたらコートを守れそうだよな……」
「てことでよろしくぅ!」
こうして、日々は過ぎていく———
「うぉぉぉお!?あれが東京タワー!?」
「おい日向ボゲ!!どう見ても、す、すかいつりー、だろうが!!」
「ぷぷぷ、ただの鉄塔に決まってるデショ。これだから単細胞バカは」
「「んだと月島コラァ!!」」
「息ぴったり。気が合うねぇ単細胞同士」
一年生たちはいつものように和気あいあい(?)としている。それを尻目に、大地は東京タワーと思ってたものがただの鉄塔だったことを知り内心冷や汗をかいていた。
「着いたぞお前ら!梟谷学園だ!」
「ありがとうございます!皆、自分の荷物と一緒にボールとかも持ってけよ、一年率先して!」
烏養コーチ、武田先生の運転のもと、朝イチから出発したバスはついに停止した。大地の声に合わせて皆で感謝を述べ、バスから荷物を下ろしていく。
「潔子さん!髪型、今日はポニーテールなんですね、めちゃくちゃ似合ってて美しいです!」
「っ……好き」
「あっこれ死ぬやつやわ」
「……田中?……ほんとに息してない…!」
「へいへいへーい!黒尾久しぶりぃ!」
「だな〜木兎。身長伸びたか?」
「え、まじ!?」
「いや髪のボリュームだな、すまん。勘違いだ」
「なんだよ喜び損じゃねえかよ!!」
「大丈夫です木兎さん、学年は最高学年ですから」
「なんの慰めにもなってねぇよ赤葦ぃ!」
「……皆うるさい」
「おー研磨!やっと起きたか!」
「犬岡はまだ寝てる」
「大丈夫大丈夫、やっくんが叩き殺すから」
「……(ツッこまないから)」
「…
「むにゃあ…お腹すいたぁ」
「今日一緒におにぎり作ったでしょ、どうせつまみ食いしたんじゃないの?」
「あは、バレたあ?」
……フクロウとネコとカラス、邂逅する時は近い。
名前:清水潔子
ポジション:マネージャー
誕生日:1月6日
身長:166.2cm
体重:51.4kg
好物:天むす、田中
最近の悩み:おやつはじゃがりこにするかジャガビーにするか。田中とはポッキーゲームをするかトッポゲームをするか
好物田中(意味深)
原作との乖離まとめ(現時点)
・旭さんは既にジャンプサーブ習得済
・木下はジャンフロ習得済、既に山口に伝授始める
・日向の高いジャンプの練習始まる
・同時に新変人速攻の特訓もインハイ前に開始
今回は合宿前の繋ぎ会でした、話進まなくてすんません
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