魔法生物ペットショップ、ついに来たわ!
窓から見える店内はケージでおおわれていて、様々な動物の鳴き声がする。中に入るとうるさいほどだ。
どうしようかな。ホグワーツに持ち込めるのはふくろう・猫・カエルだけらしいけど……カエルは無いわ。ふわふわじゃないもの。ふくろうもいいわね。手紙を届けてくれるらしいし……でももふもふできるかしら。猫はとてもいいわ。ふわふわでかわいいもの。頭のいい子がいいわね。よくなついてくれる子がいいわ。
「こいしはどんな子がいい?」
「ふくろうがいいなー。真っ白の!私、鳥好きなの」
「ふふ、こいしに似合いそうね」
「お姉ちゃんは猫?たしかに、ねこじゃらしとか持ってるのイメージわくかも~。あ、ふくろうは他に専門店があるみたい。そっち行ってくるね!」
「ええ、行ってらっしゃい。迎えに行くわ」
さて、選びましょう!どんな猫がいいかしら。
黒猫?白猫?ミケ?トラ?うーん……
『ひとだー』
『おなかすいたー』
『ぼくのごはん!』
『かわいいでしょ!』
やっぱり動物はいいな。癒される。
『またひとだ。いつあたいのことをつれかえってくれるひとくるのかなあ』
ひときわ長い賢そうな声が聞こえて目をやると、真っ黒な猫が座っていた。
「あら、賢そうな猫ね」
近付くと、真っ黒な毛玉の中に埋もれた赤みがかった瞳が見上げてくる。
『あれ、あなたあたいにきょうみがあるの?』
「ええ。こんにちは猫さん」
『あたいのおもってることがわかるの……?』
「そうよ。私に連れて帰ってほしい?こんな狭いケージの中は大変でしょう』
『あなた、いいひと。あたいわかるもの』
「もちろん!私は10点満点中11点の妖怪よ!いっしょにおいで」
ふふん、賢い猫ね!私の能力は最高のものだし、それを持ってる私とこいしは最強なのよ。
「すみません店員さん、この子欲しいのですが」
『ああ、やっと買い手がつくのね。よかったわ。目が賢すぎるのかなかなか気に入ってくれる人がいなくてね。ニーズルと猫のハーフだから余計に忌避感あるのかしら……』
「はーい!ありがとうございます~奥のほうで手続きをするのでいらしてください~」
なかなか大変だったのね、この子も。まかせなさい!私が幸せにしてあげるわ!
店の奥で説明を受ける。どうやらニーズルという魔法動物と猫のハーフらしい。
ニーズルは元々イギリスで飼育され世界に広がった小型の生物で、猫に似ていて異種交配も可能らしい。しかし、ハーフニーズルには生殖機能は無いようだ。大きな耳とライオンのようなしっぽが特徴で知的である。魔法使いや魔女になつく。不思議な力が備わっており、いやな奴や怪しげな奴を見分けられる。道に迷った時など助けてくれるらしい。
この子はハーフなので許可証は必要ないが、一応気を付けてあげる必要がある。
エサなどは猫と同じで構わないらしい。
だから賢いのね。うん、私にぴったりのペットだわ。
猫を腕に抱いて店から出る。名前はこいしと合流してから決めよう。
えーっと、イーロップのふくろう百貨店ね。
私が迷っていると、腕の中の猫がチョイチョイと方向を指し示す。
『あっちですよ、ごしゅじん!』
さすが私のペットね!早速役に立ってくれたわ。
その方向に歩いていくとしっかりと「イーロップのふくろう百貨店」の看板が見つかった。
少し暗い店の中に入ると、ふくろうふくろうふくろう、ところ狭しとふくろうが並んでいる。
「あ!お姉ちゃん~」
おくではこいしが店員の説明を終えたところだった。
「見て見て!かわいいでしょー!シロフクロウのネージュだよ!」
白い羽毛が黄色い目でこっちを見ている。
『ごしゅじんさまのおねえさま?』
「ええそうよ、うちにいらっしゃい。悪いようにはしないわ」
『よろしくおねがいします』
「お姉ちゃんはその猫にしたの?かわいいねー!』
「ええ。ハーフニーズルだから頭もよくて道に迷ったら助けてくれるのよ』
『さっきもあたいがたすけました!えへん』
「お姉ちゃんにちょうど良さそうだね。名前は?」
「まだつけてないの。いっしょに考えてくれる?」
「せっかくだし帰ったら猫ちゃんの意見も聞いて決めよ!」
「じゃあ早くかえりましょうか」
ああ、やっと帰れる。
外は疲れたわ。はやく帰ってペットとこいしをもふるのよ!