どくいも様の『青資秘密学園奮闘ログ』https://syosetu.org/novel/322798/の三次創作です。
以前1レス大喜利ネタでスレに投下した物に肉付けした軽いネタです。

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【青学三次創作】万魔殿のタヌキは青学スパイ?

 カチューシャ型変装装置の電源を入れ万魔殿(パンデモニウム・ソサエティー)の扉を開く。ちなみに万魔殿は他の学校で言えば生徒会だ。

 声でバレないように片手を上げてジェスチャーで挨拶する。どーもどーも。

「キキキッ、誰だ貴様」

 ふむふむマコトくんは騙せてる。青学から装置を通販した甲斐はあった。

 右手を上げて挨拶する。

 こんにちは。ボク、エモンです。

「キキキッ、ずいぶんと印象が違ったがエモンか」

 カチューシャのソリッドビジョンで髪の色を青にして猫耳を伏せてリバーシブルな上着を黄色から青色に変えるだけでけっこう見違えるでしょ。

「うむ。見事な青狸(あおだぬき)だぞ」

 タヌキじゃないやい。

「そうは言ってもな同田貫(どうたぬき)エモン。苗字の時点で既にタヌキと名乗ってるではないか。」

 むむむ、マコトくんのくせに生意気だぞ。

 まぁいいや。マコトくんのことなんかよりイブキちゃんとの遊びだ。ちょうど朝に万魔殿の髪の色で話題になったし色々と遊べそうだから昔に青学から通販したオモチャを引っ張り出してきたんだ。

 そうだマコトくん、次に来る娘がボクの変装を見抜けるかどうか試してみない?

「面白い。我が万魔殿の優秀な議員たちならばたちどころにエモンの事など見抜いてみせるだろう」

 その優秀な議員の(おさ)のマコトくんは見抜けなかったけどね。

 ガチャリと扉が開く。ボクと変わらぬ目線の高さの金髪娘。ゲヘナの至宝、可愛い元気っ娘イブキちゃんである。

 とりあえず猫耳を伏せて無言で手を振るはろはろー。マコトくんと違ってイブキちゃんなら一目で見抜く……はずなんだけど何故か固まって動かない。なんでだろ。

 仕方ないので猫耳をピコピコさせながら挨拶する。

 こんにちはイブキちゃん。ボク、エモンです。

「……エモンちゃん……イブキとお揃いの髪の色、キライになっちゃった……?」

 固まっていたイブキちゃんが何故か泣き出してしまう。なんで???

 のんきに遊んでいた万魔殿のメンバーも慌ててイブキちゃんの元に駆けつける。もちろんボクもイブキちゃんを落ち着かせようと必死だ。えーとアレでもないコレでもないホラホラ忍ペロさんだよー。

 

 

 上着を普段の黄色に戻しカチューシャ型変装装置を外して正座したボクを万魔殿メンバーが取り囲んで見下ろす。

 ああよしよしイブキちゃん泣きやんだ? 今いっしょにいると説教に巻き込まれちゃうからソファに行っておいで。ボクのどら焼き食べていいから。……ダメ? 離れない?

 ならしょうがないのでこのままみんなのお説教聞くね。

「話をまとめると登校している時に万魔殿メンバーの髪の色がカラフルという話をしていて、イブキちゃんとエモン先輩はお揃いだねと締めたんですね」

 はいチアキちゃん。

「エモンちゃん。エモンちゃんにとっては『髪の色を弄って遊ぼう』と思ったきっかけかもしれないけど、イブキちゃんに『お揃い』って言った直後に髪色変えるのはひどいと思うわ」

 はい。配慮が行き届かず申し訳ございませんサツキちゃん。

「エモン先輩、今日のオヤツは抜きです」

 はい。イロハさんの寛大な処分に感謝いたします……。

「マーオ」

 そ、そこまで言うことないだろライオン丸。

「この装置は没収するぞ人騒がせなタヌキめ」

 タヌキじゃないやい。

「ぐすっ……」

 ああんゴメンねイブキちゃん。

 ボクの無駄に大きい胸にイブキちゃんの顔を埋めてポフポフと慰める。たしかにお揃いのキーホルダーとかを話題にした直後に変えられるとショックだもんねぇ。ボクが迂闊だったよ。

 

「キキキキッ、この装置を使ってヒナを(はずかし)める手を思いついたぞ。行くぞイロハ!」

「はいはい。エモン先輩、イブキを頼みますね」

 マコトくんがいつものようにイロハちゃんを連れてヒナちゃんにちょっかいをかけに行く。サツキちゃんも自分の仕事に戻るようだ。

 正座でしびれた足を崩す。さて、遊ぼうとしてたオモチャも没収されちゃったし、お絵かきでもしよっかイブキちゃん。

 画用紙を広げ、身長とは裏腹(トランジスタグラマー)な胸を机に乗せる。正直絵を描く時邪魔なのだ。

「うんっ。……やっぱりエモンちゃんの大きいねぇ。イブキもエモンちゃんみたいなナイスばでぃになれるかなぁ」

 イブキちゃんはこれからが成長期だからねぇ。いくらでも大きくなれるよ。身長では既に抜かされかけてるし。いや、猫耳立てた全長ならまだ勝ってるけどね?

 

 イブキちゃんを描いてるボクを描いてるイブキちゃんの絵をクレヨンで描いてるとスマホに通知が来た。へー、ゲヘナに『先生』が来てるんだ。

 『先生』が来てるとなるとマコトくんにとってはマズイかもね。『先生』が絡むとヒナちゃん乙女になるからマコトくんのイタズラへの許容度が低くなってしまうから。

 ソリッドビジョン装置でヒナちゃんの髪を弄ってパトロールさせる的な事をやるんだろうけど、そんなヒナちゃんにばったり会った『先生』が言いそうなこととその後のヒナちゃんの行動なんて手に取るようにわかる。

 ポンと次の通知。『マコト議長、風紀委員長にシメられる』まったくしょうがないなぁマコトくんは。

 そんなどうでもいいことは置いといて絵を仕上げる。できたぁ。

「あ、わたしだ。えへへーエモンちゃんすごいねぇ。

 イブキもね、エモンちゃんを描けたよ。ほめてほめてぇ」

 イブキちゃん絵が上手だねぇ。観てるだけで幸せが伝わってくる。将来はイブキミュージアムが建てられるだろうからその目玉にしてもいいかもしれない。

 イブキちゃんの絵を額縁に入れてるとオヤツの時間になった。

 ほら、イブキちゃん。給食部副部長特製どら焼きだよ~。

「エモンちゃん。イブキのせいでオヤツ抜きになっちゃったんだよね」

 そんなことないよ。たしかにボクのミスだったからね。

「もしね、イブキがちゃんと泣くのをガマンできてたら。

 エモンちゃんにはなしを聞くまで泣かずにいられたら、エモンちゃんはオヤツ食べれたとおもうの。

 だからね。イブキも半分オヤツ抜きなの。

 そのぶんエモンちゃんのオヤツ抜きもなし。はい、はんぶんこ」

 イブキちゃんがどら焼きを半分に分けて差し出してくれる。うおおおぉん、心の友よぉ!

 どこかの連中だったら『イブキを泣かせた? コイツのどら焼き全てからアンコを抜くぞ』とか『聖典に支障が出たらどうすんだ。テイルズサガクロニクルRTA部屋に送り込め』とか心の無い事を言い出すのに、イブキちゃん天使すぎる。

 貰った半分のどら焼きを大切に食べる。美味しいねぇイブキちゃん。

「おいしいね、エモンちゃん」

 ニコニコと笑うボクらをチアキちゃんがパシャリと写した。




同田貫エモン:ドうタヌキえもん。タヌキが抜けるとドうえもん。
バレてないとは思うが実は青学スパイのゲヘナ生。ブラスターと青学(ひみつ)道具(どうぐ)で場を荒らすタイプ。マコトと揃って万魔殿のタヌキたちと呼ばれることも。
マコト:エモンがタヌキの化けた姿というウワサを4割ほど信じている。何故か猫アレルギー反応しないし。
イブキ:プリンが好きだがエモンが分けてくれるどら焼きも好き

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