ぼっち、ナザリックに飛ばされる   作:NewSankin

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ぼっち、出発5

拠点の空き部屋。

縛られた男が目を覚ます。アインズ様たちには見せず、俺が一人で対応する。

 

「起きたか」

 

「だ、誰だ!?」

 

怯える男に、俺はナイフも突きつけず、淡々と告げた。

 

「質問に答えれば帰す。南の森について知りたい」

 

「し、知らない!」

 

「……それ、嘘だな」

 

俺が《腐った目》で見透かすと、男の顔色が変わる。

 

俺は盗み聞きした情報をチラつかせ、「お前が南へ行ったことがあるのは知ってる。だが、全部知ってるとは思ってない」と、相手に『全部話さなくてもいい』という逃げ道を作ってやった。

すると、男は堰を切ったように話し始めた。

 

「ダークエルフは南方だ。特定の川を越えた先、特徴的な巨木のあたりに複数の集落があるらしい……。俺たち王都の者とは交流がないが、狩人がたまに接触するくらいだ」

 

正確な住所までは不明だが、これで十分だ。

 

最後だけ、姿を隠したアインズ様が精神系魔法を使用し、男の記憶から方角や地形に嘘や誤認がないかを確認する。俺が聞き出した情報と完全に一致していた。

 

「十分だ」

 

「これで南へ絞れますね」

 

ついでに、俺は尋問中、一つだけ聞いていた。

 

「法国軍が捕まえたエルフが、どこへ運ばれるか知ってるか?」

 

男は「捕虜は南西側の人間の拠点へ集められると聞いたことがある」と答えた。

ミーシャの母親の伏線。だが、俺は目を細めただけで、それ以上は深追いしなかった。今の任務はダークエルフの村だ。

 

用が済んだ男は、アインズ様によって誘拐から尋問までの記憶を綺麗に消され、「酒場の帰りに疲れて寝落ちした」という自然な空白に調整された。

俺が王都の酒場近くの人目につかない休憩場所へ男を戻し、遠くから無事に起き上がって帰宅するのを確認して、ようやく任務完了となった。

 

グリーン・シークレット・ハウスで、俺が入手した情報を地図へ反映する。

南部の川、森林、巨木。推定されるダークエルフの活動圏。

 

アウラが目を輝かせて地図を眺めた。

 

「ここまで分かれば探せるよ」

 

「お前ならな」

 

「次は私の番?」

 

アインズ様が正式に命を下す。

 

「アウラ。明日から南方の捜索を頼む」

 

「はい!」

 

マーレも「ボ、ボクも――」と言いかけたが、大人数で動けば村に警戒されるため、まずはアウラ単独の偵察となった。

 

これまで調査の中心だった俺は、少し変な感覚を覚えていた。

 

(新人の次はアウラか。……まあ、あいつなら俺より森は上手いか)

 

俺は素直に、自分の手番(役割)を彼女へ渡した。

 

夜の拠点外。

 

明日の装備を確認しているアウラに声をかけられる。

 

「八幡。私が村を見つけたら、ちゃんと褒めてよね」

 

「何でだよ」

 

「ここまで八幡が頑張ったんだから、最後だけ私が持っていくの悪いじゃん」

 

俺は少し笑い、夜風に吹かれながら言った。

 

「仕事に最後だけも何もねぇよ。……まあ、見つけたら褒めてやる」

 

アウラがニヤッと笑う。

 

「約束だからね、お兄ちゃん」

 

「また約束増えたよ……」

 

遠くに広がる大樹海。俺は南を見た。

その先に、俺たちの探しているダークエルフの村がある。

そしてこの時の俺はまだ知らない。

その偵察の途中で、アウラが『アンクルウルサス・ロード』という、極めて都合のいい“協力者”を拾ってくることになるということを。

挿絵のリクエストです。

  • おまかせ
  • 八幡+シャルティア
  • 八幡+アルベド
  • 八幡+デミウルゴス
  • 八幡+コキュートス
  • 八幡+アウラ
  • 八幡+マーレ
  • 八幡+アインズ様
  • 八幡+メイド達
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