超破壊兵器アマトリチャーナ   作:名も無き二次創作家

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昨日、名状しがたい吐き気を催す邪悪のような幻覚(もの)を見てしまった。
なのでここに出力します。
ワートリ二次作家の実に7割(私調べ)が見ると言われる幻覚、『修の妹ポジションオリキャラ』。
このワートリ杯でそれがぶり返してしまったようです。
しかも直前に書いていたこの作品と融合して変なことになった。


※本編の方では今までオリ主を男のつもりで書いてきましたとだけ伝えておきます。


蛇足的IF物語その1~修の従兄妹編~

「お兄様!」

 

とある地下街の入り口前にて、ゆるふわウェーブがほのぼのしい茶髪美少女が声を上げる。

それに反応したのはそこに5分前に到着していた少年、三雲修である。

彼はボーダーのB級に上がったばかりで、複数トリガー解禁やそれに馴れるため或いは自分のスタイルを探すための個人戦(調整)など本来ならとても忙しい時期である。

だがその貴重な時間の合間を分刻みのスケジュール調整によってやり繰りし、今日この時の時間を捻出していた。

 

「どうなんですの?ボーダーは」

 

「それが、この前こんなことがあったんだけど────」

 

合流した男女は雑談をしながら地下街の中へ入って行く。

このとき少女が少年の手を自然ととった。

既にいつものことと化しているはずのこれに、少年は未だ馴れることが出来ずにいた。

赤くなる顔を隠そうと、店内の様子を見る振りをしてそっぽを向く少年。

こういう反応が少女を楽しませているのだとも知らずに。

 

「…………」

 

地下街のど真ん中で突然立ち尽くし、真上を見上げる少女。

 

「どうした?」

 

「ここに敵をおびき寄せて自爆できれば……」

 

「一網打尽だ」

 

「自爆にうってつけの地形……ですか」

 

素敵な地下街ですわね、と微笑む少女。

そうだね、と優しく返す修。

いつもと変わらぬ二人の尊い日常。

水が上から下に流れるような“当たり前”が彼等に心地よさを与える。

特に少女の鈴が転がるような淑やかな笑い声も相まって、少年はここ最近不足していた当たり前を急速に補充することができていた。

そしてそんな理由で満足そうに笑う修の顔を見た少女も、不足分を補給していた。

今日まで、いや、先ほど顔を合わせるまで少女は「わたくしよりもボーダーの訓練が大事なのですか?」と不満を抱いていたし、少年も「最近会えて無くて寂しい。どうしてるかな……」と思っていた。

だが、会ってみると先程までの不満や寂しさは直ぐに満足感で塗り替えられた。

 

しかし、もっと一緒にいたいと思うのが年頃の男女の性。

彼等は軽い雑談をかわしながらあっちこっちと目的もなく彷徨う。

 

「前にも言ったけど、改めて中学校入学おめでとう」

 

「ほんと。前にも言ったじゃない、変なの」

 

少女の上品な笑いを誘えた修は、しかし真剣だった。

彼等にとって“生きること・生きていること”は当たり前では無いのだ。

 

「お姉様のこと思い出してますわね」

 

「……どうしてわかるんだ」

 

「顔に書いてありますわよ。デート中に他の女のことを考えるなんて、紳士失格です」

 

「で、デートって……!」

 

「あら、わたくしはそのつもりでしたのに。お兄様は違いますの?」

 

女性に恥をかかせるつもりですの?という圧が4割。

残り6割は純粋な期待。

少女は三雲修という少年に特別な想いを寄せている。

愛と恋の違いは不明瞭なれど、仮にここでは『愛は与えるもの、恋は焦がれるもの』としようか。

彼女は間違いなく彼に焦がれていた。

 

「……僕もそのつもりで来ました」

 

「よろしい!」

 

一瞬。

その一瞬だけ、まるで春が来たのかと錯覚するような眩しい笑顔が咲いた。

たまたまそれを視界に収めた通行人たちは、ただ彼女に毎秒惚れ続けるだけの機械と化してしまった。

耐性のある修ですら惚れ直すほどの微笑みだ。

初見では脳が焼き切られるのも仕方がないと言える。

 

この二人、実は婚約者である。

少女は三雲家の親戚なのだが、お爺さんの代で急に金持ちになった所謂成金。

故に、親戚だからと言って三雲修が金持ちの家庭というわけでは無い。

修はその実直さと面倒見の良さ、そして頭の良さを買われて少女の父から「娘の婚約者になって欲しい」と言われた。

当初は「そういうのは本人の意思が……」とか「そんな年齢じゃ無いです……」とか言っていた修も今ではすっかりこの通りである。

先程からの「お兄様」という呼称も「幼い頃から一緒にいる兄のような存在」という意味であり、実の兄妹というわけでは無い。

 

ふらりふらりと行き先も決めずに歩く二人は、とあるアクセサリー店の側で足を止めた。

 

「あ、綺麗……」

 

「本当だ。モチーフは菊、かな?」

 

視線の先にあるのはルビーで作られた菊の花の形のブローチである。

深い、深い、どこまでも深い(あか)

その深さは自爆と通ずるものがある。

そう感じた少女と修は、暫くそれに見入って口すら動かせないでいた。

永遠にも一瞬にも感じたその思考の空白は、しかし意外なことで終わりを告げた。

金持ちそうなダンディーなおじ様が「妻へのプレゼントに」と言って購入したのだ。

ダンディーおじさんのお陰で硬直が解けた二人は、再び歩きながら雑談に興じだす。

 

「わたくしの好きな花、覚えていますかしら……」

 

「菊、だよね。花言葉は『高貴』」

 

「そう。高貴で、高潔で……。まるでお姉様のような花。自爆を花にたとえるのなら菊以外にあり得ませんもの」

 

「……」

 

少女の姉は、彼女を庇って死んでいる。

忘れもしない、恐怖が形を成して空から降ってきたあの日。

世に言う大規模侵攻。

あの日、一体のモールモッドが少女を室内の壁際まで追い詰めた。

泣き叫びながら振るえる少女をモールモッドの鋭い前足が切り裂こうとしたとき、彼女の視界が大きく変わった。

投げられたのだ。

死の恐怖に思考が激しく揺れていたせいで少女は気付かなかったが、いつの間にか彼女の姉が駆けつけて部屋の外に投げ飛ばした。

まだ幼く体重が軽かった少女は火事場の馬鹿力で割れた窓の外に落ち、急勾配の下り坂となっていた地面をごろごろと転がり落ちた。

近界民の過激な侵略によりどこもかしこも建物が滅茶苦茶に壊され、瓦礫が山や谷を作っていたのだ。

少女が窓の外に落ちる間際、姉の姿をその目に捕らえていた。

両手にLPG(プロバンガス)ボンベを持っていた。

殆どの家庭にあるそのボンベ。

自分の妹が化け物に襲われている姿を目にした姉は、足下に転がっていたそれを咄嗟に抱えて妹に走り寄り、ボンベを地面に置いて片手で支えて逆の手で妹を投げた。

そんなことをすれば今度は姉である彼女がモールモッドの目の前に来ることになる。

標的となった彼女はモールモッドの鋭い前足をガスボンベで受けた。

だが、そんな物で防げるわけがない。

貫通した前足が彼女を貫き、そのまま放り投げられる。

 

妹が目にしたのはそこまでだった。

だが、次に起きた大爆発でなにが起きたのかを全て察した。

 

姉は若干厨二病の気があった。

誕生日には、使い道も無いのに「格好いいライターが欲しい!」と父親にせがむ程度の軽度なものだったが、兎に角本当に父親が買ってくれたオーダーメイドのそれを大層気に入り、学校以外の全ての時間肌身離さず携帯していた。

 

それだ、と思った。

貫かれてガスが漏れ出したボンベ。

それが姉と一緒に宙に放り投げられ、一層ガス漏れが増した。

空気の通り道はそこかしこにあったが、(ひら)けた空間でも無かったその部屋にそれが充満した。

まだその辺りに火の手は無く、そんな状態で部屋ごと爆発したということは、つまりその場の誰かが引火させた可能性が高い。

 

爆発した部屋の跡からはモールモッドが出てこなかった。

姉は自らの身を犠牲にすることで化け物を倒し、妹を護ったのだった。

そんな彼女の誕生日は9月9日。

どこまでも気高く、どこまでも妹想いな、強く優しい女の子の大好きだった花。

それが菊でもある。

そして彼女が敢行した“自爆”もまた、彼女の気高さを表す誇り高きものなのだ。

 

「申し訳ございません、お兄様。空気を悪くしてしまって」

 

そう謝りながら、しかし気分が晴れない様子で少女が修にくっつく。

少女に絡め取られた修の右腕。

それが筆舌に尽くしがたい柔らかさに包まれ、彼は赤面した。

既に言ったことだが、まだ彼女は中学に入りたてである。

だというのに、既に目に見えて成長しているそのまろやかな二つの膨らみ。

これは生真面目な修にとってかなりの毒だった。

 

「なにか別のお話をしましょう。そうだ、わたくし今年中にはお父様を説得してボーダーに入隊する予定ですの」

 

「……説得は難しそうだけど、何か策があるのか?」

 

「ありませんわ!」

 

「ええ……」

 

「入隊して、それでお兄様とチームを組みますのよ?約束ですものね」

 

「あ、ああ。僕達で最強の自爆チームを作るっていう約束だよな。そのために君に散々自爆の極意や戦術をたたき込まれたんだろ?」

 

「まだあの時はお兄様も自爆の素晴らしさを理解されていないとお見受けしましたので、僭越ながら教鞭を執らせて頂きましたわね。それよりも、お兄様の必至のプレゼンの結果、自爆トリガーの開発が決定して完成も間近だとか。流石です!」

 

「……なんでそんなに詳しいんだ?」

 

ボーダー内部の情報はその殆どが軍事機密である。

外部の人間が“知っている”など本来ならあってはならないことなのだが。

 

「あら、ご存じの通りわたくしの家は少々裕福でして。人々のために日夜戦う組織を作るまでには至りませんが、既存の組織を手助けする程度の余裕はあるつもりでございます」

 

「……つまりスポンサーだからコネで教えてもらったと」

 

「まあ!わざわざお下品な言葉に変換しないでくださらない?」

 

言葉とは裏腹に口調はおどけており、先ほどまでの陰鬱さは見る影も無くなった。

それにほっとした修は、しかし自分がいかに危険な状態なのかを思い出す。

この窮地を脱するにはどうしたものかと思考する。

だがなにも思い浮かばず、正直に本人に話すしか無いと諦めた。

 

「……その、」

 

「どうされました?」

 

「……あ、あたって…………ます」

 

婚約者兼従兄妹美少女の豊満なそれが当たっていた。

理性が飛びそうだった。

 

「あててますのよ?」

 

蠱惑的を通り越した完全な誘惑顔で、しかも舌まで出す少女。

修の理性がすっ飛んだ。

 

一度すっ飛んだ理性を慌てて引っ掴んで連れ戻し、なんとか事なきを得た。

 

 

 

 

自分の理性に振り回されていた彼は気付かない。

少女の目から一瞬だけハイライトが消えていたことを。

頬を朱に染めながらも、おどろおどろしい雰囲気を纏っていたことを。

 

 

 

 

 

 

 

 

少女が焦がれて焦がれてやまない愛しの婚約者、三雲修。

 

 

 

 

 

 

それは元々姉の婚約者だった男の名前。

 

 

 

 

◇◇

 

 

 

 

 

 

「自爆はいかがですか。自爆はいかがですか。誰か、話を聞いてください」

 

しかし、誰も立ち止まってはくれない。

 

「お願いです、一回でもいいんです。誰か、自爆の話を聞いてください」

 

少年の名前は三雲修。

彼は愛しい婚約者と約束した「ボーダーで一緒に最強の自爆部隊を作ろう!」という夢のためにメンバー集めをしていた。

自爆トリガーはその試作型が完成したのはいい物の、起動した瞬間緊急脱出(ベイルアウト)という極端すぎる使い勝手の悪さが目立って嫌煙されがちなのだ。

特に自分の戦闘スタイルが確立しているB級以上の隊員には受けが悪い。

よって、狙うのはC級である。

そう考えた彼は個人戦ブースの前でC級隊員達に片っ端から声をかけまくっていたのだが、まるで収穫がなかった。

何故なら既に彼は「自爆自爆言ってるヤベー奴」として情報が出回り、相手をしてはならない不審者としてC級に扱われているからだ。

 

「まるでマッチ売りの少女だな」

 

「扱っているのは燃焼する棒じゃなくて自らを完全燃焼させるトリガーみたいだけどね」

 

A級嵐山隊の嵐山と時枝が軽口を叩き合いながらそろそろ注意しに行くべきか否かと目線でで意思疎通しているとき、一人の小さな少年が修に声をかけた。

彼の名は空閑遊真。

なんやかんやあってボーダーに入隊した空閑は実は近界民。(超自然的な理由で丸く収り城戸に認められた)

本物の戦争で培った戦闘能力はボーダー上層部の折り紙付きで、期待の新人と目されている。

 

「……へえ、嘘はついてないみたいだ。おまえは本気で自爆が強いと思ってる」

 

「当たり前だ」

 

  ・

  ・

  ・

 

「わかった、乗ろう。敗者は勝者の言うことを一つ聞く。おれが勝ったらこのスコーピオンに4000p溜まるまでランク戦してもらう。もし仮におまえが自爆でおれを倒したら、おれがB級に上がったときあんたのチームに入ってやる」

 

「決まりだ」

 

売り言葉に買い言葉。

見ていた嵐山たちも知らない間に、気がつけばそういう流れになっていた。

その後婚約者直伝の策が刺さり、なんとか自爆(というか破裂)に巻き込んで空閑を倒した修は、空閑という頼もしい味方を手に入れた。

更にその後「途轍もないトリオン能力(自爆能力)を持つ少女がいる」という噂を聞きつけた彼は、件の少女の元に度重なる土下座(お願い)をしまくりに行った結果、ついに口説き落とし成功したのだった。

 

 

かくして、(のち)に近界中を震撼させるボーダー最狂部隊伝説が始まるのだった。

 

本命の少女を迎え入れ、城戸のリーサルウエポンとして暴れる日もそう遠くない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

かもしれない。

 

 

 

城戸派の修と実は近界民な遊真の仲が一度拗れるけどなんやかんやあってそこら辺の親友よりよっぽど深い絆を育んだりとか、婚約者とのラブコメ(刃傷沙汰有り)とか、そこら辺はまた別のお話。

 

 




なにが「あててますのよ?」だよ
すぞ

というわけで自爆バカ(高校一年生生男子)と修(中学三年生男子)の妹ポジションオリキャラ幻覚が悪魔合体しました。
みなさん的に"あり“ですか?"なし“ですか?
僕はなし派です。

Q.なんでお嬢様キャラなの?
A.「そういう幻覚を見たから」としか言えません。


ifと言えば、脱退前に成果を求める茜ちゃんに近づいて「自爆はいいぞ」とたぶらかす話も思いついたけど誰かが三次創作してくれると思うので僕は書きません。
茜ちゃんを書くのは難しいので。(一敗)

修妹ポジの幻覚を見たことがあるかどうか

  • オリキャラ(&原作キャラ)である
  • 原作キャラだけである
  • ない
  • そもそも幻覚自体見ない
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