【RTA】VRゾンビサバイバー真エンド【解説】 作:ササキ=サン
とりあえずエタる前からこの話までの構想を練っていたので、初投稿です。
これ以降は不定期更新だゾ。
久々の本格的なバトル展開に突入するRTA、はーじまーるよー!
前回のあらすじ。名探偵ゆかりん。
はい。では、早速続きをやっていきましょう。今回は近くの街へ物資の調達に行きます。車で行く・・・と見せかけて、ゆかりんのBオーラで移動するようです。え、何それは(驚愕)
ゆかりんが戦闘中にこの謎の液体金属を銃弾にして乱射してきたことがあるように、良い感じにBオーラを変形させれば、簡易的な飛行機代わりになるそうです。なんでもありじゃないですかこいつ。まじパネェっす。
というわけで屋上からそのまま出撃です。ぐにょーんと変形したBオーラは、なんかこう、戦闘機みたいな形になっていますね。すごく強そう(こなみかん)。
少女移動中・・・。短いですが、この間にいくつか寄せられた質問に答えましょう。
Q.走者兄貴姉貴はゆかりんなどのヒロインズとえっちなことをするのに抵抗を持っているように見受けられましたが、恋愛感情とか抱いていらっしゃらないんですか?
A. ないです(断言)。いや、猫が好きで、猫が可愛いとかはあっても、猫の穴にぶち込みたいとか、猫にファックされたいとか、猫とガチ恋したいとかは思わないでしょう?つまりそういうことです。
Q.このゲームは女性アバターでプレイすると、たまにガチでメス堕ちするらしいのですが、それは大丈夫なんですか?
A.私は大丈夫です。諸君は知りません。全年齢版を女性アバターでプレイするだけなら、そこまで深刻なメス堕ちはしないと思いますね。せいぜい、もとから素質があった人を沼に引きずり込むくらいじゃないですか?それは深刻?いやまあ、そうかもしれませんね。ただ、R18版は精神力がない人は確実にメス堕ちしますし、精神力がある人でもメス堕ちしている場面があるので、R18版のネカマプレイは覚悟を持ってやった方がいいと思いますよ。
おや、そろそろ着きますかね。流石ゆかりん。移動がメッチャ早い。タイムの短縮がはかどります。
ん?え?
・・・・・・。
え?
・・・・・・。
何これ?(白目)
皆さん見てください。ここは本来街があるはずなんですけど、いつの間にかなめくじみたいな、汚い白とか茶色っぽい色の粘液の湖になっています。
いやまあ、だいぶ前に会った《満たす者》っぽいなーと粘液の正体には気づいてはいるのですが、通常プレイを含めても《満たす者》がここまで拡大してくるようなことはなかったので、滅茶苦茶戸惑っている私がいます。
「これは一体・・・?まさか、満たす者?いや、おかしい。彼女には自衛隊基地を守るように命令したはずなのに・・・」
そうですよね・・・。基本的にゆかりんの命令もあって、《満たす者》は自衛隊基地を出ることはありません。魅力値が高いキャラクターで滅茶苦茶好感度を高めると、執着して自衛隊基地をたまに出てくることはありますが、それでもここまで《満たす者》の本体が異常拡大をすることはありません。
んー・・・。一体何がダメだったんですかね・・・(モブ生存者0人)。
あ。解説動画なので原因を普通に暴露しますが、これ、バグもどきの現象らしいですよ。はい。
どういうわけかよく分かりませんが、プレイを通してシステムデータの中に生まれたAIの感情、執着・・・?そういったジャンクファイル的な、断片データ?的なものが塵も積もれば山となって、なんか変なバグを起こしたらしいです。
後日、原因を調査してもらった開発のAIに、このド畜生の人格破綻者と怒られました。ヒロインなどをヤンデレにさせた上で片思いさせまくったり、R18版でお預け放置プレイをしまくったりした弊害らしいです。ほもじちゃんに触れたい、ほもじちゃんをぐちょぐちょにしたい、ほもじちゃんを・・・と、色々な思いがデータの中に残り続けて、なんか今回《満たす者》の行動パターンに大きな変化を生み出したらしいです。
レギュレーション的にバグ禁止なので、このRTAを投稿するか少し迷ったのですが、開発さん曰く、仕様らしいです。つまり、AIを虐めすぎると変なイベントが起こるのはバグでもなく、開発の意図らしいですね。AI想い(?)の開発だぁ・・・。
AIだからといって、変なことをしてはいけない(戒め)
「ゆかり、ちょっと行ってくる」
「え?やない、まっ――」
さて、それではとりあえず《満たす者》と戦うためにゆかりんのBオーラ戦闘機からジャンプしましょう。ぴょーん。
ンァーーーー(野獣の咆哮)
いやぁ、落下するときのヒュッとする感じはなんか相変わらずワクワクしますね。偉大な先駆者であるBiim兄貴もメガトンコインを持って橋から落ちた時は、こんな感じの気分だったんですかね(ノーコン推理)
あ。なんでこいつ飛び降りているんだ!?と驚愕している兄貴姉貴たちに意図を説明すると、《満たす者》をぶち殺すためです。はい。
《満たす者》となぜ戦う必要があるのかというと、ほっとくと行動可能マップ全てをこいつが呑み込む可能性があると、このときは判断したからです。
だから、ここで《満たす者》をぶちころがす必要があったんですね(漆黒の殺意)。
さて、ではVS《満たす者》戦です。いざ鎌倉!
オッスお願いしまーす!
着地と共に、盛大な水しぶきがあがった。
《満たす者》の触覚がその異常を捉える。作り出した感覚器を通して、その姿を視認した。
ほもじやない。
彼女のいつも通りの無表情に僅かな喜色が浮かび上がる。それは闘う者として、確かな強敵に挑むことができるが故の微笑みであった。
返礼は。莫大な粘液の津波によって行なわれた。
静かな凪いだ粘液の湖は、いつの間にかドレーク海峡もかくやの荒れた大海に変わっていた。
ほもじやない、彼女を呑み込もうと迫り来る津波は、高さ10メートルをも超える壮大さと時速数百キロもの高速を併せ持った、普通の人間には不可避の災禍であった。
――しかし。
「・・・・・・」
変わらず無表情のまま、彼女は刀を構える。
片足を上げ、振り下ろす。そして、大地を踏みしめる。
――剣閃。
美しい弧を描いた刀の軌跡は迫り来る津波と衝突し、津波に大穴を穿った。
<刀で津波を切ってもそのまま波に呑まれるのがオチです。なので、ここは波を刀で叩いて穴を開けて、そこから脱出しましょう>
跳躍。
彼女はその一撃によって開通した穴に飛び込み、迫り来る津波を通り抜けた。
<津波にも穴はあるんだよなぁ・・・お、開いてんじゃーん。>
しかしながら、跳躍であるが故にその滞空には限りがある。
街を沈めるほどの粘液の大海。そこにまともな足場は存在しない。先ほどの足場は彼女が着地の衝撃で作り出したものである。それは一時的なものであるが故に、波が引くように足場は再び粘液に呑み込まれていく。
空中。緩やかに落下する彼女に、安息の場所は存在しない。粘液の海が彼女を待ち構えるようにウゾウゾとうごめいた。
<この粘液、以前の≪満たす≫とは違ってめっちゃ粘性が強いというか・・・粘液と言うよりボンドとか、瞬間接着剤みたいなものなんですよね。見てくださいよ、この靴裏についた粘液。すでに固まりかけていますよ。怖いですねぇ・・・なんというか、以前の麻痺粘液ではほもじちゃんを逃がしてしまった反省なのか、今度のは絶対に逃がさないという強い意思を感じますね>
<――ですが>
<だからこそ、達人ならこれを足場にすることができます>
跳ねた。
粘液に着地した彼女の体が再び宙を舞う。
<普通の水だとやるのはかなりキツイですが、粘性が高い水ならこういったことは結構やりやすいです。原理的には、今の私は水切りの石のように水面を飛び跳ねている感じですね>
跳躍。跳躍。粘液の海を彼女は駆ける。
それはただ跳ぶだけではなく、時に自身に迫り来る津波の傾斜をサーファーのごとく駆け抜け、時に再び刀で津波に穴を穿ち、《満たす者》を翻弄した。
しかしながら、その抵抗はあくまで現状維持にしかならない。
その超絶的な技工は確かに《満たす者》を圧倒するが、それでも彼女の体力は有限なのである。しかも彼女は現在、全力で動き続けている。最小限の動きで体力をある程度は温存してはいるものの、常に粘液の上を駆け続けるその行いは凄まじい勢いで彼女の体力を削いでいく。
時間が経つほどに、彼女は抵抗するためのリソースを消費していくのである。そしてその行き着く先は、明確な敗北。
<さて、現状を打開するためには《満たす者》のコアに対して攻撃を加える必要があります。>
<しかし、あいつはチキン(貶す)で慎重(褒める)で、面倒で(貶す)可愛い子(褒める)なので、まず近くにはコアが存在しないことは確かでしょう。>
<なのでまずは、コアがどこにいるか探す必要がありますね。>
上空、ほもじやないを見つめる結月ゆかりは、その異変に気づいた。
「この動き、まさか・・・」
一定時間ある程度同じ場所に留まりつつ、少し移動してから、再び《満たす者》の攻撃をやりすごす。
ほもじやないはそれを現在、数度繰り返していた。
「測っているというのですか、やない・・・」
計測。ほもじやないは攻撃をやり過ごしながら、常にその動きを測りつつ、演算をしていた。
動物の動きは、脳の信号を受け取り、その命令に応じて筋肉が動作し、体が駆動する。
粘液の海もまた、コアである《満たす者》からの信号を受け取ってその動作をするのである。だからこそ、正確な数値を揃えることができ、それが積もれば、演算することができる。
――信号を受け取るまでの粘液とコアとの距離を。
感覚器がほもじやないを認識し、それをもとに粘液が動くまでの時間。様々な要因によってその数値は変動するが、データの数さえ揃えば、大まかな距離は算出することができる。
「ありえない」
しかし、それは信じられない行為である。
それをやるためには、非常に細かい小数点以下の単位まで捉えることができるような、正確に時間を計測できる術が必要であるし、それを冷静に計算できる演算力が必要である。
いくつかの機材が揃えば、ゆかりにも同じことはできるだろう。しかし、あの猛攻を
もはや、人ではない。それは悪魔的ないくつもの能力の産物。
そして、さらにおぞましいことに結月ゆかりは気づいた。
「・・・成長している」
それは、ゆかりだからこそ気づけた異変だった。
遠くの星をただ見上げる者には、その星々がどれほど地球から離れているか、正確に測ることはできない。
僅かにでもその片鱗を感じ取れるほどの実力者であるゆかりだからこそ、その違いに気づくことができたのである。
「この短い間の戦いで、劇的に成長し続けている・・・」
海の上を飛び跳ねるその技術、刀を振るう技術、相手の動きを読む技術。その全てが、わずかな数瞬の間に、今もなお伸び続けている。
もとから超越した化け物が、さらに進化を続けている。
その事実は、結月ゆかりの背筋に凍えるような悪寒をもたらした。
<狂いそう・・・!(知恵熱)>
いくつかのポイントで計測を終えたほもじやないは、空中を駆けながらため息をこぼした。
その表情はどこか疲れた様子であり、普段よりも体温が高く、顔色は赤みを増している。
<数分も経ってしまいましたが、計算は終了しました!全部暗算ですが、ヨシ!>
ヨシ。小さく呟いた彼女に対して、上空から見ていた結月ゆかりが警告の声をあげる。
「やない!気を付けてください!!全方位攻撃です!!」
いつの間にか、波は引いていた。
やないは抉り取られた大地に久方ぶりに足をつけ、乱れた息を整える。
この休息は、まさに嵐の前の静けさであった。
大津波が来る前には、潮が引くという言い伝えがある。
だからこそ。
それは。
――絶対不可避の、全力の一撃を放つ前触れであった。
地鳴り。常人ではまともに立っていられないほどの、爆音。
大地が揺れていた。局地的に、しかしながらかつて人類が観測したほどがないほどの震度で。
月明かりが、星の輝きが、閉ざされた。
黒。世界は闇に包まれた。
粘液が空を覆うほどに、高く高く、包み込む。ドームのような津波だった。
壁?違う。そんな薄い物ではない。ほもじやないがいくらその人並み外れた筋力と技巧で穴を穿とうとしても、単純に穿ち切ることができないほど。それは分厚い粘液の膜であった。
「―――――ッッッ!!!」
結月ゆかりがほもじやないに向けて何かを言っていた。しかし、それは迫り来る津波が鳴らす大地の揺れる音によってかき消された。
「・・・・・・」
それを見ていたほもじやないは、声による伝達を諦め、手話でゆかりに指示を出した。
【全力防御 及び 北北東30キロ】
受け取ったゆかりの内心に様々な疑問が浮かび上がるが、それでもそれまでのぶっ飛んだ実績を上げ続けたほもじやないへの信頼が、ゆかりに全力の防御を選ばせた。
ほもじやないが、ゆっくりと刀を構える。
彼女の口元が僅かに歪み、三日月のような小さな笑みを作る。
「・・・・・・ッッ」
それはほもじやないではなく、彼女の中に潜む途轍もないナニカの笑み。それは片鱗をみせるだけで、たやすく人の心を狂気に陥れることができる。
事実、結月ゆかりはその笑みを見ただけで、押し殺したような悲鳴を漏らした。
<絶体絶命の大ピンチですが、ちょっと必殺技を思いついたので実戦で試してみることにします。>
<長距離射撃をしていた時になんとなく感じていたんですけど、このゲームって地球の自転とか、かなり精密に物理法則が実装されているんですよ。>
<だから、思いつきました。そして、RTAという急がなくてはいけないという条件が、私の技巧をより高めました。今の高まった技巧なら、きっとこの技を成功させることができます。>
<行きます・・・奥義・・・・・・(適切な語録が思い浮かばない)>
刀を振った。
――そして、粘液の空がはじけた。
<地球は、秒速460メートルくらいの速度で自転しています。>
<つまり、私たちは秒速460メートルで振り回されているということですね。>
<そして受け流しの技術の応用で、自身にかかる自転のエネルギー、慣性を別方向に受け流すと・・・>
<私以外のものが全て秒速460メートルの速度で動いていることになりますね。>
<そんな中でですね、めっさ素早い速度で流れていく大地に足を突き立てるとしましょう。>
<そうするとですね、私は地球に激突したということになるのです。>
<衝撃のエネルギーは速さと重さで算出できるので、滅茶苦茶重い地球に激突すると、凄まじいエネルギーが生まれることになります。>
<クソ雑に計算すると、その威力およそ60穣ジュール!だいたい広島核爆弾1京個分くらい?>
<まあ、正面衝突じゃなくて、表面にカスッて程度の激突なので、そこまで威力が出るわけではないのですが・・・>
まるで核爆弾が炸裂したような轟音。
ほもじやないへ目掛けて収縮していた粘液の全てが、この一瞬で吹き飛ばされた。
凄まじい暴風が吹き荒れる。Bオーラを球状にして自身の体を守っていたゆかりは、その風に掠われ、大きく大きく吹き飛ばされた。
生まれたのは、クレーター。
まるで核爆弾が爆発したように、ほもじやないを中心とした大きな空洞が形成されていた。
<まあ、かなり威力が減退しても、こんな感じの凄まじい破壊力がでるわけですね!>
<で、激突した際に生まれたエネルギーを良い感じに受け流して収斂して、刀にのせて振るうことで、こういう感じになります。>
<ぶっちゃけ、現実より物理法則等がかなり緩いVR世界だからこそ、ここまで上手く成功した感じですね。現実でこれを実現させるには、もう少し修行が必要そうです。>
<それに99.999999%くらいは技を成功させたんですけど、ほんの少しだけ最後の抜きが失敗したせいで、流しきれなかった少しのエネルギーで、右腕の一部の骨が粉砕骨折して、なんか色々と血だらけでぐちゃぐちゃになっていますね。めっちゃ痛い(白目)。>
少しだけ涙目になったほもじやないは、血だらけになった右腕をぶんぶんと動かした。
<骨が立たないなら、筋肉で動かせばいいじゃない!(狂気)>
そして、彼女は再び例の奥義を使った。
轟音。凄まじいエネルギーが今度は大地に炸裂する。
彼女の体は音すら超えた速度で、彼女が計算で導き出した《満たす者》のコアがあるであろう場所へ射出される。
しかし、壮絶なまでの空気抵抗が、彼女の体に大きくのしかかる。
空気抵抗。それは速く動けば動くほど、肉体に凄まじい負荷となってのしかかる。さらには音速を超えた異常な速度は、衝撃波をも発生させ、空気中の摩擦熱なども考慮すれば、この速度で移動した彼女を死に至らしめることすらもあるだろう。
だから。
彼女は。
<ハッ…ハッ…アッー!アーツィ!アーツ!アーツェ!アツゥイ! ヒュゥー、アッツ!アツウィー、アツーウィ!アツー、アツーェ! すいませへぇぇ~ん!アッアッアッ、アツェ!アツェ!アッー、熱いっす!熱いっす!ーアッ! 熱いっす!熱いっす!アツェ!アツイ!アツイ!アツイ!アツイ!アツイ!アー・・・アツイ!>
・・・・・・。
彼女は空気に触れ、優しく、優しくそれを受け流した。
螺旋を描くように、彼女の後方へ空気が凄まじい速度で流れていく。
この瞬間、空気は彼女を阻む壁ではなくなった。
自身に絡みつく空気の圧力をなくしたことで、急激に速度が上がった飛翔。もはや放っておけばどこまでも飛んでいきそうな己の肉体を、回転することによって方向を制御し、予定の地点に彼女は落下する。
再び、轟音。
着地の衝撃さえ、地面に受け流すことによって彼女は無傷で大地に立っていた。
むしろ、受け流された衝撃によって周囲の粘液がはじき飛ばされ、巧妙に隠れていた《満たす者》のコアを露出させた。
「み つ け た」
ほもじやないから幾分か離れた場所にいた《満たす者》は、咄嗟にその場から逃げようとした。
――斬ッッ!!
しかし、《満たす者》のコアはほもじやないが放った斬撃により、その周囲の粘液と瞬時に切り離され、逃げる手段を封殺された。
既に例の奥義を習熟し始めたほもじやない。それの応用によって放たれた、凄まじい威力の斬撃で空気を撃ち出し、遠距離攻撃を成すという、つまり彼女はもはや斬撃を飛ばし始めるような・・・そんなファンタジーな存在に足を踏み込み始めていた。
びちゃりと、粘液がなくなった大地に一人、《満たす者》のコアは倒れこむ。カタカタと、彼女は今まで感じたことがない壮絶な恐怖に、ただ身を震わせることしかできなかった。
「さて、どう調理してあげましょうか・・・」
ぐへへ・・・さんざん手こずらせやがって・・・。さて、どう調理してあげましょうかね。
《満たす者》ですが、こいつ、ただコアを切っただけでは、いずれ余った粘液からコアが再生されます。つまりこいつをぶち殺すには、コアの生成が不可能になるように、一定間隔以上粘液を密集させないようにする。つまりは粘液を良い感じに処理する必要があります。ただし、それには多大な労力がかかります。
普通ならこのRTAはもはや詰みといっても過言ではないでしょう。再送して♡ つまりそういうことですね。
嫌です。はい。嫌です(だだっ子)
なので、少々強引かつ残酷ですが、非人道的な手段をとります。
強化ゾンビは知性というか・・・割と自我があります。
はい。大ヒントですよ。もう分かったんじゃないですか?
ふふ・・・そうです。つまり、肉体的に殺すことができないなら、精神的にぶち殺してしまえばいいじゃないかということです。
いやー。こういうのは、本当はあまりやりたくないんですけどね(嬉々)。状況が状況なので、多少はね?致し方ないことですよね。
ぶっちゃけ、こっちの殺し方の方が私は得意なんですよね。なんなら、目を合わせただけで相手を精神崩壊させることができるくらい、私はこういうのが得意ですから・・・。
おや、どうしたんですか《満たす者》ちゃん。震えちゃって、可愛いね。大丈夫。RTAだから、できるだけ弄ばずに、一瞬で殺してあげますね。
はーい。良い子だから、私の目を見てください。
早く。
ほら。
こっちを見て。
大丈夫。
ねえ。
見て?
「ひッ・・・ぁア・・・」
「イヤぁ・・・ごめンなさイ・・・」
「ごめンなさイ・・・ゆるシテェ・・・」
・・・・・・。
・・・・・・。
キェェェェェェアァァァァァァシャァベッタァァァァァァァ!!
・・・こほん。
止めです止め。精神的にぶち殺すのは止めておきましょう。
はい。まあ、こんないたいけな子をぶち殺してしまうのは良心が痛むというか・・・?
やってしまったら、明日から我慢が辛くなってしまいますからね。
というか見てください裁判長!こんな可愛い子が悪いことするわけ無いでしょう!?
・・・・・・。
・・・ぶっちゃけ、こんな可愛いなら、実質ヒロインじゃね?
というわけではい。レギュレーション遵守のために、この子は殺さないことにします。
大丈夫大丈夫。もう既に私に対する恐怖をガチガチにすり込んだので、実質無力化したようなものでしょ。
「・・・はぁ」
いやぁ、それにしても疲れましたね。
「殺しませんよ。だから、大人しくしていてください」
さーて、帰りますか。ゆかりんは・・・って結構近くにいるじゃないですか。さてはあなた、今のを見ていましたね。おーい、ゆかりん、別の街に行って食糧調達をしようぜー。
って、うぇい?なんか袖を引かれたんですけど。
「ァっ・・・」
は?ゾンビのくせに可愛いんだが。殺す気かよ。というかぼきぼきに折れた右腕を掴まないでください。めっちゃ痛いんですが。殺す気かよ。殺すぞ。
「いっショ・・・だメ・・・?」
・・・・・・。
・・・・・・。
オッケー!!(力強い肯定)
今回はここまでです。ありがとうございました。
あの凄まじい一撃によって、私は大きく大きく吹き飛ばされた。
それはきっと偶然だったのだろう。吹き飛ばされた近くに、《満たす者》がいた。
だから、それを見ることができた。
「さて、どう調理してあげましょうか・・・」
ああ、いつもの、アレだ。やないが抱えるおぞましい一面。化生、いやそれよりももっとおぞましい、闇に潜むナニカ。
遠くから見るだけでも、嫌な汗が止まらない。全身に耐えがたい悪寒がはしり、心臓がバクバクと音を鳴らす。
怖い。怖い。怖いよ、やない。
私に光をみせてくれたあなたを。救いの手を差し伸べてくれたその優しさを、信じたかった。
でも、分からないのだ。あなたは一体何者なのだろうか。どちらが、本当のやないなのだろうか。
「ひッ・・・ぁア・・・」
「イヤぁ・・・ごめンなさイ・・・」
「ごめンなさイ・・・ゆるシテェ・・・」
驚いた。強化Bウイルスに対する彼女の適性率では、話すことは限りなく望みが薄かったはずだ。
「え・・・」
思わず、口から声が漏れ出た。
被験体:さとうささら コード《満たす者》。彼女の命乞いを受けて、やないは・・・。ほもじやないは。
「殺しませんよ。だから、大人しくしていてください」
なぜ。どうして・・・?そう、彼女は確かに、あのおぞましいままで・・・。
ため息をついた。まるでしょうがないなぁとでも言うような表情で・・・あれほどの殺意を放っていたのに・・・どこか優しげな顔で・・・。
『笑うと、とても綺麗で・・・温かいですよ』
あの女、セイカが言っていたことを思い出した。
ガリ・・・ガリ・・・
「うぅ・・・ぐっ・・・」
ガリ・・・ガリ・・・
頭をかきむしる。自分がみっともないことをしているのは分かっていた。でも、それでも、そうでもしなければやっていられなかった。
「あぁ・・・ああぁ・・・!」
悔しくて。悲しくて。苦しくて。腹立たしかった。
私はまた、自分を嫌いになった。
ナチュラルに飴と鞭を使い分けるサイコパス。
おや、ゆかりんの様子が・・・。
これからの希望ルート
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ヒーロールート
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ヒロインルート
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ギャグルート