無口な無口な神機使い~別に喋れない訳ではないんだが~ 作:猫丸飯店
A1.言うだけならタダ。
Q2.つまり?
A2.現実は非情である。
ルーキーちゃんはもちろんの事、アネットもフェデリコも公式で配属先が決まってます。
つまりどう頑張っても無口さんの部隊には…
でも大丈夫。
この作者のお話ではキグルミにレン君ちゃん、皆大好きマスク・ド・オウガが無口さんに付き合ってくれます。
なおこの部隊編成が見えるなら[データ削除済み]
さて、引き続き我がユウマ小隊の隊員紹介。
二人目は遥々ドイツ支部からやってきた元気っ娘、縞々大好きアネット・ケーニッヒ君である。
装甲はフェデリコと同じ汎用性の高いシールドタイプ。
それにバスターブレードとアサルトを組み合わせた遠近隙の無いバランス構成…と、言いたいところだが。
そう、彼女の新型神機にはもう一つ。
唯一無二と言っても過言ではない大きな特徴が備わっている。
それは刃の無い刀身の先に取り付けられた巨大な鉄塊。
アラガミの強固なオラクル細胞をも粉砕するハンマー型のバスターブレード。
何を隠そう、それこそ彼女という神機使いを表す最大の特徴である。
ハンマーなのにブレード?とかツッコんではいけない。
アネットが使ってるのは正確にはメイスと呼ばれる代物。
この後説明する今回ルーキーが装備してきたハンマーとはその基本概念からして異なる武器。
大体見た目をイメージしやすいように"ハンマー"って言い方をしただけで。
最近作られたバージョンでは"ボーンブレイカー"って名前に変更になって…
この話は止めようか。
何故だか知らんがタブーと呼ばれる類の気がする。
とにかく先も言ったように。
アネットの神機はバスターブレードの一種として分類されている。
しかしメイスやハンマーと言った呼び方からもわかる通り。
同じバスターと言っても俺やソーマ、ブレンダンの神機のようにアラガミの身体を叩き切る事を目的とした武器ではなく。
純粋にアラガミの身体を打ち抜き。
粉砕する事を目的とした武器になる。
端的に言うとカノンがよく戦闘中に口にしてる"肉片にしてあげる"と言うやつだ。
強固なオラクル細胞がその結合ごと粉砕されて。
粉微塵に散る様はまさに一見の価値ありといえよう。
………
話をまとめるとフェデリコの神機は防御に重点を置いて生存率を高めた模範的な構成。
スコアを求めてよく前線で無茶をするカレルやシュンと一緒な事が多い割に。
培われたのは守備を固めつつ手堅くアラガミの隙を伺う、まるで華を咲かせる機会を狙うジーナを思わせるような戦闘スタイル。
わかるぞフェデリコ君。
どうせ真似るなら年上の美人なお姉さんの方という訳だな。
一方アネットの神機は文字通り打撃力に比重を置いた攻撃的な構成。
こちらは堅実な戦術を得意とするタツミやブレンダンと一緒になる事が多いのだが。
何故か後衛であるカノン同様、隙あらばアラガミをミンチにしていく好戦的なスタンスが形成され始めている。
まぁブレンダンは元より、タツミも流石に戦闘中は口数が少なくなるからな。
そんな中で狂気的な喜声を上げる人間と一緒に戦っていれば。
知らずの内に当人の気質もそっち側に染まってくるか。
ここだけの話、カノンのアレは戦場の緊張感と彼女の普段とのギャップが相まって。
人によっては軽くトラウマを植え付けられてたりもするんだが。
今のアネットを見ている限り、そんな気配は特に無さそうだな。
他所の支部なら総力戦待った無しのヴァジュラを見て"縞々で可愛い"とか言ってるくらいなら十分許容範囲だろ。
………
さて、ひとまずは極東支部に在籍する将来有望な新型神機使い二名について紹介させてもらった。
どちらもまだまだ新人である事に変わりはないが。
古参の俺の目から見ても二人の素質は悪くない。
近い将来きっと極東支部を引っ張ってくれるベテラン神機使いになる事だろう。
他所の支部に転属になってるかもしれないって?
そう言う事言うと現実になるからやめろ。
俺の部隊見たらわかるだろ。
俺が今までただ指を加えて、人員が配置されるのを待っていただけとでも思っているのか。
何だよ、隊員一人しかいない部隊差し置いて。
他所の支部の人員補充って。
これが嫌がらせじゃなくて一体何だというんだ。
神機使いに欠員出たんだから仕方ないだろって?
何処の支部か今すぐ教えろ。
俺の部隊に補充予定の人員編入させて。
一緒にその地域にいるバケモノ共を根絶やしにしてきてやるから。
………
閑話休題、話を戻そう。
いよいよ締めを飾るは説明不要。
極東支部最初の新型神機使いにして。
現第一部隊の面々を取りまとめる部隊長。
その実力はハンニバルすら喰い殺す極東最強のゴッドイーターにして。
苦いのも辛いのもNGな、年相応の偏食傾向の持ち主。
皆様ご存じ、ルミナ・フォンブラウン中尉。
その金色の髪にも負けない煌めきを放つ神秘に
邪な心を持つ輩を叩き潰す、巨大なブーストハンマーを引っ提げてここに推参である。
ちなみに先に説明した通り、アネットもルーキーと同じ特別ユニフォーム着用だ。
ルーキーが"アネットにも同じ格好してもらいます"って言うんだから仕方ないね。
惜しむらくは前回のタイミングで言ってくれればアネットの神秘も拝めたんだが…
まぁ流石に口にすると査問会にチクられそうだから止めとくか。
…………………………………………………………………………………………
さて、ルーキーは俺の事を変態など的外れな誹謗中傷をしていたが。
俺自身は己にやましい心など無いと断言出来るので堂々と語るとしよう。
聡明な紳士淑女の諸君には言うまでも無い事だが。
神秘とは大きく分けてこの世に二種類存在する。
"隠れているのか"?
もしくは"解き放たれているのか"?
専門性が強いため未だ解明が進んでいない分野だが。
これは例え宇宙世紀に至ったとしても決して解明される事はないであろう、奥深い真理であると俺は思っている。
この後ミッションも待っているので、この場では概要のみ簡潔に語るとするが。
先だって追求したのは専門用語で"解放のカタルシス"と呼ばれているもの。
それはすなわち、普段は秘匿されている神秘の存在を解き放ち。
人々が忘れかけていた悠久の聖地の存在を想起させるという壮大にして雄大な試み。
そしてそれは見事目論見通りの大成功。
うん、それはもう大変目の保養に…
この話は止めようか。
新型神機使いだらけのこの場じゃ、いつ感応現象とやらで言いがかりをつけられるか分かったものじゃないからな。
気を取り直して。
今回追求するテーマは何なのか?
それはこの極東に古くから伝わる神の御業。
神秘の存在を徹底的に隠蔽しつつも、それによって探求者自身に神秘が抱く可能性をと共鳴させ。
無尽蔵の希望を湧き出させるという神話より続く神々が地上に生み出したデザイン。。
--そう、"低露出"である。*1
神秘の説明に当たって、まずはルーキー達の格好の詳細について説明しよう。
基本の格好は先日同様。
実践的な運用を意識した高い機能性とデザイン性、そして何より我々神秘の追求者をも唸らせる深い見識に基づく神性を宿した格好である。
ぶっちゃけてしまうとここに大きく手を加えた訳ではない。
既に語った通りベールを一枚追加しただけである。
どこに追加したんだって?
今更の説明は不要だろう。
ちなみにそのベールだが。
今回のミッションに合わせてしれっと要望を出していた、フェンリル本部直属部隊で採用予定の制服に用いられるインナーの試作品である。
直属部隊に採用される予定の装備だけあって、その性能は掛け値なしの折り紙付き。
オラクル素材採用によってラバースーツ並みの薄さを実現しているにも関わらず。
防弾チョッキ顔負けの耐刃/耐貫/耐衝撃性を誇り、生体素材故の高い保温保湿機能によって体力やスタミナの消耗も軽減。
さらに着用者の体型に合わせて適度な圧迫を加える事で内蔵の保護と機能促進まで図るというファンタジー顔負けのぶっ飛んだ代物だ。
一介の部隊長の立場でよくそんな凄い装備の要求申請が通ったなって?
おいおい、俺のもう一つの肩書を忘れたのか?
これでも支部長直属の特務兵ぞ?
ちゃんと事後承認扱いで無断申s…この話は止めようか。
新型神機使いだらけのこの場じゃいつ感応現象とやらで(以下略)
とにかくこの夢の新装備によって神秘の秘匿を実現しつつ。
その上でルーキー達が持つ高い神秘の解放という矛盾の両立に成功。
多くを語るは無粋という物。
ただ一言、"素晴らしいラインだ"とだけ言っておこう。
………
さて、BGMも流れ終わったし。いい加減諸君も説法続きで退屈してきただろう。
ここらでミッションに意識を戻すとしよう。
先に説明した通り本日のターゲットは堕天種含めたシユウ数体。
アラガミとしてまだ生まれたばかりなのでオラクル細胞の結合強度も低い弱個体の群れである。
まぁ弱いといってもそこはアラガミ。
オラクル細胞で構成されたその身体に通常兵器では歯が立たないので。
こうして我々神機使いが出張ってくる必要があるのだが。
こちらは俺含めて新型神機使いが計四名。
内二名はたしかにまだ新人であるとはいえ、残る二名の内一人は戦歴五年以上のベテランで。
もう一人はまだ着任一年未満とはいえ、実力は文句無しの最強クラス。
うむ、負ける要素が見当たらないな。
当然油断慢心は大敵とはいえ。
これなら榊博士が追加の個別依頼を出してくるのも納得だ。
そうこうしている内にオペレーターから各員へ通達が入り。
いよいよ全員が作戦エリアへ侵入しているアラガミに備えて神機を構える。
左右から神秘も補充してやる気も十分。
さて、それではちょいと、後輩達にカッコいい所を見せるとしますか。
--え?
一人紹介を忘れていないかって。
忘れてない忘れてない。
最初からするつもりがないってだけ。
可愛い後輩達の紹介ならともかく。
成人した野郎の自己紹介なんてどこにも需要ないだろう?
クール・イケメン・ジェントルメンのナイスガイとだけ知っておいてくれればそれでいい。
"聖なる探索"と"神秘の探求"。
どこぞの料理漫画における"究極"と"至高"みたいな立ち位置です。
あちらと違って、もし二人が出会っても特にケンカになったりはしません。
プロ同士多く語らず、何なら一言も喋らずピシガシグッグッしてくれます。
元画像見た後、脳内で無口さんとハルさんに置き換えていただけるとベネ。
今の時代ならAI使って置き換えてもらってもディモールトベネ。
毎度よろしく、長くなってきましたので区切ります。