「今日は星が綺麗だな」
フゥーと少し冷たい風が全蔵の頬を撫でる。ふと風で動く布が全蔵の目に入る。それは銭湯の
「……ふ、
そう言うと全蔵は銭湯の暖簾をくぐった。
そこで待っていたのは……。
「はい、いらっしゃい!」
「いらっしゃいアル!」
「お、お前らは!?」
番台から銀髪の天然パーマが特徴の男、
「や、やめろ……お前ら!!」
抵抗する全蔵。しかし自身と拮抗する実力の持ち主の銀時に加えて
「「ほいさほいさほいさ!」」
「はいよ!」
「あっぶっ!?」
湯舟からお湯を汲んできた銀時が投げつけるように顔や体に次々とお湯をぶつける。
「や、やめろ!!」
抵抗しようにも体をゴシゴシと洗う神楽に邪魔されどうしようもならない全蔵に
「次は素股洗いいくぞ!」
と鈴のついた縄を前後に大きく動かす。
「ウウゥ、ウゴオオオォォォッッッ!!」
股だけでなく自身の弱点でもある痔も刺激されて全蔵は大量の脂汗とともに苦悶に満ちた表情を浮かべる。
「それじゃあゆすぐアル!」
「そうりゃあっ!」
銀時は再び湯舟からお湯を汲むと股間、そしてお尻に大量のお湯をぶつける。
「……ッ!!」
痛みで何も言えずお尻と股間を抑える全蔵。
「はいはい、それじゃあ座るアル!」
「シャンプーいくぜ!」
風呂椅子に座らされた全蔵の頭に大量のシャンプー液が落とされるとその後頭をグシャグシャとされる。頭に大量の泡が沸き立ったところで。
「ほいさほいさ!」
「あぶっ!?」
風呂椅子の前に置かれたお湯の入ったタライの中に顔を突っ込まれる。
「ブハッ! ……ゲホゲホッ!!」
鼻や口にお湯が入りせき込む全蔵をよそに銀時と神楽は無理やり全蔵を立ち上がらせると
「「よいしょっ!!」」
という掛け声とともに全蔵を湯舟に投げ入れた。
バシャーンッッッ!! という音とともに大きな水しぶきが上がる。
「ブハッ! ……ちょ、ちょっと、待て……」
ふらふらになる全蔵を無理やり湯舟から引きずり出すと
「よーし、今度は拭くぞ!」
「よーし、いくアル!」
と「拭いた拭いた!」という掛け声とともにタオルを叩いていく。
「…………」
何も言えずフラフラになる全蔵を
「ありがとうございました!」
と服を持たせて店の外へと追い出した。
「このやろ、ふざけんなこの野郎!」
怒りを露わにして店に戻る全蔵を
「はい、いらっしゃい!」
「いらっしゃいアル!」
銀時と神楽は再び湯船に投げ入れた。
バシャーンッッッ!!
「ちょっと待って……」
ワラをもつかむ思いで湯船のふちに体を預けた全蔵は息絶え絶えに呟いた。
「……だ、だ……だめだこりゃ……」
2020年3月29日。志村けん氏の突然の死は多くの人の心に影を落としました。
そして4月12日。野原ひろしで有名な藤原啓治氏もこの世を去りました。
ぶっちゃけ今も私の心は重いです。
今回の話はその両氏に対して私なりの感謝の気持ちを込めて作りました。あと銀魂の作者である空知英秋先生がこの話を見ても笑って許してくれるだろうという算段から(志村新八の由来は新選組の永倉新八と志村けん氏から)。
最後に二言。志村さん、藤原さん……楽しませていただき本当にありがとうございました。
私の小説を読んでくださった皆様、本当にありがとうございます。