上野国が国部村に、継国という家があった。

 大永八年(1528年)、その家に双子の男の子が生まれる。

 痣のある赤子は『縁壱』と名付けられ、痣のない赤子は『巌勝』と名付けられた。

 この物語は、その二人がいかに生きたのかという記録であり、乱世と鬼の存在によって、どうしようもなくゆがめられてしまった、哀れな人々の軌跡でもある――。

 
 

          ◇ 高潔な善人が悪堕ちする姿は万病に効く ◇

 
      ◇ 尊いものが堕落する瞬間にこそ、唯一無二の美しさがある ◇

 
    ◇ お労しい兄上を曇らせることでしか得られない栄養素は、確実に存在する ◇



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