ウルトラマンティガ、異世界に蘇る。

1 / 1
蘇る巨人、あるいは光を継ぐもの

 この世界は人が生きるにはあまりに過酷だ。

 前世の記憶があるからこそ、余計にそう感じてしまう。

 

 この世界の人類は魔物と呼ばれる脅威に常に晒されてきた。

 普通の獣ぐらいのサイズからそれこそ数十メートル以上のものまで、恐竜やドラゴンのようなものに魚のバケモノ、いわば怪獣みたいなものだ。

 

 小さな集落が突然消えたりはもちろん、街一つがある日突然壊滅するなんてのもある。

 それでも人は生きようとする。

 

 戦い、抗う。

 

 俺は魔物と戦う戦士の一族として生を受け、訓練を重ねて……ある日、前世の記憶を取り戻した。

 

 

 

 石材への細工を繰り返し、手に入れられる限りの最高の素材を使って記憶の中のそれを可能な限り再現する。

 

 魔力を使って作るのは巨体、基本的なエネルギー配分は力が3、スピードが3、光が4、フルパワーで動けば……3分が限界だろう。

 まるでそうなるかのように、決められた運命かの様に記憶の中の光へと近付いていく。

 

 

 ティガ、ウルトラマンティガ。

 俺の思い出せる限り初めにあった希望の名前。

 

 しかしまだその理想には遠い、魔力での再現でしかないソレをまだ俺はウルトラマンとは呼べない。

 だが、魔物は待ってなどくれない。

 

 俺達の一族の住まう村をまるで狙ったかのように2体の巨大な魔物が襲った。

 

 当然ただでやられてやるわけはない、魔法で、受け継いできた戦術で、立ち向かう、それでも人は簡単に死ぬ。

 そもそも力が、個としての差が大きすぎる。

 

 だから不完全であっても俺は一人でも多くの人の命を救うべく、スパークレンスを掲げた。

 

 赤と紫のカラーリングがあるべき場所はまだ灰色、ただ銀と金の輝きはある。

 ならば十分だ、ゴルザとメルバではないが二足歩行の飛獣と直立した岩の様な陸獣、突然現れた巨体に驚いた隙を突き、飛び蹴りで飛獣の翼をへし折り、転ばせる。

 やはり魔力で作っただけ重みがまだ足りていない。

 

 陸獣の実体をもった巨体に掴みかかるが逆に振り回される、しかし生物である以上、口や目といった部分は弱点となる筈だ。

 

 強靭な外皮に覆われていない左目に指を突き立てる、魔力の塊であるが故に出来る無茶、動かす為の感覚共有が痛みを告げるが止まる訳にはいかない。

 そのまま未完成の魔力光弾を流し込み陸獣の息の根を止めようとするが飛獣に邪魔をされて弾き飛ばされる。

 

 まだ一分も経っていないのにエネルギー残量を示すカラータイマーが点滅する。

 ここは勝負に出るしか無い、残ったエネルギー全てで2体纏めて倒す。

 

 魔力を圧縮し、両腕に込める。

 突進してきた陸獣の頭、そして飛獣の胸を光線が貫く。

 

 貫通力を求めたからかゼペリオンというよりはスペシウムの構えだな、だなんて場違いに呑気なことを考えながら放ったそれは2体の魔物の体内にあった魔力と反応して爆発を起こした。

 

 まだ望む理想には遠い、けれども。

 かつて貰った光が、この世界を照らすものとなるという確信を得るには十分だった。


  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。


  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

読者層が似ている作品 総合 二次 オリ

転生者達が介入するヒーローアカデミア(作者:麵魔)(原作:僕のヒーローアカデミア)

この物語は・・・・▼ヒロアカだけでなく『ジョジョ』『刃牙』などのあらゆる漫画を見た▼無個性転生者と・・・▼ヒロアカを知らない転生者たちがヒロアカの世界で各々が目的へと進む物語


総合評価:48/評価:-.--/連載:4話/更新日時:2026年02月15日(日) 15:55 小説情報

バカな子ほど可愛いと言うけれど(作者:道長(最近灯に目覚めた))(原作:ガンダムSEED)

 限度があるよね。▼ キラにヤマト夫妻実子の姉を付けるという何番煎じか分からないネタ。▼ ただし姉はバカだとする。▼ 模範的なガンダムファンの皆さん、ごめんなさい。


総合評価:522/評価:8.62/短編:2話/更新日時:2026年02月12日(木) 11:00 小説情報

アルピ交通事務局のアニポケネタ倉庫(作者:アルピ交通事務局)(原作:ポケットモンスター)

アニポケの作品を作ってはネタが浮かぶが続き書かなくて新作に手を出したりするのでもう1つの倉庫にする。


総合評価:414/評価:7.06/連載:117話/更新日時:2026年04月01日(水) 07:34 小説情報

もしもOFAの4代目が衛宮士郎(転生者)だったら(作者:寝心地)(原作:僕のヒーローアカデミア)

タイトル通りですね。5〜10話前後位の短編でのんびり書いていきます。▼登場人物の口調に違和感があるかも知れませんがご了承下さい。


総合評価:332/評価:5.91/完結:7話/更新日時:2026年03月01日(日) 02:00 小説情報

四葉だけど私は好きに生きる(作者:想夢)(原作:魔法科高校の劣等生)

 転生先は魔法が有る世界!?▼ 魔法を使って様々な事をしてみたい!▼ だけど娯楽は少ない、ならば作るまで!▼ まずは日常生活に役立つ物から作ってみよう!▼ …えっ四葉を名乗るように?私辞退したのに?


総合評価:454/評価:7.86/連載:8話/更新日時:2026年03月16日(月) 00:40 小説情報


小説検索で他の候補を表示>>