「(これは、からくり仕掛けの構造ですね)」
しかし、私の使う技術の基礎は文渡家と
そのおかげで分かりましたけど。
『地獄先生ぬ~べ~』に登場する「呪いの人形」に内容は酷似しているのに、構造は『からくりサーカス』の
───つまり、感情を得た自動人形です。
「音声機能の損傷が激しいですが、これぐらいなら直ぐに直せますので待っていて下さいね」
そう言うと自動人形はコクリと頷いて、声帯を模したゴム繊維を外し、新しいものに付け替える。疑似筋肉は極めて細いカーボンチューブを人間の筋肉と同様に編み上げ、カバー出来るようにしています。
「どうですか?」
「ア、アー、ア、しゃべ、れ、ます」
「フフ、それは良かったです。ですが、声帯を傷付けていた事を考えるに、貴女は音波を利用して攻撃を行いますね。反響不和は使わないでほしいです」
「わか、り、ま、した」
「はい。ありがとうございます」
胴体の歯車をキツく締めて、身体の出力を抑えていますが、私を殺すには十分すぎるパワーはあるわけですけれど。
この子は人を殺しませんね。
そんなことを考えながら、着物を着せてあげ、しっかりと動きを確かめていく。うん、正常にどのパーツも稼働していますね。
「母様、私の竹刀しら......わたしの竹刀だよそれ」
「え?きゃあっ!?」
ぶおんっ、と竹刀が真横を横切る。
しとりが刀袋で竹刀を巻き取り、抑えてくれなかったら私の顔は腫れていたか、裂けて血を流して死んでいたかもしれません。
ひっ、くぅ、な、泣いてはいけません。
「お前、母様に何しようとしたの?」
「あな、た、は、かんけ、ありませ、ん」
「ん、そういう態度は好きじゃない。返して」
しとりは手首をねじって竹刀を取り返すと刀袋に納めて私の事を抱き上げ、いそいそと当たり前のように歩き出してしまいました。
しとり、こんなに強くなったんですね。
「母様は無用心すぎる。父様があんなに心配しているのに悪いことに近付きすぎだよ」
「うぅ、ごめんねえ」
トタトタと歩くしとりに抱っこされ、申し訳無さと情けなさを嘆きながら、私の事を抱き上げて運べるほど、しとりは成長したのだと考えるだけで、とても嬉しく思ってしまいます。
「しとり、もっと大きくなってくださいね」
「ん!目標は父様を越えること!!」
それだと2メートルになるんじゃあ?