爆豪はTSしたらかわいい。あなたもそう思いませんか?   作:星デルタ

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シリアスっぽいシーンがありますが、これで最後です。書きたかったんだ…!許し亭ゆるして。(激うまギャク)


第三話

 入学試験は僕と香月ちゃん二人が主席合格するという珍しい結果に終わった。僕の両親はえらい喜びようで、その日の夕食はかなりのご馳走になった。愛されててありがたい限りだぜ。

 香月ちゃんは念願の主席合格、それも二人揃ってということでかなり喜んでいた。かわいい。

 目をキラキラさせながら「やったな!デク!」って抱きついてきてさあ……。その後我に返って殴られたけどそのくらい気にもならない。おっぱいがでっっっかいんだ。あの0ポイント敵よりでかいんじゃなかろうか。

 

 あの雄英に二人も合格者が出たというのはそれなりに騒ぎになった。地元の友達とのおめでとう会だったり、先生からの激励の言葉だったり、関わりの無かったクラスの女子に告白されて香月ちゃんが不機嫌になったりとイベントが目白押しだったがどうでもいいのでカットだカット。最後のは不機嫌なかっちゃんが可愛かったのでよかった(コナミ)。

 

 

 まあそんなこんなで本日は入学式である。

 

 

 香月ちゃんと一緒に行こうと思って家の前で待ってるんだが、かっちゃん遅くない? だいぶ約束の時間過ぎてるんだけど。

 

「寒すぎて、サムスアランになったわねえ……」

 

 せめて家の中に入れてもらえないかな? とインターホンを押そうとしたところ。

 

 

「おうデク、遅くなってわりい。なんかババアがもっとオシャレしろだのうるさくてよ」

 

 

ドアを開けて、制服を着たかっちゃんが、が、がががががgggggggggggg―――。

 

「かっちゃんがスカート履いてる!?!?!?!?!?!?」

 

 かっちゃんが!

 

 あのかっちゃんが!!

 

 ほんとは可愛いものも結構好きなくせに素直になれないから常にズボンだったかっちゃんが!!!!

 

 スカート着てる!!!!しかもミニスカだ!!!!!

 

 まずかっちゃんのおっぱいばかりに注目してきた今までの自分がいかに愚かだったかという話をしたい。いや、もちろん制服に包まれてその形があらわになった双乳も素晴らしいのだが、何故僕はかっちゃんの太ももという無限のフロンティアに今まで気付かなかったのだろう。かっちゃんはヒーローになるため毎日きちんとトレーニングをしている。当然足にも筋肉がついている。いや、ついているのか? 分からない。僕の目に映るその足はあまりにも柔らかそうに見えたからだ。おそらく筋肉と脂肪が奇跡的なバランスで共存しているのだろう。ハリがありながら指で押したらどこまでも沈み込んでいきそうな太もも。まさに100年に1度の究極生命体と言えるだろう。あれ? かっちゃんって個性『太もも』だったっけ? そんなことを考えてしまうほど素晴らしかった。スカートというものを考えたやつは天才だが、きっととんでもない変態に違いないぜ。

 

「はあ〜〜〜〜〜〜あ……しんどい……むりみがつよい……」

 

 とりあえずスマホを構えて写真を撮っておく。僕の個性にかかればスマホカメラでだってピューリッツァー賞だ。

 

「すごく可愛いよかっちゃん! もちろん普段も可愛いけど、制服も新鮮で最高に可愛い!!!!!」

 

 語彙が死んでるがかっちゃんを褒めちぎる。IQ3000の僕の頭脳は、これによって照れ顔ミニスカかっちゃんという最高of最高を拝めるという計算をはじき出しているのだ。

 

 住宅街で大声を出すのは普通に恥ずかしいが、かっちゃんの照れ顔の前にはただ風の前の塵だよ塵!(平家物語)

 

 

 

「ふふん、だろう?」

 

 

 

 あっあっどや顔は不意打ちで死ねる……。

 

 

 

 

きがつくとわたしはゆうえいについていた

それでもわたしはかっちゃんをほめたかった

だけどかっちゃんはわたしにどやがおばかりむける

 

 

 

 

 

 

 

 

「はっ!」

 

 

 何か長い夢を見ていたような気分だ。いつの間にか雄英高校の教室に到着していたらしい。周りではクラスメイトたちが談笑しているのが見える。かっちゃんも女子たちと話してるみたいだ。かっちゃんは意外とコミュ力も高いのである。マウント取りたがるから場合によるけどね。

 

 いやあ、それにしても感動だ。ヒーローの卵、それも金の卵がこんなに。僕は原作で一方的に知ってたけど、やっぱり2Dと3Dって全然違うよね。

 

 あたりを見回してみると、ちょうど入ってきた丸顔の女の子と目があった。あ、あの原作でヒロインしてそうな癒やし顔は……!

 

「おお、キミは! 受験会場で会ったよね、僕のこと覚えてる?」 

 

 何かナンパみたいになってない? 緑谷、かっちゃんよりコミュ力ない説あるなこれ。

 

「覚えとるよー! あの時は助けてくれてありがとう!」

 

 あらいい子。方言女子っていいよね……。

 

 

 

 そのまま試験トークでわいわい盛り上がっていると、後ろから何かドス黒い視線を感じる。

 

 振り返ると、かっちゃんがこちらをすごい勢いで睨みつけてきていた。いやなんでやねん。

 

 

「あのー、デク君。私あの人になんかしちゃったかな?」

 

「いや全然何にも。ごめんね僕のカノピッピが」

 

「か、カノピッピ!?」

 

 

「おい調子乗ってんじゃねえぞデクゥ! 誰が誰の彼女だオラァ!」

 

「そんな、ひどいよ! 将来の約束だってしたじゃないか!」

 

「将来!?!?」

 

「嘘つくんじゃねえ丸顔が真に受けてんだろうが!そりゃあヒーロー事務所の話だ!」

 

 

 ギャーギャー楽しく騒いでいると、ふと視界の端に寝袋が転がっているのが見える。

 

 あっやべっ、おとなしくしとこ。僕の爆弾発言で周りが騒いでいるが、個性を使って超スピードで着席する。ついでにかっちゃんも席に座らせる。

 

「お友達ごっこなら余所でやれ。ここはヒーロー科だぞ」

 

 寝袋から不審者的な男性が顔を出した。彼こそこのクラスの担任、合理主義者の相澤消太先生である。周りが戸惑っている中、更に続けて言う。

 

「静かになるまで9秒かかりました。君たちは……合理性に欠くね」

 

 その「君たち」って、僕たちは入ってないですよね?(仲間を見捨てる人間の屑)

 

 

 

 

 

 

 ツンデレドライアイマンことイレイザーヘッド先生の強権発動で、我々A組は入学式をブッチして、いきなり身体能力テスト行った。正直根津校長が喋っている様子を一目見たかったが仕方ない。あれ声帯の問題どうしてるのか気にならない? 頭脳がいかに良くても肺活量とかしんどそう。

 

 試験自体は特筆すべきこともない。最下位は除籍処分と言われたりしたが、その程度だ。

 

 ちなみに最下位は青山くんだった。さらば青山……と思ってたら除籍は嘘で、僕たちのやる気を引き出す合理的虚偽だったそうだ。まあ知ってたけどね。ただ先生が青山くんにも見込みがあると判断するか分からなかったのでちょっとドキドキしたぜ。

 

 かっちゃんは何と第一位、僕も17位というそこそこの成績に収まったので、皆で仲良く帰ろうかという話をしていたのだが――。

 

 

「――わざわざ僕だけ残れって、どうしたんですか相澤先生」

 

 このあと皆でカラオケでも行こーぜ! という陽キャ極まりない提案をしていた男子(上鳴くんだ)がいたので、せっかくだから混ぜてもらおうと思ったのに。何故か僕だけ先生に残るよう言われて、グラウンドに取り残されてしまったのである。

 

「緑谷出久。入試では敵ポイント74P、レスキューポイント30Pという優秀な成績を修めて主席合格。たいしたもんだな」

 

「え? はあ、どうもありがとうございます……?」

 

 何だ? どう見ても「これからも頑張ってね!」というような雰囲気でもない。相澤先生の眼が髪の隙間から僕を鋭く見据える。

 

「ああ、動きもなかなか良かったよ。だがな、どうしても気になることがある。

 

 

 ――お前、途中で手を抜いてただろ?」

 

「…………」

 

「わかるもんだぜ、そういうの。試験途中、お前の敵ポイントが70Pに差し掛かったあたりから明らかに動きが鈍くなった」

 

「別にヒーローになる動機なんて何でもいいんだ。有名になりたいとか、モテたいとか……そこらへんは個人の自由だからな。俺がとやかく言うつもりもない」

 

「だが()()()()()()のはダメだ。わかるか? あの時あの受験会場で、お前だけが明確に()()()()()()()()。」

 

「…………」

 

 全部図星だから何も言い訳できない。このまま除籍か? いや、それだったらもっと早くに言ったはずだ。じゃあ狙いはなんだ?

 

「そう黙り込むなよ。これで即除籍処分ってわけじゃあない。ただ、聞いておきたいだけだ。

 

 

 お前はなんでヒーローになりたいんだ?」

 

 

 言葉とは裏腹に鋭い目つき。そして威圧感。除籍にはしないってのも合理的虚偽ってやつか? 僕が何も答えられなければ、おそらく明日には僕の席は無くなっているだろう。

 

 嘘や誤魔化しは通用しそうにない。目を閉じて、自分の根底から言葉を引っ張り出そうとする。

 

 この世界に来て、全く周りに興味が持てなくて。何に対しても無気力だった頃のこと。

 差し伸べられた手を握って、世界が一気に広がったこと。

 爆豪香月という、僕の命よりも大切な、大好きな女の子のことを思い浮かべる。

 

 

「好きな子がいるんです。最高のヒーローになろうとしている女の子が」

 

「その女の子を守れるように、傍で支えられるようになりたい。それが、ヒーローになりたい理由です」

 

 言葉を切る。相澤先生も何も言わないので、無言の時間が流れる。……握った手が汗ばむ。

 

 

「ん、そうか。よくわかった」

 

 

 ふっ、と相澤先生から放たれていた威圧感が消えた。つられて僕も肩に入っていた力が抜ける。

 

「除籍にはしない。だがお前、次からは何でも本気で取り組め。雄英は常に壁を用意する。最初から手を抜いてると癖になるぞ」

 

「今回のテストもそうだ。入試1位だった奴が、いくら何でも17位になるわけないだろ。お前、()()()()()()()()()()のに気付いていたのに何も言わなかったな? 個性抜きでも最下位にはならないと思ったんだろうが、それもやめろ」

 

「すみませんでした。次から気を付けます」

 

「よし、もう帰っていいぞ」

 

「はい、ご指導ありがとうございました」

 

 一礼してから、背を向けて帰ろうとする。恥ずかしいね、どうも。舐めプしていたつもりはなかったが、知らず知らずのうちに驕っていたのだろう。反省しよ。

 

 

 

 校門を出ると、かっちゃんが壁にもたれているのが見えた。

 

「あれ、かっちゃん? どうしたのさ。皆とカラオケは?」

 

「別に。なんか気分じゃなかった」

 

「ひょっとして、僕の事待っててくれたの?」

 

「ああ!? 気分じゃなかったって言ったろうが! ここらへんで暇つぶししてぇ気分だったんだよ!」

 

 いや草。どんな気分だよ。耳が赤くなってるし、ずっと待っていてくれたんだろう。やっぱかっちゃんは可愛いね。沈んでた心が元通りになるよ。

 

「で、どうだったんだよ」

 

「え、何が?」

 

「あのクソヒゲとの話だよ。合理的虚偽とか言ってたが、除籍うんぬんはアイツ、本気で言ってただろ。オマエもなんか沈んだ顔してるし、何話してきたんだ」

 

 さすがだなぁかっちゃん。荒っぽい性格してるけど、実は鋭いし、結構優しい。

 

「別に、大したことない話さ。ちょっと落ち込んだけど、それももう元通りだ」

 

「ほんとか? テメエ、隠してんじゃねえよ」

 

「隠してない隠してない。ねえかっちゃん」

 

「ああ?」

 

 

 好きだよ。僕がヘタレだから言えたことないけど。

 

 

「入学おめでとうってことでさ、一緒にカラオケ行かない? 奢るぜ」

 

「ケッ、しょーがねーなあー」

 

「嬉しそうな顔して。気分じゃないんじゃなかったの?」

 

「うるっせえなあ! てめえ行きたいのか行きたくねえのかどっちだ!」

 

 

 

 

 かっちゃんとのカラオケはメチャクチャ楽しかった。歌も凄い上手いの、才能マンって感じがするね。ちなみにA組のみんなも同じカラオケハウスにいたので、合流して皆で歌った。飯田君が国歌入れてて面白かったです。(コナミ)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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