体調不良とスランプでして……リハビリがてら短編とか書いてたら遅れました。
次回はもう少し早く仕上げたい……
美國島に到着してから依頼人の門脇沙織さんを訪ねようとしたら行方不明である事が判明。
年に一度の祭りである『儒艮祭り』が開催中なので島の中で聞き込みをすれば分かるかも、と役所の人から話を聞いて聞き取り調査をする事に。島の住民が行方不明になってる割には軽過ぎませんかね、その対応。
そんな事を思いながら主催である神社に行けば人だかりで大賑わいだった。
神社に到着し巫女さんの『島袋君恵』さんから幼馴染の沙織さんの事や不老不死と言われているお婆さんの話を聞く事に。
人魚の肉を食べて不老不死になったのかと問われれば君恵さんは笑い飛ばした。君恵さんの曽祖母である『命』さんは今年で130歳らしく、本人曰くちょっと長生きしたから島の人達が魔除けの矢として売っていた『呪禁の矢』を『儒艮の矢』に勝手に変えて周囲に言いふらし、それが有名になってしまったのだとか。
君恵さんもこの話を亡くなった母と父から聞いたらしく、祖父祖母も既に他界。だからこそ未だにご存命の曽祖母である命様が有名なのだとか。
そして依頼人であり、行方不明となっている沙織さんは君恵さんの幼馴染であり、つい先日、一緒に出掛けた際に酷く怯えていたのだとか。君恵さんが歯医者に行く際に付き添って本土に行った際に儒艮の矢を無くした事で災いが降り掛かるのだと怖がっていたらしく、君恵さんもその事を気にしていた。
儒艮の矢を渡す際に不老長寿を信じて矢を手に入れた人が早死にした際に家族や友人からクレームや苦情が来るらしく、それを避ける為に『矢を無くしたり、矢の力を疑ったりすると人魚の災いが降り掛かる』と告げて渡すらしいけど、それを本気で信じる人もいるのだとか。
「俗信は面白いけど迷信は迷惑なのよね。外れたら恨み辛みって釈然としないわ」
「地獄極楽は心にありと言いますけど自己責任ですよね」
「どっちも身も蓋も無いこと言うなや」
紅子さんが生粋の魔女故のコメントを溢したので私も思わず同意したら平次さんにツッコまれた。私もドライな事を言ってる自覚はあるんですけどね。
その後、沙織さんや君恵さんの幼馴染の『海老原寿美』さんが「人魚は本当にいる」「三年前に本当に人魚の死体があった」とニヤニヤしながら現れた。
確かに三年前にそんなニュースやっていたとお父さんやお姉ちゃんが思い出していると、更に幼馴染の『福山禄郎』さんが現れ「島の外の人間に内部の話をするな。沙織を探してるんならこんな所で油売ってないで、さっさと沙織の家に行け」と告げて寿美さんを連れて何処かへと行ってしまう。
いや、島の住民の貴方達が協力して情報提供してくれなきゃ、その沙織さんの家も分からないし事情もわからないんですが。
そんな事を思っていたけど祭りの後なら君恵さんが沙織さんの家を案内してくれる事に。更にお姉ちゃんと和葉さんに祭りに参加資格の札を譲って貰ったりと色々と慌ただしくなっていた。
君恵さん曰く、沙織さんは父親とよく喧嘩をして家出をしていたから島民は皆、『いつもの事』と心配は皆無なのだとか。人が居なくなってその反応なのは泣けますね。
そんなこんなで祭りが始まり、儒艮の矢を授ける儀式……とは名ばかりで命様が示した数字に当選した人が儒艮の矢が貰える宝くじや抽選会みたいなものらしい。
「パンフレットによれば県外からも相当人が来ているみたいですね。神頼みしてでも不老長寿を願う人も多いのでしょう」
「よう知らんままに当たり引く人もおるんやないか?ポン引きみたいなもんやろ」
「平次さんも人の事、言えないじゃないですか」
白馬さんがパンフレット片手に祭りの事を語ると平次さんがジト目でアホらしいと言わんばかりに言うけど身も蓋も無い言動は貴方も同じです。
そんな話をしながら祭りを眺めていれば命様のご降臨。すごく小さなお婆さん……小さいとか私が言えた事じゃ無いですけど。
私の考えを察したのか白馬さんがポンと私の肩に手を添えてきた。慰めは結構です。
命様が障子に火を灯すとジワジワと火が数字を描いて行く。障子に描かれた数字が当たり札の数字と言う事になるらしい。当たりを引いた人は呼ばれ人魚の滝へ行き、儒艮の矢の受け取りと言う流れらしい。
当選したのは三人。その内の1人がなんと和葉さんだった。他の二人も……そう君恵さんの幼馴染の二人である。
この二人が後程、怨みを募らせた君恵さんに殺害されてしまう……と言う流れは覚えてるんだけど……具体的なトリックとかは覚えてない。と言うよりも現段階では事件すら起きてないから犯行を防ぐ動きをするしか無いわけで。
コナンはお父さん、白馬さん、平次さんと行方不明の沙織さんは祭りと関係があるのか話し合っていた。祭りの後で君恵さんから沙織さんの実家に行く事になってるけど、それじゃ間に合わなかった気がする。
「儒艮の矢の受け取りは少し時間がかかるそうだから……島の散歩にでも行きましょう?白馬君、この子をちょっと借りるわよ」
「え、ちょっ……紅子さん?」
「僕の所持品って訳では……レディ二人で動かれるのであれば気をつけてくださいね。特に千紗さんは」
今なら事件現場だった筈の森に入れば犯行を防げるかと思って動こうと思ったら紅子さんに手を引かれ、その場を離れる事に。
白馬さんは私が単独行動じゃないから容認してるけど私をなんだと思ってるんですか?
◇◆side小泉紅子◆◇
千紗の友人の提案での旅行……ついてきて正解だったわね。
人魚の住む島って聞いて少なからず興味を持った私は同行したけど一番の理由は千紗の事。この子は常に危険と隣り合わせの巡りに見舞われている。以前からそうだったし今回もきっとそうなる予感がしていた。
案の定、事件になりそうな事に首を突っ込み、更に自身の身を顧みず動こうとする。私が連れ出して止めなかったら、この子は危険な目にあっていた可能性が高い。
少なくとも人魚の仕業ではないわね。異形の気配はないし……これは人間の欲と恐怖が入り混じったって所かしら?この島全体に悲運や悲しみが感じられる。
千紗、それに江戸川コナンと名乗った少年もだけど悪い意味での巡り合わせに遭遇する運命なのね。黒羽君と言い、千紗と言い目が離せないわね、本当に。
そう言えば大阪から来たって言う服部平次と遠山和葉にも多少の受難の相が見えたけど……寧ろあっちは止めない方が良さそうね。今後、危険な目には遭いそうだけど、その後が吉と出てるし。